霊と踊る仙人が異世界を謳歌する   作:蔵元優輔

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遅くなりました。


第四十八話

前回、木の葉の皆が各々の雪忍を倒し、虹の氷壁へ向かう。虹の氷壁ではナルトがドトウと戦ってるところに参戦し、ナルトが螺旋丸を作る時間稼ぎを請け負った。そしてドトウの動きを封じてナルトが螺旋丸を決めた。その後小雪さんが新たな雪の国の当主に成り女優も続ける事も聞き、ハッピーエンドとなった。そして俺達は木の葉の里に帰還した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「という訳で、無事小雪姫様を守り抜き風花ドトウと雪忍を撃退、雪の国の新たな当主に小雪姫様が就任されました、四代目」

 

「そうか、ありがとう、カカシ、再不斬さん、葉君。映画女優を護衛する任務だったのにそんな事になっているとはね」

 

「全くだぜ。まさかカカシと同じ任務で、また依頼主が虚偽の依頼とはな」

 

「そうだな、また騙された感じだな」

 

カカシがミナトさんに報告し、俺達はタズナさんの事を思い出していた。あの酔いどれ爺さん、最後は違ったけど情に訴えて任務続行を勝ち取ってたからな。

 

「でも良かったよ。葉君が一緒に行ってくれたのも有るけど無事映画も作れて、しかも息子の活躍まで見れたしね」

 

「はっ?ナルトの活躍を見れた?どう言う事だ?あいつらの活躍なんて俺らの報告から想像するしか出来ねぇだろ」

 

「どう言う事です?ミナト先生」

 

「あれ?皆出来上がった映画、見てないの?」

 

「え?ええ、俺達は就任式から少しして木の葉への帰還の為に出発しましたし、映画は里に帰ってからゆっくり見ようってことになってましたから」

 

ミナトさんが不思議な事を言っていたので再不斬が質問し、更に疑問系で帰ってきたのでカカシが答える。

 

「そうだったんだ・・・あのね、今皆は里でも有名人、いや人気者だよ?」

 

「はあ? 有名人? 人気者?なんだそりゃ」

 

「皆の今回の活躍は、そのまま風雲姫の映画に組み込んで映画館で上映されてるんだよ」

 

「「「映画!?」」」

 

「大ヒット公開している風雲姫の完結編としてね?クシナやミコトさんが息子の活躍がスクリーンいっぱいに映るからって里中に言いふらしまくってたし、ママ友何かはみんな見てると思うよ。雪の国との合意のもと、水の国、風の国、雷の国、土の国にも今頃公開の準備が進められているだろうね」

 

「「・・・ええ」」

 

「・・・何だそりゃあっ!!!!!」

 

何か、帰ってみれば里中から映画俳優ばりに人気になっていましたとさって感じだな。下忍の皆は同期から囲まれ、話をせがまれたり、小雪さんのサインを羨ましがられたりしたようだ。カカシは兎も角再不斬も色々声を掛けられていたからやっぱり映画の影響力って凄えな。

 

 

そうして皆はそれぞれの家族の元に帰り、任務の話に華を咲かせた。俺はと言うと千手邸に帰り皆にお見上げを渡し改めて帰った事を実感したのだった。そうして木の葉に帰った俺達は、またいつもの日常に帰ってきたのだった。しかしその日常は、街角の一角で起こった小さなイザコザによって破られた。イザコザとは、曲がり角から飛び出した小さな男の子が通行人の少年ににぶつかったという、ほんの小さなこと。しかし、男の子も青年も実に大人気なく礼儀知らずだったのが、些細なことを喧嘩に発展させていた。

 

「痛ってえじゃん、クソガキが」

 

帯でぐるぐる巻きにした物体を担いだ青年がぶつかってきた男の子、木の葉丸を軽々と持ち上げ、鋭い瞳で睨みつける。その隣にいる巨大な扇子を持つ女性は呆れた様子だ。

 

「は、放すんだな、コレ!」

 

「カンクロウ、やめときなって」

 

「ちょっと遊ぶだけじゃん」

 

木の葉丸はカンクロウから逃れようと体を必死に動かすが、びくともしない。どうにか彼から逃れようともがく彼を見て、サクラが慌ててその場を治めようとした。

 

「ちょっと!あなた達何やってるの!?」

 

「うっせぇな、今度は何だよ」

 

カンクロウと呼ばれていた青年は舌打ちをしながら木の葉丸を殴ろうとモーションを取る。

 

「っ!止めろテメェ!!」

 

その時、ヒュッと飛来してきた小石が木の葉丸を持ち上げていた手に当たった。

 

「他所の里で何やってるんだ。あんたら」

 

「サスケ君っ!」

 

傍の木の上から聞こえてきた声に、その場の者が一斉に見上げる。木の枝には、小石を弄ぶように手の中で転がしているサスケの姿があった。

 

「木の葉丸、大丈夫か?」

 

「ナ、ナルト兄ちゃん・・・」

 

ナルトが解放された木の葉丸を介抱する中、石礫をぶつけられたカンクロウは、サスケに対して怒りの表情を向けている。

 

「降りてこいよ、ガキ。俺はお前みたいな利口ぶったガキが1番嫌いなんだよ」

 

そう言ってカンクロウは背負っていた物体を地面に置いた。その動作にテマリは驚いていた。

 

「おいっ!¨鴉‥まで使う気かよ!!」

 

テマリの慌てようからナルト達はとんでもない物が出てくるのかと緊張した表情をしている。そんな中、サスケは表情1つ変えずに落ち着いた様子でカンクロウとテマリに言い放つ。

 

「ふっ、これ以上騒ぎは起こさないほうがいいぜ?怖〜い化け猫が来ちまうからな」

 

「あ?化け猫?」

 

『おやおや、大丈夫ですかな、木の葉丸君?』

 

カンクロウとテマリがサスケの発言を不思議がっていると、マタムネが木の葉丸達を心配しながら寄り添っていた。それもこの場にいる全ての者に気付かれずにだ。いつの間にかいるマタムネに自分達が気付く事ができなかった事や明らかに異形な姿に驚くばかりだ。

 

「「なっ!?」」

 

『失礼、小生猫又のマタムネと言う、あるお方に使える猫で御座います。好きなものはマタタビ。以後、良しなに』

 

「な、何だ?この猫・・・」

 

『うう〜む、小生これでも巡回パトロールの最中でしてな、偶々この場を見つけた次第です。血気盛んなのは微笑ましいですがこれ以上は、小生も黙ってはおられませんが、宜しいかな?』

 

「「っ!?」」

 

マタムネのほんの少しの殺気で2人は体が動かせなくなる。当然だ、マタムネは見た目は可愛らしいがその実態は、軽く2000年霊をやっていてその霊力は、1000年の修行を得て霊力80万を超えた七大精霊に次ぐ40万にも及ぶ。影レベルだろうと相手どれるのだ、下忍では脅威だと感じるくらいしかできないだろう。

 

「「「うお〜、マタムネかっこいい~!」」」

 

「カンクロウ、テマリ。動くな」

 

マタムネの登場にそちらに目が行っていた皆は、声の方に目を向けた。するとそこには、サスケの座る枝の反対側の枝にチャクラで逆さまに張り付いている大きな瓢箪を背負った少年がいた。

 

「里の面汚しめ」

 

「が、我愛羅・・・」

 

「(こいつ、カカシ先生並の抜き足だな)」

 

「何しに木の葉まで来たと思っているんだ?」

 

「き、聞いてくれよ、我愛羅。こいつらが先に突っかかって来たんだ」

 

「黙れ、殺すぞ」

 

「っ!わ、分かった!俺が悪かった!!ご、ごめんな。ほんと、ごめん」

 

「君達、悪かったな」

 

「(こいつ、凄え眼をしているな)」

 

「(あのカンクロウに簡単に石礫を当てるとは。出来るな、こいつ)」

 

「行くぞ、俺達は遊びに来たんじゃないんだ」

 

「分かってるって」

 

「ちょっと待って貰えますか?」

 

「・・・何だ?」

 

「額当てから見て、貴方達は砂隠れの里の忍者ですよね?確かに火の国と風の国は同盟国ですが、どうして木の葉の里に?」

 

「ん?何だ、まだ聞いてはいないのか?私達は中忍選抜試験を受ける為に来たんだ」

 

「っ!中忍選抜試験、うちの里でやるのか」

 

「ああ、だからちゃんと通行証もあるぞ、ほら」

 

「そう言うことじゃん」

 

テマリの説明が終わるとサスケが地面に降り、名前を聞こうとする。

 

「名を聞いていいか?」

 

「あ、あたしか?」

 

「ああいや、すまないが、あんたの隣の瓢箪を背負った人だ」

 

そう言われて我愛羅は立ち止まり振り向く。

 

「砂漠の我愛羅だ、俺もお前に興味がある。名を聞いても?後ろのお前もだ」

 

「ああ、うちはサスケだ」

 

「俺はうずまきナルトだってばよ」

 

「覚えておこう。それにマタムネと言ったな?貴方の主に言っておいてくれ。いずれ戦ってみたいと」

 

『はっはっは、必ず伝えましょう。しかし小生や主の力は、思いの力一つで幾らでも強くなります。死力を尽くす覚悟をしておいた方がよろしいかと』

 

「・・・では」

 

「サスケ、あいつ」

 

「ああ、礫を当てた俺だけじゃなく、実力の1割も見せていないナルトの事も警戒してやがった。相当できるな、あいつら」

 

「ああ、中忍選抜試験、面白くなって来たってばよ!」

 

我愛羅達が立ち去り、この場に残った者達は新たな戦いの予感がしていた。

 

 

 

 

 

 

同時刻、火影屋敷にて四代目火影・波風ミナトを始め、多数の上忍が集められていた。その中には再不斬も含まれており、ミナトさんの両隣には三代目火影で有るヒルゼンさん、そして俺が立っている。

 

「皆、良く集まってくれました。今回、招集を掛けたのは他でもありません。まぁここにいるメンバーで大体分かると思うけどね?」

 

「もうそんな時期ですかねぇ」

 

「なるほどなぁ、あれか」

 

「既に他国には報告済みなんですね?里でもちらほら見かけましたから」

 

「それで、何時です?」

 

流石に再不斬も霧隠れで上忍相当の立場だっただけに雰囲気で察したようだ。カカシに続き、アスマ、紅が続く。

 

「1週間後になるよ」

 

「そりゃまた急ですね」

 

「それじゃあ、正式に発表するよ。今日より7日後、7の月、1日を持って中忍選抜試験を始める!それと中忍選抜試験を開始するに当たって、まず新人の下忍を担当している者達は前へ出てくれ」

 

ミナトさんの呼びかけで今回の下忍の担当になったカカシ、紅、アスマ、再不斬が前に出る。

 

「カカシ、紅、アスマに再不斬。どうだい?君達の担当する子達に今回の試験に推したい下忍はいるかな?言うまでもないことだけど、形式上任務を8つ以上こなしている下忍なら君達の意向で試験に推薦できるよ。まぁ、今の通例ならその倍以上の任務をこなしているのが望ましいけどね」

 

「(聞くまでもない、あいつらにはまだ早すぎるっ!)」

 

「じゃあ、カカシから聞こうかな」

 

「カカシ率いる第七班・うちはサスケ、うずまきナルト、春野サクラ。以上3名、はたけカカシの名をもって、中忍選抜試験受験に推薦します」

 

「えっ!?」

 

「紅率いる第八班・日向ヒナタ、犬塚キバ、油女シノ。以上3名、夕日紅の名をもって、左に同じ」

 

「アスマ率いる第十班・山中いの、奈良シカマル、。以上3名、猿飛アスマの名をもって、左に同じ」

 

「再不斬率いる第十一班・サイ、香燐、白。以上3名、桃地再不斬の名をもって、左に同じだ」

 

「4人共推薦したぞ」

 

「中忍試験にルーキーが出るなんて数年ぶりだな」

 

「再不斬も凄えな。流石は元忍刀七人衆の1人で、葉さんからの推薦もあって担当上忍をやってるって話だものな」

 

「うんうん、4人共下忍全員を推薦「ちょっと待って下さいっ!」うん?どうしたんだい?イルカ?」

 

「火影様、一言言わせて下さい!差し出がましい様ですが、今名を挙げられた白君を除く11名はアカデミーで私の受け持ちでした。確かに皆、才能ある生徒でしたが、まだ早すぎますっ!もっと場数を踏ませてから受験させるべきです!!」

 

「私が中忍になったのはナルトより6つも年下のことです」

 

「ナルトは貴方とは違いますっ!!!」

 

「最近のあいつらは任務にも慣れ、1回とはAランク任務もこなしました。ここで挑むのもまた一興先人の谷に叩き落としてみるのも面白い」

 

「なっ、何だと」

 

「とまぁそれは冗談として、イルカ先生、貴方の言いたい事も分かります。腹も立つでしょう。しかし」

 

「カカシ、もう辞めときなって」

 

「口出し無用!あいつらはもう貴方の生徒じゃない。今は私の部下です」

 

「くっ」

 

「(ったく、めんどくせえ奴らだな)」

 

「はあ」

 

「なぁ、あんたイルカっつったか」

 

「えっ、ええ」

 

「確かに香燐もサイもお前さんの教え子だったろうがな、白には俺が俺の持つ技術を注ぎ込んだ。カカシ達や葉と会った段階で単純なパワー以外なら俺と張り合え、この前のAランク任務で威力不足も改善された。俺らの見立てでは下手な上忍とやっても遜色ねえ戦いが出来ると思うぜ?」

 

「た、確かに話を聞く限りはそうでしょうが、しかし中忍試験とは別名「イルカよ」」

 

「お前の言い分も、分からなくも無い」

 

「三代目様・・・」

 

「よって今回推薦があった新人達には予備試験を与えるものとする」

 

「予備試験っ!」

 

「うむ、それに合格した者で担当上忍の推薦を受諾した者を今回の参加者とする。それで良いかな」

 

「「「「「「「「はっ」」」」」」」」

 

ヒルゼンさんの言葉にこの場にいる全員が肯定の意思を示す。イルカもまだ不安そうだがヒルゼンさんの意思を汲んでこの場は引き下がった。

 

「葉、分かっておると思うが」

 

「分かってますよ。あくまで中忍選抜試験に受けるかは、それぞれの意思で決めるべきです。俺はその後押しをするだけですよ」

 

「良し」

 

さて、あいつらは合格できるかな?原作では大蛇丸の木の葉崩しで有耶無耶になりかけたけど、最終的な合格者はシカマルだけだったし、俺が関わったこの世界ではどうかな?俺はこの先の展開にドキドキしながら上忍達のやり取りを見ていた。

 

 

 

 

 

 

 




次回、あの暑苦しくも最高の師弟が登場します。
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