霊と踊る仙人が異世界を謳歌する   作:蔵元優輔

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今回いよいよキャラクター人気が高かった眉なし鬼人が登場します、よろしくお願いします


第三十三話

前回、タズナさんの護衛任務で波の国に向かっている途中、霧隠れの抜け忍鬼兄弟に襲われたがそれを難なく突破し、いよいよ波の国に突入する。

 

 

 

 

今、俺達は波の国に入国する為に小船に乗って静かに移動している。

 

「凄い霧ね、前が見えない」

 

「そろそろ橋が見える・・・その橋沿いに行くと、波の国だ」

 

船頭さんの言葉通りに前を見て目を凝らしていると、作りかけの大きな橋が見えてきた。これが後の「なると大橋」か。

 

「うっひゃあー!でっけー!!!」

 

「こらっ!?静かにしてくれ!この霧に隠れて船出してんだ、エンジン切って手漕ぎでな。奴らに見つかったら大変な事になる!」

 

その船頭さんの言葉に大声を出してしまったナルトやサスケ、サクラは息を殺して静かになる。

 

「タズナさん、船が桟橋に着く前に聞いておかなければいけない事があります」

 

カカシの真剣な言葉にタズナさんは静かに下を向いていた。

 

「貴方を襲う者の正体、その訳・・・でなければ我々の任務はタズナさんが上陸した時点で終了という線もありです」

 

「・・・・・話すしかないようじゃな。いや、是非聞いて貰いたい。あんたらのいう通り、おそらくこの仕事は任務外じゃろう・・・実はワシは、超恐ろしい男に命を狙われている」

 

「超恐ろしい男?」

 

「ああ」

 

「・・・誰です?」

 

「あんたらも、名前位聞いたことがあるじゃろう・・・海運会社の大富豪、ガトーという男じゃ」

 

「えっ!ガトーって、あのガトーカンパニーの?世界有数の大金持ちと言われる」

 

「だれだれ?なになに?」

 

「そう、表向きは海運会社社長という事になっておるが、裏ではギャングや忍びを使い、麻薬や禁制品の密売。果ては企業や国の乗っ取りと言った悪どい商売を生業としている男じゃ」

 

俺も何となく調べたことはあるけどそんなに名前出てこなかったけどなぁ、やっぱり裏の事だから出てこなかったのかな?

 

「1年ほど前じゃ、そんな奴が、波の国に目を付けたのは。財力と暴力を盾に入り込んできた奴はあっという間に島の全ての海上交通、運搬を牛耳ってしまったのじゃ」

 

1年にも満たない期間で小国とはいえ国一個の交通、運搬を手中に収めるとはな、存在はゴミクズだが行動力が有るな。

 

「波の国のような島国で、海を牛耳るという事は富と政治、人、全てを支配するという事じゃ。そんなガトーが唯一恐れているのが・・・兼ねてから建設中の橋の完成なのじゃ」

 

そう言ってタズナさんは自らが作っている橋を見上げる。

 

「そっか、それで橋を作っているおじさんが邪魔になったって訳ね」

 

「じゃあ、この間の忍者達はガトーの手の者・・・」

 

「しかし分かりませんねぇ、相手は忍びすら使う危険な相手。何故それを隠して依頼されたのですか?」

 

「・・・波の国は超貧しい国で、大名すら金を持っていない。勿論ワシらにも金は無い、高額なBランク以上の依頼をするような金は無い。」

 

「「「「「・・・・・」」」」」

 

「まあ、お前らが任務をワシの上陸と同時に取り止めれば、ワシは確実に殺されるじゃろう。家に辿り着くまでの間にな・・・」

 

その言葉にこの場にいる全員が何も言えなかった。

 

「なぁに、気にする事ぁ無い。ワシが死んでも、8歳になる可愛い孫が・・・泣いて泣いて、泣きまくるだけじゃ!」

 

「「「「「ええ〜〜・・・」」」」」

 

「ああ!それにワシの娘も木の葉の忍者を一生、恨んで恨んで恨みまくって、寂しく生きていくだけじゃ!」

 

「「「「「うう〜〜ん・・・」」」」」

 

「いや何、お前達の所為じゃ無い」

 

「「「「「う〜〜ん・・・」」」」」

 

さっきは個人で唸ったが、今度は全員の顔を見て唸る羽目になった。カカシも額当てをカリカリやってるし、

 

「ま、仕方ないですね、護衛を続けましょ」

 

「おお!それは有難い!(・・・・・勝った!)」

 

このクソジジイ、確か原作のこの場面で画面に向かってピースしながら勝ったとか思ってたよな。俺達の情とか責任感とか罪悪感とかにバンバンつけ込んできやがって、ほんといい性格してるよ。

 

 

 

 

任務続行の話から更に少し経った時、船頭さんが話し出した。

 

「もうすぐ到着だ」

 

その言葉と共に橋の反対側の陸地が見えてきた。

 

「タズナ、どうやらここまでは気付かれて無いようだな」

 

「すまんな」

 

船はトンネルに入り、そこを抜けると小さな漁師町に出た。そして近くの船着場で降ろしてもらった。

 

「俺はここまでだ、じゃあな」

 

「ああ、超悪かったな」

 

「気ぃ付けろ」

 

そう言って船頭さんは船のエンジンをつけて出発した。

 

「よし!ワシを家まで無事に送り届けてくれよ!」

 

「はいはい・・・」

 

俺達はタズナさんの言葉から歩き出し、町を抜けて森に入っていった。

 

「(次に奴らが襲ってくるとしたら、中忍じゃなく上忍レベルに違いない・・・やれやれ)」

 

 

 

 

 

森の少し開けた道を歩いていると、俺とカカシが同時に同じ方向を向いた。誰かの気配を感じたんだ。それをナルトも感じたようで、

 

「そこかっ!?」

 

「「ぎゃっ!?」」

 

気配のした茂みに思いっきり苦無を投げていた。この行動にサクラとタズナさんは凄い顔で驚いて、サスケと同じ方向を見ていた。

 

「ちょっとナルト!びっくりするでしょうがっ!?」

 

「いでっ!っつ〜〜、だ、誰かがこっちを見てたんだってばよ〜」

 

カカシが苦無が当たった所を確認すると真っ白なウサギが頭数㎝上の木に苦無が刺さって気絶していた。

 

「ナルト!あんたなんてことしてんのっ!」

 

「ゲッ!!ウサ公、ごめんな〜、そんなつもりじゃ」

 

「なんじゃ、うさぎか」

 

「(あれは雪ウサギだ。だが、あの毛色は何だ?白い毛並みは日照時間の短い冬のものの筈・・・となるとあれは、日の当たらない室内で育てられた、変わり身用の雪ウサギ・・・こりゃ早速お出ましか)」

 

カカシが雪ウサギの変わり身に気付き、辺りを最大限に警戒し出したな。そして、確か近くの木の上にあいつが来てるはずだよな。

 

 

 

 

 

 

「(なるほど、こりゃあ、あいつら鬼兄弟レベルじゃ無理だ・・・木の葉隠れのコピー忍者、写輪眼のカカシが居たんじゃな・・・それに)」

 

再不斬はカカシから目を離し葉に目を向ける。

 

「(何だ?あのガキ・・・見た目は大したことないが、感じる雰囲気はカカシと同等、いやそれ以上だ・・・何もんだ?・・・まぁいい、やり合ってみれば分かるか。あいつらも痺れを切らしてる頃だろうしな)」

 

そろそろ来るかと身構えてたら、気配が瞬時に現れた!

 

「っ!全員伏せろっ!!!」

 

カカシが言葉をはなった瞬間に、木の影から身の丈をゆうに超える大刀が回転しながら向かってくる。それを見て全員が地面に伏せ、その上を大刀が通り過ぎて行き木に突き刺さった。そして刺さった大登場の上に瞬身の術で人影が現れる。

 

「(あいつは確か・・・)ヘェ〜、こりゃこりゃ霧隠れの抜け忍、桃地再不斬じゃないですかぁ?」

 

カカシの間の抜けた言葉に再不斬は此方に振り向くだけ・・・それがまた不気味さを表してるな。

 

「皆、下がってろよ・・・こいつはこの前の奴らとは出来が違う」

 

「(こいつ相手だと・・・このままじゃ、ちとキツイか・・・)」

 

「(っ!カカシ先生、もう使うのか!)」

 

「(・・・そこまでの奴か)」

 

「・・・¨写輪眼のカカシ‥と見受ける・・・悪いが、ジジイを渡して貰おうか」

 

「お前ら、卍の陣だ。タズナさんを守れ、お前達は戦いに加わるな。それが此処でのチームワークだ」

 

そう言ってカカシは、斜め掛けの額当てを正しい位置に戻す。そして露わになった左目は・・・大きな刀傷があり、写輪眼が見える。

 

「(えっ!?何、何なの、あの眼は!)」

 

「(写輪眼・・・)」

 

「ほう、噂に聞く写輪眼を早速見られるとは光栄だね」

 

「さっきから写輪眼って一体何なの?」

 

「・・・写輪眼。眼孔が生み出し、瞳が発する力。謂わゆる瞳術の使い手は、全ての幻術、体術、忍術を瞬時に見通し、跳ね返してしまう眼力を持つと言う。写輪眼は、その瞳術使いが特有に備え持つ、瞳の種類の1つ。しかし、写輪眼の持つ能力はそれだけじゃない」

 

「・・・ご名答、それだけじゃない。それ以上に怖いのは、その眼で相手の技を見極めコピーしてしまう事だ。・・・俺様が霧隠れの暗殺部隊にいた頃、携帯していたビンゴブックに、お前の手配情報が載ってたぜ?それにはこうも記されていた、千以上の術をコピーした男、¨コピー忍者のカカシ‥」

 

「(カカシ先生ってそんなに凄い忍者だったの!)」

 

「お話はこれ位にしとこうぜ?俺はそこのジジイをさっさとやんなくちゃならねぇ」

 

「あっ!?」

 

再不斬の言葉にタズナさんはハッとし、ナルト、サスケ、サクラはタズナさんの前に卍の陣を形成する。

 

「つってもカカシ、お前らを倒さなきゃならねぇようだな」

 

再不斬はカカシだけじゃ無く俺にも注意を向けているな。

 

「・・・ま、此処に来たのは俺だけじゃ無えから案外すぐ終わるかもな」

 

「・・・何?」

 

はっ?もう白が出てくんの?と思っていたら上空に気配が2つ現れた。

 

「ひゃっはー!!!」

 

そんな楽しげな叫び声が辺りに響き、斧に巨大な巻物が付いたような武器を振り下ろそうとしている男が落下して来ていた。俺達がその場から飛び退いて、男の武器が地面に着弾すると、大爆発を起こした。

 

「な、なんなのっ!?」

 

俺達が避け降り立った場所から爆心地を見ていると煙の中から2人の男が出てきた。ってあいつらは、

 

「避けたか、まぁまぁやるじゃねぇか?なあ」

 

「ああ」

 

「あれはっ!?」

 

「カカシ先生っ!?あいつは何なんだってばよ!」

 

「あいつらも霧隠れの抜け忍で、無梨甚八、そして黒鋤雷牙。2人共桃地再不斬と同じ忍刀七忍衆として他里にもその名を轟かした奴らだ」

 

「忍刀七忍衆って?」

 

「あいつらの持ってる武器があるだろ?あれは霧隠れに伝わる特殊な忍刀でな、継承制であれを受け継いだ者は霧隠れの最高戦力に数えられるようになる」

 

「つまり、あいつらは・・・」

 

「ああ、元霧隠れにおける最高戦力って訳だ」

 

「「「っ!」」」

 

俺やカカシの説明にナルト、サスケ、サクラの3人は真剣な表情を超えて悲痛な表情になっている。

 

「再不斬〜、こっちはこっちでやらせて貰っていいよな?」

 

「ああ、そう言う契約だ、好きにしていいぞ」

 

「何でもいいさ、俺はあいつらの葬式を挙げられればそれでいいんだ」

 

「(不味いな、流石の俺もこいつら3人相手に、護衛対象と下忍3人を守りながらってのはちときついな・・・)」

 

「・・・カカシ、再不斬の相手は任せたぞ」

 

「っ!先生、出てくれますか」

 

「これは班の生存に関わる事案だろ。それに言ったろ?この任務の責任者はお前だ。俺と言う戦力を存分に使えばいいさ」

 

「先生・・・再不斬を倒したら、そっちに向かいます。負けないで下さいよ?貴方は俺達の憧れ何ですから」

 

「はっはっはっ、誰が負けるかよ。此処で負けたら俺を鍛え抜いてくれた人達に合わせる顔がねぇさ・・・おい、爆刀と雷刀の」

 

「あん?」

 

「俺が相手してやっから場所変えんぞ」

 

「何だ?テメェ何命令してんだ?」

 

「俺達はお前も、そこのガキ達も始末する気なんだ。此処を離れる気はねぇよ」

 

「そうかぁ〜、なら・・・」

 

俺は甚八と雷牙の返事に対して爆発的にチャクラを練り始める。

 

「(皆、派手に暴れるぞっ!?)」

 

『『『『『おうっ!』』』』』

 

『『『『『ええっ!』』』』

 

『『『承知っ!』』』

 

『クー!』

 

『ガオ!』

 

『\\\٩(๑`^´๑)۶////』

 

俺の言葉に持霊達、尾獣達が答えてくれる・・・それだけで負ける気なんか全く湧かないな。俺は輪廻写輪眼を発動し、掌を見えないようにして飛雷神の術式が入った六道の棒をだし、さらに掌に隠れるくらいの黄泉平良坂を展開、2人のちょうど中間地点に出口を作り、それを落とす。2人は六道の棒が落ちた場所を見るが、それよりも早く俺が2人の中間地点に飛雷神で飛ぶ。この場にいる中で俺のスピードを知らないサクラとタズナさん、敵の3人は驚愕している。

 

「えっ!?何あのスピード!全く見えない!!」

 

「な、何じゃ!」

 

「「「なっ!?」」」

 

「行くぜっ!穆王!!牛鬼!!!」

 

『おうっ!穆王、合わせろっ!』

 

『ええ!いきなり全開で行きますよっ!』

 

俺は牛鬼のチャクラの衣を纏い状態1になり、さらに沸遁の蒸気を纏う。

 

「『『沸遁・雷黎熱刀!!!』』」

 

俺は沸遁で爆発的に上がったスピードで両手で雷黎熱刀を叩き込む!2人もそれぞれの得物で防御するが、その程度で止まる訳もなく、そのままの勢いで森の中に消えて行く。

 

「あの野郎、只者じゃ無いと思ったが、とんだ化け物だった訳だな・・・さて、そんじゃあこっちも始めるか」

 

そう言って再不斬は、近くにある湖に瞬時に降り立った。

 

「あそこかっ!」

 

「しかも水の上!」

 

「(・・・かなりのチャクラを練り込んでやがる)」

 

「忍法・霧隠れの術・・・」

 

「もう眼じゃ見えないってばよ・・・」

 

「先生っ!」

 

「先ずは俺を消しに来るだろうなぁ」

 

「あいつ、何なの?」

 

「さっきも少し話したが、あいつは桃地再不斬、元霧隠れの暗部で忍刀七忍衆を任されていた。そして無音殺人術(サイレントキリング)の達人として知られた男だ」

 

「無音殺人術(サイレントキリング)?」

 

「その名の通り、静寂の中、一瞬の内に遂行する殺人術だ・・・気が付いた時にはあの世行きだったなんて事にもなりかねない。俺も写輪眼を全て上手く使いこなせる訳じゃ無い、お前達も気を抜くな」

 

カカシの説明を全て聞き流すまいと聞いている4人。

 

「ま、駄目でも死ぬだけだがな」

 

「えっ!呑気な!」

 

「どんどん霧が濃くなって行くってばよ」

 

「波の国は、海に囲まれているからのう、霧が超出やすいんじゃ」

 

「・・・8ヶ所」

 

「っ!何っ!?何なの!?」

 

「咽頭、脊柱、肺、肝臓、頸静脈に鎖骨下動脈、腎臓、心臓・・・さて、どの急所がいい?クク・・・」

 

再不斬の殺害宣言で恐怖が見え隠れしている4人。そしてカカシは、完全に臨戦体制に入りチャクラを練り上げる。ただそれだけの行動とチャクラによって近くにあった霧は霧散していった。

 

「(すげぇ殺気だ・・・呼吸の1回、眼球の動き1つでさえ、気取られ、殺される、そんな空気だ。・・・小1時間も此処にいたら気がどうにかなっちまう・・・上忍の殺意のぶつかり合い、自分の命を握られている感覚・・・修行では何度も何度も戦ったけど、このレベルの殺気を出すまでは行けてない・・・やっぱりすげぇ人だぜ)」

 

「皆、安心しろ。お前達は俺が死んでも守ってやる・・・・・俺の仲間は絶対殺させやしないよ」

 

そう言って笑顔で振り向くカカシの姿に、3人は釘付けになる

 

「それはどうかな?」

 

再不斬の声が静かに響き、気付いた時には、卍の陣の内側に再不斬がいた。4人は完全に固まっていた。カカシが振り向き瞬身の術で瞬く間に再不斬に肉薄する。

 

「ぐはっ!?」

 

カカシが苦無で再不斬を刺しているが、流れ出ているのは血では無く水だった。そして再不斬の体全体が水になって弾けた。水分身の術だ。

 

「先生!後ろっ!?」

 

「死ね!」

 

再不斬が首切り包丁を横薙ぎし、カカシを両断したかに見えたが、カカシの姿は水に変化していた。

 

「(っ!?水分身の術!・・・まさか、この霧の中で、コピーしたって言うのか!)」

 

この場にいる全員が驚愕している中、再不斬の後ろにカカシが現れ、再不斬の首元に苦無を構えている。

 

「動くな・・・終わりだ」

 

 




次回はこの襲撃は解決の予定です
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