戦場についたリムル一行。
「こりゃ酷い」
「そうね。思った以上に強そう」
見渡す限りのオークの軍勢が、着実にこちらへ歩いてくる。
「ガビルたちは無事みたいだな」
「よく耐えきったわね」
どうやら原作同様ガビルは無事のようだ。だが同盟を組んだ魔物たちとは分断され、どれも危機的状況らしい。
「行くぞお前らっ!!」
そう叫び、一斉に攻撃を放つベニマルたち。
「うわぁ~、強くなりすぎだろ」
「鍛えたかいあったわね」
エリアに鍛えられた皆は、明らかにオーバーキルしてそうな範囲攻撃を撃ちまくっていた。それによりオークたちは、何も出来ずに息絶えていく。
「安全圏からの攻撃は当然。まぁ強者には通じないから、これである程度数を減らして、出てこざるおえなくしなくちゃね」
「ひぇ~、とんでもないこと考えるな」
ベニマルの黒炎で焼き尽くされ、ホムラの轟炎に跡形も残らない。
カグヤの光線に薙ぎ斬り裂かれ、地へと広がったリュウヤの闇で動きを封じられつつ貫かれ絶命する。
キリンの巨大ゴーレムに潰され、登ろうとしたオークたちを容赦なく糸が襲い斬り刻まれていく。
サキハとサヨが湿地帯を凍らせ、氷の矢の雨と魔剣の斬撃で砕かれていくオークたち。
ハクロウとミユヒが次々にオークたちを斬り刻み、シオンとシュンカに薙ぎ払らわれ吹き飛ばされるオークたち。
そこに追い打ちのランガの天候操作による嵐や竜巻、落雷などが降り注ぐ。
それを上空から見ながら、
「抵抗無視とかヤバい」
「所詮は奪った能力ね。本家には届かないのは当然よ」
抵抗を試みるオークたちだが、同士討ちを避けるために範囲攻撃を制限され、補助や防御に回ろうとしても質が違いすぎてまったく役に立っていなかった。
「リムル、ちょっとあそこ見て」
「ん?あれは……」
エリアの指先た先に、凄まじいい力を持ったオークがいた。そいつは、ボロボロの水剣族の少女と向かい合っていた。
「ガビルと一緒にいた水剣族だな」
「やべぇんじゃないの、あれ?」
今にも倒れそうなほどに疲弊した少女に対し、オークは冷気を漂わせながら余裕そうに長剣を構える。
「ええ、あれと同じレベルのオークがあと四体。それを超える奴が一体いるわ」
「ロードに付き従う、キングってところか」
魔王種を取得しているのは、ロード一体だけだった。しかし付き従っている五体の上位種は、原作の魔王種取得前のゲルドよりも強い気配があった。
「火、氷、地、光、闇、みんな食ってきた奴らだね」
「ってことは……」
オークたちを蹂躙し終えた皆は、各地にいたそのオーク共の前へと姿を表す。
「復讐か。さて、勝てるといいんだけどね」
そしてベニマルたちは、
「無理だったら出てくれよ。エリア」
「それは貴方もでしょリムル。でも限界まで出ないわよ。それはあいつらの望みでもあるんだから」
「そうだな。俺たちの出番は、危なくなった時とイレギュラーが出たときだけだ」
本人たちの要望により、リムルたちは限界まで手を出さないことになっていた。なぜなら、出来たら自分たちの手で決着を付けたかったかららしい。
しかし流石に負けられると困るので、危なくなったら手を出す約束はしている。その中でもエリアは最後に動く手はずになっており、傍観を決め込んでいた。
(オークキングなら大丈夫そうだけど、オークロードは多分あの子たちじゃ勝てないわね。まぁ、リムルとクロノがいれば問題ないとは思うけど)
自分の出番はなさそうだと思うエリア。
そう思ったところで、全員が一斉に戦闘を開始し、更に強大な力が戦場を支配したのだった。