何かを感じ取ったエリアは、目的地へと足を運ぶ。
「あ〜あ、依頼主とははぐれちまうし、魔物には襲われるしで、
そこには、複数の魔物の死骸と腰を休めている、身体中に傷痕があるボロボロの上下黒の服を着ている男の姿があった。
「あら?誰かと思えば冒険者かしら?こんなところに何のよう?」
「ッ!?なんだお前!?」
いきなり声をかけたエリアに驚き、距離を取る。
「どうかしたの?そんなに驚いて?」
「怪しすぎるだろ!こんなところで一般人なんているわけないのに、それに急に現れやがって……まさか俺の、
唐突に現れたエリアに警戒し、禍々しい武装を身に纏う男。
「なに、力を隠すのは当たり前のことでしょ?」
「キュ!」
そう言い、フォビオぐらいの力を出し、隠してるだけだと見せる。
「……トンデモねぇ力だ。上位魔人か?」
「そういうところね。って、あら?」
武器を取り下げない男。
「戦う気はないのだけどね」
「俺の厄災が……ッ!?やっぱりッ!?」
とある言葉を聞き、つい反応してしまったエリアは、斬撃を放っていた。だが恐るべき反応速度で回避されてしまう。
「あらごめんなさい。ついつい攻撃しちゃったわ」
「もう信じねぇ!このまま倒させてもらう!」
剣を構え、一気に距離を詰め超高速で連撃を放つ。
「やるわね」
「ッ!?片手でッ!!だったらっ!」
しかしエリアはそれを片手で防ぎ、キレイに折れた刃を摘んでいた。そこで距離を取りつつ、直した剣で斬撃を飛ばす。
「なっ!?」
一瞬視界が、光白に輝くブレスに包まれ、剣と防具の一部が跡形もなく崩壊する。それに驚き、反撃もせずに更に離れる。
「何をしたっ!?」
「ホント、ゴメンなさいね。この子のブレスは、なんでも分解しちゃうの。貴方には当てないようにしたみたいだけど、防具が壊れちゃったわね」
カイコの能力は、元素操作。その能力を応用し放たれるブレスは、触れたあらゆるものの構造を崩壊させる。これにより、物体、能力、精神体など問わず問答無用で破壊するのだ。なおこの個体は未熟なので、破壊と簡単なものの製作しかできない。
「無闇に攻撃しちゃダメよ」
「キュイ……」
戦慄する男を無視して、カイコに注意を飛ばすエリア。
「で、聞きたいのだけど、貴方の能力、厄災ってどんなものなの?返答によっては排除するわよ」
「効果はよくわかってないが、よく色んな事に巻き込まれるな。不幸になるってところだと思ってる」
一応能力のことについて教えてくれるが、本人もわかっていないところが多いようだ。
「他者への影響は?」
「ない……と思う……」
断定はできないようで、気を落とす。
「わかったわ。わたしの知ってる厄災じゃなかったから安心したわ。で、なんでこんなところに?」
「……ああ、俺はフューズって言うギルドのおえらいさんの依頼でここへ来たんだ。で、魔物に襲われてはぐれちまったんだ」
それを聞いて、納得するエリア。
「そう、わかったわ。どうせこの先の町が目的でしょ?案内してあげる」
「え?お前あの町の住人なのか?道理で……すまなかった」
気にしていないと返し、町へと戻るために案内をする。
「そう言えば名前は?わたしはエリアっていうの」
「俺の名前はリュウだ…………よろしく頼む」
その間に自己紹介をしつつ、仲良くなろうと話しかけていた。
「そう言えば能力がわからないとか行ってたわね。ウチに能力を解析できる奴がいるから、見てもらうように言ってみましょうか?」
「あっ、いや……そうだな。この能力が少しでもマシになるなら、見てもらったほうがいいか」
自身の不幸がどういうのかわからない上、強力なのでどうにかしたいと思っているようだ。だが何処か諦めている様子でもあった。
「大丈夫よ。そいつは能力の改造だってできるぐらいだし、どうにかなるわよ」
「そうなのか?だけどな。前に似たような事言われて、やって貰った事あるけど、どうにも上手くいかなかったんだ。マシにはなったとは言ってたけど、実感なくてな」
どうやらすでに能力改造を試した後だったようだ。
(あれ?この世界で意図的に能力を改造できるのって、リムルだけじゃなかったかしら?あとでクロノに聞いてみましょうかね)
たいぶ引っかかったが、詳しいことは後で聞こうと町へと帰るのであった。
投稿キャラ出させていただきました。想像と違っていたらすみません。