『異物と戦闘をしている者たちに一時的に強化及び加護を施します』
世界の声が聞こえ、カリオン配下たちは瞬時に怪我や疲れがなくなり、種族と能力の格が引き上がった。
「これは……力が湧き上がってくる!?」
「これなら、行ける!」
力が引き上がったカリオン配下たちを見たパンドラデビルは、ホンキを出さざる終えないと判断したのか、莫大な力を解き放った。それにより、瞬く間に黒雲が大空を覆い尽くし、大地から溶岩が流れ出し燃え上がる火山地帯へと変わり果てた。
だがその代償は小さくなく……
「なんて力なの」
「だけど、核の位置がわかった」
「動き回ってるけどね」
力の根源であり、弱点でもある核の位置が丸わかりになってしまったのだ。しかしそれを補うように核の位置を移動させ続け、大量の結界を発生させていた。
「来るよ!」
コウメイの声にみんなが反応し、後半戦が始まった。その瞬間、みんなが離れた場所は溶岩に飲み込まれ、逃げた先に雷撃が向う。
「「「痛くない?」」」
何人かは雷撃に当たるが、加護に守られているようで、本来一瞬で丸焦げになるレベルの攻撃を難なく受け切っていた。
「「「だったらッ!!」」」
アイギスがパンドラデビルに突っ込み、斬撃を放つ。すると結界は紙切れのように壊れ、続けてシオリとアサシオが続けて結界を大きく斬り裂いた。
「「「ッ!?」」」
しかし結界を壁のように使い、三人を押し出したパンドラデビル。更には次元を震わせ、破壊の波動が周囲を駆け巡り、火炎の竜巻がカリオン配下たちを蹂躙しようと迫る。
「今度こそ!」
「これでどう?」
だがミホノとイツキの火炎魔法が放たれ、押し切られてしまい結界を失っていた。そこへヨシツネが雷を纏って突っ込み、パンドラデビルは回避して空間を纏った腕を振る。
「近接も出来るなんてやるね」
ヨシツネは手刀を受け流し、反撃を打ち返す。しかしパンドラデビルも負けじと体術で返し、激しい攻防が繰り広げられる。そこへアイギスが隙を狙い斬撃を放つ。
「透き通った!?」
「ぐはっ!?」
斬撃は当たらずに透き通り、驚く間もなくヨシツネが殴り飛ばされ、魔法陣を集めて剣状にした魔術剣でアイギスを仕留めにかかる。そこで更に激しく打ち合いになるが、流石に押しきれないようで拮抗してた。
「これでもくらえ!」
巨大な水球が上空から落とされ、それに対抗するように溶岩で打ち消そうとする。すると必然的に大量の水蒸気が発生し
「後ちょっとだったのに!!」
それに混じってシオリとアサシオが奇襲を仕掛けていた。だがギリギリで透過し、回避される。しかしアイギスとの打ち合いを保てなくなり逃げるように転移を使おうとする。
「逃さない」
「逃がすか!」
ヨシツネが電撃を放ち、転移の失敗とともにパンドラデビルの動きが鈍る。そこにアイギスが追撃をかけ、核を狙う。
「止めよ!」
手一杯になっているパンドラデビルの隙を、闇を纏ったイツキが突く。しかしそれすらも避けられ逃げられそうになったが
「本命はこっち」
闇に混じっていたコウメイの影を急いで防ぎにかかった魔術剣ごと、影の刃が核を貫いていた。
「終わったの?」
「そうみたいね」
環境がもとに戻り始め、パンドラデビルも力なく倒れる。
「自爆とかしないわよね?」
「流石にしないんじゃない?あの様子なら」
動けないのか、動かないのか、消滅を待つだけとなったパンドラデビルは、抵抗もせずに倒れ伏せているだけであった。
そして最後は呆気なく消え去り、戦闘は幕を下ろしたのだった。