異世界に落ちたら弱体化してた件   作:バトルマニア(作者)

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外に出て

 洞窟を出て、周囲を確かめる。どうやら洞窟の入り口は、小高い丘という程度の山の麓に、あったらしい。

 

「大森林ってところか?」

「しかも深そうね」

 

 大木に囲まれた中、その丘は良く目立つ。そっから見た景色は、どこまでも続いていそうなほど広大な大森林があった。

 

 そこで二人は手分けして軽く周囲を探索して見ることにした。

 

(ここ以外は殆ど日差しが当たっていない。相当深そうね)

(ん?丘の上に魔方陣?封印関係のかな?)

 

 エリアは森の深さを再確認し、リムルは怪しげな魔法陣を見つけていた。

 

「なにか見つけた?」

「魔法陣があったが、なんだかよくわからなかったな」

 

 そう言いリムルはエリアを魔法陣の見えるところへ連れて行く。

 

「ん~、わかんない。ヴェルドラが封印されてたらそれ関係じゃない?まぁ、よくわからないものには触れないほうがいいよ」

「そうだよな」

 

 リムルの能力で解析できるかもしれなかったが、危ないものかもしれないと止めるよう伝えるエリア。リムルもそれは同じのようで、すぐにその場を離れて森の方へと向かう。

 

 

 

 

 森は至って平和そのものだった。魔物も出ないし、危険な動植物もいない。環境も荒れていなければ、強大な力を持った存在が闊歩しているわけでもない。

 

(表世界、特に安全地帯を歩いてるみたい。暇だなー)

 

 それはエリアからすれば、少々物足りなさを感じるほどであった。元の世界であればそれでも仲間たちがワイワイやっていたが、それもこちらにはない。隣りにいるのは、妖気を撒き散らす平和主義なスライムである。

 

(妖気のことについて言おうかな?……いやその前に、邪魔されない内に戦いになれるよう特訓しておいたほうがいいか)

 

 見つかっても厄介だし、邪魔がないほうがやりやすいと考え、エリアはリムルに話しかける。

 

「ねぇ、もっと能力使いこなせるようになったほうがいいと思うから、ちょっと訓練しよ。暇だしさ」

「ん?そう言えばそうだな。洞窟内で多少は練習したって言っても、完全にわかってるわけじゃないからな。って、本音はそっちだろ!」

 

 最後の言葉にツッコミを入れながら、二人は距離を取る。

 

「今日こそは一発でも当ててやる!」

「そのいきだよ。リムル」

 

 そうして特訓が始まったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

「て、手も足も出ねぇ……」

「手も足もないでしょ」

 

 リムルの言葉にツッコミを入れつつ、溶けかけたリムルを労うエリア。あれからその気になったリムルが、必死に策を講じてエリアに攻撃を仕掛けたが、どれも通じずに時間だけが過ぎていた。

 

「水刃は避けられるし、粘鋼糸は斬り刻まれる。超音波でも乱れねえし、身体装甲も意味ねえし、麻痺吐息に限っちゃ効きすらしないって……」

「毒霧吐息使ってないじゃん」

 

 更には感知系まで封殺していたのだ。逆にそれで、エリアを楽しませたのだから称賛に値するほどの成長と実力だろう。

 

「あんなん使えるか!殺傷能力高すぎるんだよ!」

「まぁ効かないけどね」

 

 それを聞いて、安心したのか呆れたのか、深い溜め息をするリムル。

 

「なんで効かないんだよ。不思議でし方がないぞ」

「そりゃ、わたしは既存の法則とか物質を歪めてるんだから、届くわけ無いじゃん」

 

 その爆弾発言に、ない口が開いたまま放心するリムル。

 

「それでもゴリ押しされたら弱いけどね」

 

 歪曲と変換が間に合わなければ届いてしまう。と補足するエリア。そこまで言って、やっと言葉を発したリムルは

 

「道理で受けに回ってばっかだと思った……」

「無闇に攻撃すると危ないからね」

 

 エリアの力が自分に向いた時の事を考え、身震いする。

 

「まぁでも、結構動けるようにはなったと思うよ。てか、この短期間でよくそこまでできるようになったね」

「まぁ俺も、やるときになったらやる男なんですよ」

 

 褒めるエリアに、気を戻すリムル。

 

「じゃあ悪かったところを言うよ。荒削りじゃ隙だらけだからさ」

「え?」

 

 そうやって反省会をしていると、近づいてくる気配を感じ取った二人。

 

 

「犬?」

「狼?」

 

 大きめの狼がこちらを見るなり、情けない悲鳴を上げて逃げて行った。

 

「何だったんだ?」

「うるさかったから、勘付いて様子でも見に来たんじゃないかな?」

 

 そう言い感知を広げる二人だったが、リムルがとある事に気がついた。

 

「なんで俺たちの近くには魔物がいないんだ?エリア、お前がなにかしてるのか?」

「それは……おっと、誰か来たみたいね。話は後だよ」

 

 そうして次の訪問者を確認した二人は、一旦会話をやめ、そちらに注視するのであった。

 

 

 

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