霊と踊る仙人が異世界を謳歌する   作:蔵元優輔

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遅れて申し訳ありません


第二十八話

前回急遽始まったオオノキさん達岩隠れ勢との試合を無事勝利した。試合の後、互いの疲れを取る為、尾獣達と温泉に入り英気を養った。

 

「んぐっ、んぐっ、んぐっ、ぷは〜〜〜!思いっきり体を動かした後の一杯は格別じゃぜ!」

 

「んぐっ、んぐっ、くあ〜〜〜!本当ですね!」

 

『そうでござるなぁ〜葉殿、オオノキ殿』

 

『ええ』

 

主に戦っていた俺、オオノキさん、阿弥陀丸、エルザさんが近くで一緒に飲んでいて、その周りで他の岩隠れの人達や霊達、パクラさんとサムイが談笑しながら飲んでいる。今回は全員で入るから皆水着で参加している。

 

「あ〜〜〜、疲れたに〜〜〜」

 

「ああ、まさか土影様と我等全員を相手取られるとは・・・あれが一個人とはとても思えんな」

 

「ああ!葉の兄ちゃん、凄かったな!うん。それに引き換え黄ツチのおっちゃん、ボロ負けだな、うん」

 

「うぐっ!・・・ああ、分かっておる。まだまだ精進せねばな」

 

「だに〜」

 

男性陣が反省会じみた話をしている頃、女性陣はというと。

 

「いや〜葉の兄ちゃん凄かったな!まさか爺さんや親父達が負けるなんて思わなかったよ」

 

「ああ、私達も影相手に勝てるとは思わなかったよ。その前にハンと五尾の穆王との戦いを見てはいたんだがな」

 

「ええ、凄い現場に居合わせましたね」

 

「これは2人とも惚れ直したんじゃないか〜?」

 

黒ツチはからかって2人が赤くなるのを期待したが、思惑通りに行かず、2人はキョトンとしていた。あれっ?て感じで首を傾げていたら返答が来た。

 

「何を言っているんだ?惚れ直すも何も、私達は惚れっぱなしだよ」

 

「ええ、何度もかっこいいところを見せつけられますからね。此方はドキドキしっぱなしですよ」

 

「・・・うわ〜〜〜失敗した〜2人共、葉の兄ちゃんにベタ惚れじゃん」

黒ツチは2人の惚気話を聞きながら手で目を伏せながら天を仰いだ。その顔は口から砂糖を吐きそうである。他の護衛の人達も霊達やこれまで全く関わってこなかった尾獣達との対話を楽しんでいた。今までただの災害だと教えられてきた尾獣だが、この空間に来て温泉やマッサージを受けている九喇嘛達を見てもしかしたらこんな未来もあったのかなと思い始めているようだ。これでハンと老紫の里での扱いが少しは変わっていければ、良いんだけどな・・・「暁」に狩られて喜ばれるなんて嫌だからなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あぁ〜〜〜、頭が割れそうじゃぜ〜〜〜」

 

「オオノキ様、幾ら楽しいからと言っても朝までどんちゃん騒ぎを起こさんでも良かったじゃないですか」

 

あの後俺達そのまま宴会の流れになったので思いっきり楽しんだのだが、まさか朝までぶっ通しで騒ぎ通しだったので、オオノキさん含め大半の人が二日酔いになった。俺としては老紫の件は日を改めてでも良かったのだが、オオノキさんが一度約束したことは何が何でも守り通すと言うもんで、老紫の修行場所に案内してもらっている。此処で他里にも知られている頑固さが出て黄ツチさん達はゲンナリしていたが、土影様の命という事でそこまで飲んでなかった黄ツチとそもそも酒を飲んでいなかった赤ツチ、黒ツチ、デイダラと一緒に向かうことになった。

 

「爺さん情けねぇなぁ、そんなだから九喇嘛達から豆影なんて言われんだよ」

 

「やかましい!誰が豆影じゃ!わしは土影じゃぜ!!!っあ!?・・・あ、頭が。ああ・・・」

 

「だっせいな、オオノキのジジイ。少しは葉の旦那を見習え・・・うん」

 

「オオノキ様、俺に乗るだに」

 

「おお、すまんな赤ツチ・・・」

 

オオノキさんが赤ツチに担いで貰いながら進むこと約2時間、里から離れた森の中の開けた場所に出た。そこは目の前が崖になっていて滝が流れている。・・・そうか、なんか見覚えがあると思ったら此処は老紫が鬼鮫とイタチと戦っていた場所か。

 

「此処に老紫が・・・」

 

「ああ、幾つかある奴の修行場所の中で此処が1番可能性がある」

 

そう言って赤ツチの肩から飛び上がるオオノキさん。

 

「お〜〜〜い老紫!、くたばってなかったら出てこ〜い」

 

「・・・喧しいわ、老いぼれ。誰が死ぬって?先に死ぬのはお前さんだろうが」

 

そう言って崖の上から顔を覗かせたのは、赤い口髭が特徴の初老の男性で、赤い毛色と髭、プロテクターをつけた初老の男性。あの人が四尾・孫悟空の人柱力、老紫。

 

「・・・何の様だ、オオノキ」

 

「実はな、お主に折り入って頼みがあるんじゃ」

 

「・・・お前が頼みだと?何の冗談だ?」

 

「今までのわしを知るお前ならそう思うじゃろうな・・・じゃがそうも言っておられん様になったな」

 

「・・・何があった?」

 

「わしらはある重要な話を聞いた。それはこの忍の世界に大きく関わっている話じゃ」

 

「・・・お前がそれほどまで言うほどか・・・」

 

「ああ、そしてその話には尾獣達も大きく関わっておる」

 

「何?」

 

「そこでお主と四尾に共に話を聞いてほしいのじゃ」

 

「その話はそこの見覚えのない小僧が関係しているのか」

 

「そうじゃ、彼がこの話の最重要人物の1人じゃ」

 

「1人だと?もう1人いるのか」

 

「もう1方はこの場には来れんのでな、お主に葉殿の瞳術の異空間その方に会ってもらいたいんじゃ」

 

「瞳術・・・写輪眼か?」

 

「いや、輪廻眼じゃ」

 

「なっ!?あの伝説の瞳術かっ!」

 

「うむ、葉殿の瞳術の異空間には、わしらも行って説明を受けておる。それで・・・どうじゃろう、老紫。わしらと共に瞳術の異空間に行ってくれんか」

 

「・・・・・」

 

「・・・頼む、この通りじゃぜ」

 

そう言ってオオノキさんがまさかの土下座を行った!黄ツチさん達は勿論、オオノキさんの性格をよく知っている老紫も大変驚いている。

 

「なっ!?オオノキ!!!」

 

「「オオノキ様!?」」

 

「「ジジイ!?」」

 

「頼む、老紫。葉殿の話を聞いてやってくれ」

 

「オオノキ・・・そこまで・・・」

 

オオノキさんの土下座を見て、老紫は目を閉じ考えている様だ。そうして数分程考えていたが考えがまとまった様で老紫が目を開けた。

 

「・・・顔を上げろ、オオノキ」

 

老紫の声にオオノキさんが顔を上げる。オオノキさんが顔を上げたのを確認すると老紫は後ろを向いた。

 

「老紫っ・・・・・」

 

「・・・何をしておる、オオノキ。さっさとしろ」

 

「・・・わしらと共に行ってくれるのか?」

 

「だからそう言っている。・・・お前がそんなことをする程重要な話、確認しなければ気になってしょうがないだろうが」

 

「おお!すまんな、感謝するぞ、老紫!」

 

「分かったからさっさとしろ!お前がそんな態度を取っていると鳥肌が立ってくる」

 

「せっかく人が下手に出てると言うのになんじゃ、その態度は!」

 

「まぁまぁ、オオノキさん抑えて抑えて」

 

「お、おお。葉殿、すまんな」

 

俺の仲裁の言葉を聞いてくれてオオノキさんが怒りを収めてくれた。

 

「それでは、オオノキさん、老紫さん、宜しいですか?」

 

改めての問い掛けに、この場にいる皆が頷いてくれる。

 

「それでは行きます・・・天之御中」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ウオオオ〜〜〜ッ!ジジイが生きてるじゃねぇか!?』

 

「五月蝿いぞ!四尾!」

 

「テンション高いのう、四尾の奴」

 

「お主もまたファンキーになったな、孫悟空」

 

四尾・孫悟空に始まり、老紫さん、オオノキさん、ハゴロモ様が言葉を交わして小躍りしている孫悟空を見ている。何故そんなことになっているのかと言うと天之御中の異空間に入った直後に話を戻す。

 

 

 

 

 

 

 

「来たな」

 

『よお、来たな、孫悟空の人柱力よ』

 

『待ってたぜ』

 

『今回はかなり早かったですね』

 

『何だ、戦わねぇのか?』

 

『そう言う時もありますよ』

 

「な、な、なんじゃこりゃ〜〜〜!」

 

「おお、分かるぞ。わしもこの光景を見て治ったばかりの腰が砕け散るかとおもったわい」

 

老紫の絶叫から始まった説明会。先ずは孫悟空を外に出したい旨を伝えてこの空間では人柱力は死なない様にできることを伝えて了承してもらった。そして老師の体からチャクラが溢れ出し形を成していく。猿の部類ではあるが、牙や頭部の装飾、鼻や目や毛並みなどはどこか唐獅子や獅子舞または中国の伝統的な行事などで使われる龍舞や鯉龍、閻魔など非類人猿の印象もある。 そんな4本の尾を持つ巨大なゴリラが現れた。

 

『外はやっぱ良いなぁ!・・・それにしても・・・まさかまた会うとは思わなかったぜ。ハゴロモの爺さん』

 

「ああ、こうして成長したお前に会えて嬉しいぞ。孫悟空」

 

孫悟空が体をほぐし終わり、ハゴロモ様に挨拶を交わす。その後、周りを見渡す。

 

『まさかお前らが一緒にいるとはな。しかもお前ら・・・何同じ浴衣着てんだよ』

 

『ああ、この空間で結構自由にできてな。そこにいる葉の記憶にある施設とかを出して毎日退屈なく過ごしてるぜ』

 

『ええ、今までの時間で1番のんびりしていますよ』

 

『そうだろうな・・・』

 

『食べ物も自由に出せるし、葉の記憶にある食べ物はこの世界より品種改良?とかが進んでいて、めちゃくちゃうめぇんだよ。お前もどうだ?ほれ、バナナ』

 

『いや、何でバナナを房ごと?』

 

『いや何言ってんだ?お前の好物と言ったらバナナだろ?』

 

『おい!?見た目だけじゃねぇか!!!他にもあんだろ、桃とかよ!』

 

『え〜〜〜、桃ぉ?お前はバナナだよ』

 

『テメェら、喧嘩売ってんのか!!!』

 

『単なる事実だろうがっ!!!』

 

孫悟空、九喇嘛、牛鬼、重明がめちゃくちゃ言い合いをしている。

 

『そんなに怒らなくても良いじゃないですか』

 

『バナナ美味しいですよ?悟空』

 

『何リスみたいに頰いっぱいにバナナ頬張ってんだ!又旅、穆王!』

 

尾獣達の激しい言い合いの後、孫悟空や老紫にもフルコース料理を出してから俺とハゴロモ様の話を聞いてもらう。俺が元々居た世界で死に、レイン様に見つけてもらったこと、多くの世界を旅することを決めた事、そこで物語の能力を貰いその能力の持ち主達から直接修行をつけてもらったこと、千年分の修行を終えこの世界に送ってもらいその日に木の葉隠れの里に着き、そして九尾事件に巻き込まれた事、そして湯の国、雷の国・雲隠れの里、滝隠れの里に旅行に行き、そこで二尾・又旅、八尾・牛鬼、七尾・重明と会った事、そして最近里の付近でハンと戦い、打ち勝って話を聞いてもらい五尾・穆王に来てもらった事、俺の話が終わった所でレイン様に挨拶してもらった。やはりいきなり声が聞こえてくるからびっくりしてた。

 

そして次にハゴロモ様の話に移る。チャクラの始まり、母カグヤの蛮行、それを弟と共に止めたこと、尾獣の成り立ち、後の二人の息子の対立、そして現代に脅威が来た時のために、葉に尾獣の陰のチャクラを集めてもらっている事などを話した。

 

 

 

 

『「・・・はぁ〜〜〜」』

 

老紫と孫悟空が深いため息を吐く、オオノキさん達がうんうん、わしらもそうじゃったみたいな微笑ましい者を見る顔で頷いてる。

 

「はぁ〜〜〜忍界全体の話とは言っていたがそんなことが」

 

『ああ、ハゴロモの爺さんの話も凄かったが異世界の話がまた凄かったな!葉!!お前ぇも面白れぇな!!!』

 

「ああ、ありがとうな。孫悟空、俺も原作を見ていてお前の戦うシーンとかすっげぇ好きだったよ」

 

『ほうほう、じゃあお前は俺の口上全部言えるか?』

 

「・・・俺は水簾洞の美猿王、六道仙人より孫の法号を与えられし仙猿の王、孫悟空斉天大聖だ!」

 

『なっ!?』

 

「どうだ?」

 

『・・・葉・・・お前良い奴だな!!!俺の口上全部言ってくれたのはお前だけだぜ!!!よっしゃあ、さっきの話に出てきた俺を陰陽のチャクラで分ける話、お前ぇの為なら喜んでやるぜ!!!』

 

おお!めちゃくちゃ好印象だ!老紫との回想でもあったけど口上覚えてくれる人いなかったんだよな。原作で話したナルトと老紫2人とも「孫でいいか?」って感じだったし。

 

その流れで孫悟空を陰陽の2人に分かれてもらった。

 

「これから宜しくな、孫悟空」

 

『おう!大船に乗った気でいろよ、葉!』

 

『良かったな孫悟空、合流祝いだ。ほれ』

 

『おう!ありがとな!・・・ってまたバナナかよ!?』

 

『何だ。いらねぇのか?』

 

『いや貰うけど!さっき話し聞きながら食ったらめちゃくちゃ美味かったからな!』

 

『ククク、やっぱりお似合いじゃねえか』

 

『んだと九喇嘛!何ステーキ食いながら言ってんだ、テメェは油揚げ食ってりゃいいだろ!!!』

 

『ククク、もう食ってんだよ』

 

『また子供みたいな喧嘩して』

 

『しょうがないですねぇ』

 

『おい、又旅、穆王!お前ら何優雅に温泉浸かってんだ!俺も入れろ!!話聞いてて入りたかったんだよ!!!』

 

『おう、入れ入れ』

 

『・・・何かお前が入ると前に葉の記憶で見た地獄谷野猿公苑思い出すな』

 

『『『『ぶふっ!?』』』』

 

『あっ?地獄谷野猿公苑?何だそりゃ。葉、何のことか分かるか?』

 

「ああ〜〜〜、俺の生前の世界の話なんだがな?地獄谷野猿公苑っていう天然温泉があって、そこは冬になると野生の猿が入りにくるってことで大人気の場所なんだよ」

 

『テメェら、やっぱり猿扱いじゃねぇか〜〜〜!?』

 

孫悟空が大ジャンプして皆が入っている温泉に飛び込んだ。勢いが凄まじくてお湯が間欠泉みたいになってら。そのまま6人で大はしゃぎだ。中学生の修学旅行みたいだな。それを見ていたら、老紫さんが此方に来た。

 

「どうしたんですか、老紫さん?」

 

「いや、な?葉殿に礼を言っておかんと、思ってな・・・」

 

「礼、ですか?」

 

「ああ、わしは今まで孫とあんな風に接してやらなかった。あいつがあんな風に騒いでいるのを初めて見た・・・40年近く一緒にいるのにな」

 

「しょうがないですよ、今の時代、人柱力は何処もかしこもそんな感じですよ。木の葉や雲では今の世代でかなり改善された方ですから」

 

「・・・これからは、もう少し孫と話してみるさ」

 

「先ずは孫の口上を覚える事からですね」

 

「ああ、そうだな」

 

老紫さんが小さく笑っている・・・これはかなり良い関係が築けるんじゃないかな?

 

「葉殿〜、ちょっと宜しいか」

 

「どうしたんですか?」

 

「ああ、葉殿は岩の観光が終われば木の葉に帰るじゃろう?」

 

「はい、そうですね」

 

「そこで話し合ったんじゃがな、雲も正式な同盟を結んでおるし、わしらも同盟を結ぶことにしたんじゃ」

 

おお!それは良いな。

 

「そこでじゃ、木の葉にわしらも一緒に行こうと思うんじゃぜ!」

 

おう!?




次回こそ原作に行きたいと思います
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