まずは今回の戦争とこれからの人類側の付き合い方、そしてヴェルドラについてが話された。その各々の反応は……
「まあ、これぐらいが妥当だろうな。ヴェルドラの件については驚いたが」
「そのお陰で情報操作しやすくなったが……」
「こちらとしても、余計な事をされなければ邪魔はしないつもりだ。なんなら手を貸そうか?」
ガゼル王、フューズ、エラルド公爵がまぁどうにかなるだろうと言う反応をして、どうせなら国交を結ぶかと言う話に繋がってきた。
「どう思う、エリア?」
「いいんじゃない?仲間は多い方がいいし……でもナメられないようにね。後が大変よ」
概ね納得行くように話は進み、みんなこれで終わりと話合いが終わりかけたその時
「り、リムル様!魔王カリオン様と、ミリム様、ラミリス様が今すぐ会いたいとやって参りました!」
またも警備兵が急いで入って来て、会議室の中は騒がしくなる。
「カリオン様は無事だったのですね!」
「ミリム様、こんな時に押し入ってきて……、すみません」
「無茶苦茶だな」
カリオンの生存に喜ぶ三獣士とミリムとラミリスに呆れるジョカとクロノ。
「いいじゃない。ちょうど話したい事あったし、呼んで頂戴」
「……エリアが言うなら、呼んでいいぞ」
それにハイ!と声を上げて急いで三人を連れてくる警備兵。
「久しぶりなのだ、三人とも!」
「済まねえな。だが急ぎの用事だったんだ」
「こっちも大変なのよ!ミリムがこなかったらヤバかったんだから!」
容量を得ない言葉に、みんな混乱するが、エリアが細かく聞こうと声をかける。
「何があったの?詳しくお願い」
「三獣士から聞いていると思うが、国が消し飛んだ。ミリムやラミリスの方も襲撃を受けたが、どうにか退けたらしい」
「厄介極まりなかったけど、育ち切る前に消し飛ばしてやったのだ!」
そう言い、壊れた機械的な円柱形の道具を机の上に置く。
「これがワタシの迷宮にも置かれてたのよ!どんどん力を吸収して、なんか変なやつ出てくるし、ミリムが助けに来なかったらヤバかったのよ!」
「申し訳ありません、リムル様。私はいながら……」
騒ぎ立てるラミリスに、申し訳無さそうにするベレッタ。
「そういえば、我が国にも有りましたね。起動する前に壊しましたが」
「うむ、こちらにもあったな。同じく破壊したが」
エラルド公爵とガゼル王がそう言う。どうやら回収しようとしたようだが失敗し、泣く泣く破壊したようだ。
「それは正解よ。壊さなきゃあなたたちの国がなくなってたかもね」
「なにか知っておるのか?エリアよ」
ガゼル王がエリアにそう聞き、エリアは答える。
「ええ、それはとある世界の聖杯とかいうやつを参考して作られた兵器よ。そのタイプは多分、周囲から力を集めてバケモノを量産する奴だと思うわ」
「なぜそのような事を知っている?これは大問題だぞ」
確かにガゼル王の言うとおりだ。他の者達もそれに同意するかのようにうなずいている。
「これの製作者を知ってるだけよ。あと問い詰めてもムダよ。なんせそれは、この世界の兵器じゃないからね」
「異世界から来たものだと?」
そこでみんなが、エリアが異世界から来た者だと察する。
「ええ、わたしの世界から送られてきたモノよ。そしてそれを設置したのが、今回の元凶ね。転生神 アネスト・サイエンスっていう奴の眷属よ」
そう言い、転生神と眷属について軽く説明する。
「とんでもない奴に目をつけられたものだ」
「しかも世界ごと……」
「これは我々だけでどうにかできかねる」
エリアの話を信じ、頭を抱えるみんな。だがエリアの追撃はまだ終わらない。
「東の帝国も利用されてるでしょうね。それに聖教会も怪しい。ファルムスは見ての通りよ。多分ファルムスに仕掛けられたヤツと同じモノが、他の国にもあるはずよ」
バケモノを量産する兵器と、欲望を糧として人々を狂わせる兵器。ファルムス王国の場合は、後者を使われて暴走したのだ。
「邪魔者にはバケモノをけしかけて、何も知らない者たちは洗脳ということか」
「これは非常に困った。足場から切り崩しにかかってくるとは」
“完全に滅びなければいい”としか思っていない敵は、どんな手段でも取ってくるだろう。国民を人質にするなり、先導して革命を起こすなりだ。
「そこで何だけどリムル。そいつを誘き出すためにワルプルギスには絶対出てね。多分そこで一気にケリをつけに来ると思うから」
「あ、ああ、分かった。こっちでも準備しておく」
リムルたちは、来るべき戦いに向けて準備をすると言い
「我々も各国にこれが仕掛けられていないか調べさせよう。そして見つけ次第破壊する」
「そうだな。本格的に起動する前に壊さなければどうなるかなど、今の話を聞いていれば誰でも分かる」
そうして、各国からの協力を取り付けることに成功し、会議は終わるのだった。