あれからリムルたちが帰ってきて、無事精霊を子どもたちへと宿らせることに成功した事を皆に伝えられ、安心する一同。そして平和な学園生活が続いていた。
「無事すんで良かったわね」
「ああ、一時はどうなるかと思ったけど、無事済ませられてよかった」
「そうだな。俺はリムルの活躍見てただけだけど……」
どうやら、原作通りリムル一人で余裕だったらしく、難なくゴーレムを倒してしまったようだ。その後もリムルがスラスラと事を済ませ、クロノは後ろでただ眺めているだけに終わっていた。
「いや、お前の演算補助がなきゃもっと苦戦してたぞ?クロノ」
「いやいや、それはリムルが、せっかくだから特別な精霊にしたいって言うからだろ?普通にやってりゃそんなかからなかったよ」
どうやらリムルは、子どもたちにいいところを見せるのと、クロノにも活躍の場面を作ろうと頑張ったようだ。その結果、子どもたちに宿った精霊は特別な存在になれたらしい。
「へ~、やるわねリムル」
「まぁな。俺だけ活躍しても悪かったし」
そんな他愛のない話をしていると、次はエリアの話になっていた。
「そういやこっちに残ってなんかあったか?」
「ええ、こっちも大変だったわ」
そう言い思い出しながら、あれからのことを話しだした。
「まずユウカと手合わせしたわ。ヴィオレともね。二人共凄く強くて驚いたわね」
「お前が言うほどか?」
驚く二人に説明するエリア。
「もう無茶苦茶よ。高火力技ばっかだし、近接も貴方たち以上よ。まぁ、武器の扱いは不慣れみたいで、若干あなたたちの方が上ね。でもあの調子じゃ、本腰入れられたらすぐに追い抜かされるわよ。それとオマケだけど、ユウカは周りを成長させる能力があるみたいね」
「いや、そっちの方が重要だろ!いや前の話も驚いたけど!」
「敵に回したくないな」
それを聞いて更に驚愕する二人。
「それからはもう大変でね。なんかユウカがたくさん人連れてくるのよ。アイリスを筆頭に冒険者仲間とか、旅先で出会った友達とか。ホントどこから連れて来るのよって驚いたわ」
「マジだな。なんか人の出入り激しいとか思ってたら、ユウカさんが呼んでいたのか……」
「最近までずっと、というか逆に増えてないか?」
どうやらユウカがエリアのことを触れ回り、それに気になった者たちが各地からエリアに挑みに来たり、指導を願いに来たりしたらしい。
「なんかミリムの配下?みたいなやつも来るしで大変だったのよ」
「あいつどんなけ顔広いんだよ!」
「全くだ。魔王側とも仲いいとかどうなってんだ……」
なぜか魔王側とも関係があるユウカは、その人脈を惜しげもなく使いエリアの話を広げていた。
「なんでも、ただの人間なのに聖人に勝てる奴を負かしたとかで、それに気になって、って感じらしいわ。ホント迷惑よ」
「そうか、お前も大変だな」
「戦い疲れただろ?」
疲れたように呆れるエリアに、微妙な顔をする二人。
「別に戦うのが嫌いってわけじゃないのよ。逆に大好きなぐらい……でもこうも格下とばっかだとなんか大変で、ちょっとしたことで壊れないか神経使うのよね」
勿論強いやつも勝負を仕掛けには来る。だが大半はそこそこ強い止まりの奴らなので、エリアは間違って殺したりしないか内心ヒヤヒヤしていた。
「そっちか、よく考えたら異界の中で半年ほど戦い続けても元気だったしな、お前……」
「あんあところじゃ、休みなんてないに等しいだろうからそうなんだろうな」
勝手に解釈する二人だったが、あながち間違っていないのでエリアはそのまま放置する。
「骨があるやつもいたわ。特にミリムの配下の子たちよ。確か、鉄拳族のサヤカとサクヤ。炎霊族のサクラ。風葉族のレンカとレンナ。ナナラに引っ張られてきた幽剣族のライムと毒鳥族のジョカ、竜か蛇っぽい種族のルキアって子辺りかしら?魔王の配下だけあって楽しませてもらったわ」
鉄拳族と風葉族の二人組は親子で、前者は金属を操ったり体術が得意だったり、後者は風魔法を操る相手で、罠や暗器を使いこなす忍びのような相手だった。
炎霊族は、炎と刀で性格も戦い方も正統派のようなのが特徴の少女だった。
ルキアは、闇魔法や八人に分裂したりと何かと面倒な相手だった。
そして幽剣族は、のんびりしていると思ったら認識しづらい攻撃を放ってくる厄介な相手で、毒鳥族は纏め役兼連絡係だそうだが、見た目によらず影移動や毒槍など使ってくる相手だったと語るエリア。
「ま、みんないい子だったわ。最後には全員一気に相手したけど、上手く連携取れてたし」
結果は言うまでもなくエリアの勝ちだったが、楽しそうな表情を浮かべているところ、楽しかっただろうことが分かる。
(そういやクロノ、原初も来てたけど言わないほうがいいわよね?)
(げ、原初も!?ああ、言わない方がいい……が、俺には教えてくれ。なにか分かるかもしれない)
思考加速を最大までかけて、一瞬で遣り取りをするエリアとクロノ。
(ジョーヌとブランって子が来てたわ。どっちもヴィオレと同じようにユニークスキル持ちで進化してた。こっちもやっぱりユウカ経由で来たみたい)
(何だよそれ……で、なんかわかったか?)
悪魔公を超える謎の存在に進化した悪魔三人娘の話を聞いて、顔を覆いたくなるクロノ。
(さっき言った違いを除けば、ジョーヌは貴方から聞いた通りだったわ。上がった力で相変わらず核撃魔法ぶっ放してるから、魔王レオンには嫌われてるみたいね)
(そりゃな。あんなことし続けてりゃそうなるわ。あんま変わってないようで良かった)
良かった?のかはさておき、エリアは次にブランの話をする。
(ブランは、ブランシェって子の中に入ってて偶に出てくる感じだったわ。ユウカとは親友って言ってたわね。あと帝国のこと教えてくれたけど、悲しそうな顔だったわ。あれは嫌ってるけど、どこか憎みきれないって感じよ。国というか個人とかを恨んでる感じね。それに自分自身もね)
(ユウカは紅に染まる湖畔事変まで関わってるのか、しかもなんかブランシェ生き残ってるし……)
国がどうなったかや帝国側でなにがあったかは相変わらず分からないが、ブランが自由に動けるのは想定外だというクロノ。すんなりとリムルの配下に収まればそれでいいのだが、そうならなかったら大問題になるかもと心配していた。
(まっ、なるようになるわよ。それまでに準備することしかできないんだから)
(そうだな。何事もないのが一番だが、そんなこと絶対にありえんだろうしな)
そう言いやって思考加速を切り、リムルとの話に戻るのだった。
投稿キャラ出させていただきました。少し改造しています。