霊と踊る仙人が異世界を謳歌する   作:蔵元優輔

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遅くなりました


第五十九話

前回、忍び生命が危ぶまれる程の傷を負ったリーをエリザさんと共に治して、次の試合に続く。第十二回戦にうずまきナルト対雨隠れの夢火、第十三回戦秋道チョウジ対ドス・キヌタの試合が行われてうずまきナルト、ドス・キヌタの2名が勝利を収めた。その後ミナトさんから三次試験本選の説明を受ける。そして一ヶ月後の本選に向けて解散となる。

 

 

 

 

 

 

 

三回戦予選が終わった翌日、俺は里の皆から挨拶を受けながら、ナルトやミナトさんと里を歩いている。

 

「やっぱ父ちゃん忙しいんだな」

 

「そうだね、本選が始まる前に来られる大名の方々との会談が開かれる。僕は里のトップだからそれらには出ないとね」

 

「はあ〜、やっぱむちゃくちゃ面倒そうだってばよ。火影の仕事って」

 

「嫌になったかい?」

 

ナルトはミナトの多忙さの一面を聞き、嫌そうな顔をしているな。そこにミナトさんから夢を諦めるか聞かれる。

 

「まっさか!俺は火影を目指し続けるってばよ!」

 

ナルトのそんな言葉にミナトさんは満足そうにしている。

 

「じゃあさじゃあさ、葉の兄ちゃんは修行見てくれる?」

 

「ああ、ナルトだけじゃなくて本選に出る皆の所にも行くけどな」

 

「おう!勿論分かってるってばよ」

 

「ふふ、それじゃあ修行の前に気持ちをリフレッシュさせる意味も込めて温泉に入らないかい?」

 

「よっしゃ〜、温泉温泉!」

 

「ミナトさん、時間は大丈夫なんですか?」

 

「うん、重要な仕事はまだ無いし、中忍試験の本選に残った息子と一緒に過ごす位の時間は作るよ「父ちゃ〜ん!」ん?ナルト?」

 

先に温泉の方に走って行ったナルトがミナトさんを呼ぶ声が聞こえて前を向くと、温泉の方を見て止まっているナルトがいた。

 

「父ちゃん兄ちゃん、あれ」

 

「「ん?」」

 

ナルトの指差す方を見てみるとそこには、大柄の白髪の男が大層だらしない声を出しながら女湯を覗いていた。あれって、

 

「ぐふふ、ぐふふふ!ええのお、ええのお!ピチピチだのお!」

 

「あれってまさか」

 

「うん、葉君の察しの通りだよ」

 

「何やってんだ、いい大人が。よぉ〜し、ふ〜〜〜っ」

 

俺達が呆れていると、ナルトが息を思いっきり吸い込む。

 

「皆〜〜〜っ!!覗きだってばよ〜〜〜っ!!」

 

「「「「「「「「「えっ、キャ〜〜〜っ!!!?」」」」」」」」」

 

ナルトが大声を出し温泉に向かって叫ぶ。すると間髪入れずに叫び声が上がる。

 

「くおらっクソガキ!せっかくの取材が台無しじゃねえか!!」

 

「うるせえこのスケベ野郎がっ!テメェが覗いてんのが悪いんだろうが!!」

 

「おらあ!あたしらがいる時に覗きたあいい度胸だ!!」

 

「覗きは何処だってばね!!とっちめてやる!!」

 

ナルトと自来也が言い合いをしていると、肌から湯気が薄っすら見える綱手さんやクシナさんが出てくる。辺りを見渡し、ナルトの前にいる自来也に目がいく。

 

「「ん?」」

 

「おお、綱手!噂は本当だったか、里に戻っとったんだな!」

 

自来也は綱手さんとの再会に喜んだ様子を見せるが、綱手さんは無言で温泉の敷地内に埋まっていた岩を持ち上げる。

 

「うおらあ!くたばれ〜〜〜っ!!」

 

「おいちょっと待て!ぐぼあっ!!」

 

おおっ!綱手さんが見事なフォームで投げた岩が自来也さんの顔面に命中し、吹っ飛んでっちゃった。ありゃ痛えぞ〜。

 

 

 

 

 

 

温泉のお客さんに俺とミナトさんが謝罪をすませ終わると、吹っ飛んでいた自来也さんが戻ってくる。

 

「ぐおおお〜、相変わらず手が早いのぉ〜」

 

「お前こそガキの頃から何も変わってないだろうがっ!」

 

「あはは、お久しぶりです、自来也先生」

 

「おお、ミナト。久しぶりだのお、こっちから連絡も入れんですまんかったな」

 

「いえいえ、連絡が無くても先生が出版した小説が先生が生きていることを教えてくれていましたから。俺の教え子も大ファンなんですよ?」

 

「おおっ!お主の教え子もワシの小説の良さが分かるか!がっはっはっは〜!!」

 

ミナトの教え子が自分の小説のファンだと聞いて上機嫌になっている自来也さん。その様子を少し離れて見ていると俺の横にいるナルトが俺の服を引っ張ってくる。

 

「どうした?ナルト」

 

「兄ちゃん兄ちゃん、あれが父ちゃんの先生なの?」 

 

「ああ、ついでに言うと、綱手さんのチームメイトで揃って木ノ葉の三忍って呼ばれる凄い人だよ」

 

「う〜〜〜ん・・・どう考えても父ちゃんより凄いって思えね〜ってばよ。ただのスケベな年寄りって感じ」

 

「おいこらそこのクソガキ!誰が凄くないって!耳の穴かっぽじってよ〜く聞きやがれ!!」

 

ナルトの発言に怒りが見える自来也さんが右手の親指の腹を歯で切り素早く印を結び地面に手を付く。

 

「口寄せの術!!」

 

立ち込める煙の中大きな蛙が出現する。

 

「蝦蟇の仙人とは仮の姿!何を隠そうこのワシこそが!北に南に東西!斉天敵わぬ三忍の白髪童子蝦蟇使い!泣く子も黙る色男! "自来也様"たぁ~ワシのことよ!!」

 

口寄せした蝦蟇の上で歌舞伎の様な決めポーズを決める自来也さん。その様にカッコ良さが見え、ナルトは目をキラキラさせている。

 

「おお〜っ!カッコ良いってばよ!」

 

「そうだろうそうだろう!ん?ってばよ?その独特な口調に黄色の髪」

 

「ええ、俺とクシナの息子のナルトです」

 

「そうか、お主達の子供か・・・何ともアホっぽい感じになったのう」

 

「んだと!そっちだって仙人だ何だって言っても、唯のスケベ野郎だろうがっ!?」

 

「なにおう!唯のすけべでは無いわ!!ワシは小説のインスピレーションを受ける為に!」

 

「食らえ!!おいろけの術!!!」

 

「こらっナルト!またそんな術を!!」

 

「気に入ったーーー!!!」

 

ナルトのおいろけの術を発動し、クシナさんが鬼の形相になるが、怒る前に自来也さんが両手でグーサインしながら叫んできた。

 

「おお、おお!見事な発想だのー!お前はミナトとはまた違った天才だのー!!」

 

「(やっぱり、兄ちゃんとか父ちゃん以外の大人は、この術にすっごい弱い気がするってばよ)」

 

「いやーとんでもない才能を見せてもらった!ナルト、良ければワシが少々鍛えてやるがどうかの?」

 

「エロ仙人が?」

 

「ナルト、僕も術に関してはあんまり教えられなかったからね。自来也先生ならナルトの良き師匠になってくれると思うよ?」

  

「う〜ん、私としては複雑だってばね・・・」

 

「あたしもこいつが良い師匠になるとは思え無いがな」

 

「そこ2人、黙っとれ!さてどうだ、ナルト?」

 

「うん、スケベだけど確かに父ちゃんの先生なんだよな。よろしくお願いしまっす!!」

 

「良し、ならば早速場所を移すか。ミナトから例の九尾事件や雲や岩との同盟の話も聞きてぇしの。それに、お主についてもな」

 

笑顔で教えることを承諾していた自来也さんが俺の方を真剣な目で見る。

 

「ワシの知る限り、お主の様な者は木ノ葉にはおらんかった。額当てもしておらんしそもそも忍びでもないのだろうな。そんなお主がミナト達が対等に接し、ナルトが兄と呼ぶお前さんは何者だ?」

 

「先生、勿論葉君の事もお話ししますよ。先生にも関係したお話もありますし」

 

「ワシにもか?」

 

 

 

 

 

俺は移動しながら俺の事やハゴロモ様の話を始めた。俺が元々居た世界で死に、レイン様に見つけてもらったこと、多くの世界を旅することを決めた事。そこで物語の能力を貰いその能力の持ち主達から直接修行をつけてもらったこと、千年分の修行を終えこの世界に送ってもらいその日に木の葉隠れの里に着き、そして九尾事件に巻き込まれた事。そして湯の国、雷の国・雲隠れの里、滝隠れの里、土の国・岩隠れの里に旅行に行き、そこで二尾・又旅、八尾・牛鬼、七尾・重明、五尾・穆王、四尾・孫悟空と会った事を話す。俺の話が終わった所でレイン様に挨拶してもらい、自来也は声から美人であると確信した様で鼻の下を伸ばしている。そして次にハゴロモ様の話に移る。チャクラの始まり、母カグヤの蛮行、それを弟と共に止めたこと、尾獣の成り立ち、後の二人の息子の対立、そして現代に脅威が来た時のために、葉に尾獣の陰のチャクラを集めてもらっている事などを話した。

 

「う〜〜〜む、こりゃまた何とも壮大な話だのお・・・」

 

「僕等も話を聞いた時は混乱しましたよ」

 

俺の話に、歩きながら自来也さんは神妙な顔をしている。

 

「うん、六道仙人とはな。それでワシと関係ある話とは?」

 

「妙木山にいる大ガマ仙人のガマ丸様は、ハゴロモ様と弟のハムラ様に仙術を教えた方なんですよ」

 

「はあっ!?大ガマ仙人様が六道仙人に仙術を教えた!?長生きされているとは思っていたがそこまでとはのお」

 

大ガマ仙人様の長生き具合にかなり驚いている自来也さん。

 

「それで自来也さんに妙木山への取り次ぎをお願いしたいんです。ハゴロモ様とガマ丸様を会わせてあげたいんですよ」

 

「なるほどな、あい分かった!ワシから一報を入れておこう」

 

話している間に原作でナルトと自来也さんが最初に修行していた水辺に到着した。

 

「さて、それじゃあ修行を始めるか!」

 

「押っ忍!」

 

「まずはお前の中には九尾がおり、2種類のチャクラを持ってる事は知ってるな?」

 

「うん、何度か話をしようとしてるんだけど上手くいってね〜んだってばよ」

 

「そうか、まあそれはこれからの課題として、感情の昂ぶりによって九尾のチャクラが漏れ出たことがあったと聞いた。今から教える口寄せの術」

 

「おおっ!口寄せ!!父ちゃんにまだ教えてもらえてなかったから楽しみだったんだよなぁ!!」

 

ナルトが興奮していると自来也さんが口寄せを行い、現れた帰るから巻物を受け取りナルトの前に広げる。

 

「これはわしが代々引き継ぐ口寄せの蝦蟇達との契約書だ。自分の血で名を書きその下に片手の指全ての指紋を血で押せ!」

 

自来也さんに促されるまま契約書に名前を書いていく。ナルトが書いてる時、ミナトさんがふと思った疑問を話し始めた。

 

「そういえば葉君は口寄せ契約はしないの?」

 

「そう言えばそうだな。葉、そこら辺はどうなんだ?」

 

「いや〜覚えたいと思ってたんですけど、機会がなかったんですよね」

 

『そういや、豆影と戦った時とかも天使達や俺達が出たもんな』

 

『豆影じゃなくて土影な』

 

「何ならナルトと一緒にお主も契約書に書いておくか?六道仙人殿と大ガマ仙人様との縁もある、別に一子相伝と言うわけでも無いからな」

 

「何ならカツユとも契約するか?お前ならカツユの全てを口寄せ出来るだろうしな」

 

「そうですね、お二人が良ければ口添えをお願いしますね」

 

その流れで俺も蝦蟇の契約書に名前と右手の指紋を書き込む。カツユに関しては綱手さんに口寄せしてもらったミニマムサイズのカツユと無事契約した。初めましてのカツユは原作通り礼儀正しくよく出来た蛞蝓だった。

 

「良し、書き終わったのお、では早速術を使ってみろ。印は「亥・戌・酉・申・未」だ」

 

ナルトが印を組み、手を地面につき術を発動する。

 

「口寄せの術!!」

 

そして出てきたのは、おたまじゃくしだった。

 

「「「「「・・・・・」」」」」

 

「(お、おたまじゃくし・・・こやつ才能はあると思うがセンスが微妙だのォ・・・)」

 

 

 

 

 

 

一方その頃、他の本選出場者も一ヶ月間各々で師を見つけてレベルアップを計っていた。

 

「サスケ、中忍試験の本選に残ったそうだな、良くやったな。流石は俺の息子だ」

 

「父さん、ありがとうございますっ!」

 

「ふふ、お父さん試験の結果を聞いてからテンション上がっちゃってしょうがないのよ?」

 

「おい!そう言うことを言わないでくれ」

 

そう言って照れて真っ赤になったフガクさんにイタチとサスケは揃って微笑む。

 

「んんっ、さてサスケ。一ヶ月後の本戦に向けて俺がお前の修行に付き添う。心しておけ」

 

「はいっ!父さん!」

 

「俺もシスイも修行に付き合うからそのつもりでな」

 

「ああ、勿論だ」

 

 

 

 

 

「さて、お前ら。俺らの班は全員本選出場を決めたわけだが、この一ヶ月間は葉も引っ張り出して修行に使うぞ!」

 

「はい、再不斬さん」

 

「おう!」

 

「分かりました」

 

 

 

 

 

 

「サクラ、今日は私が修行を見ます」

 

「はいっ!シズネさん」

 

「ふふ、そんなに緊張しないでね?後で綱手様も合流されるからそのつもりでね」

 

「はいっ!!」

 

 

 

 

 

「良し、シカマル。今日から一ヶ月、本戦までお前の修行をやっていくぞ」

 

「「おーっ!」」

 

「ったく、何でお前らがテンション高えんだよ」

 

「怪我については心配すんな、葉先生に頼んどいたからな」

 

「葉の兄貴、働きっぱなしじゃねぇか・・・」

 

 

 

 

 

 

「それじゃあシノ、本戦まで私達でサポートしていくからね」

 

「了解した」

 

「オレらも手ぇ貸すからよ!いっちょやってやろうぜっ!!」

 

「わ、私も協力する、ね?」

 

「・・・ありがとう」

 

 

 

 

 

 

 

「よぉ〜し、ネジ!本戦まで俺達が全力で修行に付き合うからなっ!!」

 

「押っ忍!ネジ、僕らも全力でサポートします!だから頑張りましょうっ!!」

 

「はいはい、2人とも落ち着いて。ま、そう言うわけだからよろしくね?ネジ」

 

「ああ、ガイ先生、リー、テンテン、宜しく頼む」

 

 

 

 

 

一方桔梗城にて、城の天守で佇む我愛羅の元に、音隠れのドスが現れた。

 

「参ったな、君は寝ないんですか?」

 

「・・・何の用だ」

 

「寝込みを襲わせてもらおうか思ったんですがね?君をここで叩こうかと思いまして、こうすれば一回戦サスケ君と戦える可能性も増すからね」

 

「・・・」

 

そう言ってドスは自慢の鉄甲を構える。それを我愛羅は静かに見ている。

 

「君の砂の攻撃は分かってるよ、ボクの音とどっちが速いかなぁ・・・」

 

「満月には・・・あいつの血が騒ぐ・・・」

 

「な、何だ・・・お前はいったい!」

 




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