リムルがワルプルギスへの準備をしている間に、エリアはカリオンたちへと話を聞くことにしていた。
「カリオンさんだったかな?ちょっと話を聞きたいんだけどいい?」
「ん?リムルと一緒にいた嬢ちゃんか。いいぜ、何でも聞いてくれ」
カリオンとの接触に成功したエリアは、そのまま話を続ける。
「襲撃してきたヤツって、どんな感じだった?」
「え~とだな。まずはなんか人型の黒いモヤみたいなヤツが国中にで始めたんだ。で、そいつらが国民を襲い始めたんだ」
どうやら最初は、モヤのようなモノが人形になって人々を襲い始めたようだ。
「そうですね。アヤメやヨシツネが見つけてくれなければ、もっと被害は大きかったかと」
「変なやつがいると思ったら、急に暴れだしたからビックしたよ」
「うん、しかも数も増えるから倒しても倒してもキリがなかった」
カリオンの配下であるアイギスに続き、アヤメやヨシツネがそう言う。
「いたるところから溢れ出してきて大変だったわ」
「焼き尽くしてもキリがないし」
「しかもどんどん強くなるんだよ」
「そうね。面倒くさくて敵わなかったわね」
後ろに控えていたイツキとミホノ、シオリとアサシオがそう言い
「最後には一つになって国を消し飛ばしたのです」
コウメイがカリオンの影の中から出てきながらそう伝えた。
「そうなのね。わかったわ。で、纏まったヤツってどんな特徴があった?」
「特徴か、確か悪魔っぽい子供みたいな姿をしていたな。あと行動範囲には制限があるようにみえた……が、それを少しづつ広がってる感じだ。そういやコウメイ、鑑定してたよな」
「はい、“パンドラデビルの複製体”と鑑定結果が出ました」
その名を聞いて、嫌な顔をするエリア。しかも制限があるとは言え、時間とともに緩和されているということに、追加で厳しい顔をする。
「パンドラか。複製体とは言え厄介なヤツを……」
「知ってるのか?」
カリオンは少しでも情報を得ようとエリアに話しかける。
「ええ、わたしの世界は不安定でよく時空や次元、裏世界となんかと繋がったり、世界の一部が壊れたりするの。そこの管理をしている者の一人の複製体だと思う」
管理者側の存在は一人一人が超強力だ。なんせバケモノあふれる裏世界の、何処にも属していない上位勢のよりすぐりを集めた集団だからだ。基本、何人いるかもわからず、何処にいるかもわからない。ただ世界の安定に寄与しているとしかわからない相手である。
「天災のパンドラ。わたしの知人の一人よ。あらゆる災害を発生させる存在ね」
「そいつは……どうやって倒せるんだ?」
正直、パンドラ本体であれば、今のカリオンでは一瞬で国ごと消滅させられていただろう。それほどまでに強大な存在なのだが
「複製体なら、どうにかなるわね。出力は同じでも、明確な弱点があるからね。それに、純粋に劣化版だし」
所詮はただの複製体。本体と比べるまでもなく弱い。覚醒魔王級の力があればどうにかなるだろう。
「弱点?」
「ええ、どこかにコアのようなモノがあると思うから、それを壊せば勝手に崩壊するわ。それに同じ技が使えても、そこに経験や技量はないの。システム的にしか動かないわ。だからどれだけ細かく設定されてても、隙は必ず出てくるわね。集団戦でもすれば速いんじゃない?」
純粋な能力の高さもそうだが、エリアたちの強さは、その圧倒的経験や技量からくるものが必須なものだ。だからそれを中途半端にしか再現できない道具など、エリアからすれば大した相手ではない。
「そうか、わかったな、お前ら」
カリオンの言葉に、配下たちは頷き、理解する。
「俺はリムルたちと元凶の相手をしなきゃいけない。だから国の方は頼んだぞ」
「「「はい!お任せください!!」」」
カリオンの意思に答えるように、配下たちは返事を返し、その場での話は終わったのであった。
今回は投稿キャラを使わせていただきました。