霊と踊る仙人が異世界を謳歌する   作:蔵元優輔

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サスケ対我愛羅の試合です。オリジナル要素をなんとか入れていきますのでどうぞっ!


第六十三話

前回、第三回戦白対香燐の試合が行われた。白の氷遁に対抗して香燐が晶遁を披露した。2人の華麗なる技の応酬の後、香燐が勝利を収めた。

 

 

 

 

 

 

試合終了後、晶遁の結晶に閉じ込められている白の術を解き終わる。

 

「良し、どうだ白?後遺症とかは無いと思うんだけど」

 

「ええ、大丈夫ですよ香燐さん。負けましたよ、上手く引っかかってしまいました」

 

「へへっ、白に言われたら改めてやってやったって感じだなっ!!」

 

白からの賞賛に香燐は上機嫌だ。

 

「おーい!2人共上がってこいよっ!!」

 

「おっ、ナルトが呼んでんな。じゃあ上行くか?」

 

「ええ、そうですね」

 

 

 

 

 

 

「いや〜、どれもすげぇ試合だったな!」

 

「ああ、今回の中忍試験は粒揃いだよな!」

 

「あれ?次の試合のサスケ君、まだ来てなくないか?」

 

「そうだよね!どうしたんだろう」

 

「このままじゃ失格になっちまうんじゃないか?」

 

白達の試合の興奮が収まってきた頃、次の試合のサスケがまだ来ていない事に観客達は不安になっているのが分かる。

 

「チッ」

 

ゲンマはこの状況に舌打ちをし、取り敢えず進めていく事にした様だ。

 

「我愛羅、降りて来い!」

 

もう一人の対戦者の名を呼ぶ。それを聞いて、我愛羅はゆっくりと階段を下りる。我愛羅に向かってゲンマは、

 

「これから五分だけ待つ。それまでにサスケが来なかった場合は・・・」

 

そこで言葉を区切る。いや、それ以上の説明はもう必要なくなっていた。ふわっと、木の葉が一枚。徐々にその枚数が増え、最後には大量の木の葉が舞い、その中心から二人の忍が現れた。

 

「いやー、遅れてすみません」

 

木の葉一の技師、カカシと背を合わせて現れた人物にゲンマは尋ねる。

 

「名は?」

 

「うちはサスケ」

 

「ったく、こんだけ遅刻しといて、いい性格してんな」

 

「まあまあ、そう言わないで・・・あのさゲンマ、こんだけ派手に登場しちゃってなんだけど・・・もしかしてサスケの奴、失格になっちゃった?ホラ、遅刻したでしょう、サスケ」

 

「アナタの遅刻癖がうつったんでしょ!?ったく!・・・大丈夫ですよ!試合はこれからなんで」

 

「いや〜、良かった良かった」

 

「あ、始める前に聞いていいですか」

 

「ん?何だ」

 

「俺の前の試合の結果は?」

 

「ああ、一回戦はナルト、二回戦はシカマル、三回戦は香燐が勝利してるぞ」

 

「っ!そうですか、ありがとうございます」

 

「(ったく、親友兼ライバルが勝ち残ってテンション上がっちゃって。)サスケ、俺は観客席に行ってるからな」

 

「ああ、分かった」

 

そう言ってカカシが移動しサスケは我愛羅と対峙する。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ったく、カカシの奴。ギリギリじゃねえか」

 

「そう言わないでよ」

 

「遅くなった」

 

再不斬の小言に上がってきたカカシが答える。同時にフガクさん達サスケの家族とシスイが到着する。

 

「フガクさん達、遅かったですね」

 

「これでも刑務部隊の長だからな。息子の試合だからとおいそれと来れんさ」 

 

「そんなこと言ってるけど、本当は行きたくて行きたくて仕方なかったんだから」

 

「んん!そう言う事を言うな」

 

「すいません、俺達も交代がギリギリなってしまいまして」

 

「へへっ、こいつ弟の試合が近いからってすんげえソワソワしてたんスよ」

 

「おい、シスイ」

 

「お前等、似た者親子だな」

 

フガクさんとイタチの反応を見て綱手さんが呆れている。良いじゃないですか、息子の弟の晴れ舞台なんだからさ。そう思っているとカカシが周囲を確認していく。

 

「この広い会場に暗部8人、2小隊とは少なすぎるな。四代目はどう言うつもりだ?」

 

「イヤ、相手の出方が分からん以上、暗部は里の主要部にも分散し配備せざるを得ないのだろう。それに、ここには医療のスペシャリストの綱手様がいて、更に三代目様や葉先生もいる。この会場においては里のどの場所よりも厳重だからな」

 

「「「「「「「「ああ〜・・・」」」」」」」」

 

・・・やめろ、何だその顔は。

 

 

 

 

 

 

 

 

「始めっ!」

 

ゲンマの合図の元、第四回戦が始まった。

 

「(早速出してきたかっ!)」

 

砂が出た瞬間、サスケは距離を取るが、頭痛が起こった様な仕草を見せる我愛羅。

 

「くっ・・・そんなに・・・怒らないでよ・・・母さん・・・さっきは不味い血を吸わせたね・・・ゴメンよ・・・でも、こんどは、きっと・・・美味しいから・・・」

 

「(何だ・・・何を言ってんだ、あいつ)」

 

「・・・来い」

 

サスケは牽制のために手裏剣を放つ。だがそれは砂により防がれその砂は砂分身となる。サスケは刀を構え向かっていく。砂分身砂に変わっていったのでサスケはジャンプ、そのまま飛び蹴りをかました。砂分身で防がれるが刀を突き立てる。だが砂に埋まって動かなくなってしまう。すかさずサスケは刀に雷遁チャクラを流す。

 

「はあっ!」

 

砂分身を破壊するとすかさず我愛羅の顔面を殴ろうとする。我愛羅は厚い砂の盾を前面に展開する。防がれると思われた瞬間、流れる様に我愛羅の背後を取り、そのまま顔面を殴って見せた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「早い・・・リーの標準スピードとほぼ同じだ・・・そして」

 

「ボクの体術イメージと重なる!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それが砂の鎧か・・・来いよ」

 

サスケはリーを思わせるポーズを取り挑発していく。

 

「来ないならこっちから行くぞっ!!」

 

その言葉と共にサスケは突っ込んでいく。我愛羅も砂の壁で防御するが既に背後まで回り込まれていた。我愛羅はそれに気付き周りの砂で迎撃するがサスケのスピードについて来れず真正面から蹴りを喰らってしまう。

 

「どうした?こんなもんかよ」

 

「・・・」

 

我愛羅は先程から挑発にも乗らず終始無言だ。それがまた不気味だな。

 

「(ダンマリか・・・まあいい。どっちみちあいつの防御を粉砕しねえといけねえんだ。その鎧、剥ぎ取ってやる!)」

 

そこから更に追撃が始まり、サスケは我愛羅の砂を掻い潜り連続で打撃を与え続ける。我愛羅の砂の鎧は徐々に剥がれ始めていた。

 

 

 

 

 

「カカシ、フガク殿。一体どんな修行を?彼のスピードは重りを外したリーと同じスピードにまで到達している。あの動きはたった一ヶ月で出来るもんじゃない」

 

「ああ、正直俺達は模擬戦をしながら、術関連の方を担当していてな体術に関しては余り携わっていない。その辺りはカカシ殿と葉殿に任せていた」

 

「サスケはリー君の体術を写輪眼でコピーしたこともある。だから俺達は体術の修行中、常にリー君の体術をイメージし、それを自分の体に擦り合わせる事を意識させた。サスケはリー君が知っていたからこそ、あの動きを手に入れることが出来た。かなり苦労はしたけどね」

 

「(だけど、それだけでは彼には勝てない)」

 

「(カカシ、リーですら倒せなかった奴に急拵えの体術が通用しないことは百も承知のはず、だとしたらあそこまで体術を覚えさせたのは何故だ!?)」

 

ガイの疑問にフガクさんとカカシが答えるが、リーの表情は暗く、ガイも何で体術を覚えさせたか疑問に思ってるな。そうこうしていると我愛羅が大量の砂を身に纏い球体を形成した。いよいよか。

 

「(引きこもっちまったな・・・何のつまりか知らねーが丁度いい、俺のコイツも時間がかかる)」

 

サスケは会場の壁の中間辺りに吸着し、術の準備を始める。印を組み、構えると手にチャクラが集まり雷の性質へと変化していく。

 

 

 

 

 

 

「(バカな、我愛羅の奴め。いつ合図がかかるか分からんのだぞ!!)」

 

「計画どころかムチャクチャにするつもり!?我愛羅の奴」

 

「チィ・・・ああなったら何してもダメじゃん(おいおい、逃げたほうがいいんじゃねぇか?)」

 

観客席のバキ、眼を覚ましたテマリとカンクロウが冷や汗を掻きながら話している。これからの作戦について考えているんだろうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

ガイはサスケの術を見て、直ぐに察し横にいたカカシの方を向き、

 

「ま、まさか・・・アレは・・・」

 

驚愕の表情で尋ねるガイ。それにカカシはいつも通りの顔で、しかし何処か自慢気に言葉を返す。

 

「お前んとこの班は先生の修行に参加してなかったから知らないかったよな。ま、オレがサスケの修行に参加してたのは、アイツがオレと似たタイプだったからだ」

 

「そうか、体術を鍛えて来たのは最初の動きで察していたが、この肉体活性のためだったか」

 

「そ!」

 

その二人の会話に下忍達も耳を傾ける。いのがガイに疑問を呈した。

 

「何なの、あの術? チャクラがハッキリ目で見えるなんて」

 

「ただの突きだ・・・」

 

問いに答えたガイに、続けてテンテンが訊いた。

 

「ガイ先生、ただの突きって?」

 

「暗殺用のとっておきの技でな。その極意は突きのスピードと肉体大活性にある。膨大なチャクラの突き手を一点集中させ、さらにはその突きのスピードが相まって、チッ、チッ、チッと、千もの鳥の地鳴きにも似た独特の攻撃音を奏でる。木の葉一の技師、コピー忍者カカシの唯一のオリジナル技・・・名を・・・」

 

 

 

 

 

 

「千鳥!!」

 

 

 

 

 

「フ、まさかお前が雷切を教えているとはな」

 

「雷切って?」

 

カカシに対してガイがしょうがない奴め見たいな生暖かい眼をしながら話す中、テンテンが質問する。

 

「ガイ先生、雷切って?」

 

「ああ、雷切はカカシがあの術で雷を切ったという事実に由来する異名だよ」

 

「え?雷を切った・・・え!?」

 

「す、すごい!」

 

「すっげ〜な!カカシ先生!」

 

「凄いですカカシ先生、流石ガイ先生のライバル!!」

 

「確かに凄いな」

 

「おいおい、皆そんなに褒めないでよ。照れるじゃないのよ」

 

テンテンが驚き、キバ、チョウジ、リー、試合後回復させたネジがカカシを褒め、カカシが顔を背けている。

 

「話を戻すが、あの術の本来の名が千鳥・・・極意は人体の限界点とも言える突き手のスピードとその腕に集約されたチャクラ。そしてその腕はまるで斬れぬもののない名刀の一振りと化す」

 

「ああ、だけど今回はそれだけじゃないんだよ」

 

「何?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さらにここから・・・うおおおおっ!」

 

サスケは完成した千鳥に右手を添えて更に性質変化を加えていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「千鳥に火の性質変化を加えるっ!?」

 

「ああ、そうだよ」

 

ガイの驚愕にカカシが答える。

 

「それって火と雷の性質変化で新たな血継限界を作るって事なんですか?」

 

「いや、今回の術は術そのものに性質を上乗せするんだ。例えるなら1人でコンビ忍術をやる感じだ」

 

「でも、それも血継限界と同じくらい難しいですよね?」

 

テンテンの疑問に答えると、いのが続けて質問してくる。

 

「ああ、会得難易度で言えばナルトの螺旋丸のAランクを更に超える超高難易度の術だ。普通なら一ヶ月じゃどうにもならない。だがサスケは環境が整っていたからな。扱う性質変化を教えられる熟練者、教えてくれる先生、それにあいつ自身の才能も備わっていた。そんな奴が純粋に努力を重ねていけば、それは形を成す」

 

「轟く雷遁に、燃え盛る火遁を掛け合わせたサスケのオリジナル術。俺の知ってる技から名前をもらったその技の名前は」

 

 

 

 

 

 

 

 

「火雷!!(ほのいかずち)」

 

千鳥は更に変化して色は赤く、正しく赤雷と言える形態になり、雷の勢いも増している。サスケはその術を携えて突貫していく。壁や地面を削りながら砂の球体に向かっていく。そして・・・サスケの腕が砂の球体を貫通していた。観客が喝采を上げる中、球体の中から我愛羅の悲鳴がこだまする。

 

「うわああ!!血がぁ、俺の血がぁぁ!!」

 

悲鳴が聞こえた後、サスケの腕を何かが掴んでいる様で苦い顔をするが、赤雷を発生させ反撃する。

 

「くっ、うおおおおっ!」

 

「ぎゃああああっ!!」

 

サスケの攻撃によって拘束が緩み、腕を引き抜くことができたサスケ。その時、一瞬守鶴の腕が見えた。我愛羅の方も砂の球体が解けて我愛羅の姿が顕になる。火雷が当たった肩に血を溜めた我愛羅の姿が現れた。両者が対峙する中、空から大量の羽降りてくる。いよいよ物語が動き出す様だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幻術が発動したが、この場にいた木ノ葉は幻術返しにより難を逃れている。

 

「幻術を使ったのってあいつか?」

 

「ああ、その様だ」

 

「参ったね、どうも」

 

「まさか裏切り者の9人目がいたとはな」

 

幻術を仕掛けた奴を確認しながらシスイ、イタチ、カカシ、ガイが話している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、ミナトさんの方は大体原作通りに進んでいる様だ。物見やぐらの上に紫の結界が見える。

 

「(音忍!)まさか、砂が木ノ葉を裏切るなんて」

 

「条約なんてのは相手を油断させるためのカムフラージュに使うくらいですよ。チンケな試合ごっこはここで終わりです。ここからは歴史が動く」

 

「戦争を始めるつもりですか・・・」

 

「ええ、そうです」

 

「・・・武力による解決は避けて、話し合いでの解決を考えるべきです。風影様、今ならまだ間に合います」

 

「フフ・・・相変わらずの平和ボケぶりね・・・ミナト」

 

「!・・・貴方」

 

 

 

 

 

 

 

 

観客席が騒がしくなっていると我愛羅のチームのテマリ、カンクロウ、担当上忍のバキが降りてくる。それを見てゲンマがサスケを守る位置に立つ。

 

「我愛羅、作戦を・・・!」

 

「やっぱり!」

 

「・・・どした?」

 

バキが我愛羅に声を掛けるが我愛羅は頭を抑えて俯いたままだ。

 

「う・・・うう・・・」

 

「馬鹿め!!合図を待たず勝手に完全体になろうとするとは!」

 

「副作用が出てる、もう無理だ!!」

 

「じゃあ俺達はどうすりゃいいんだよ!我愛羅無しでやれってのか!?」

 

バキ達が話をする中、サスケとゲンマは状況を理解する為に聞き耳を立てている。

 

「くっ」

 

「・・・う・・・」

 

「中止だ!」

 

「「!!」」

 

「お前達は我愛羅を連れていったん退け!!」

 

「チィ!」

 

「先生は!?」

 

「オレは参戦する・・・行け!!」

 

「う、うん!」

 

我愛羅を抱えたカンクロウとテマリは闘技場の壁を飛び越え行ってしまった。

 

「このパーティーの主催者は、大蛇丸か?」

 

「さあな、とりあえず盛り上がっていこうぜ」

 

「・・・サスケ、悪いが中忍試験はここで終わりだ。とりあえずお前は我愛羅を追ってくれ」

 

「!!」

 

「お前は既に中忍レベルだ。同じ木ノ葉の里を守る忍びとして、頼む」

 

「ゲンマさん、「サスケっ!!」兄さん?」

 

困惑しているサスケに向かって観客席から俺が声を掛ける。

 

「ゲンマの言う通り、我愛羅を追ってくれ!大丈夫、お前なら出来る!直ぐに応援を送るっ!!」

 

「兄さん・・・分かった!!」

 

俺の言葉に従ってサスケは我愛羅を追っていく。さて、俺は向こうに行きますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「我愛羅は役に立たなかったか・・・ククク」

 

「やはり、そう言う事なんですね」

 

「貴方や三代目の愚鈍さが木ノ葉を後手後手に追い込んだ・・・私の勝ちだ」

 

そういうと風影は自身の顔の皮を剥ぎ始める。その下から、大蛇丸が現れる。

 

「大蛇丸さん・・・考えたくなかったです。貴方がこんな事をするなんて・・・でも、僕の首はそう簡単にはあげられませんよ」

 

「三代目には忠告していたんだけどね、早く五代目を決めておいた方が良いって・・・お前は、ここで死ぬのだから」

 

 

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