異世界に落ちたら弱体化してた件   作:バトルマニア(作者)

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最終戦

 オーク・ディザスターの初撃を避け、リムルは切り札の一つである叡智者を全開で発動させる。

 

「随分と動きが良くなったわね」

「俺もできるが、あれほどじゃないな」

 

 凄まじいい戦闘能力でオーク・ディザスターを翻弄するリムル。だが決定打に欠けるようで、なかなか止めをさせないでいた。

 

「ってことでクロノ。お前はゲルミュッドの方を相手してね」

「分かってるよ。さっさとケリつけないと、オーク・ディザスターが死んであいつが強くなるからな」

 

 現状でもクロノがギリギリ勝てる程の強さになったゲルミュッドだったが、このままリムルがオーク・ディザスターを倒してしまうと、その分ゲルミュッドが強くなり、リムルたちでは手がつけられなくなってしまうのだ。

 

「わたしはここで見てるから。まぁ危なくなったら代わってあげる」

「そうしてくれ。まぁ、出番はないだろうがな」

 

 そう言いクロノがゲルミュッドの前に降り立つ。

 

 

 

 

「何だ貴様。あいつに見た目がそっくりだな。分身体か?」

「俺はクロノ。リムルの親友だ。まっ、覚えなくていいぜ。なんせお前は、ここで俺に喰われるんだからな」

 

 臨戦態勢に入り闇を滲ませるクロノ。その力は強大で底が知れないが、今のゲルミュッドには脅しにすらならない。

 

「言ってくれる。上位魔人。いや、魔王種の力を見せつけてやる!」

 

 死者之行進演舞(デスマーチ・ダンス)を放ち、攻撃を仕掛ける。だがそれはクロノの闇の中に飲み込まれていき、消滅した。

 

「流石に効かないか。だったらこれでどうだ!」

 

 再度死者之行進演舞(デスマーチ・ダンス)を空へと放ち

 

「また同じこ……ッ!?」

 

 杖の隠し剣を引き抜き高速で斬りかかってきた。

 

「ハハハッ!!俺が接近戦を出来ないとでも思ったか!バカめっ!」

「グッ!?つ、強いッ!!」

 

 引き上がった身体能力。決して低くない技量。そして何より、いつ降り掛かって来るかわからない上空の死者之行進演舞(デスマーチ・ダンス)

 

「ホラホラどうした!この程度か?」

(くそッ!油断した!能力が高いだけじゃない!普通に強えぞ!)

 

 一つ一つはクロノの方が上であったが、戦闘経験の差と組み合わせの良さ、前世の知識による思い込みにより不意を付かれ、クロノは追い詰められる。

 

 

(こうなったら!自動戦闘状態!」

「なにっ!?」

 

 リムル程ではないが、一気に動きが良くなり、ゲルミュッドが押され始める。

 

(リムルの見様見真似だが、結構強いな。余裕になってきたぞ)

 

 リムルのように概念知性?がないクロノは、複数の能力を組み合わせ、最速で最適解を打ち出し続けた。

 

「こ、こいつっ!?」

 

 素の能力差で勝っているはずのゲルミュッドが、距離を取る。それと同時に死者之行進演舞(デスマーチ・ダンス)を仕掛けるが、飲み込まれて終わる。

 

(仕返しだ!)

「ガァァッッ!!」

 

 直刀に黒炎を纏わせ、振り切る。すると巨大な黒炎が発生し、ゲルミュッドが炎に飲み込まれた。それをベニマルのように結界で閉じ込め火力を上げ

 

(追加でどうだ!)

 

 黒雷を浴びせ、決着を着けに行く。

 

 だが――

 

 

「よくも、よくもやってくれたなッ!!」

(耐性取得しやがった!)

 

 ゲルミュッドは耐性を取得し、すべてを吹き飛ばす。

 

「そんな小細工通じるか!」

(ヤバい!)

 

 接近を許してしまい、張り巡らせていた粘鋼糸もクロノの体も斬り刻まれる。

 

「所詮はただの魔物。多少強いからと言って、魔王種を取得した俺の敵ではない」

 

 崩れ去るクロノを見て、そう言いながら踏みつける。

 

「ゲルドが負けかているが、まぁいいだろう。どうせあいつが死ねば俺に力は受け継がれる。そうなれば俺があいつを始末すればいい。そして俺が魔王となるのだ。っと、その前に邪魔な鬼人どもを……」

 

 喰われかけているゲルドを見て、どうせ負けるだろうと考える。だが時間は稼いでくれそうだと、その間にベニマルたちの始末に動こうとした。

 

「ん?な、なんだッッ!?」

「ちゃんと確かめなきゃダメだろ」

 

 闇がゲルミュッドに纏わりつき、その動きを止める。

 

「グッ!?は、離せッ!!」

「油断大敵ってな。俺を甘く見過ぎだ」

 

 闇はゲルミュッドの体を削り、飲み込んでいく。それに抵抗するゲルミュッドだったが、完全に抑え込まれていて力が上手く出せないようだ。

 

「ま、待て!どうだ?俺の部下。いや!俺と対等な立場での同盟を組まないかッ!それならどうだ!部下でも配下でも幹部でもない。対等なッッ――!!?」

 

「悪いがそういうのは間に合ってる。じゃあな」

 

 クロノは冷静にそう言うと、必死に叫ぶゲルミュッドを完全に取り込んだ。

 

「能力が強化されてて助かったぜ。あっちも、もうそろそろ終わりそうだな」

 

 そうして勝利を収めたクロノは、リムルたちものとへと向かうのだった。

 

 

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