霊と踊る仙人が異世界を謳歌する   作:蔵元優輔

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いよいよ本編に本格的に入っていきます。よろしくお願いします


第三十二話

前回ナルト達カカシ隊第七班が波の国への護衛任務が決まり、そこに俺が同伴することが決まり、それを綱手さん以外の家族皆に波の国に行くことを言ってから、その翌日。

 

 

 

 

 

 

俺達の姿は里の前の『あ』と『ん』の門の前にあった。今日は特に見送りなどは無く門前の手続きだけして里を出る。俺が任務をこなすのは初めてじゃないので軽い気持ちで出られる。毎回長旅の時のように見送られてちゃ恥ずかしくて堪らないからな。

 

「よぉーし、しゅっぱーつ!」

 

「何はしゃいでんのよ、ナルト」

 

「だってさ、だってさ!俺ってば、他の国に行くのなんて初めてだからさっ!」

 

テンションの高いナルトにサクラが突っ込んでいるとタズナさんも話に入ってくる。

 

「おいおい、本当にこんなガキで大丈夫なのかよ?」

 

「あっはっはっ、上忍の私も付いてますのでそう心配要りませんよ」

 

ナルトの子供っぽさ全開の姿を見てタズナさんが心配混じりにカカシに聞いている。その声が聞こえたナルトがタズナさんに食ってかかる。

 

「オラァじじい!あんまり忍者を舐めんじゃねぇぜ、俺ってばすげーんだからな!いずれ¨火影‥の名を語る、超エリート忍者、名をうずまきナルトと言う!覚えとけ!!!」

 

「火影って言や、里一番の超忍者だろう?オメェみてぇなのがなれるとは思えんが」

 

「っがぁー、うっさい!火影になる為に俺はどんな努力もする覚悟だってーの!俺が火影になったらおっさんだって俺の事認めざるを得ねぇんだぞっ!」

 

「ふん、認めやしねぇよガキ、例え火影になったとしてもな」

 

「っ!ぶっ殺す!」

 

「だからやめろ!馬鹿!」

 

「嫌だ!せめて、せめて一発殴らせてくれってばよ!」

 

やっぱり幼少期のナルト達はコントだよなぁ、見てて微笑ましい。

 

「葉の兄さん、止めなくて良いのか?」

 

ナルトとタズナさんのやり取りを見ていたらサスケとサクラがこちらに来た。

 

「ん?大丈夫大丈夫、あれぐらいならな。カカシもいるし、あいつも戦闘となったらちゃんと対応するって」

 

「でも今回の任務ってCランクですよね?そこまで気合いを入れなきゃいけないほど戦闘ってあるんですか?」

 

「ん〜、基本的にはないな・・・でもなサクラ、サスケもだが、¨忍びは裏の裏を読め‥だ。俺達は依頼人からの話しか聞いてないからな。もしかしたら依頼内容が急遽変更せざるをえなかったり、危険度が依頼主の確認したものより高いかもしれない。だからランクの低い任務でもいつでも動けるように注意はしておくんだぞ?」

 

「「ああ(はい!)」」

 

カカシがナルトを落ち着かせて終わると、俺たちは再び旅路を急いだ。

 

 

 

川を越え少し歩くとサクラがタズナさんに質問し出した。

 

「ねぇ、タズナさん」

 

「何だ?」

 

「タズナさんの国って波の国よね?」

 

「それがどうした?」

 

「カカシ先生、その国にも忍びっているの?」

 

「いや、波の国に忍びはいないが、大抵の国には文化や風習は違えど隠れ里があり忍びがいる。大陸にある沢山の国々にとって忍びの里の存在ってのは、国の軍事力に当たる。つまり、それで隣接する他国との関係を保っているってわけ。ま、かと言って里は国の支配下にあるわけじゃ無くて、あくまで立場は対等なんだけどな。波の国のように他国の干渉を受けにくい小さな島国では、隠れ里が必要ない場合もあるし、それぞれの忍の里を持つ国の中でも、特に火、水、雷、風、土の五カ国は、国土も大きく力も絶大な為、忍五大国と言われている。火の国・木の葉隠れの里水の国・霧隠れの里、雷の国・雲隠れの里、風の国・砂隠れの里、土の国・岩隠れの里、各隠れ里の長のみが『影』の名を語ることを許されている。その火影、水影、雷影、風影、土影のいわゆる五影は、全世界各国何万の忍者の頂点に君臨する忍び達だ。」

 

「へぇ、火影様ってそんなにすごいんだ(ミナト様はともかく、ヒルゼン様はすごそうじゃないけど、でもあんなに優しそうな人なのに?やっぱ人は見かけによらないんだなぁ。葉さんも優しそうだけどめちゃくちゃスパルタだし)」

 

「(うんうん、やっぱ父ちゃんすげぇんだな!三代目の爺ちゃんはすげぇかわかんねぇけど)」

 

「カカシ先生、教科書などには俺達が生まれる少し前まで戦争があり、その後も膠着状態が続いているとあったがそれはまだ続いているのか?」

 

「あっ、確かに!ねぇ先生、まだそう言うのってあるの?」

 

「あ〜それね」

 

「「「「ん?」」」」

 

「確かにお前らが生まれる少し前まで戦争は起こっていた。それには幼かったがおれも参加していていた。それもあって里同士の小競り合いや情報を得る為に忍びの誘拐なんかも今でも起こっていることだ」

 

誘拐と聞いて4人は緊張した表情になっている。

 

「特に木の葉隠れの里は今まで起こったどの戦争でも負けは無く、他の4つの国に囲まれるような形になっている。ま、狙われる理由が満載って感じなんだわ」

 

「それって、大丈夫なんですか」

 

「それがある人のお陰?でかなりリスクが軽減されたんだよ」

 

「えっ?」

 

「ほとんどの里同士が膠着状態だったんだが、雷の国・雲隠れの里、土の国・岩隠れの里が正式に木の葉との同盟を申し出てくれたんだ」

 

「あっ!?そう言えば!でも何で?」

 

「その2つの国に赴き、里の皆の心を解きほぐして友好を結んだ人がいてな、それがそこにいる俺達の先生、麻倉葉さんなんだよ」

 

「えっ!やっぱりそうなんですか!」

 

「あれ?サクラちゃん知らなかった?」

 

「まぁ、葉の兄さん自身は自分の功績なんかを言いふらしたりしないからな。それでも里内では噂はまわりに回ってるだろうがな」

 

「お主、そんなことをやって退けたのか」

 

「ええ、まぁ」

 

「軍事力が高い雲隠れと岩隠れが友好国になったお陰で他の2カ国は此方に容易に手を出さない状態になったんだ。・・・それより」

 

「「ん?」」

 

「お前らさっき、三代目様を疑ったろ」

 

「「うんうんうんうん!」」

 

図星を築かれてナルトとサクラが凄い勢いで首を横に振っている。そして落ち着かせるようにサクラの頭を撫でる。

 

「ま、安心しろ。Cランクの任務で忍者対決なんてしやしないよ」

 

「じゃあ外国の忍者と接触する心配は無いんだ」

 

「勿論だよ、あっはっはっ」

 

サクラの外国の忍者と言う言葉にタズナさんが表情を変えたのを、俺やサスケ、ナルトが確認した。2人はこっちを見てくるので泳がす意味を込めて頷くと2人も頷き返してくれる。

 

 

 

 

 

話をしていたとこから更に進んでいると、道端に水溜りがあった・・・原作では、カカシが後で本人の前で答え合わせしてたけど、気になる人にはすぐバレるような隠れ方だよな。

 

「・・・葉の兄さん」

 

「・・・葉の兄ちゃん」

 

「2人共、気持ちは分かるからそんな目で見るな。もうすぐだから」

 

俺は話しながら輪廻写輪眼を発動、そして輪墓・辺獄を一体出し、後ろを確認すると先程の水溜りからヌル〜という擬音が似合う登場をしているのが原作のナルト達の最初の敵の忍び、元霧隠れの中忍の兄弟。兄の業頭(ごうず)と弟の冥頭(めいず)によるコンビ、確か双方が身に付けた特殊な籠手を刃付きの鎖で繋いで標的を捕らえてバラバラに、みたいなやつだったよな。タズナの暗殺の為に出てきたけど、当時の写輪眼を開眼させていない状態のサスケに鎖を封じられ一発貰い、ナルトとタズナさんを守ろうとして前に出たサクラを殺そうとして2人纏めてあえなくカカシに敗れて失敗に終わった。その後の消息は当然不明。原作では書かれてなかったけど木の葉に捕まったのかなと思っているがどうなんだろうな。そんなことを考えている間に鬼兄弟が勢い良く飛び出して行きお得意の特殊な籠手から鎖を出してカカシを二重三重に撒きながらカカシの両端に降り立った。

 

「「先ずは一匹・・・」」

 

そう言って鎖を勢い良く引き、カカシの体をズタズタに引き裂いた!

 

「なっ!?」

 

その惨状にタズナさんが声を上げて驚愕している!・・・そして俺を除く3人はと言うと、カカシの惨状を確認した瞬間に既に臨戦体制になっている。再び鬼兄弟が狙いを定め飛び上がり、鎖を伸ばす!

 

「ナルトっ!サスケっ!」

 

「よっしゃあ!影分身の術!!」

 

「応っ!」

 

俺の合図でナルトが影分身を2人出し、サスケも上空へ飛び上がり、ポーチから手裏剣と苦無を取り出して先ず手裏剣を投げ、空中で鎖に当て、そのまま木に当てる!間髪入れずに苦無を手裏剣と同じ場所に投げ、鎖を完全に木に括り付ける。

 

「なっ!?」

 

「抜けねぇっ!?」

 

鬼兄弟が動揺した瞬間にナルト達とサクラが懐に飛び込む!

 

「食らえってばよっ!!」

 

「ぐおっ!!!」

 

ナルトの方は、影分身が兄の業頭の籠手の無い右手を拘束し、もう1人の影分身が左足を払い、体勢の崩れた業頭の頭に踵落としを決める!

 

そして、サクラの方は弟の冥頭に向かって突っ込む!

 

「(葉さんから基礎体力と体術を重点的に鍛えてもらった。その繋がりで綱手様からもご教授願えた!流石に医療忍術は時間が足りなかったから無理だったけど、基礎の部分は少し教われた。この戦闘は私の努力の成果を葉さんに見てもらえる場!集中して思いっきりやる!)」

 

「くそっ!」

 

冥頭が左手で反撃しようとするが、サクラは苦無で防ぐ。そして懐に飛び込み、残った手で思いっきりぶん殴る!

 

「しゃーーんなろぉ!!!」

 

「ぐほぉっ!!?」

 

サクラの綱手さん直伝の桜花衝が冥頭の腹に直撃した!そのまま木の反対側まで吹っ飛んでいった。ちゃんと物にしてるな。

 

「はぁ、はぁ、はぁ」

 

極度の緊張で息を切らしているサクラに近づいていく。それに気づいたサクラはこちらを見る。

 

「はぁ、はぁ、葉さん、如何でしたか?」

 

「・・・威力やタイミングはまだまだ鍛錬の余地が見えるが、よく物にしたな。たった一ヶ月ちょいで桜花衝を形にするとは思わなかったよ、良く頑張ったな」

 

「葉さんっ!はいっ!!!」

 

よっぽど嬉しかったのか、瞳にちょっと涙を見せている。良かったね、サクラ。

 

「やったな、サクラ」

 

「ほんとほんと、あいつスンゲェ勢いで飛んでったってばよ!スゲェってばよ、サクラちゃん!」

 

「サスケ君、ナルト・・・いえいっ!」

 

ナルトとサスケから素直な賞賛を貰って、サクラは満面の笑みでピースサインを送った。

 

「ぐっ、畜生・・・ガキがっ!舐めやがって!?」

 

瞬間的な破壊力で劣っていたナルトが相手をしていた業頭が起き上がり、こちらに向かってくる。さて、そろそろ頼れる先生の出番かな?

 

「ぐほぉっ!?」

 

カカシが瞬時に業頭の眼前に出現し首に強烈な一撃を食らわし気絶させる。

 

「よお」

 

「「カカシ先生!」」

 

「俺達だけでも良かったんだぜ?先生」

 

「いやいや、俺もお前らの先生として良いところをしっかり見せていかないとね」

 

「(ふ〜、どうにか助かったわい)」

 

「取り敢えずナルト、サスケ、サクラ、良い動きだったぞ。流石基礎を先生に教わってるだけはあるよ、しかもサクラは綱手様の桜花衝まで覚えるとはね」

 

「おう!」

 

「ふん」

 

「えへへ」

 

「所でタズナさん」

 

「な、何じゃ」

 

「・・・ちょっとお話があります」

 

取り敢えず鬼兄弟を木にくくる作業を行なってからタズナさんに話をする流れになった。

 

 

 

 

 

 

「霧隠れの中忍って所か。こいつらはいかなる犠牲を払っても戦い続けることで知られる忍びだ」

 

「・・・何故我々の動きを見切れた」

 

「数日雨も降ってない、今日見たいな晴れの日に水溜りなんて無いでしょう」

 

「・・・あんた、それ知ってて何でガキにやらせた?」

 

「私や先生がその気になればこいつら位瞬殺出来ます。が、我々には知る必要があったんですよ。この敵のターゲットが誰なのかを」

 

「ん?如何言うことだ」

 

「つまり、狙われているのは貴方なのか、それとも我々の内の誰かなのか、という事です」

 

そう言ってカカシはタズナさんに向き替える。

 

「我々は、貴方が忍びに狙われているなんて話は聞いてない。依頼内容はギャングや盗賊など、唯の武装集団からの護衛だったはず。これだとBランク以上の任務だ。依頼は橋を作るまでの支援護衛という名目だった筈です。敵が忍者であるならば迷わず高額なBランク任務に設定されていた・・・何か訳ありみたいですが、依頼で嘘を吐かれると困ります。これだと我々の任務外って事になりますね」

 

カカシの言葉に冷や汗を流し固まるタズナさん。まだ理由は言わなかったか?この時原作ではナルトの追った傷関連の話があったな。傷に誓う話、中々かっこよかったよなぁ・・・最後は出血多量で死にそうになってたけど。

 

「・・・それで、カカシ先生。如何するんです?」

 

「ま、取り敢えずこのまま波の国までは送り届けよう。話は道中聞けばいいでしょ」

 

「おっしゃー!了解だってばよ!」

 

「了解だ」

 

「はい!」

 

「うんうん、いい返事だ。先生、それでいいですか?」

 

「勿論、俺は今回急遽付いてきた同行者だからな。最終的な決定権はこの依頼の担当であるお前にある。その決定に従うよ」

 

こうして襲撃があったが、難なく突破して任務続行となった。さていよいよ波の国に突入だ。




次回はいよいよ眉なしの鬼人の登場です
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