異世界に落ちたら弱体化してた件   作:バトルマニア(作者)

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進化と復活の時

 ベニマルたちが帰ってきて報告を聞いた後に、世界の声が響き渡り、リムルたちが帰ってくる。

 

「ちょっとミスった……」

「主様を!」

 

 間違って魂を取り込んでしまったクロノと、その反対側からやってくるランガに咥えられたリムルと投げ飛ばされる捕虜。

 

「リムル様!クロノ様!」

「進化の眠りね。心配することないわ」

 

 クロノをエリアが回収し、リムルはシュナによってマントに包まれ台座に置かれた。

 

「へ~進化ってこんなんなんだ。随分とカラフルに輝くね、リムルは」

 

 リムルはカラフルに光り輝き、クロノは黒く輝いていた。

 

 そして、どのくらい時間が経っただろうか。

 

 "世界の言葉"が響き渡った。

 

《──告。個体名:リムル=テンペストの魔王への進化が完了しました。続いて、系譜の魔物への祝福ギフトの授与を開始します》

 

 するとその場にいたリムルとクロノの配下たちは、フラフラとして眠たそうだ。

 

「ま、こっちはどうにかしとくから、寝てていいよ。あいつだってそう言うだろうしね」

 

 そう言い、進化に集中してもらい、数名を除いたほぼ全ての魔物達が深い眠りについていた。

 

 

「貴方は進化しないの?」

「わたしはリムルの友達であって配下じゃないからさ。それにこれ以上進化してもね」

 

 残ったエリアに不思議そうに話しかけるミュウラン。

 

「進化しても?」

「わたしの進化は、他の子とは違って、世界にとって脅威そのものだからね」

 

 現状でさえ異界が溢れ出してしまえば、世界が飲み込まれ滅亡の危機になり得るほど強大な力なのだ。それが進化したともなれば、目も当てられない自体になるかも知れなかった。

 

「そ、そんなに?それって大丈夫なの?」

「ま、大丈夫よ。まだ抑え込めるからね。拮抗している内は外に出したりしないわ」

 

 結果的に安定し力を抑え込めても、過程でどれほどの被害が出るか想像できない。だからエリアは進化しないのだ。

 

 

「っと、終わったの?」

「ッ!?」

 

 そんな話をしていると、リムルが人化して立ち上がる。

 

『はい、全ての作業を終了させました』

「そう、それは良かったわね。暴走なんてしてなさそうだし」

 

 それを聞いて怪訝そうな顔をする。

 

『そんな事ありえません。マスターの力と貴方を含めた皆の演算補助、そして情報結晶体を使ったのです。ミスなどするはずがありません』

「感情豊かになったわね、シエル。と言っても、わたしの補助なんてなくても余裕そうだったけどね」

 

 当然だと言い放つシエルに、安心するエリア。

 

『そのようなことはありません。ここまで進化するには、貴方たちの補助は必須でした。特に情報結晶体は素晴らしいです。演算装置としての領域を軽く凌駕しています』

「(あれ純度が低い模造品って話だったけど……)喜んでくれて良かったわ」

 

 喜んでいるシエルと、呆然とするミュウランたち。そんな中、シエルはシオンたちを復活させるために術式を組む。

 

『では、みなを蘇生しましょう』

 

 そう言うと同時に結界ごとすべての魔素や魂の欠片を取り込み、シオンたちに解析鑑定をしていた。

 

 

「ん?誰かしら?」

 

 その時、二体の上位悪魔を従えた黒い悪魔が広場へ到着した。

 

「只今戻りました、我が君。そしてお初にお目に掛かります、エリア様」

「へ~事前に……まぁいいや、邪魔しないでね」

 

 現れた悪魔は、召喚主たるリムルとその近くにいたエリアへ向けて恭しく頭を下げる。そして邪魔にならないように配慮し、静かに作業を見守っていた。そこでとある事に気がついた悪魔は、恐れながらと声をかける。

 

「失礼ながら申し上げます。どうも、魔素量が足らぬようですが」

『問題ありません。生命力を消費し、代用します』

 

 それを聞いた悪魔は、驚き慌てた様子で代案を出してくる。

 

「お、お待ちください我が君!ご自身の生命力を用いずとも、この二人をお使いください」

(ワザとね。ま、仕方がないといえばそうだけど)

 

 配下の悪魔を差し出され、それに納得したシエルは、進んで歩み寄る悪魔を取り込み。

 

『必要量の魔素を補給できました。感謝します』

「……っ!?いえ、勿体ないお言葉、こちらこそ感謝いたします。彼らも本能でしょう」

 

 そして、反魂の秘術は滞りなく進み、力を使い尽くしたのかスライムへと戻る。それを支え、元の台座へと戻す悪魔。

 

「無事に終わったから、あとは待つだけね。みんなありがと、警戒はわたしがしておくから、休んでていいわよ」

 

 そうエリアが言い、すべての作業が完了したのだった。

 

 

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