霊と踊る仙人が異世界を謳歌する   作:蔵元優輔

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今回は修行&日常会です


第三十七話

前回、再不斬達が生きている事を考察した俺達は戦力を上げる為、修行としてチャクラによる水面歩行の修行を行う事になった。葉が池を作り、修行がスタートした。そして徐々に水の上に立つ事に慣れてきた頃、

 

 

 

 

 

 

 

「ぐっ、ぎぎぎぎ」

 

「くっ」

 

「はぁはぁはぁ」

 

今3人は影分身を一体だし、本体はそれぞれ風遁、火遁、桜華衝を出し続けていて分身は水の上で筋トレをさせ続けている。

 

「ほらほらお前ら!元気が無くなってきてるぞ、もっと声出してけっ!」

 

「っ!押忍!」

 

「おおっ!」

 

「っはい!」

 

「相変わらずスパルタですね先生・・・こんな光景上忍でもガイ位しか見ないですよ?サスケとサクラも影分身してるし・・・あれ高難易度の術なんですよ?」

 

「影分身はその有用性が半端無いからな、一体でも出せればその恩恵を受けられる。覚えさせて損が全く無い術だよ。それに3人とも水に浮くのに慣れてきたからな、なら今度は空いた手で術の練習もさせれば集中状態を維持出来るしな。それに水場で戦うとなると今の状態に移動、相手の行動、周りの状況などなど考えたりやる事は更に増えるからな。慣れられるなら早いほうがいいだろ?」

 

「・・・確かにそうですね、特に今の状況なら尚の事水場での戦闘に備える必要も有りますしね」

 

「そう言う事、それに3人には常に見本は見せてるしな」

 

「いや〜・・・あれは見本になりますかね」

 

俺とカカシがナルト達が修行してる場所の反対側を見てみると、俺の影分身同士が戦っている。1人は断刀・首斬り包丁を持ち、又旅のチャクラの衣を纏い、又旅の青い炎を首斬り包丁に纏わせている。もう1人は馬孫を馬孫刀にオーバーソウルさせて、重明の羽と尾を出して、羽で空を飛んでいる。かく言う本体の俺も九喇嘛のチャクラの衣を纏い、9本の尾を使って小石のジャグリングを行っている。そして模擬戦を始めて何度目かの激突を繰り広げる。

 

「ゴールデン中華斬舞っ!!!」

 

「灼爛炎帝っ!!!」

 

無数の斬撃と広範囲に放たれた炎が激突する。技と技のぶつかり合いにより衝撃波が生まれそれが大波となり、水面歩行と術に集中していたナルト達の元に到達しその揺れで集中状態が切れて池に落ちる。

 

「「「うわっ(きゃ)!」」」

 

「・・・少し加減してやったらどうです?」

 

「いや〜、すまんすまん!ちょっと加減を間違っちまったわ!」

 

「「いや、加減して(くれってばよ)!」」

 

「はぁ」

 

ナルトとサクラが池に立ち上がりながら怒り、サスケは水の上で座って休んでいる。3人共水の上にいるのも結構慣れて来たなぁ。

 

「さて、もう日が傾いて来たな。今日はここまでかね、それじゃあ皆集合!」

 

俺の号令で3人が俺達の前に影分身を含めて集合する。俺も影分身を俺達の後ろに着かせる。

 

「それじゃあ今日の修行はここまで!夜ご飯を食べてちゃんと体を休めること、もし体を休ませないでいじめ抜こうとしたら気絶させてでも休ませるからな」

 

「「「うへぇ・・・」」」

 

「お前ら〜、分かってると思うが先生は言った事は本当にやるからな。しっかり休めよっ!」

 

「「「はいっ!」」」

 

「うん、じゃ影分身を解いていいぞ」

 

「「「はい、解っ!」」」

 

俺の号令で3人が同時に影分身の術を解く。そして術の効果により今日の修行の経験や疲労が3人に襲いかかる。3人は明らかな疲れが見えた。

 

「うわ〜・・・私この疲れがどっとくる感じ慣れないのよねぇ」

 

「俺もだ、自身の疲れは自分のペースで疲れを取りながら修行出来るが、影分身の術の疲れは一気に来るからな」

 

「そうか?俺はそこまでじゃ無いってばよ?」

 

「ええ〜、なんでナルトは結構ケロッとしてるのよ」

 

「ナルト、知ってるんだぞ?お前、性質変化の修行の時この修行方法でずっと修行してるだろ」

 

「えっ!?この修行方法でずっと!?ナルト、アンタその修行の時影分身何人出してんのよ!」

 

「大体50人位だってばよ」

 

「ご、50人〜!てことは、今味わってる疲れの50倍〜!」

 

「うんうん、前に父ちゃんや兄ちゃんに無理言って100人位で修行したんだってばよ。そんで修行が終わって影分身全部消したらぶっ倒れちゃって。そんで父ちゃんと兄ちゃんと一緒に母ちゃんにメチャクチャ怒られちゃって。それ以来修行の時に出す影分身は多くて50人って決められたんだってばよ」

 

「それでも多いわよ・・・ほんとにアンタの体力とチャクラ量どうなってるのよ」

 

「ナルトはヘタな上忍よりもチャクラ量があるからな」

 

「はいは〜い、お前ら話すのもいいが行くぞ〜。ツナミさんが夕飯を作って待っててくれてるからな。待たせたら悪い」

 

「「「はい」」」

 

そうして俺達はタズナさんの家に戻るのだった。

 

「ねえ葉さん、私達全員が修行に来ちゃってるけどタズナさんの方は良いの」

 

「ん?ああ、それなら大丈夫だ。マタムネや天使達が橋近辺を監視している、マタムネには六道の棒も持ってるから何か有ればすぐに呼ばれる」

 

「はぁ〜、葉さんって用意周到って言うか私達に出来ないことを結構簡単にやっちゃうのよね」

 

「それはしょうがないさ、先生には巫力って言うチャクラと違う力がある。それもチャクラと同様に自由自在だしな」

 

「単純に使える力が俺達の倍あるんだもんな。しかも葉兄さんはゴリ押しなんてしないでチャクラや巫力の量も的確に使っているから持久戦もお手の物だしな」

 

「葉の兄ちゃんは基礎的な弱点が無いんだよなぁ〜」

 

「そうなのよね〜、まずあの持霊達のオーバーソウルに七大精霊、彼等だけで大抵の里は無力化出来るわよね。更に忍びの祖と言われる六道仙人の力に尾獣達の力、本当に葉さん1人で五大国より強いわよね」

 

「そうだな、それに尾獣は後3人もいる。全ての尾獣が揃えば更に凄いことになるさ」

 

「葉さん、本当に敵なしね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや〜、超楽しいわい!こんな大勢で食事するのも久しぶりじゃな!」

 

3人共凄い勢いでご飯を平らげていくな。よっぽど疲れたと見える、まぁ俺が原因と言えば原因なんだけどな。

 

「「「おかわりっ!」」」

 

「はいよっ」

 

ツナミさんも自分の料理を美味しそうに食べてくれて嬉しそうだ。

 

「それにしても葉の兄ちゃん、いつの間にこんなデカい魚釣ってたんだってばよ」

 

そうなのだ、食卓には食器から飛び出した大きな焼魚が鎮座していた。

 

「ああ、分身に海に行ってもらってな、九喇嘛の尻尾で釣ったんだよ」

 

「いや〜助かっちゃったわよ。大きいのを何匹も釣って来てくれちゃって!猫ちゃんもありがとうね」

 

『はっはっはっ、いやいや私は大した事はしておりませんよ』

 

ツナミさんの絶賛にマタムネが紳士的に返し、魚を一口。

 

「ねえねえ、葉の兄ちゃん。マタムネ紳士過ぎない?」

 

「あいつは俺との修行期間も合わせれば霊になって2000年の大ベテランだからな。化け猫通り越して最早神の使いレベルの霊力だからな。つまり少なくとも1000年は人間社会にいたんだ。女性に対しての対応位見慣れてるってもんさ」

 

「「「へぇ〜」」」

 

 

 

 

「はぁ〜食った食った〜」

 

俺達は食事を終えて各々ゆっくりしていた。そんな中サクラが破れた写真が納められた写真立てについて聞き始める。

 

「あの〜、なんで破れた写真なんか飾ってるんですか? イナリ君食事中ずっとこれ見てたけど、この破れたとこなんか誰かを意図的に破ったって感じよね」

 

サクラの何気ない質問にタズナさん親子の雰囲気が変わった。

 

「・・・夫よ」

 

「かつてこの町で¨英雄‥と言われた男じゃ・・・」

 

タズナさんが話し始めるとイナリが席を立ってそのまま扉まで行く。

 

「イナリ、どこ行くの?」

 

ツナミさんの問い掛けにも答えずにイナリは部屋を出て行ってしまう。

 

「お父さん!イナリの前であの人の話はしないでってあれ程、もうっ!」

 

「・・・ごめんなさい、聞いちゃ不味かったですか?」

 

「いや、気にするな」

 

「何か訳ありのようですね」

 

「イナリには血の繋がらない父親がいた・・・超仲がよく、本当の親子のようじゃった。あの頃のイナリは本当によく笑う子じゃった。・・・しかし・・・」

 

タズナさんは話を中断し、握り拳を強く握り涙を流していた。

 

「・・・しかし、イナリは変わってしまったんじゃ。父親のあの事件以来・・・」

 

タズナさんの涙ながらの怒りに、驚きながらもサクラは今度は恐る恐る聞く。

 

「な、何があったんですか?」

 

「この島の人間、そしてイナリから勇気という言葉は永遠に奪い取られてしまったんじゃ・・・あの日、あの事件をきっかけに」

 

「あの事件?イナリ君に何があったんです?」

 

「その事件を説明するにはまず、この国で“英雄“と呼ばれた男の事から話さにゃならんだろうな」

 

「英雄・・・」

 

「3年ほど前のことじゃ・・・イナリとその男は出会った。名をカイザと言う、国外から夢を求めてこの国にやってきた漁師じゃった。それ以来イナリはカイザに懐くようになった、物心の付かぬうちに本当の父親を亡くしたせいもあるんじゃろうが、いつも金魚のフンのようにくっついてまるで親子の様じゃった。そんなカイザが家族の一員になるのにそう時間は掛からなかった。そしてカイザはこの町にも必要な男じゃった」

 

「この町にも?」

 

「ある日この町を豪雨が遅い川が氾濫しかけた。川の関が開き、このままでは町の一画が濁流に飲まれてしまう、そんな時カイザが自ら濁流と化した川に飛び込み、ロープを掛け関を閉じた。そこからじゃ、国の人々はカイザを¨ヒーロー‥と呼び、イナリにとってカイザは胸を張って誇れる父親になったんじゃ」

 

「ガトーがこの国に目を付けたのはその頃じゃった。そんな時じゃ、カイザはガトーカンパニーの政策を辞めさせようと赴いたが捕まり拷問され、遂には皆の前で殺されてしまったのじゃ・・・イナリの目の前でな」

 

この場にいる全員が何も言えなくなる、カイザと言う男の余りにも悲惨な最後に俺も原作を見た身としても何も言えない。

 

「それ以来イナリは変わってしまった」

 

タズナさんの話の後、ナルトが立ち上がり歩こうとするとその場で倒れてしまう。

 

「何やってるのよ、ナルト?」

 

「修行なら辞めとけ、チャクラの練り過ぎだ」

 

「無理は承知だ、でも!俺はあいつにこの世にヒーローはいるって証明してやりてぇっ!」

 

「ナルト今日はもう体を休めろって言ったろ?」

 

「でもっ!」

 

「その代わり、明日からはもっとキツい修行を課してやる。術や技の方面でな」

 

「葉の兄ちゃんっ!」

 

俺の言葉にナルトは嬉しそうな顔を向けてくる。・・・さて、いつまで笑顔でいられるかな?

 

 

 

 

 

 

 

次の日から、3人は更に濃い術の修行に入った。ナルトとサスケは風遁と火遁の新術を教わり、サクラは影分身を葉の影分身との桜華衝での組み手をやり、サクラ本人は葉と1対1で性質変化の修行に入った。サクラの性質変化はチャクラを吸って育つ木から作れる感応紙で調べた所、紙が濡れたので水遁の適性があることがわかったので今回は水の性質変化を重点的に訓練していく形になった。そしてナルトは影分身も20人に増やしながら修行しており、多少慣れていたがここ数日そのような詰め込み的な修行を行っていたので、葉に無理言って1人で修行していた所、加減を間違えてしまい、修行の後気を失うように寝てしまった。そして今、そんなナルトに近づく影が、

 

「こんな所で寝ていたら風邪を引きますよ?」

 

誰かに肩を揺すられ起きたナルトが自分を起こした人物を見ると、とても顔が整った女性がいた。

 

「ん〜、ん?姉ちゃん誰だってば?こんな朝っぱらから森に入って何やってんだ?」

 

「僕は薬草摘みに来たんですよ、その途中で君を見つけたんです。君こそ何をやってたんですか?」

 

「修行!」

 

「修行?」

 

女性はキョトンとした顔で返した。

 

「うん!俺、里1番の忍者になりてぇの!だからもっともーっと強くなりてぇんだ!」

 

「それは誰かの為ですか?それとも自分の為ですか?」

 

「えっ?」

 

「君には大切な人は居ますか?」

 

「大切な人?いるってばよ!父ちゃんに母ちゃん!それに葉の兄ちゃん!カカシ先生にサクラちゃん!それに大親友のサスケっ!それに里の皆!」

 

「人は、大切な何かを守りたいと思った時に本当に強くなれるものなんです」

 

「それは、分かるってばよ」

 

「それが分かってるなら、君はもっと強くなりますよ」

 

「っ!おうっ!!!」

 

「それじゃあ、僕はこれで失礼しますね・・・後、僕は男ですよ」

 

「えっ!?(ま、マジかっ!)」

 

「君と話せて楽しかったですよ、またどこかで会いましょう・・・」

 

そう言って青年は去って行った。

 

「男なのにサクラちゃん達より綺麗だったってばよ・・・」

 

ナルトは人の神秘を見た気がした。

 




次回はいよいよ再不斬達との再戦です
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