あれから数日が経ち、ソウエイが三人の魔物たちを連れてきていた。
「もの者たちが、オークたちに襲われて里を失った者たちです」
「ご苦労、ソウエイ。え~と、陽光族と地人族、黒竜族だったかな?」
リムルの問にうなずく三人。その姿はボロボロで、生きるのに精一杯という事が言わなくても伝わってくるようであった。
「ソウエイ、こいつらの仲間たちは?」
「すみませんが、近くには確認できませんでした」
皆んな暗い顔をしている。それもそうだろう。オークに襲われ里は壊滅。仲間も何人無事かわからないのだから。それを確認したリムルは、詳しい話を聞こうとする。
その時だった。陽光族を筆頭に、全員が頭を下げて来る。
「「「この度は助けていただきありがとうございます」」」
それをされ、驚くリムル。
「べ、別にいいって。お前らもオークに襲われて、ここまで追い詰められてきたんだろ?」
「はい、その通りです。ですがそれは、我々の弱さが招いたこと。そんな我らを助けていただき、ありがとうございます」
彼らは決して弱いわけではない。相手が異常過ぎたのだ。
「助け合いってやつだ。オークロードが向かってる先はジュラの大森林。こっちだってどうなるかわからないんだからさ」
「そうね。同じ敵を持つものどうし、助け合ったほうがいいわ」
エリアとリムルがそういうと、三人の表情が和らぐ。そこにすかさず詳しい説明を聞こうとするリムル。
「取り敢えず詳しい話を聞いても?」
「はい、俺が話します」
そう言い黒竜族の男が話し出す。
「なるほど、里の殆どのものが戦死してオークに喰われたと。それで残った少人数でバラバに逃げて今に至るってところか」
「はい。その通りです……」
一応、全滅しているかどうかはわからないとのこと。ただそれでも、殆どの者たちはオークに食い殺され、残って各地へばらけた仲間たちも無事かどうかわからないと言うことらしい。
「ソウエイ、引き続き警戒と捜索を頼む」
「はい、分かりました」
ソウエイはそう言うと、もとの仕事に戻った。
「で、お前らはどうするんだ?」
「それは……」
エリアにそう聞かれ、何も答えられない三人。それもそうだろう。一度負けた身、しかも今はそれよりも弱いのだ。どう頑張ったって勝ち目がない。
「リムル。名付けしてあげればどう?戦力は大いに越したことないでしょ?」
「そうだな。お前たちはどうだ?望むなら名をやってもいいが?」
「っ!?いいのですか!?」
エリアの提案に、リムルが了承し驚きの声を上げる三人。
「別にいいぞ。どうせなら今すぐ付けてやっても構わない。ただ一つ約束をしてほしい事がある」
「……約束、とは?」
陽光族の少女が疑い気味に聞き返す。どうやらゲルミュッドの件もあり、相当警戒しているようだ。
「何、大したことない。オークロードを倒すまで友好的な協力関係を保ってくれればいい。無論こっちだって援助はするし、この町を拠点に使ってくれても構わない。オークロードを倒した後も、敵対しなきゃ自由でいい」
原作でベニマルに話すはずだった内容を、目の前の三人に話すリムル。それを聞いた三人は絶句した。
「どうかしたのか?」
心配になり大丈夫かと聞く。
「い、いえ。あまりの好条件に少し……いやかなり驚きました」
「……夢でも見ているのか?」
「うん。罠かと思った」
足りないものを与えようと言われているのだから、驚くのも当然だろう。後半は酷い言われようだが、こんな状況なので仕方がない。
「で、どうする?」
そう再度問返すと
「「「ありがとうございます。我ら一同、貴方様についていかせてください」」」
同時に跪き、そう宣言した。
「そうか良かった。じゃあ名付けをしよう」
「ありがとうございます!」
そうして三人に名付けをしたリムルは、少し疲れ技にみになり話を終わらせるのであった。
投稿キャラを出させていただきました。