木の葉に帰ってからの展開は早かった。あらかじめ影分身を戻して知らせていたから誰かしらはいると思ったが、重鎮皆でお出迎えとはな。
「初めまして、皆さん。僕は四代目火影、波風ミナトです」
集落の人達も驚いただろうな、一瞬でいきなり知らない土地に来たと思ったら、そこの長が重鎮を引き連れて挨拶されんだから、これまでの境遇からもかけ離れすぎて頭がショートしてるわ。本来は地獄の様な国から出られたーって泣いて喜ぶ様な場面なのになぁ。
そこから流れる様に話は進み、大きめのアパートを丸ごと貸し出す事が決まっていて、その手続きを進める。
「でもワシらは、仕事もなければ、蓄えも無いんじゃが・・・」
「そこは大丈夫ですよ。二、三日休んで頂き、そこから仕事をあてがっていけば良いですから」
「そうですか、何から何までありがとうございます。それでそのアパートの賃金などは・・・」
「ああ、それは大丈夫ですよ」
「え?大丈夫ってどう言う事ですか?」
「アパートのオーナーがアパートの管理もやってくれるなら賃金は要らないと仰っているんですよ」
「ええっ!?そんな、ではそれ以外の水道費や光熱費などだけだと?」
「いえ?それも要らないと」
「「「「「「「「「「はあっ!?」」」」」」」」」」
「いやいやいや、それは流石に・・・」
「そうですよ!それでは私達に高待遇すぎます」
「一体誰なのですか!そのオーナーの方は」
「さあ、何処の誰なんだろうねぇ、そんな助けた人のアパートを急遽購入して、そこの管理を全部任せて、お金は受け取らないと決めた助けたがりな人は・・・ねぇ葉くん?」
ミナトさんの言った言葉で全員が此方を向いた。木の葉の人達は慈愛に満ちた表情をしている。ああ、やっぱり君は、見たいな顔だ。こっちは小さな可愛らしい悪戯が見つかった気分だ・・・
集落の人達はむっちゃ驚いた顔をしている。子供達はよくわかっていない様だが。
「よ、葉さん!ま、まさかあなたが!」
「そいつはダメだ!あんたからもう自由を貰っちまってるんだ!」
「それなのに家まで・・・」
「流石に貰いすぎだ!あんたからこれ以上貰えねぇよ!」
「そうだ、責めて金だけでも払わせてくれ!」
ミナトさんのせいで皆が俺を囲み出した。ちょっ、タンマタンマ。
「待って待って、皆最後まで話聞いて!」
俺の制止の言葉で皆が止まってくれて、話を聞く態勢になってくれた。
「良いですか?まず家賃を払わなくて良いのは今から一年までです。その後は普通に支払いを開始しますので、皆さん、ちゃんと溜めないと駄目ですよ。後これからの人生は貴方方自身の物ですからね、間違っても俺への恩を返すのを目的にしないでくださいよ?」
「わ、分かりました。貴方様から頂いたチャンス、しかとものにして見せます」
長の言葉に皆が頷く。良かった、恩を糧にして生きているとどうにも人は歪みやすいからな。そのまま特別上忍の人に連れられて、アパートや買い物関連や生活に必要な場所の案内に連れて行かれた。そしてここにはミナトさん、ヒルゼンさん、シカクさん、ホムラさん、コハルさんと俺、パクラさんとアンコが残った。それと扉の向こうの・・・。皆はまだ微笑ましいと言った顔を此方に向けてくる・・・止めろ、そんな目を向けるな。
「・・・何もバラさなくても良かったんじゃ無いですか?」
「いやいやー。相談された時から裏方に回ろうとしてるのが分かったからね」
「感謝の感情は直に受け取っておいた方が良いぞ?後から誰かの口から聞くよりもな」
「たとえ後に、お主がこの地を離れ、新たな地に旅立つとしてもな」
「己を慕ってくれる者たちにはしっかり伝えておけ。それが良好な関係の保ち方じゃ」
人生の先輩であるミナトさん、ヒルゼンさん、ホムラさん、コハルさんに言われてしまったか。
「それに、一年後の話もだよ。受け取るとは言ってたけど、受け取る気はないんだろ?」
「いえ、どちらかというとアパート管理の為の積み立てに回そうかと思いましてね」
「うん、それで良いと思うよ」
「お主の優しさには、頭が上がらんよ」
「全くじゃ」
「本当にな」
だーかーらー、そういうのはいいってばー。
そんな事があって数日、集落の人達は里に馴染める様、大人は仕事に励み、子供達は里の子供たちと一緒に遊んだりして交流を持っている。里の皆は村の人が思ったよりフレンドリーだからな、しかも俺が助けた事をミナトさん達が里中に言ったから簡単に受け入れられてるし・・・かなり恥ずかしいな。
そして今回の救出劇のある意味主役の香燐親子はというと母親の香純さん(オリジナル)はイノイチさんの家でやっている花屋を手伝っている。最近少しずつ手伝い出したイノちゃんと仲良くなり、日々花の勉強に励んでいる。そして娘の香燐はというと・・・
「良し、今日も張り切って行くぞ!」
「香燐ちゃん、頑張るってばね!」
「はいっ!先生!」
綱手さんとクシナさんに弟子入りした。俺が香燐がうずまき一族だって言っていたからクシナさんから話を切り出した。原作で香燐は回復に感知、それに忍界大戦まで使ってなかったから火事場の馬鹿力で使ったであろう金剛封鎖も使っていたしな、よーするに才能の原石なんだよな。・・・まぁ初めて会った時は散々だったけど。
「ほう、お前が香燐か」
「へぇー、可愛い子ですねぇ」
綱手さんとシズネさん、クシナさんは、集落の人達が木の葉に来た次の日に香燐に会っている。
「お兄ちゃん、このおばさん達、誰?」
その一言が言われた瞬間、ヤバいと思ったが、俺が行動する前に綱手さんの拳骨が香燐の頭に炸裂した。
「誰がおばさんだっ!」
「ああっ、私も遂におばさん・・・」
「あっはっは、ナルトと同い年の子からしたら、私ももうおばさんだってばね!」
「うう、痛い」
たんこぶから煙を出しながら、香燐が涙目になっている。
「お兄ちゃん〜、怪力ゴリラババァが虐めてくる〜」
「誰が怪力ゴリラババァだっ!!!」
「つ、綱手様〜。辞めましょうよ、子供相手にやり過ぎですよ」
「あーっはっはっは、綱手様にあんな事言うなんて、豪胆な子だってばね!」
俺の足にしがみ付く香燐、香燐にブチ切れる綱手さんとそれを宥めようとしているシズネさん、その様子を見て大爆笑しているクシナさん・・・かなりカオスな事になっちゃった。・・・その後改めて挨拶し、綱手さんから医療忍術とチャクラコントロールを、クシナさんから金剛封鎖を始めとするとうずまき一族の封印術を学んでいく。原作で大蛇丸から習ったであろう年より更に前から鍛えてるからかなり強くなってしまうな。
そうして集落の人達が木の葉の住人として馴染み、一年と二ヶ月が経った。例の事件まで後三ヶ月程になったと思うから注意が必要だな・・・確実に起こる未来への不安について考えていると。
「あれ?葉さん、どうしたんですか?」
「珍しいですね、こんな道端で黄昏れてるなんて」
「ん?おお、シスイにイタチか」
そんな中で少し前から俺の訓練に参加し出したこの二人。例の事件の中心になる二人で、うちはの中でも屈指の強者、「瞬神」の異名を持つシスイ、原作ではS級犯罪者の集団「暁」にスパイとして入れるほどの実力になるイタチ。この二人、暗部の部隊長をやってるだけあって今でも十分強いんだよな。コンビで来ると負けはしないけど中々苦戦するんだよね。そんな二人はこれからかなり残酷な運命が待ってるんだよな・・・まぁ、俺がいるからシスイは死なせないしイタチを里の為に一族殺しの汚名を着せたりしないさ。だから・・・今年がお前の最後にしようか、志村ダンゾウ。
如何だったでしょうか、次回から本格的にうちは虐殺事件に入ります。活動報告でヒロイン募集もしています。
よろしくお願いします