Space Pirate Cross Dream! 作:睡眠タイム
之にて第1話は終了です。
戦闘シーンに関しては、少し雑に思われる面があるかもしれませんが、其処は許して下さい。
また既に説明した通り、この作品は現状諸々の事情もあって、今の所は連載の予定は無いです。
話は変わりますが、アナザーゴセイジャーのイメージCVを考えました。
此方がそのイメージCVです。
少女/アナザーゴセイジャー イメージCV:小林愛香さん(代表作:『ラブライブ!サンシャイン!!』津島善子、『さよなら私のクラマー』天馬夕)
『スプラッシュ・シーィックパワー』
「キャアアアーー!」
女性の悲鳴が暗闇の中に響く。
「ハッ! ざまぁみなさい!」
アナザーゴセイジャーの目の前には、この怪物の攻撃を受けて半殺し状態の4人の女性達の姿があり、アナザーゴセイジャーはそんな彼女達に対して、口汚く侮蔑の言葉を吐き捨てた。
「さて、次は……「随分と機嫌が良いね」っ!」
声の方向を向くと、其処には彼女にこの力を与えた薄紫色の髪の少女だった。
「何だ……アンタだったの」
「だいぶその力、使い慣れてきてるね。 次は一体何をするつもりだい?」
「既に決めてあるわ。 若し邪魔するなら、アンタも容赦しないから」
次の獲物に狙いを決めたアナザーゴセイジャーは、薄紫色の髪の少女に言い放つとその場を立ち去った。
「精々、油断しない事だね。 さて、帰って『すやぴ』しよ~っと♪」
薄紫色の髪の少女は呑気な発言と共に、その場から消える。
それは人気の無い静かなある夜の出来事であった。
☆☆
「此処か……」
2日後、マーベラス達が来ていたのは、『CIRCLE』と呼ばれるライブハウスであった。
「まさか御前らまで、チケットを手に入れていた何てな」
「まぁ、殆ど成り行きみたいな物だがな……」
「右に同じく」
「アハハ……」
ルカはジョーに同調する様に、ハカセは入手した経緯の事の為か、苦笑いを浮かべている。
「それにしても、随分ご立派なライブハウスですね」
アイムは初めて来る『CIRCLE』の建物を前に、純粋な視線を向けている。
「聞かせて貰おうじゃねぇか! 彼奴等の想いが籠もったライブをな!」
そう言って歩き出すマーベラスを筆頭に、残りの4人も『CIRCLE』へと入って行ったのだった。
☆☆
一方此方は、香澄達Poppin'Partyの面々。
マーベラス達より少し前に『CIRCLE』に来た彼女達5人は、此処のオーナーである女性ーー月島まりなに挨拶をした後に控え室に向かって行き、ドアを開けて中に入る。
すると、其処には既にポピパの面々以外に見知った顔触れの姿があった。
「おっ、ポピパの皆も来たね!!」
「あっ、ポピパの皆さん。 今日は宜しく御願いしますね」
香澄達の存在に気が付いたリサと眼鏡を掛けた少女――『Pastel*Palettes』のドラム担当――大和麻弥の2人が挨拶を掛けてくる。
「リサ先輩! 麻弥先輩! 此方こそ今日は宜しく御願いします!」
香澄もリサと麻弥に元気良く挨拶をする。
「か~すみ~!!」
「か~く~ん!!」
その直後、今度はこころを筆頭に『ハロハピ』の面々が現れる。
「ハッピー!」
「ラッキー!」
「スマイル…!」
「「「イェーイ!!」」」
香澄はこころとはぐみと共に、『ハロハピ』独特の掛け声を一緒に叫ぶ。
「ポピパの皆……本当に、ウチのこころ達が何時も申し訳無いです……」
(奥沢さん……同情するよ)
美咲の苦労振りを有咲は察してながら、心中で同情する。
「やぁ、りみちゃんに沙綾ちゃん。 ガールズバンドに関わる者同士、共に今日のライブを、儚く盛り上げていこう」
「は、はい。 宜しく御願いします」
「えぇ……。 宜しく御願いしますね」
薫の言葉に、彼女のファンであるりみは緊張気味な様子で呼応し、沙綾も苦笑気味に応対する。
「モカ、あの2人来るかな?」
「如何だろうねぇ~。 でも、私達はどんな時だって『何時も通り』でしょ?」
「……そうだね」
「ちょっと、蘭とモカ! 『何時も通り』はともかく、『あの2人』って誰!?」
2人の会話を聞いていたピンク色の髪の少女ーー『Afterglow』のベース担当兼リーダーである上原ひまりがツッコミを入れる。
一方友希那は、準備に集中をしつつも、この前の事に付いて考えていた。
「如何かしましたか、湊さん?」
「御免なさい紗夜。 少し考え事をね……」
「若しかして……この前の『御二方』の事ですか?」
「えぇ……。 特にあの時の様子がね……」
「湊さん……。 私も全く気にならないと言えば、嘘になります。 ……ですが、今はライブに全力を注いで下さい。 若しも折れそうな時は、1人で抱え込まないで下さい」
「……有り難う、紗夜」
友希那は小さく、紗夜に礼を述べた。
「ハカセ君、来ると良いね。 彩ちゃん♪」
「えっ!? ひ、日菜ちゃん、如何して急に私に振るの!?」
「だって、あんなに『るんっ♪』てする人、気になるんだもん!」
「彩ちゃん、日菜ちゃん。 後で詳しく話を聞かせて貰いましょうか?」ニコッ
彩と日菜の会話を聞いた金髪の背の低い少女ーーパスパレのベース担当である白鷺千聖が笑顔で問い掛けてくる。
彩には今の千聖の姿が、大鎌を持った死神の様に見えた。
「ううっ……。 緊張するよ……」
「ま、ましろちゃん! そう言う時は掌に『人』って書いて飲み込めば良いんだよ!」
不安な様子の白髪の少女ーーこのライブに参加するガールズバンド、『Morfonica』のボーカル担当である倉田ましろに、『Morfonica』のリーダーでドラム担当である二葉つくしがましろを落ち着かせようとしている。
「ハッハッハ。 何だかふーすけの奴、シロの母ちゃんみたいじゃん」
「つーちゃんがお母さんかぁ……。 じゃあ、私はシロちゃんの御姉ちゃんになる!」
「桐ヶ谷さん、広町さん。 馬鹿な事言ってないで準備の続きをしなさい」
金髪ロングヘアの少女とペールオレンジの髪の少女ーーそれぞれ『Morfonica』のギターを担当する桐ヶ谷透子とベース担当の広町七深の言葉を、背の高いクールな印象の少女ーーバイオリン担当の八潮瑠唯が容赦無いツッコミを入れつつ、準備の続きをする様に促す。
こうして各6バンドの少女達は各々の時間を過ごしながら、ライブ開始の時を控え室で過ごすのであった。
☆☆
「みんなー! 準備は良い? そろそろライブの開始だよー!」
それから1時間後、まりながライブの開始を告げに現れる。
「皆、何時も御世話になっている『CiRCLE』やまりなさん達の為にこのライブ、絶対に大成功させよう!!」
香澄の言葉にRoselia、Afterglow、Pastel*Palette、ハロー、ハッピーワールド!、Morfonicaの面々が頷く。
「あの輝く景色へ」
「それじゃあ笑顔でっ!」
「いつも通りっ」
「最っ高のステージに!」
「全身全霊で」
「いっくよーっ!」
各6バンドはステージに上がって行った。
☆☆
「お前ら、始まるぞ」
会場の証明が落ちるを見たマーベラスが、他の4人に声を掛ける。
そして、ステージに立った6バンドとMC担当のまりながマーベラス達を含めた会場の面々に挨拶をし終えると、其処からは各6バンド達によるライブが開始される。
トップバッターのハロハピの面々は、音楽と派手な演出によるパフォーマンス。
2番手はパスパレの面々がカラフルでポップな感じのライブを披露する。
3番手のアフグロは、力強い演奏と歌唱によるライブ。
4番目のMorfonicaは、MCでは緊張した様子を見せるも、ましろの透明感ある歌唱と他のメンバーの演奏による幻想的な世界観のライブを見せる。
5番目のRoseliaは、先程の4組のバンドの世界観を大きく塗り替えてしまう程の圧倒的な歌唱力と演奏で、観客達に衝撃を与えていく。
「本当にどのバンドも、素晴らしい歌と演奏でしたね……!」
「あのアフグロの演奏、彼処まで啖呵切るだけの事はあるじゃない」
「……見事だった」
「ジョー、アンタ何だか口がニヤけてない?」
「……煩い」
一見バラバラで個性的な感じに思えるその音楽はとても美しく、会場にいるマーベラス達を始め、観客やまりな達『CiRCLE』スタッフの面々の心を幸せと楽しい気持ちで満たしていた。
「次で最後だよ」
「! アイツら……」
ハカセの言葉に視線をステージに向けると、其処にはポピパの面々がいた。
「それでは聴いて下さい!」
そしてラスト担当のポピパのライブが始まる。
どの5バンドとも違うキラキラした星空を想い興させる様子のライブを前に、マーベラス達を始め観客達は息を呑んで聴き入っている。
(……何だ?)
その時、マーベラスは唯1人だけライブの演奏とは違ったーーまるで鼓動の様な音を感じる。
視線を向けると、その音は香澄から強く感じと共に、以前感じた雰囲気を覚える。
(この感じ……!)
一方、ステージに立つ香澄も同じ物を感じていた。
やがて音楽が終わるとマーベラス達の周りの観客達は、今まで以上の歓声を上げた。
「悪く無い。 見事なライブだったな」
「最早言葉も出ませんね……」
「アイムと同感よ」
「マーベラス。 さっきから静かだけど大丈夫?」
「大丈夫だ。 唯、上手すぎて表現に困っただけだ」
他の4人は、マーベラスの今の様子が珍しかったのか、不思議そうに彼を見ていた。
☆☆
「皆さん、今日のライブ、観に来てくれて有難う御座います!」
再び6バンドとまりながステージに立ち、香澄が代表して御礼の言葉を述べる。
其処からは6バンドの面々は、各自ライブの話題で暫しの談笑を繰り広げ、和やか雰囲気に包まれた。
『エクスプロージョン・スカイックパワー』
――ドオォォォォォン!
その瞬間、会場の雰囲気が一変する。
突如、ステージの横の壁が轟音と共に吹き飛んで破壊される。
「な、何!?」
香澄達6つのガールズバンドのメンバーとまりなが驚きの様子を見せていると、灰色の煙と共に黒い影が現れる。
「御楽しみの所悪いけど、此処からは私のターンで~す♪」
黒い影の正体であるアナザーゴセイジャーの姿を見たマーベラス達は信じられない物を見る様な目で、アナザーゴセイジャーを見ている。
「何なのさアレ!?」
「あれって……ゴセイジャー!?」
「イヤ……似てるが全然違う……!」
ゴーカイジャー自身、嘗てゴセイジャーと共闘した事があり、動揺こそあれど、アナザーゴセイジャーの禍々しく醜悪な容姿から、直ぐに冷静さを取り戻す。
一方マーベラス達以外の観客達は、パニックに陥る。
「キャアアアアアー!」
「化け物だーー!」
マーベラス達以外の観客達は逃げようと出口へ向けて走る。
「おっと、参加は強制よ♪」
しかし出口の前に黒と緑色の芋虫を模した人型の怪物ーー魔虫兵ビービが現れ、彼等の姿を見て観客達は恐怖で動きを止めてしまう。
「ヒイイ!?」
「今度は虫みたいなのまで出て来ちゃったよ……」
ビービの姿を見て、虫が苦手なリサは情け無い悲鳴を出し、ましろは恐怖と不安で固まってしまう。
「さ~て、まずは……」
『スパーク・スカイックパワー』
アナザーゴセイジャーは動きを止めた観客達の方に向けて、強力な雷を落とし、マーベラス達以外の観客やガールズバンドの面々から悲鳴が上がる。
「「ウワアアアア(キャアアアア)ーー!」」
「ふっふっふ……本当にこの力は最高ね♪ これさえあれば、どんな奴だって、アタシの前に跪かせられるんだもん!」
「アイツ……随分調子に乗ってるじゃない……!」
ルカが暴れるアナザーゴセイジャーを前に、苛立ちを隠す事無く呟く。
マーベラス達も、その表情は嫌悪と不快感に歪んでいた。
「止めてーー!!」
「ガッ……!」
その時、『何か』が暴れるアナザーゴセイジャーに体当たりをして、相手を吹っ飛ばした。
「えっ……!?」
「ん……?」
「あっ……?」
「ほぉ……」
マーベラス達はその『何か』を前に、表情を変える。
「もう止めて! 皆、怖がっているじゃん!」
アナザーゴセイジャーを吹っ飛ばした『何か』の正体ーー香澄がアナザーゴセイジャーに、力強く制止する。
「何するのかなぁ~!?」
「……如何してこんな酷い事が出来るの? こんなに苦しんでいる人がいるんだよ!」
香澄がアナザーゴセイジャーの攻撃で、怯えている観客達の姿を見せながら叫ぶ。
「ハッ! 知ったこっちゃ無いね! 私は天使様よ! その天使様に命令するなんて、随分礼儀がなっていない子ねぇ?」
「貴女みたいな平気で人を傷付けるのが『天使』だなんて、私は認めないもん!」
香澄はアナザーゴセイジャーの言葉に怯む事無く、真っ向から否定した。
「ヘッ。 ……中々根性あるじゃねぇか」
その姿を見たマーベラスが、感心の言葉を零す。
「……なら、アンタからパニッシュしてあげるわよ!」
『スパーク・スカイックパワー』
アナザーゴセイジャーは標的を香澄に向けると、先程観客達の方に向けた物よりも更に強力な雷を彼女に放った。
「キャアッ!」
「「「「香澄(ちゃん)!」」」」
「おっと! 邪魔はさせないよ!」
『エクスプロージョン・スカイックパワー』
『『『『『『『ワアアアアア(キャアアアアア)――!!』』』』』』』
アナザーゴセイジャーは有咲達の方に向けて強力な竜巻を放ち、香澄以外のガールズバンドメンバーとまりなは吹っ飛ばされてしまう。
「皆!」
「さて……改めて」
アナザーゴセイジャーは長剣を召喚し、その切っ先を香澄の方に向ける。
「次は貴女……と言いたいけど、後ろの方のポピパの子達の中から誰か1人を身代わりに出すなら、助けてあげてもいいわ♪」
「! そんなの絶対嫌だもん!」
「あら~? その可愛い顔が傷だらけになっちゃっても良いのかしら?」
「有咲もりみりんも……おたえも沙綾も……私にとって大切な友達で大切なポピパの仲間だもん! 仲間を差し出して自分だけ助かるぐらいなら、死んだ方がマシだよ!」
香澄は切っ先に怯える事無く、真っ向からアナザーゴセイジャーの要求を強く拒否した。
「……そう、そうなのね。 ならお望み通り、此処で死になさい」
アナザーゴセイジャーは右手に持った長剣を香澄に振り下ろそうとし、香澄は目を瞑る。
『『『『『『『香澄(ちゃん)(さん)(戸山さん)!!』』』』』』』
6つのガールズバンドのメンバーとまりなが、香澄の名を叫んだ。
バンッ! バンッ!
「グアッ!?」
その時、突然放たれた銃弾の一撃で、アナザーゴセイジャーは吹っ飛ばされた。
「えっ……?」
「無事か?」
香澄が目を開いて隣を見ると、其処にはゴーカイガンを構えたマーベラスとその左右に立つジョー達の姿を見た香澄は呟く。
「マーベラスさん……?」
勿論、それは香澄だけで無く、他のガールズバンドのメンバー達も同様だった。
「あの人……ジョーさん?」
「ルカさんも……」
「ハカセさん……」
「アイムもいるわ!」
「えっ!? あの人達誰!? と言うか蘭達知り合いなの!?」
様々な反応をするメンバー達を尻目に、アナザーゴセイジャーとマーベラス達の会話が続く。
「誰よアンタ達!? いったい何のマネ!? それよりアンタ達以外の観客は如何したのよ!?」
「客達なら、俺達が逃がした」
ジョーの発言で視線を向けると、其処にはマーベラス達に倒されたビービ達の姿だけがあり、彼等以外の観客は逃げ出したのか1人もおらず、その為、現在この場にはマーベラス達と香澄達6つのガールズバンドのメンバーとまりな、そしてアナザーゴセイジャーの面々しかいない状態であった。
「クッ……!」
「逃がさねえよ」
状況が此方に不利と見たアナザーゴセイジャーは外へ逃走し、マーベラス達も後の追う。
(マーベラスさん……)
「「「「香澄(ちゃん)!」」」」
マーベラス達の事が気になった香澄も駆け出し、それを見て残りのポピパの4人を筆頭に、残り5つのバンドのメンバーとまりなも後を追った。
そして会場の外へ先に出た香澄と追ってきた残りの面々が着いた先では、マーベラス達5人にアナザーゴセイジャーと彼女が召喚したと思われるビービ達が対峙しているのが見えた。
「全く……アタシのターンを邪魔する何て……何なのよアンタ達は!?」
「うっさい、バーカ!」
アナザーゴセイジャーの言葉を、ルカは意にも介さずに言い返す。
「バ、バカ!? このアタシをバカ!?」
「ルカの言う通りだな」
「このライブには、ガールズバンドの皆さんを始め、スタッフさんや楽しみに来ていた観客の方々の沢山の想いや努力が込められていたんです……!」
「それを平気で壊して踏みにじる何て……僕はお前らみたいなの大嫌いだ!」
ジョーやアイム、ハカセも力強く言い返す。
「スーパー戦隊の偽者とは……いい度胸してんじゃねーか。 それにな……」
マーベラスは一拍置いて、アナザーゴセイジャー達を睨み付け、再度語る。
「その力を使っている奴らはな、例え自分達の事を知る奴らがいなかったとしても、自分達が生まれた愛する地球(ほし)を守護する為に使ってきたんだ。 そいつらの誇りや想いも……てめぇはその薄汚い姿で踏みにじったんだ……! ……覚悟は出来てんだろうな?」
「~っ! 何さっきから訳分かんない事ほざいて……そもそもアンタ達一体何なのよ!?」
「巷で噂の宇宙海賊って奴だ。 行くぜお前ら!」
マーベラスの言葉に、ジョー達4人は力強く頷く。
そして彼等は懐から、自身達の力であるレンジャーキーを取り出す。
「何なのあの人形……?」
「ふえぇ……マーベラスさん達のお人形さんが鍵になっちゃった……」
(あれって……)
蘭や花音を始めとした他のガールズバンドの面々とまりなが初めて見るレンジャーキーを不思議そうに見る中、香澄だけはその姿に見覚えがある為か、ライブ衣装のスカートのポケットの中の物に触れながら見ていた。
そしてマーベラス達は構えて、何時もの台詞を叫び、
「「「「「ゴーカイチェンジ!!」」」」」
『ゴ~カイジャー!』
変身アイテム、モバイレーツにそれぞれのレンジャーキーをセットした。
そしてマーベラス達の姿がそれぞれ、赤、青、黄、緑、ピンクの海賊の様な見た目に変わっていく。
「マーベラスさん達の姿が……」
「変わっちゃった……」
りみとひまりの呟きに他のメンバーとまりなも、驚きの様子で見ている。
「ゴーカイレッド!」
「ゴーカイブルー!」
「ゴーカイイエロー!」
「ゴーカイグリーン!」
「ゴーカイピンク!」
「海賊戦隊!」
「「「「「ゴーカイジャー!!」」」」」
それは、海賊戦隊がこの『バンドリの世界』の地球に、完全に降り立った瞬間だった。
「海賊戦隊……?」
「ゴーカイジャー……?」
リサと千聖が、ガールズバンドメンバーやまりなの疑問の気持ちを代弁する様に呟いた。
「フ……フン! 姿が変わったからって、何だって言うの!?」
「ただ『姿が変わっただけ』かどうかは、たっぷり堪能させてあげますわ」
「別世界の『地球』だろうが、派手に行くぜ!」
そして、ゴーカイジャーとアナザーゴセイジャーの戦闘が始まった。
レッドがゴーカイガンを連射し、5人はビービ達に挑む。
「やりなさい!!」
ビービ達はゴーカイジャーに一斉に襲い掛かるも、ゴーカイジャー達はそれを苦戦する事無く一掃していく。
「ハッ! オラッ!」
レッドのゴーカイサーベルとゴーカイガンによる攻撃が、ビービ達を次々と倒していく。
「ハカセ!」
「う、うん!」
ブルーはゴーカイガンを、グリーンはゴーカイサーベルを投げ、ブルーがグリーンのゴーカイサーベルをキャッチし、グリーンが受け取った2丁のゴーカイガンを乱射し、ビービ達を一掃する。
そしてブルーの方も、2本のゴーカイサーベルによる二刀流の斬撃でビービ達を切り裂いていく。
「アイム!」
「承りました!」
そしてイエローとピンクも武器を交換し、ビービ達を蹴散らす。
「す……すげぇ。 あの虫野郎達が、どんどん減っていってやがる……!」
「しかもあの動きと様子……。 相当な修羅場をくぐり抜けていますね」
Afterglowのドラム担当であこの姉である背の高い赤毛の少女ーー宇田川巴は初めて見るゴーカイジャーの強さに驚きつつ、紗夜は冷静な様子で彼等の戦いぶりを評している。
「あああっ! もっとよ!」
しかしアナザーゴセイジャーは再度ビービ達を召喚してくる。
「あ、もう! ウジャウジャと」
「芋虫処か、寧ろゴキ○リだな」
ジョーは冷静にビービ達を見て呟く。
「なら……『あれ』いってみるか」
「『あれ』か……」
「『あれ』だね?」
「うん!」
「いいですね……」
「どうする気なのかな?」
彩の疑問の言葉を余所に、5人はゴーカイバックルから別のレンジャーキーを取り出し、モバイレーツに差し込む。
「「「「「ゴーカイチェンジ!!」」」」」
『ゴ~~レンジャー!!』
ゴーカイジャーが別の姿に変身する。
彼等が変身したのは、地球で1番最初に結成されたスーパー戦隊、『秘密戦隊ゴレンジャー』であった。
「マーベラスさん達の姿が変わりやがった!」
「一体、何をするのかしら?」
有咲と瑠唯の台詞を余所に、ゴレンジャー(ゴーカイジャー)は行動する。
「ゴレンジャーハリケーン、参ります」
「ゴレンジャーハリケーン、殺虫剤!」
「はっ!!」
「ハカセさん!」
「よっ、ルカ!」
「ジョー!」
「マーベラス!」
「ああ! エンドボール!!」
アカレンジャー(マーベラス)の蹴ったラグビーボール型のキック爆弾ーーゴレンジャーハリケーンが巨大な殺虫剤となる。
「ボールが……殺虫剤になっちゃった……」
ましろの反応を余所に、巨大殺虫剤の中の液体が噴射される。
「~?!」
ビービ達は苦痛の叫びと共に爆発した。
「うわぁ……」
「確かに効果的だけど……何て馬鹿馬鹿しい技なの……」
「でも……これは苦しそうですな……」
沙綾と友希那とモカは、表情を引きつらせながら巨大殺虫剤の餌食となったビービ達を見ている。
しかし、ビービ達は尚も召喚され続ける。
「今度は『こいつ』だ」
5人は再び別のレンジャーキーを取り出し、モバイレーツに差し込む。
「「「「「ゴーカイチェンジ!!」」」」」
『デ~~ンジマン!!』
ゴーカイジャーが次に変身したのは、デンジ星人の血を持った若者達で結成された第4のスーパー戦隊、『電子戦隊デンジマン』である。
「また姿が変わっちゃった!」
「今度は何をするのかしら!?」
あことこころの反応を余所に、ゴーカイジャーはビービと戦闘を始める。
「デンジ真空蹴り!」
「ブルースクリューキック!」
「イエローハンマーパンチ!」
「グリーンスピンキック!」
「デンジサンダー!」
デンジマン(ゴーカイジャー)は、自身の肉体や能力を駆使した技を使用して、ビービ達を蹴散らしていく。
「デンジパンチ!」
両手に特殊金属製のグローブーーデンジパンチを装備したデンジレッド(マーベラス)達は、今度はそのまま拳による強烈な一撃で、ビービ達を次々にぶっ飛ばして行く。
「凄ーーい! 敵がドンドン面白い位に飛んでいくよーー!」
「日菜さん……楽しんでる場合では無いと思います……」
楽しそうな日菜と麻弥のツッコミを余所に、ビービ達は尚も召喚されていく。
「次は『これ』ね」
5人はまた別のレンジャーキーを取り出し、モバイレーツに差し込む。
「「「「「ゴーカイチェンジ!!」」」」」
『マ~~ジレンジャー!!』
ゴーカイジャーが次に変身したのは、魔法の力で戦う家族が変身する29番目のスーパー戦隊、『魔法戦隊マジレンジャー』である。
「また姿が変わったよ!」
「今度は魔法使いだね~♪」
「あの人達、どれだけ変身出来るんだろう……?」
はぐみと七深と蘭の反応を余所に、マジレンジャー(ゴーカイジャー)は、共通武器のマジスティックをビービ達に向ける。
「ジー・マジカ!!」
「~~?!」
マジスティックから突風が吹き荒れ、吹き飛ばされたビービ達はそのまま空中で爆発した。
(凄い……! マーベラスさん達凄い!)
マーベラス達の活躍を見る香澄も、内心かなり興奮していた。
『スプラッシュ・シーィックパワー』
「「「「「ジンガ・マジュナ!」」」」」
其処へ巨大な水流が飛んでくるも、マジレンジャー(ゴーカイジャー)達は、咄嗟にカーテン状の防御シールドーーマジカルカーテンを出して水流を防ぎ、即座に元のゴーカイジャーの姿に戻る。
「クソ!」
アナザーゴセイジャーは攻撃を防がれた苛立ちから、悪態を付く。
「今度は俺達のターンだ!」
「アンタの使った力の正しい使い方、見せてあげるよ!」
そしてゴーカイジャー達は再びレンジャーキーを取り出して、モバイレーツにセットする。
「「「「「ゴーカイチェンジ!!」」」」」
『ゴ~~セイジャー!!』
ゴーカイジャーの姿ーーそれは彼等が嘗て共闘した、星を守護する天使達ーーアナザーゴセイジャーのオリジナルである34番目のスーパー戦隊、『天装戦隊ゴセイジャー』であった。
「アンタ達も私と同じ……!?」
「『海賊版』だけどな!」
「ふ~ざ~けるな~!」
アナザーゴセイジャーは右手に剣を所持し、ビービ達と共に襲い掛かり、ゴセイジャー(ゴーカイジャー)達も迎え撃つ。
ゴセイブラック(ハカセ)とゴセイイエロー(ルカ)の2人はビービ達の前に立ち、人面像型アイテムーーテンソウダーを構える。
「「ロックラッシュカード、天装!」」
『エクスプロージョン・ランディックパワー』
ゴセイイエロー(ルカ)とゴセイブラック(ハカセ)がテンソウダーにカードを装填すると、地面から巨大な岩を出現し、それらが一斉にビービ達に飛んで行って敵をぶっ飛ばして行く。
「フッ!」
「ハアッー!」
一方ゴセイブルー(ジョー)とゴセイピンク(アイム)は、それぞれの個人武器である特殊弓ーーシーイックボウガンと2連装小銃ーースカイックショットを構え、正確にビービ達を撃ち抜いていく。
「ハアアーー!」
一方アナザーゴセイジャーは右手に持った長剣を振り下ろすも、ゴセイレッド(マーベラス)はそれを専用の長剣ーースカイックソードで受け止めると、数秒程押し合った後にそのまま押し返し、逆に横一線の斬撃をアナザーゴセイジャーを浴びせる。
「グウゥ!」
崩れ落ちたアナザーゴセイジャーは、何とか立ち上がろうとする。
「スパークエイクカード、天装!」
『スパーク・ランディックパワー』
すると其処に現れたゴセイイエロー(ルカ)がテンソウダーにカードを装填すると、アナザーゴセイジャーのいる地面が揺れ、それによって発生した強力な電撃が、アナザーゴセイジャーを襲う。
「グワアアアーー!」
すると今度は、専用の大斧ーーランデイックアックスを構えたゴセイブラック(ハカセ)が此方へ向かって来ると、それを目一杯の力で振り下ろした。
「オリャアアー!」
「グオッ!?」
斬撃を受けて吹っ飛ばされたアナザーゴセイジャーの前に、今度はゴセイピンク(アイム)が現れ、テンソウダーにカードを装填する。
「ツイントルネードカード、天装!」
『エクスプロージョン・スカイックパワー』
「グッ!? グウゥゥ……!」
するとアナザーゴセイジャーの周りに竜巻が発生して、動きを封じる。
「今ですジョーさん!」
「ハッ!」
「ギャアアア!」
アイムの呼び掛けに応じたゴセイブルー(ジョー)が、シーイックボウガンによる攻撃を浴びせ、アナザーゴセイジャーは吹っ飛ばされる。
「己ェ……!「何処見てやがる!」!?」
視線を戻すと、其処にはスカイックソードを構えた状態でジャンプしているゴセイレッド(マーベラス)の姿があり、アナザーゴセイジャーは怯んだ。
「レッドブレイク!」
自身のモチーフであるドラゴンの尾の如く敵を横一閃に斬る必殺技が、アナザーゴセイジャーのがら空きのボディに炸裂した。
「グワアアアアアー!」
アナザーゴセイジャーは苦痛の声を上げながら、火花と共に崩れ落ちる。
「す……凄いや」
「確かに一見同じ力ですけど……あの怪物の使っている物とは、感じが全く違います……」
「これがマーベラスさん達が言った『地球(ほし)を護る天使』の本当の力……」
香澄と燐子と花音を始め、他のガールズバンドのメンバーやまりな達はそれを見て、驚嘆の様子で見ている。
「糞ゥ……まだ私は……」
「一気に決めるぜ!」
元の姿に戻ったゴーカイジャー達は、ブルーとイエローがゴーカイサーベルにエネルギーを溜め、グリーンとピンクがゴーカイガンにレンジャーキーをセットし、レッドが両者を同時に行う。
『ファ~~イナルウェ~~イブ!!』
「ゴーカイスクランブル!!」
「「「「「はあっ!!」」」」」
その瞬間、ブルーとイエローによる二刀流でのゴーカイスラッシュ、グリーンとピンクの二丁拳銃でのゴーカイブラスト、レッドのゴーカイブラスト&スラッシュによる一斉攻撃が、アナザーゴセイジャーに炸裂した。
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ーー!!!!!!」
アナザーゴセイジャーは、醜い断末魔を上げて大爆発を起こした。
そして爆発の中から、変身者の少女とアナザーゴセイジャーの顔のデザインが入ったウォッチが出てくる。
気を失っている少女の横に落ちたアナザーゴセイジャーのウォッチは軽くスパークすると、そのまま粉々に砕け散った。
「何だ今の?」
「きっとあの時計みたいな物が、彼女をあのゴセイジャー擬きの怪物に変えていたのですね」
マーベラスとアイムの会話を余所に、少し離れた所から様子を窺っていた紫色の髪の少女が呟く。
「あ~あ。 あの子、やられちゃったな。 ま、正直期待はしてなかったし、別に良いか。 帰るよ、2人共(・・・)」
紫色の髪の少女は背後で同じ様に様子を窺っていた2人の仲間に声を掛け、そのまま去って行くのであった。
☆☆
戦いは終わり、5人は変身を解いていた。
「ふぅ~。 終わった~」
「これが、あの魔王様が言ってた『タイムジャッカー』とか言う連中のやり方か……」
「この様に……スーパー戦隊の方々の偽物さん達を作り出していく……」
「と言う事は……後40体位も相手にしなくちゃいけないって事~!?」
「まっ、そうだな」
「どうしましょう……」
「あの!」
5人が振り向くと其処にいたのは、香澄を筆頭とした6つのガールズバンドの面々とまりなだった。
「如何しましたか?」
「助けてくれて……、本当に有り難う御座います!」
香澄が代表して御礼をする。
「……」
「別に対した事じゃない」
「え?」
「私達は宇宙海賊。 お宝探しに来ただけよ」
「だから……御礼を言われる理由はありませんわ」
「あっ、そうだ」
ハカセは思い出した様に彩の下に近付き、彼女から渡されたハンカチを返却する。
「これ……。 この前は有り難う。 ちゃんと洗濯もしたから、安心してね」
「は、はい……」
「それと今日のパスパレの歌と演奏、とても良かったよ」
「あ……有り難う御座いましゅ……じゃなくて、御座います!」
そしてやる事を終えたハカセは、マーベラス達の下に戻って行く。
「香澄って言ったか?」
「は、はい!」
「御前らポピパのライブ、最高にキラキラドキドキさせて貰ったぜ」
「……! 有り難う御座います!」
香澄の様子に、マーベラス達も笑みを零す。
その時、マーベラス達と香澄のいる辺りが急に暗くなる。
上を向くと、其処にはゴーカイガレオンの姿があった。
「あーっ!」
「あの時の真っ赤なお船さんだわ!」
つくしとこころが真っ先に反応する。
そしてガレオンから、取手付きのロープがマーベラス達の下に降り、彼等はそれを掴む。
「じゃあな!」
そう言ってロープを掴んだマーベラス達は、ゴーカイガレオンの中に消える。
そしてマーベラス達が乗り込んだのを確認すると、ゴーカイガレオンはそのまま去って行く。
「行っちゃった……」
「って、ちょっと待て! まだ私ら何も説明されてないぞ!」
「皆! 追い掛けるわよ!」
「ちょっとこころ!?」
「ふ、ふぇぇ~!?」
「み、皆! 待って~!」
こころの言葉を皮切りに、香澄以外のガールズバンドの面々とまりなが、ゴーカイガレオンを追い掛けて行く。
その場に1人残された香澄は、先程の事を振り返る。
(マーベラスさん達が持っていた『あの鍵』……)
徐にスカートのポケットから『何か』を取り出す。
「……あなたも、その仲間何だね」
香澄は取り出した物ーーーーあの日、彼女が手にした『キラキラドキドキ』の結晶であるレンジャーキーを見つめて、呟いた。
「香澄ー! 置いていくぞー!」
「! うん! 今行くよーー!」
有咲の叫び声で気を取り直した香澄はレンジャーキーをしまい、後を追って駆け出して行った。
宇宙海賊とガールズバンド。
本来交わる事の無かった存在達の物語が今、始まりを告げた。
此処まで読んでいただき、誠に有難う御座います。
詳しい説明は後日投稿予定の小ネタ解説での説明になりますが、今回ゴーカイジャー達が豪快チェンジした戦隊は、初変身&初戦闘に因んで『スーパー戦隊シリーズ』において、『『初めて』に関する要素を持った戦隊』にチェンジしています。
若し次回を投稿するとしたら、ほぼ説明回の話になる予定です……。
最後に暇潰しがてらに、少し『バンドリ×戦隊』に因んだクイズを記載します。
今回はこんな問題です。
A
デンジイエロー
ブルースワロー
アバレブラック
姫シンケンレッド
モモニンジャー
オニシスター
B
バトルコサック
メガブルー
シンケンイエロー
トッキュウ5号
ジュウオウタイガー
クワガタオージャー
ある共通点で並べられた6人のスーパー戦隊の戦士。
では、『カマキリオージャー』はどちらでしょう?(理由も一緒に書いて下さい)
因みに答えは、後日投稿予定の『第1話 小ネタ解説』にて発表します。
少し補足的なヒントを出すと、オニシスターは特殊な事情による物です。
それでは之にて、失礼致します。
あなたが個人的に『これは良いかも』と思ったのは、どの作中ペアですか?
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マーベラス&ポピパ
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ジョー&Roselia
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ルカ&アフグロ
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ハカセ&パスパレ
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アイム&ハロハピ