いきなり敵対された事に驚くエリアは、急いでその原因を突き止めようとしていた。
「どういうことかな、お姉さん?なにかおかしなところでもある?」
「なんでこんなところに、子供がいるの?」
こんな危険なところに少女が一人でいることがおかしいと指摘され、やっちゃったと思いながら説得を試みようとする。
だが……
「いやそれh……」
「それに、貴方からは何も感じない。それがおかしい」
気配を隠し過ぎて、そういう面で見ている相手には、おかしく見えたようだ。だがそれも困ったことで、エリアは力を外に出せないし、偽造も今は出来ない。
「何者?もし危険な奴なら……ここで討伐する」
エリアの異質さに感づいているのかいないのか、武器を手に取り構える女性。
(これは……一旦落ち着かせる必要があるね)
怪しいのは確かだし、話も聞いてくれそうにないので、最悪無力化をする気で挑むことにした。そしてそれが伝わったのか、女性も完全に臨戦態勢に入り後に引けなくなる。
(得物は二刀流と炎魔法ってところかしら?)
隙なく二刀の刀を持ち、魔素の流れと質から大体の事を予測するエリアは
「取り敢えず、無力化させてもらうわ!」
一瞬で距離を詰め、拳を放つ。だがそれは意外にも防がれ、数発打ち合った後、炎を浴びせられる前に距離を取ったエリア。
「反応するのね。大したものだわ」
「やっぱおかしい。刀を素手で弾くなんて……」
その上無傷ともなれば、より相手は警戒するだろう。そして目の前の女性も例にもれず、エリアを完全な危険人物として認識していた。
「じゃあ剣で、ってそうじゃない。名前は?わたしはエリアって言うの」
「……アイリス」
少し間違えてしまったがすぐに修正し、名を名乗り合い気を静めようとする。だがやはり効果はなく、次はアイリスが攻めてくる。それを生み出した剣で受け止め、切り返しながら剣戟は始まる。
「なかなかね!大したものだわっ」
「っ!?そういう、貴方こそっ!」
その剣の腕前はかなりのもので、純粋な剣術だけでエリアに冷や汗をかかせる程のものであった。しかしアイリスはエリアを攻めきれずにいた。なぜなら、総合の技量ではエリアの方が上回っていたからだ。
(数百年ぶりにまともに剣を振ったけど、案外いけッ!?」
そしてしばらく打ち合った後、調子を上げていくエリアに危機感を覚えたのか、アイリスが刀に炎を纏わせ振り切る。するとその先が爆炎に包まれ、エリアの姿が見えなくなった。
「危ないわね。わたしじゃなかったら火傷してるわよ」
「っ!?」
爆炎を一瞬にして吹き飛ばし、急接近からの正拳突き。これにより貫くような衝撃と共に、武器を手放し吹き飛ぶアイリス。
「刀剣術は久々でね。こっちのほうがなれてるの」
「す~、はぁっ!」
だがすぐに戻ってきて、体術を繰り出すアイリス。だが体術ではエリアの方が上手なのか、軽くいなされてまともに当たりすらしない。
「ねぇもういいでしょ?わたしは危険な奴じゃないからさ。話ぐらい聞いてよ」
エリアが話しかけるが、それでも止まらないアイリス。そこで勝手に話す事にしたエリア。
「実はわたし、精霊なの。だからこんなところにいてもおかしくないでしょ?」
「おかしい!精霊は召喚されなきゃ出てこれない!」
それを聞いて、またもしくじったエリア。どうやらこちらの世界とは違い、エリアの世界では精霊は普通に現世にいるようだ。
「え~と、気配は隠してるだけだし、精霊なのはホントだよ。ここにいたのは……たまたま通りかかっただけ、そう!あなたと同じふらついてただけなの。だから攻撃はやめてほしいな。こっちはいつでもやめられるからさ」
そう言い終わりと同時に、腕を掴み無力化する。
「そう、そういうことね……」
「いや違うよ!これはつい、っていうか、しつこかったから。だから危害は加えないよ」
手を放し、アイリスを開放する。どうやらもうやり合う気はないらしく、攻撃はしてこない。
「ごめんなさいね。ちょっと今調整するから……これでどう?」
「……マシになった。けど、あれ見た後だと違和感すごい」
意見を求め、それらしい回答が返ってくる。どうやら上手く行ったようで、こちらの世界の普通に偽造できたようだ。
「どう見えてたか教えてくれる?参考にしたいの」
「何も見えなかった。なんだかそこだけ何もないみたいに」
ただ見ただけやエリアに意識を向けなければわからないことのようだが、それでも何かしらの感知能力で見ると異質に感じたらしい。
「ありがとね。で、あなたは?」
「私はアイリス。冒険者よ」
内心はさておき、口数は少なく無愛想のようだ。
「わたしは精霊のエリア。この先にあるゴブリン村の守護者をやってる者よ」
「ゴブリン村?」
ゴブリン村と聞いて疑問に思ったのか、不思議そうな顔をするアイリス。
「ええ、今帰るところだったんだけど、貴方もどう?」
「……いい。私はやることがあるから、次の機会にする」
どうやら探し人がいるらしく、そちらを優先するようだ。
「そう、残念。じゃあその時は歓迎するわ」
「楽しみにしとく」
そうして会話は終わり、エリアは村へ戻るその途中で……
「あ!場所伝えるの忘れた!まぁいいか。どうせすぐ発展して目立つだろうし」
肝心なことを言い忘れていたことに気づくのであった。
今回は応募キャラを出してみました。
アスカさん、キャラ応募ありがどうございます。