東雲絵名と宍戸真二は、公園のベンチに座っていた。
「どうかしたの?絵名ちゃん」
「あのね、真二くん、
私ね、コンクールで最優秀賞とってやりたいの。
何としてても、絶対に」
「それで、俺は何したらいいの?」
「買い物に付き合って」
「わかったよ、お姫様」
「だから、それは、やめて、恥ずかしいから…」
と、絵名ちゃんは、顔を真っ赤にした。
「あーごめん、やめておくよ。
じゃあ、絵名ちゃん」
「よろしい、じゃあ、行くよ」
絵名と真二は、二人で、画材を買いに行くことになった。
「コンクールに応募するのは、いいとしても、
画材を買いに行くことになるなんて…」
「絵具使ってないの?」
「普段は鉛筆かシャーペン、もしくは、ボールペンだからね」
「俺も絵名ちゃんの絵、フォローしているよ」
「ありがと、その…ありがと」
「二回も言うか?」
「だって、嬉しいんだもん」
また、絵名ちゃんが、照れだした
「それで、そのコンクールって、どんな、コンクール?」
「結構、本格的な感じで、
プロレベルの人も参加するみたい」
「へぇ~それは、スゴイね、
俺も彼氏として、応援する!いや、全力で戦う!」
「なにそれ!」
「今は、それしか、思いつかないけど…」
「ふふっ、真二くんって、面白い!」
「ありがとう、絵名ちゃん、
じゃあ、買い物の続きをしようか」
「そうだね」
「その…頑張ってね、絵名ちゃん」
「ちょっと、不安だな」
「なぁ、一つ聞くんだけどさ、
その…どうして、夜間学校に通っているの?
俺はそうだな、ただ単に、朝起きるのが苦手だから」
「私もだよ、朝起きるの苦手」
「でも、中坊の奴等に会いたくないし、
結局、神山高校の夜間定時制に行くことになったって訳」
「へぇ~そうだったんだ」
「なにせ、もう一つ理由があって、学費が無かったんだよ
俺は父子家庭だからさ、お母さん、幼少時に亡くなっているんだ」
「そうだったんだ…」
「でも、高校に上がるまで、ずっと、イジメに遭っていた、
そんな時、出会ったのは、SNSだったんだ、
そして、ある日、俺は、えななんと出会った、
この子の、絵と画像を見て、俺は魅力に取りつかれてしまったんだ、
そして、まさか、俺は、その子と付き合うことになるなんて!
これって、マンガみたいな話だよな!?」
「そうだね、まさに、マンガかライトノベルみたいな、
出会い方だったね」
「まさか、俺の憧れの子が、近くにいるなんて、
思いもしなかったよ…」
「まさに、それね、じゃあ、コンクール。俺は信じているから」
「そう言ってもらえるのは、
真二と瑞希、それに奏、詩音くんだけかな?」
「そう言ってもらえると、俺も嬉しいよ」
二人で画材の買い物を続けるのだった。