泡沫トレーナーがほそぼそとレースしたり育成したり反省したりする話 作:アルブレヒト・ミュンヒハウゼン
東京 ダート 1600m(マイル) 左(冬) 晴れ 良
決勝ラウンド
グループB
〈決勝ラウンド進出〉
「準備は完璧のパーフェクトデ~ス。いつでもかかってこいデ~ス」
レース、開始――
Lording...
シングレすこすこ侍のヒミツ① 実は、トレーナー名の前半は流行りに乗せることが多い。
アクエリアス杯・レース中継
かれりん 小金持ち
アルブレヒト WINnin'5~ウィニング☆ファイヴ~
シングレすこすこ侍 カプリコーン杯ゴールド
「以上、三名のトレーナーの対決となります」
「さて、各トレーナーはどのようなウマ娘をこのアクエリアス杯に送り出すのでしょうか。
パドックを見てみましょう」
「なお、特別ルールとして3人目の正体は伏せられております」
「出オチ禁止というわけですね」
「また、正体が分かっても口にはしない、というルールもあります」
「ただ、我々は事前情報で確認しています。それがお仕事ですので」
ア:「……言葉多いな、実況と解説。あ、トレーナーのアルブレヒトです」
す:「ちぇ……ええと、シングレすこすこ侍でっす♪」
ア:「おい今ネタバレしそうになったな?」
か:「かれりん? です。えっと、なんでわたしここに?」
ア:「あ、今回だけのモブなんで気にしなくていいですよ」
か:「……事実だとしてもそういう事言う?」
す:「デリカシーなさすぎですね」
「あのー……進めますね?」
パドック
1 GIハンター (ヒミツ)(かれりん) 差し
絶好調
- - - 7番人気
「7番人気は1番かれりんトレーナーの3人目」
「ちょっと厳しいメンバーですが健闘を期待したいですね」
か:「育成、間に合わなかったんですよね」
す:「得意ゲーム、FPSだって言ってましたしね」
ア:「『呼吸をするように息の根を止める』だっけ」
か:「やめて」
す:「あー先輩好きそう」
2 チームの絆 (ヒミツ)(シングレすこすこ侍) 差し
絶好調
◎◎◎ 1番人気
「ここは負けられない1番人気、2番シングレすこすこ侍の3人目」
「実力は完全に上位ですね。貫禄すら感じてしまいます」
「ダートでパワフルな走りが期待できますね」
か:「パワフル、って単語は相当パワーあるってことですよね」
ア:「てことは、タイキ? かぶったなー」
か:「いや、直接言わないルールでしょ?」
ア:「……うん、君が素人だってことはよく分かった」
か:「?」
す:「逆に違ったりします?」
ア:「え、違うの?」
す:「いえ、違いませんけど」
3 GIウマ娘 ハルウララ(かれりん) 差し
絶好調
- - - 9番人気
「3番ハルウララ、9番人気です」
「ちょっと厳しいメンバーですが、健闘を期待したいですね」
か:「えー!? この評価はわたしが不満!」
二:『いやいやいやいや』
ア:「二つ名GIウマ娘って。まぁ確かにウララで取るのは難しいところはあるけども」
す:「数走らせれば、ねぇ?」
4 F・チャンピオン ハルウララ(アルブレヒト) 差し
絶好調
▲▲▲ 2番人気
「注目の2番人気、4番ハルウララ」
「1番人気に負けず劣らずいい仕上がりですね」
「トップスピード・瞬発力ともにいいモノを持っていますね」
か:「え? 〈F・チャンピオン〉……? 優勝したってことですか!?」
二:『うん』
か:「さっき、「まぁ確かに」~って言ってませんでした?」
す:「いや、否定じゃなく、できますよね、って意味ですよ」
5 出遅れの大器 ハルウララ(シングレすこすこ侍) 差し
絶好調
△△- 5番人気
「5番ハルウララ、5番人気です」
「これ以上ない仕上がりですね」
「トップスピード・瞬発力ともにいいモノを持っていますね」
ア:「いやシニアでかい!」
す:「いや、否定じゃなく、できますよね、って意味ですよ」
ア:「いやテンドンかい!」
6 二刀流 エルコンドルパサー(シングレすこすこ侍) 先行
絶好調
-○○ 6番人気
「6番エルコンドルパサー、6番人気です」
「これ以上ない仕上がりですね」
「相性抜群のマイルで、素晴らしい走りを期待したいですね」
ア:「うーん……6番、ねぇ……」
か:「どうしたんですか?」
ア:「いや、この評価で6番、てのがねぇ……」
す:「あー、解説の人たまにとんでもないこと言いますよね」
7 新世代の怪物 エルコンドルパサー(かれりん) 先行
絶好調
- - - 8番人気
「7番エルコンドルパサー、8番人気です」
「ちょっと厳しいメンバーですが、健闘を期待したいですね」
か:「えー!? この評価はわたしが不満!」
二:『いやテンドンかい!』
8 伝説の証人 タイキシャトル(アルブレヒト) 先行
絶好調
○ - △ 4番人気
「8番タイキシャトル、4番人気です」
「これ以上ない仕上がりですね」
「長くいい脚を使える持久力がこの娘の魅力ですね」
か:「タイキシャトル人気ありますよね」
す:「だいたい上位の人たちが採用してる感じ」
ア:「そーねー、育成の相性はいいかな。初めて『うまぴょい伝説』見たの彼女だし」
9 超人ウマ娘 (ヒミツ)(アルブレヒト) 逃げ
絶好調
△△△ 3番人気
「9番アルブレヒトトレーナーの3人目、3番人気です」
「これ以上ない仕上がりですね」
「逃げを打ってこの娘のペースに持ち込めれば強いですよ」
二:『逃げ?』
す:「ダートで、ってことは……」
か:「結構ベタですね」
ア:「ぐぬぬ」
「ではここで、月刊トゥインクル増刊号をのぞいてみましょう」
注目のウマ娘
タイキシャトル
アルブレヒトトレーナー
アメリカにいるご両親にメッセージを!
アイルパス! メッセージはスマイルとヴィクトリーをセットにしてから送りマス!
TOTAL勝率10%、期待のウマ娘。予選をしっかり勝ってきた実力は、決戦のライバルにも引けを取らない。いざ、頂点へ!
(ヒミツ)
シングレすこすこ侍トレーナー
注目のこのレース、自信のほどは如何に!?
イカ……カニ……うん、どちらも好きだぞ。イカ焼きは特に好きだ。
勝ちに名乗りを上げる、要注目のウマ娘。ファンの応援も力に、持ち前の爆発力をいかんなく発揮できるか。1着を勝ち取れ!
エルコンドルパサー
かれりんトレーナー
このレース、自信のほどは?
当然、必然、一目瞭然! エルの勝利は既に決まっているのデース!
数々の激戦を繰り広げてきた有力なウマ娘。ここまでのアクエリアス杯での活躍ぶりは、お見事の一言。有終の美を飾れ!
ア:「いやなんで見せた? 完全にバレてるじゃん」
す:「トレーナー名でオチてますからねー。通称出オチ」
か:「そのまんま?」
Lording...
かれりんのヒミツ① 実は、歌声はまるで別人。
CHAMPIONS MEETING アクエリアス杯 決勝 東京 ダート 1600m
「頂に立つのはどのウマ娘か! アクエリアス杯決勝!
このレース、最も人気を集めているのはグランプリウマ娘2番オグ……あ、まだ駄目?」
ア:「もういいんじゃない? 一番人気だし」
す:「もーいーですね。通称出オチ」
か:「投げっぱなしねー」
「グランプリウマ娘2番オグリキャップ、1番人気です」
か:「ぜ、全員かぶった……!」
二:『いや気付くの遅いわ!』
「この評価は少し不満か? 2番人気はこの娘、4番ハルウララ」
す:「なんでセンターじゃないんです?」
か:「実力もすごいのに」
ア:「……あのテンションが苦手」
「注目の2大マイル戦覇者タイキシャトル、8枠8番での出走」
す:「あ、二刀流かぁ。そりゃ確かにセンターにしますね」
か:「芝と、ダート……わたし、場違いですね」
ア:「いやいや、勝負は時の運とも言うしね?」
「火花散らすデットヒートに期待しましょう」
「各ウマ娘、ゲートに入って体勢整いました」
「さあゲートが開いた。
各ウマ娘、そろってキレイなスタートを切りました!」
「誰が先頭に抜け出すか、注目しましょう」
「芝からダートに入ります」
す:「……ん?」
か:「……あれ?」
「期待どおりの結果を出せるか、1番人気、2番オグリキャップ」
「先頭集団を見ていきましょう」
「ハナを奪っていったのは6番エルコンドルパサー。
二番手の位置で先頭をうかがうのは……9番マルゼンスキー!」
す:「そっち!?」
か:「え? このウマ娘ちゃんってダート特性ないですよね?」
す:「魔改造したんですよ、このひと!」
ア:「ふっふっふ」
す:「(……でも失敗したんだな、センター外してるから)」
ア:「おいそこ、考えるのやめろ説教するぞ」
「1バ身離れて7番エルコンドルパサー」
「8番タイキシャトル並んできた」
「ここまでが先頭集団」
ア:「頼むぞー」
す:「いっけぇオグリ!!」
か:「……誰も、いない」
「先頭を行ったのは6番エルコンドルパサー。
続いてマルゼンスキー」
「マルゼンスキー、ペースが速い」
「スタミナを切らさないか心配です」
ア:「掛かった!?」
す:「え? 賢さ高めですよね?」
ア:「……適性の相違かな?」
す:「……かもですね」
「6番エルコンドルパサー、まだリードをキープしています」
「続きましたマルゼンスキー」
ア:「……」
す:「え……っと……」
か:「……誰も、いない」
「外をまわって8番タイキシャトル」
「その内並んで7番エルコンドルパサー」
「そのあと4番ハルウララ」
「少し後ろから2番オグリキャップ」
す:「……あれェ?」
ア:「い、いやいやいやいや! 原作同様まだ溜めてるんだって!」
か:「……話に、入れない」
「大ケヤキを越え、4コーナーへ」
「勝負は最後の直線に持ち込まれた」
「2番オグリキャップ、まだ抑えたままだ」
す:「……あっれェ!?」
ア:「いやいやいやいや! このまま! このまま!」
す:「オイコラおっさん」
か:「……話に、入れない」
「タイキシャトル、前を狙っているぞ」
「さあ、誰が最初に仕掛けるのか!?」
「タイキシャトル、2番手につけ、様子を見守る!」
ア:「……」
す:「……」
か:「……」
二:『いやいやいやいや!!』
「最終コーナーを曲がって、最初に駆け抜けてきたのは6番エルコンドルパサー。
栄光まで400」
「6番エルコンドルパサー、速い! 速い!
もはや独走状態!」
「6番エルコンドルパサー! 先頭は6番エルコンドルパサー! これは強い!」
す:「……」
ア:「ぷーくすくす」
す:「オイコラおっさん」
ア:「ドMなんでぇ~ご褒美でっす」
か:「Sですが何か?」
ア:「……」
か:「オイコラおっさん」
「残り200」
「食い下がる2番オグリキャップ」
「先頭は変わらず、6番エルコンドルパサー」
「6番エルコンドルパサー!
1着でゴールイン!
実力を遺憾なく発揮しレースを制した!」
「やりました6番エルコンドルパサー!
アクエリアス杯を制止、みごと栄光を掴み取りました!」
「2着2番オグリキャップ。
3着は9番マルゼンスキー」
す:「……」
す:「か、勝ったし!? ワンツー独占だし!!」
ア:「……ロードロイヤル実装されたら頑張るね。ボクっ娘なんで無理だけど」
か:「……帰っていいですか?」
二:『あ、おつかれしたー』
か:「くそ! くそ!」
「結果発表~」
「実況に専念してください」
6番エルコンドルパサー(シングレすこすこ侍)
2番オグリキャップ(シングレすこすこ侍)
9番マルゼンスキー(アルブレヒト)
7番エルコンドルパサー(かれりん)
4番ハルウララ(アルブレヒト)
3番ハルウララ(かれりん)
8番タイキシャトル(アルブレヒト)
5番ハルウララ(シングレすこすこ侍)
1番オグリキャップ(かれりん)
か:「ウアアアン!! モウコネェヨー!!」
二:『あ、おつかれしたー』
か:「くそ! くそ!」
す:「……アレ、すぐ来ますね」
ア:「……そーだねー」
次回、「レース中~マルゼンスキー~」。