泡沫トレーナーがほそぼそとレースしたり育成したり反省したりする話 作:アルブレヒト・ミュンヒハウゼン
東京 ダート 1600m(マイル) 左(冬) 雪 重
決勝ラウンド
グループA
「エールコンドルパサー、入~場デェース!
世界最強の走りを、お見せしましょう!」
レース、開始――
Lording...
シングレすこすこ侍のヒミツ② 実は、推しのアイドルに身バレしたことがある。
かれりん ワン・ツー・スリー!
アルブレヒト.M 天下無双
シングレすこすこ侍 オグリキャップ担当
「以上、三名のトレーナーの対決となります」
「さて、各トレーナーはどのようなウマ娘をこのアクエリアス杯に送り出すのでしょうか。
パドックを見てみましょう」
「なお、特別ルールとして3人目の正体は伏せられております」
「出オチ禁止というわけですね」
「また、正体が分かっても口にはしない、というルールもあります」
「ただ、我々は事前情報で確認しています。それがお仕事ですので」
ア:「……言葉多いな、実況と解説。あ、トレーナーのアルブレヒトです」
す:「ちぇ……ええと、シングレすこすこ侍でっす♪」
ア:「おい今ネタバレしそうになったな?」
か:「かれりんです。えっと、以前も全く同じやり取りしてませんでした?」
ア:「突っ込まないように」
す:「形式美ですよ、形式美」
ア:「しかしさ?」
か:「なんです?」
ア:「ずいぶんと研鑽積んだみたいだね?」
か:「…………何を根拠に?」
す:「その間ですよ」
か:「……く、癖です」
ア:「ソウダネー(棒読み)」
す:「デスヨネー(棒読み)」
か:「あ゛ぁ゛っ!?」
ア:「(頑張って凄んで見せてるけど美少女だから怖くなくて年上に頑張って歯向かってみた感が全面に出てて)……かわいい」
か:「ふぁ!?」
す:「(以前モブって言われたからムキになって頑張ったんだけども方向性がアレでおっさんにからかわれているのわかってなくてでも美少女だからその努力こそが)……かわいい」
か:「嫌味ですか?」
ア:「や、普通にかわいいです」
か:「訴えるぞ」
す:「ところで、これほぼ一年ぶりじゃないです?」
ア:「…………はい」
す:「一年というか、アクエリアス杯しか書けないんです? しかもオープン。ちえるわざわざ出張ってきているんですよ、このときだけ。わかってます?」
ア:「ええと……その……」
か:「はっきりしろオラぁ!!」
ア:「育成下手くそなんでしゅ!!」
二:『おっさんが噛むな』
ア:「かみまみた」
二:『よくそれ噛まずに言えますね』
「進めまーす」
パドック
1 成功の立役者 エルコンドルパサー(かれりん) 先行
絶好調
- ○ - 7番人気
「7番人気は1番エルコンドルパサー」
「ちょっと厳しいメンバーですが健闘を期待したいですね」
ア:「お、結構いい感じにまとめてきてる」
す:「そーですね、全ステB以上はなかなかですね」
か:「やればできるんですよ」
ア:「……まぁ、抜きん出てないからね」
す:「……まぁ、しょうがないですよね」
2 最強マイラー タイキシャトル(アルブレヒト.M) 先行
絶好調
- - △ 8番人気
「8番人気は2番、タイキシャトル」
「ちょっと厳しいメンバーですが健闘を期待したいですね」
す:「言いつつあんまりですね」
か:「スピードとパワーはS以上ですか。タイキさんの良さを引き出していますね」
ア:「なんかねー、どっかしらが足りないんだよね」
す:「知ってます。それでこの評価ですからね」
か:「はっ!」
3 二刀流 (ヒミツ)(かれりん) 差し
絶好調
▲▲▲ 1番人気
「1番人気、3番かれりんトレーナーの三人目」
「これ以上ない仕上がりですね」
「ダートでパワフルな走りが期待できますね」
二:『おー』
か:「どーですこの仕上がり!」
ア:「次のセリフは『もう決してモブなんて言わせないですよ!』、と言う」
か:「もう決してモブなんて言わせないですよ!
……はッ!」
す:「やっぱり気にしてたんですねーかわいくないですか?」
ア:「かわいい」
か:「訴えるぞ」
4 成功の立役者 エルコンドルパサー(アルブレヒト) 差し
絶好調
- - - 9番人気
「ちょっと厳しいメンバーですが、健闘を期待したいですね」
す:「モンクですか。最初っから豪脚持ってるややチート」
か:「でも後方にいないと意味ないですよね」
す:「根性あればいい勝負に持っていけますけど、C+ってことは完全に数合わせですね」
ア:「……なんも言えねぇ(白目)」
5 成功の立役者 (ヒミツ)(アルブレヒト.M) 先行
絶好調
○ △ - 5番人気
「5番アルブレヒト.Mの三人目、5番人気です」
「これ以上ない仕上がりですね」
「ダートでパワフルな走りが期待できますね」
か:「スピードと根性以外Bでこの評価ですか」
す:「先行だとあまり根性関係ないですね」
か:「ただ、ダートと先行はSってことは」
す:「今回用の本命、ってことですね」
ア:「……なんも言えねぇ(二回目)」
6 次代を担う者 マルゼンスキー(かれりん) 逃げ
絶好調
- ◎ - 6番人気
「6番マルゼンスキー、6番人気です」
「ライバルたちは強力ですが、好走を期待したいですね」
「逃げを打ってこの娘のペースに持ち込めれば強いですよ」
ア:「水着マルゼンかー……」
二:『寒そう』
か:「いーじゃないですか! あのあと回したら来たんですから!」
ア:「……これ言わない方がいいやーつー?」
す:「ですね」
7 成功の立役者 コパノリッキー(シングレすこすこ侍) 先行
絶好調
△ - ○ 4番人気
「7番コパノリッキー、4番人気です」
「これ以上ない仕上がりですね」
「前目につける先行策で勝利をつかんでほしいですね」
か:「ダート、マイルSですって」
ア:「リッキー、ラッキー、ピーキー!」
か:「全っ然うまくないですよ」
ア:「本来の馬主さんも引いていない娘だからねー」
す:「その情報、今要ります?」
8 伝説の証人 (ヒミツ)(シングレすこすこ侍) 差し
絶好調
△ - ◎ 4番人気
「勝ちは十分に狙える3番人気 8番シングレすこすこ侍の三人目」
「3番人気ではありますが逆転を狙える能力を持っていますよ」
「相性抜群のマイルで素晴らしい走りを期待したいですね」
ア:「未だにこの評価がよくわかってなくて」
か:「確かに。リッキーのパワーUGなのに○で、この娘はSSなのに◎ですからね」
す:「期待値てやつじゃないです?」
二:『あー』
9 伝説の証人 ホッコータルマエ(シングレすこすこ侍) 先行
絶好調
◎△△ 2番人気
「実力は引けを取りません。
2番人気は9番ホッコータルマエ」
「1番人気こそ譲りましたが、素質は負けていませんよ」
「ダートでパワフルな走りが期待できますね」
ア:「いいなぁ」
す:「何がです?」
ア:「砂のタレント揃ってるの」
か:「こればっかりは運ですからね。その点FPSいいですよ」
ア:「私のスタイル、スナイパーだからあまり楽しめないんだよね」
か:「やってみなきゃわかりませんって。だからホラ」
す:「ウマ娘ちゃんの話してくださーい」
「ではここで、月刊トゥインクル増刊号をのぞいてみましょう」
す:「淡々と進めますね」
ア:「さすがプロ」
注目のウマ娘
(ヒミツ)
アルブレヒト.Mトレーナー
ア:「全カットでおねしゃーす」
す:「通称出オチ」
か:「…………正気か?」
勝ちに名乗りを上げる、要注意のウマ娘。ここまでのアクエリアス杯での活躍ぶりは、お見事の一言。いざ、頂点へ!!
ホッコータルマエ
シングレすこすこ侍トレーナー
苫小牧から、メッセージ動画が届いています!
「うえ!? ちょ……、ひ、1人で見てもいいですか……?」
数々の激戦を繰り広げてきた有力なウマ娘。ファンの応援も力に、持ち前の爆発力をいかんなく発揮できるか。有終の美を飾れ!
マルゼンスキー
かれりんトレーナー
レース中はどこに注目してほしいですか?
「あら、全部見逃したらダメよ? 流行と同じで、すぐ置いてかれちゃうんだから!」
TOTAL勝率4%、期待のウマ娘。予選をしっかり勝ってきた実力は、決勝のライバルにも引けを取らない。1着を勝ち取れ!
す:「……あの、いいですか?」
ア:「ダメ」
す:「よんパーセント、って」
ア:「だからダメ!」
か:「うわぁぁん!」
Lording...
たづなさんのアドバイス
不要なピースはクローバーに変換でき、ショップでアイテムと交換できますよ。
か:「……あれ?」
す:「あーかれりんさんの話はできないですよ」
か:「……一年間ログインだけしてますからねー。
まだ一日目終わってないからAngelBeats! コラボに手を出せませんからねー。
私はSS二枚あるのにねー」
ア:「………………すみません」
CHAMPIONS MEETING アクエリアス杯 決勝 東京 ダート 1600m
「頂に立つのはどのウマ娘か! アクエリアス杯決勝!
現在、1番人気はトリプルティアラのウマ娘、オグ……あ、まだ駄目?」
ア:「もういいんじゃない? 一番人気だし」
す:「もーいーですね。通称出オチ」
か:「このやり取りも二回目!」
「トリプルティアラのウマ娘3番オグリキャップ」
「この評価は少し不満か? 2番人気はこの娘、9番ホッコータルマエ」
か:「グリグリついてていいなぁ……」
ア:「これは数値上の問題でしょ。オグリのスピード1200でSSってことは育成シナリオグランドライブ以前でしょ?」
か:「そうです。クライマックスで育てたんです」
す:「アレ、シビアでしたねー……」
か:「でした……」
ア:「そう? 結構相性良かった」
二:『さすがドM』
ア:「ぐふふ……」
「注目の2大マイル戦覇者……」
ア:「なんでこっち見て…………あ、オッケーです」
「アグネスデジタル、5枠5番での出走」
す:「好きですね、芝とダート制覇するの」
ア:「というか、ダート専任がファル子とウララしかいないんだよ。だからどうしてもね」
す:「こっちはガチャに好かれませんね」
ア:「やー、時の運だわ」
か:「……」
ア:「(……なんでこっち見てると思う?)」
す:「(……わかってるなら聞かないでください。あと近い)」
「気合充分! いい顔してますね!」
「各ウマ娘、ゲートに入って体勢整いました」
す:「この時の、頬に手を当ててるデジたんかわいいですよね」
ア:「デジたんはいつでもかわいいよ?」
す:「まぁ、そうなんですけど」
か:「…………いない」
「今スタートが切られました」
ア:「で お く れ た !」
す:「今発動した『コンセントレーション』いいですよ」
ア:「ス キ ル ポ イ ン ト が な い」
か:「知らんがな」
「各ウマ娘、キレイなスタートを切りました!」
ア:「で お く れ て る ん だ け ど !」
す:「実況のおねーさんに嫌われてるんじゃないです?」
ア:「ご褒美!」
「キモいですね」
ア:「ご褒美!」
「みんな集中してましたね。
好レースが期待できそうです」
ア:「まぁ、まだ焦る時間帯じゃないからね」
か:「それ、流行りに乗ったつもりですか?」
す:「違いますよ。乗り遅れてないって証明したいアレな感じですよ。
第一、この人ジャンプ掲載時にこのセリフ見てますからね」
す:「え? ……ジャンプ?」
二:『え? ……知らない?』
「芝からダートに入ります」
ア:「水着のマルゼンか。やっぱ抜きん出ているねー」
す:「ええと……おお、根性996。スピード超えてるじゃないですか。
ダートもAの魔改造。これは期待できますね」
か:「ふふふ」
「オグリキャップ、現在最後方!
失策……はたまた狙いどおりかっ!?」
す:「あ、"マイルの支配者"発動」
ア:「ちょっと早かったかなー」
す:「早すぎるでしょ。賢さ不足ですかねー」
か:「ちょっとはオグリにも触れてもらえませんか?」
「直線勝負に賭けているんでしょう。
終盤に期待です!」
か:「ありがとう解説の人!」
ア:「タルマエ、ここで"余裕綽々"かー」
す:「序盤の400で、てのは……早すぎますねー」
「マルゼンスキー。
快調に飛ばしていきます」
ア:「だいぶ伸びたなー」
か:「先頭から最後尾までで10バ身くらいですかね」
す:「やっぱりマルゼンさんの逃げは強烈ですね」
ア:「位置取り見ても、展開としては悪くないね」
か:「でもこれは間延びすぎじゃないです?」
か:「大丈夫です! なんてたってうちのオグリは怪物ですから!」
二:『いやそこは今のトップへの言葉でしょう?』
「さぁ、ハナに立ったのはマルゼンスキー。
このままリードすることができるか?」
す:「以前は根性なかったですからね。今回はわかりませんよ」
ア:「だね。とはいえ、後ろもだいぶ詰めてきてる」
「2番手の位置で先頭をうかがうのは、
ホッコータルマエ!」
か:「うわ。いつのまにかタルマエさんと……え、三番手タイキさん!?」
ア:「だからこの人気ってわからないってんだよ。
ちなみにうちのタイキ、直近5戦の勝率80%」
二:『……は?』
ア:「人気はねー……4番人気の時に勝ちが多いかな?」
二:『じゃあ今回は来ませんね』
ア:「くそ! くそ!」
「さらに5番、アグネスデジタル」
二:『早速抜かれた』
ア:「よし行けデジたん! どぼめ先生の薄い本が待ってるぞ!」
「少し離れてタイキシャトル」
「それを見るようにコパノリッキー」
す:「デジたんとリッキーとタイキさんが一斉に"お先に失礼っ!"って……」
ア:「みんな大好きライトハローってとこだね」
か:「……あれ?」
「少し離れて、1番エルコンドルパサー」
「1バ身差8番アグネスデジタル」
か:「……あ、すこすこ侍さんもデジタルさんなのか!」
す:「そーなんですよさっきから見せ場がなくって! 伏せるんじゃなかった!」
「そのうしろオグリキャップ」
ア:「よーしよしよし!」
す:「東海ダービーも悪くない!」
か:「いや
「1バ身差4番エルコンドルパサー」
「意気揚々と先頭を行きますマルゼンスキー!
どうでしょう、この展開?」
す:「あっ! タイキさん"円弧のマエストロ"!?」
ア:「よっし第四コーナー入りで発動はかなり理想的!」
か:「わかりませんよ! マルゼンの
ア:「バンバンスキル発動して追いきれねぇが、今ここで、てなら」
「ちょっと掛かり気味かもしれないです。
ひと息つけるといいですが」
か:「なんで!?」
ア:「よっしナイスタイキ!」
す:「"圧迫感"! 持久力回復が発動条件に該当したんですね!」
か:「しかもここでアルさんのデジタルさんが"お先に失礼っ!"発動!?」
「大ケヤキを超え、4コーナーへ」
「マルゼンスキー、ここで抜けだした!」
す:「タイキさんの
か:「ここからさらに加速!」
「互いに脚を溜めている展開!
はたして抜け出すのは誰だ!?」
「オグリキャップ、まだ抑えたままだ」
二:『よーしよしよしよし!』
か:「勝っていいんだよオグリ!」
「最終コーナー!
最初に駆け抜けてきたのはホッコータルマエ」
ア:「タルマエ膨らんだね」
す:「バ群嫌いましたねーいい方向に行けばいいんですが」
ア:「出方はいいよね。で、ここで
ア:「デジたん"追い比べ"……誰と?」
か:「……ご自分のタイキさんとじゃ? 今順位変わりましたし」
ア:「……勝負の世界だね」
「400を切りました」
「タイキシャトル追いすがる」
ア:「デジたんとタイキで"追い比べ"……」
す:「しかもタイキさんが抜け出ましたよ」
か:「そしていつの間にか3位になったマルゼン……」
「ホッコータルマエ速い! 速い!
もやは独走状態!」
す:「よっし!」
二:『ぎゃーっ!!』
「ホッコータルマエ!
先頭はホッコータルマエ! これは強い!」
ア:「いやここで
す:「順位表示消えましたから、200手前ですね」
「残り200」
「先頭は依然、ホッコータルマエ!」
「速い! 速い!」
「ホッコータルマエ脚色は衰えない!」
「後ろを突き放して、ホッコータルマエ!
今勝利です! この娘に敵うウマ娘はいるのか!?」
す:「いよっしゃーっ!」
二:『ぎゃー!!』
「やりましたホッコータルマエ!
アクエリアス杯を制し、
みごと栄冠を掴み取りました!」
「2着はタイキシャトル」
「3着は5番アグネスデジタル」
す:「さて」
ア:「言いたいことはわかる。わかるので、私から言う」
二:『なんで1番人気のオグリは勝てないんだろう?』
か:「うわぁぁん!」
1着:ホッコータルマエ(シングレすこすこ侍トレーナー)
2着:タイキシャトル(アルブレヒト.Mトレーナー)
3着:アグネスデジタル(アルブレヒト.Mトレーナー)
4着:アグネスデジタル(シングレすこすこ侍トレーナー)
5着:マルゼンスキー(かれりんトレーナー)
6着:オグリキャップ(かれりんトレーナー)
7着:コパノリッキー(シングレすこすこ侍トレーナー)
8着:エルコンドルパサー(アルブレヒト.Mトレーナー)
9着:エルコンドルパサー(かれりんトレーナー)
か:「頑張ったのに! 前のお二人のマネもして頑張ったのに!」
ア:「……トゥンク」
す:「おっさんうるさい。
しょうがなくおっさんと遊んであげるために努力したって言ってるんです。そういうところですよ」
ア:「あ、いや、それはわかってるんだよ。それを言うなって話だよ。そんなこと言ったら」
か:「ウアアアン!! モウコネェヨー!!」
す:「ところで」
ア:「なーにー?」
す:「
ア:「…………来月」
す:「本当に大丈夫です?」
ア:「…………大丈夫」
す:「どう大丈夫なんです?」
ア:「…………行き帰りの電車の中で、書いてます」
す:「吐いたツバは飲めませんよ?」
ア:「…………はい」
次回、できれば一年間続けたい、なんてねぇアハハ……