霊と踊る仙人が異世界を謳歌する   作:蔵元優輔

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2月最後の投稿、どうぞ!


第五十五話

前回、サスケの勝利から更に試合が進み、第二回戦は香燐対雨隠れの朧、第三回戦は油女シノとザク・アブミ、第四回戦は砂のカンクロウと雨隠れの篝の試合が行われた。それぞれ香燐、シノ、カンクロウが勝利を収めて、本戦への切符を掴んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして第五回戦、春野サクラ対山中いのの試合が始まろうとしていた。2人は既に舞台に降りて対峙している。

 

「まさかサクラ、アンタと此処で戦うなんてね」

 

「そうね、葉さんとの修行の時に模擬戦はやってたけどね」

 

2人は会話をしながらサクラは頭にリボンのように付けていて、いのは腰に巻いていた額当てをそれぞれ取り、額に巻き直す。額当てを額にする時は女の忍びとしてお互いに負けられない時、だったかな?

 

「よりによってあの2人とはな」

 

「いの、大丈夫かな?」

 

「確かにな。ああ見えてもいのは、アカデミー卒業時にはくノ一のルーキーの中じゃ抜けていた、更に先生や綱手様達とのの修行もこなしてるからなぁ」

 

サクラといのが戦う事になり、アスマ達十班が話している。

 

「でも、それはサクラもだよ?」

 

「ああ、だからこそこの試合、どうなるか見ものだな」

 

「それでは第五回戦、始めてください」

 

ハヤテの合図でサクラが動き出す。サクラが最初にやったのは、基本忍術の分身の術だった。

 

「(分身の術、サクラはああいう初歩忍術を使って隙を突く。となれば次にあの子がやってくるだろう事は!)」

 

いのはサクラのやろうとしている事を予測して防御しやすい構えをとった。サクラはその動作に気付いたが構わず桜花衝による打撃を放った。

 

「しゃーんなろー!!」

 

「ぐっ!」

 

パンチを喰らったいのは、吹っ飛びはするがしっかり足でブレーキを掛けて止まってみせた。

 

 

 

 

 

 

 

「えっ!サクラさんの地面を粉砕する打撃を防いだ!?」

 

「どういう事なの!」

 

リーやテンテンは第二試験の時のサクラの攻撃の威力をみているからな、そりゃ驚くか。

 

「先生、今のは桜花衝を用いてのいなしですね?」

 

「正解」

 

「いなし?いなしって攻撃の芯をずらして威力を軽減させるあの?」

 

「ああ」

 

「でも!あの威力の攻撃をいなせるの?」

 

俺とガイの会話にリーとテンテン、それにネジが疑問を持ち、話をききたがっているな。

 

「ああ、まず初めに桜花衝だが、これは伝説の三忍の綱手様が使っている技術だ」

 

「えっ、綱手様の!でも桜花衝って言うのは聞いた無いけど」

 

「それは、桜花衝が単体の技術では無く医療忍術の応用だからだな」

 

「どう言う事なんだ?」

 

「桜花衝は医療忍術における掌仙術の技術を用いて拳に瞬時にチャクラを集中することで爆発的に威力を高めた打撃の総称なんだ。綱手様は主に正拳突きで使ってるがな。派手な見た目とは裏腹に緻密なチャクラコントロールを必要とするんだ」

 

「話を聞く限りはかなり攻撃的な能力だが、その桜花衝と言う技術でどう防ぐんですか?」

 

「そうでも無いぞ?桜花衝とはインパクトの瞬間にチャクラを必要な箇所に瞬時に練り上げる技術だからな、攻撃される瞬間にその箇所にチャクラを練り上げればカウンターにもなる」

 

「いのはサクラほどチャクラコントロールは上手くなかったけど戦闘センスは上だったからね。修行中もサクラほど威力が出づらいと分かるやあれの特訓をはじめてたしな」

 

「凄いですね、2人とも」

 

リー達もサクラといのの技術に驚く中戦いは続く。だが少し失敗したかな?と思ってしまう展開になっていった。原作と同じような泥試合じみてきたのだ。からぶった攻撃の威力は段違いだが・・・なまじ桜花衝と言う威力のある技術を身につけてしまったから一発一発の攻撃が皆威力が高いと思ってしまい原作以上に防御をしっかりとっているな。

 

「「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」」

 

「(長いですね、かれこれ20分はやり合ってますね)」

 

カカシやハヤテ、上忍達もキリが無さすぎると感じてきた中、いのが仕掛ける。

 

「っておい、まさか!」

 

「いのの奴、心転身の術をやる気だな。ったく、あのバカが」

 

いのが心転身の術の印を組んだ事で八班のメンバーはいのが勝負を焦ったと思ってる感じかな。

 

「いの、本気?昔の私なら兎も角、今の私にその術を当たるのは難しいわよ?」

 

「さーどうかしらね?心転身の術!!」

 

いのが術を発動するがサクラは瞬時に横に飛び回避するが、その瞬間いのがサクラに肉薄する。

 

「やっぱり心転身を囮に使ってきたわね!」

 

「ざーんねんでした、サクラ」

 

しかしサクラがいのの裏を読んだように見せかけていのが仕掛けていた。いのがゆっくりとその場に倒れ出したのだ。

 

「まさか、やりやがったのかあいつ!」

 

「おおー!いの当てたの!!」

 

「やりやがったな、いのの奴」 

 

八班のメンバーは一気に喜びムードになり、木ノ葉の他のメンバーはまさかと言った様子になる。

 

「残念だったわねー、サクラ?アンタの手借りたわよー」

 

そう、いのはサクラと組み合った瞬間にはサクラの手を使い印を組んでいた。これは白直伝の片手の印と原作最終戦でサスケがやっていた相手の手を利用して術を放つ印のやり方を俺が教えた技術だ。

 

「さて、それじゃあ審判!私、春野サクラはこの試合、棄権「ダメだぁっ!!サクラちゃん!!」っ!ナルト、うっさいわね」

 

「ここまで頑張って来たのに、いのにこんな負け方したら、女がすたるぞー!!」

 

「(っ!何、この悪寒)」

 

ーったく、ナルトってば言ってくれるじゃないー

 

「(サ、サクラ!?そんなバカな)」

 

「どうしたんですか?棄権ですか?」

 

「っ!!棄権なんかしてたまるもんですかーっ!!しゃーんなろー!!」

 

「(どっちなんだ?)」

 

「(くっ、解!)」

 

「うそだろ?あの心転身を破るなんて」

 

「術の前に桜花衝なんかでかなり消耗してたが、まさかな」

 

八班や山中一族の精神関連の術を知っている面々は、これがどれだけ凄いことか分かるよな。側から見たら気合いだけで術を破ったみたいに見えるからな。

 

「くっ、アンタの精神どうなってんのよ!!」

 

「ふ、女の子はタフじゃないと生き残れないのよ、分かってるでしょう?」

 

「ええ、そうね・・・お互い次が最後かしらね」

 

「ええ、終わりにしましょう」

 

そう言って少しの間、静寂が起こり次の瞬間、2人が走り出し、お互いに全力のパンチを相手の頰に叩き込む!2人は吹っ飛び倒れるが、少しして1人が起き上がる・・・春野サクラだ。

 

「予選第五回戦勝者、春野サクラ!」

 

「よっしゃーーーっ!やったってばよ、サクラちゃん!!」

 

「はぁ、はぁ、はぁ、か、勝てた?」

 

サクラは少しぼーっとしていたが、漸く実感が湧いてきたようだ。

 

「勝った!やったー!」

 

大喜びするサクラが上の階に上がっていく中、倒れたままのいのをアスマが運んでくる。

 

「オイ、いの!」

 

「大丈夫だよ」

 

俺はアスマ達の間をぬって、いのの元に行き、軽く巫力による治療をしてやる。

 

「簡単に見たけど深刻なダメージは無い、安心していいよ」

 

「先生、ありがとうございます」

 

「先生が診てくれたんだ。だから大丈夫だぞ、サクラ」

 

「うん」

 

俺達が会話をしている間にも試合は進み、掲示板によって選ばれたのは、テンテンと砂のテマリだった。

 

「それでは第六回戦、始めてください」

 

「テンテーン!僕達が付いてます、頑張って下さーい!!」

 

「そうだリー!!心の底から熱く応援するのだ!!!」

 

「押っ忍!!」

 

「ぐっ、2人共声がデケエってばよ・・・」

 

「私が攻撃を始めたらアンタは一瞬で終わる。だから、アンタから来な」

 

「言ってくれるじゃない」

 

「はあっ!」

 

テンテンが投げた手裏剣がテマリによって落とされる。あの一瞬であの巨大な鉄扇を振り回すか、良く鍛えられてるな。

 

「そんなバカな!!」

 

「どうした?まだまだ小手調べなんだがな、これは期待出来そうにないな」

 

「こりゃ砂の勝ちだな」

 

「そんな!テンテンが攻撃を外すなんて!!」

 

「テンテンの飛び道具は百発百中、まず外さない」

 

「ああ。外したんじゃない、外されたんだ」

 

「えっ!?」

 

シカマルは今の攻防を見てテマリが勝つと予想し、三班もテマリの実力を実感していた。

 

「(落ち着くのよ、相手のペースに乗せられてはダメ・・・)」

 

「(間合いを図ってる。とすれば今度は大技か)」

 

「だったらこれでどう!!」

 

今度は大きくジャンプして巻物と共に回転し、そこから開封の術を用いて十数個の忍具を投げる。

 

「そんな!私の飛び道具が!!」

 

「一の星。後2つの星が現れた時、お前は負ける」

 

「テンテーン!平常心です、平常心ー!!」

 

「(この技は本戦で使うつもりだったんだけどな)」

 

「っ!あれを使うのか」

 

「何をしようと無駄よ」

 

「それはどうかしらね、双昇竜!」

 

巻物から凄い量の煙が上がり、煙を抜けて2匹の龍が天に昇るように巻物が上がっていく。2本の巻物の竜巻の中にテンテンが現れ、そこから連続で数十の忍具を投げまくる。

 

「二の星!」

 

だがそれも更に鉄扇を広げたテマリには効果が無かった。

 

「まだよっ!」

 

双昇竜の後着地したテンテンはもう一度ジャンプし地面に落ちた忍具を糸で操り宙に浮かせて、再度テマリに向かってぶつける。

 

「三の星」

 

だがそれもテマリに完全に塞がれてしまった。鉄扇は全て開かれている。

 

「風遁・鎌鼬!!」

 

テンテンが声を出す間も無くテマリの出した竜巻に捕らわれる。

 

「あの風には精密にチャクラが練られている。テンテンはよく戦った、だがあの竜巻から逃れる術が無い」

 

鎌鼬の術が終わり、テンテンが落ちてくる。テマリが持つ鉄扇の上に落ちて口から血を流し気を失ったようだ。

 

「テンテンの武器攻撃をあそこまで完全に封じるとは」

 

「シカマルの予想通りだったね」

 

「ああ、あんま嬉しくねー感じだがな」

 

三班の皆はチームメイトが完封された事を驚き、チョウジはシカマルに予想が当たった事を告げるが、シカマルは面倒くさいって顔をしている。自分の里の先輩が負けるって予想だしな、当然か。

 

「オレらがこんな所で負けるわけないじゃん」

 

「(砂の国、優秀な忍びが育っているね)」

 

カンクロウは当然だと言わんばかりの態度だし、我愛羅も負けるなんて思ってないな。テマリを含めた3人の様子を見て、ミナトさんは改めて砂の力を再認識した。

 

「第六回戦、勝者テマリ!」

 

勝利の宣言を受けたテマリは、うっすら笑みを浮かべてテンテンを壁に向かって投げつける。それをいち早く察したリーが飛び出して、壁に当たる前にキャッチした。

 

「ナイスキャッチ」

 

「何をするんです!それが死力を尽くして戦った相手にする事ですか!!」

 

「うるせーな、とっととそのヘッポコ連れて退がれよ!」

 

テマリのその言葉にキレたリーが後先考えずに突っ込んでいってしまった。

 

「!!よせリー!」

 

「木ノ葉旋風!!」

 

だが、リーの木ノ葉旋風は、テマリの鉄扇に軽く止められた。

 

「やっぱりアンタもニブイんだな、見かけ通り」

 

「何だと!」

 

「テマリ、早く上がれ。勝ち名乗りは受けたんだ、いつまでもそんな見苦しい保護者同伴の男の相手をするな」

 

「もういいだろう、リー!」

 

テマリは我愛羅が、リーはガイがそれぞれ仲裁し、この場は納まった。

 

「フー、砂の諸君、一言忠告しておきたいんだがいいかな」

 

「「「!」」」

 

「この子は強いよ、覚悟しといた方がいい」

 

ガイ達と砂のやり取りがあった直後、いのも目を覚ました。

 

「うっ」

 

「いの!起きたの!」

 

「ううん、サクラ?・・・そっか、私負けたんだ」

 

サクラが近くにいると分かり、自分の敗北を察したいの。

 

「あーあ、まだまだアンタには負けないつもりだったのになー」

 

「いの・・・」

 

「でもまあ、スッキリはしたかな!まだまだサスケ君争奪戦は続行だけどね」

 

「えっ!いの!!」

 

「アンタも咲かせたじゃない?キレーな花」

 

「いの・・・うんっ!」

 

2人共いい笑顔だな。次の対戦カードは、奈良シカマル対音のキン・ツチ。

 

「第七回戦奈良シカマル対キン・ツチ、始めてください」

 

「(さーて、どうすっかな?こいつらの使う術なんかは見たがこいつの戦い方は見れなかったんだよな・・・まぁ、それは向こうも同じだろうがな)影縫いの術!!」

 

シカマルが印を組むと自身の影が無数の触手のようになりキンに向かって行く。

 

「その程度のスピードじゃアタシはとらえられないよっ!」

 

だがキンは、影の触手を躱しながら千本を飛ばしてきた。シカマルも余裕を持って躱し、千本が壁に刺さる。

 

「(!千本に鈴?・・・なるほどな)古い手使うじゃねぇか。お次は鈴を付けた千本と付けてねーフツーの千本を同時に投げんだろ!!鈴の音に反応して躱したつもりでいたら音のない影千本に気付かずグサリ・・・そうだろ?」

 

「ふん、おしゃべりな奴だ!」

 

シカマルに影千本のカラクリを見破られたが、キンは構わず千本を投げる。

 

「(じゃあ影千本に撃たれないようにっと、ネタが分かってりゃよく見りゃ躱せる・・・ん?)」

 

お?シカマルは気付いたみたいだな。同時にシカマルの後ろの方から鈴の音がした。

 

「糸!?しまった」

 

気付くのが遅れてシカマルは千本を開けてしまった。

 

「影が躱されては手も足も出ないだろ、そしてこれがとどめ・・・!!(な、何!?体が・・・)」

 

キンが意気揚々と喋りながら千本を構えて止めをさそうとするが、キンは体が固まったように動かなくなった。

 

「フー、影真似の術成功」

 

「!!な、何を言ってる!!?そんな、お前の影などどこにも」

 

「まだ気付かないのか?」

 

「!!ま、まさか!!」

 

「そのまさかだバーカ!こんな高さにある糸に影が出来るわけねーだろ!!オレは自分の影を伸ばしたり縮めたり自在に操れんだよ、最初に俺が術を使った時は太さを固定してそう思わせないようにしてたけどな」

 

「(どんどん影が太くなる・・・チィ、これは糸の影じゃなかったのか!)」

 

鈴の付いた千本と繋がった糸の影だと思っていた物が徐々に太くなりシカマルとキンの影が繋がっている。そしてシカマルはホルスターから手裏剣を取り出す。影が繋がってるキンも手裏剣を取り出す。

 

「バカが!お前とアタシは全く同じ動きをしてるんだぞ!攻撃してみろ、お前もキズつくのは」

 

「んなこたァ分かってんよ!」

 

「ま、まさか、お前!!」

 

キンは察したようで、シカマルはすかさず手裏剣を投げた。影真似の効力を受けているキンも手裏剣を投げる。

 

「さあ、手裏剣の刺し合いだ!何処まで持つかねっ!」

 

「バカ、よしな!」

 

お互いに投げた手裏剣が迫り、直前でシカマルは避ける動きをする。

 

「(フン、所詮ハッタリか・・・!!?)」

 

キンがシカマルの動きに合わせて体を逸らしていき、ほとんどブリッジのような体勢になり、そのまま後ろの壁に顔をぶつけていた。

 

「へへっ、いっちょ上がり」

 

キンはぶつかった衝撃で気絶し、シカマルはブリッジの状態からバク転気味に元の姿勢に戻る。

 

「よっと!忍びならな、状況や地形を把握して戦いやがれ!お互い同じ動きをしてもな、俺とお前の後ろの壁との距離はお互い違ったんだよ!手裏剣は後ろの壁に注意がいかないように気をそらすのに利用しただけだ」

 

「勝者、奈良シカマル!」

 

「良いわよ〜!シカマル〜!!」

 

「カッコいー!!」

 

いの、チョウジがシカマルに喜びながら呼びかけている。

 

「良くやったな、シカマル」

 

「いやー、お前のチームの子もやるじゃないの」

 

「ふっ、だろ?」

 

アスマもシカマルを称賛しており、カカシも更に乗っている。

 

「めんどくさーけどな、俺にも兄貴分にいい所見せてぇって気持ちはあんだよ」

 

シカマルが上と言うか俺を見ながら小っ恥ずかしいセリフを言ってるな。

 




次回こそ原作と違う組み合わせでやれたらと思います
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