地球外生命体。
そんなものが本当にいるとすれば、人類にとって遥かな脅威となりうる。
しかし、いないとも言い切れない。宇宙にはまだ我々人類の知らない生命体が存在しているかもしれない。
「地球外生命体か・・・・」
阿桜優李はある研究者の書いた本を読んでいた。
本には地球外生命体、いわゆるエイリアンはいるのかどうか、もしいるとすれば地球にどんな影響があるのかが書かれていた。
そして、そんな研究者に憧れて優李もまた地球外生命体について調べている。
普通の高校生である彼は平凡な日常に飽きて、学校にも行かなくなった。
ネットサーフィンをしていると“地球外生命体”という項目が出てきて、読んでいるうちに引き込まれた。
図書館などで、本を読み漁り“地球外生命体”の神秘をノートにまとめた。
しかし、まとめるだけでは彼は満足できなかった。
「会ってみたいな・・・・」
そこから彼は“宇宙”の神秘も詳しく調べ始めた。
あらゆる資料を探し出し、ロケットの作り方など宇宙に関する全ての事を頭に叩き込んだ。
引きこもりだった彼は卒業認定を貰うため、また高校に通いだした。
再び行き始めた学校では丁度宇宙の授業をしていたため、話をしっかりと聞いていた。
だが結果は本や資料で読んだ事が大部分を占めていたため新たな情報は得られなかった。
「高校の授業ではこんなものか・・・・」
家に帰ってからも新たな情報は無いか、資料を探し回る日々。
そして独自に考察書を書き始めた。
<“地球外生命体”の神秘>と書かれたそれには、
「地球外生命体には知識があるのでは無いか?」や「地球外生命体に感情はあるのか?」など、様々な疑問点が書かれていた。
もちろん1冊で足りるはずが無く、ノートは2冊の全てを埋め尽くした。
その答えを出すために、彼は高校を卒業したあと宇宙を専門に教えている専門学校に通いだし、ロケット製造の仕組み、費用を全て頭に叩き込んだ。
1000万円で超小型のロケットが作れると知った彼はすぐに動き出した。
実は彼は街でも有名な大富豪の息子。父に言ったら金はすぐに用意してくれた。
だが、超小型のロケットは未だ誰にも作れた事のない、未知なる製造。発射の時点で爆発するおそれもある。それを全て承知の上で彼はロケット製造に取り掛かった。
「あれから何年の月日が経っただろうか・・・・・・今俺はやっとこの場所にいる・・」
高校生だった彼は気づくともう35歳。
ロケットの中にいた。宇宙に探索をしに行くためのロケットの中に。
「地球外生命体に会えるかもしれない・・・」
そんな期待を胸に閉まってロケットは発射した。