霊と踊る仙人が異世界を謳歌する   作:蔵元優輔

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遅くなりました


第六十八話

前回、俺達と大蛇丸達との戦いが始まった直後、砂の3人を追っていたサスケは、同じく砂を追っていたシノの協力により足止めに残ったカンクロウを任せて追跡を再開した。シノはカンクロウの傀儡『カラス』に苦戦しながらもカンクロウを撃破。そして・・・

 

 

 

 

 

 

 

シノの協力により砂の追跡を再開したサスケは、再度我愛羅達に追いついた。だが我愛羅はその姿を大きく変えていた。上半身と右腕が砂で覆われて、さながら砂で出来た化物といった外見になっていた。

 

「(試験会場で見た、あの目だ!!)」

 

サスケはその目が会場で戦っていた時の球体から見えた目と同じ物だと確信していた。あの時と同じ、それ以上の殺意がひしひしと感じられたからだ。サスケが一瞬恐怖を覚えていると、我愛羅が動き出す。

 

「!!」

 

「ウォオオオ!!」

 

我愛羅は砂の手を木にかけ、パチンコのように反動を利用して突っ込んできた。それをサスケは写輪眼を発動させて見切り回避した。だがサスケがいた木は我愛羅の突進で木っ端微塵になってしまった。

 

「(腕力もバケモン並か。動きを先読みして何とか躱せてるな・・・写輪眼を常時発動してないとヤベェな)」

 

「この俺が怖いか?うちはサスケ!この俺の存在が・・・!!」

 

 

砂の腕で木を掴み、反動を利用してサスケに突撃してくる。その突進をサスケは何とか避け近くの木に足を吸着させ静止する。

 

「(今日は火雷を使ってる、今の俺じゃあこの術はまだ2回しか使えない。)火遁・豪火球の術!!」

 

「死ねェっ!!」

 

牽制の豪火球の術も我愛羅は意に解さずに突進してくる。サスケは更に避け、体勢を整える。

 

「(あいつの鎧を抜くにはやはり火遁じゃ無理だな・・・だったら)」

 

サスケは印を組み構える。左手に帯電するかのようにチャクラが溜まり、大きくなっていき千鳥が完成する。それと同時に我愛羅が先ほどと同じように突っ込んでくる。サスケはそれを迎え撃つ。

 

「アァアアアッ!!」

 

「千鳥っ!!」

 

2人の距離が近づいていき、ゼロになった瞬間、我愛羅の腕を掻い潜り、サスケはカウンター気味に千鳥を命中させる。

 

「ギャアアァア!!」

 

「っ!?我愛羅っ!!」

 

砂の腕は破壊されて我愛羅本体にも中々のダメージが入ったように見える。だが我愛羅は尚もサスケをとらえて笑っていた。

 

「アハ・・・アハハハハハハハハハ!!」

 

「くそっ、千鳥が当たったってのに笑ってんじゃねぇよ」

 

「バカな・・・あの状態の我愛羅の攻撃にカウンターを合わせただと!?」

 

「何故こんなに楽しいのか、今、分かったぞ!この痛み、俺を傷付ける程の奴を倒しそいつの全てを奪い去ることは、オレにより強い生の実感を与えてくれる!」

 

我愛羅がかなり興奮気味に叫んでいて、テマリは驚愕しながら恐れていた。それは我愛羅の中にいる化け物を見ているが故の恐怖だった。

 

「(今まで傷1つ負ったことのない我愛羅に2度までも・・・あいつ、バケモノか!いや、しかし、本当のバケモノは・・・何せ我愛羅が変身しているのはまだ右腕だけだ)」

 

「ハハハァ、もっともっとだ!ぐォオ!!!」

 

我愛羅は破壊された腕を修復し、更にもう片方の腕も砂の腕に変え尻尾まで生やしている。もう足以外は小さな守鶴の状態だ。

 

「(また変化しやがった!)」

 

「いくぞォオ!!」

 

「悪いが、そうはならねえよ・・・何故なら」

 

我愛羅が迫る中、サスケは笑っている。何故なら・・・親友であるナルトが我愛羅の真横から現れ、我愛羅の横っ面に蹴りを叩き込んだからだ。

 

「俺の親友が来たからな」

 

我愛羅はそのまま吹っ飛ばされ木にぶつかっている。ナルトはサスケの横に着地する。

 

「わりぃな、遅れちまったか?親友」

 

「いや?時間通りだぜ、親友」

 

「我愛羅っ!?(嘘だろ!あの状態の我愛羅がまた)「イヤッホー!」なっ!」

 

「牙通牙っ!!」

 

テマリに向かって小さな竜巻上に突進してくる物体が迫り、テマリは危なげなく避けその木を抉りながら通過した物体の中からキバが現れる。

 

「くっ!」

 

「へっ!援護に来てやったぜ?サスケ!」

 

「サスケ君!大丈夫!!」

 

キバの側にサクラも現れ、サスケに声を掛ける。

 

「キバ!それにサクラも来てくれたか!」

 

「ああ、葉の兄貴からのご指名だ。行かない訳にゃいかねぇだろ・・・そんで、それが我愛羅か」

 

「ああ、あれが葉兄さんとこの皆やナルトの九尾と同じ一尾の『守鶴』なんだろうぜ」

 

「なるほどな、強え強えと感じてたがそういう訳か。そんで?どう相手する?」

 

「あいつとはオレ達が相手をするってばよ!」

 

「ああ、まだまだやれるぜ」

 

ナルトとサスケの言葉にキバは2人の状態を確認する。サスケはチャクラをかなり消耗しているがまだまだ動けそうだ。ナルトは元気が有り余っている様子だ。

 

「・・・分かった。ならオレとサクラであっちの姉ちゃん受け持ってやんよ」

 

「うん!サスケ君、ナルト・・・負けないでね!!」

 

「「おう!!」」

 

「さて、そんな訳だ。こっちの相手をして貰うぜ?砂の姉ちゃん」

 

「くっ」

 

キバとサクラがテマリと対峙し、ナルトとサスケも我愛羅に

 

「キバにはああ言ったけどよ、実際はどんな感じなんだ?」

 

「お前も見てた試合から千鳥に豪火球に使いっぱなしの写輪眼、もうかなりのチャクラを使っちまってるな。呪印を使えば2発は千鳥が打てると思うが、できれば放出系の術はしたかねぇな・・・だからこっからは千鳥刀でお前の近接の援護をやっていく」

 

「分かった、行くぜっ!!」

 

話が終わるとナルトが飛び出し、サスケも素早く印を組み千鳥を発動させて刀を抜く。刀に千鳥が纏わりつき防御不能の千鳥刀が完成する。刀を逆手に持ち、ナルトに追従する。

 

「さあ!オレを楽しませろっ!!」

 

我愛羅はナルト達に向かって手を翳し、砂を操っていく。

 

「防御は任せろ!そのまま突っ込め!!」

 

「おう!!影分身の術!!」

 

近くに来た砂をサスケが切り払いナルトは、一直線に我愛羅に向かって突っ込んでいく。だが我愛羅もただ単調な攻撃をしているだけじゃない。更なる術の準備を終えていた。

 

「風遁・無限砂塵大突破!!」

 

我愛羅の砂の鎧の至る所から口が現れ、そこから一斉に突風が起こる。範囲がとても広くナルトもサスケも吹っ飛ばされてしまう。更に畳み掛けるように我愛羅が腕を振るう。

 

「砂手裏剣!!」

 

「風遁・大突破!!」

 

我愛羅が放った砂の礫をナルトが強風で弾き飛ばした。

 

「いいぞ!オレに対抗出来てるな!!もっとオレを楽しませろォ!!!」

 

「こんな時に随分楽しそうだな」

 

「オレの前で起こる事象は全て、オレの存在を確かめる為にある!!それが壊れようがどうなろうが知ったことかっ!!」

 

「・・・俺にとって里の皆は俺達にとってかけがえのないものなんだ。それを大蛇丸やお前等は壊そうとしてる・・・俺等はそんなお前等から木ノ葉を守るんだっ!!」

 

「そうだ!俺達は一族や里を背負ってここにいる!!皆の為にも俺達は何度だって立ち上がる!!」

 

我愛羅の言葉に里を守る意志を示すナルトとサスケ。すぐさまナルトが準備に入る。

 

「ハァアァアアアアアアア!!」

 

ナルトの覚悟に呼応するかのようにチャクラが際限なく溢れ出てくる。

 

「オレ達が絶対守り切ってやるってばよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「多重影分身の術っ!!!」

 

辺りを煙が覆い隠す。煙が晴れるとそこには千という規格外の人数に分散したナルトが我愛羅を取り囲んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ナルトの奴、とんでもねえ数を出しやがったな!」

 

「うん、ナルトってば凄いわ!」

 

「これ全部が影分身だと?まさか・・・」

 

「何だ、この分身の数は!?」

 

「こっからのメインは、うずまきナルト忍法帖だってばよ!!」

 

「行ってこい、親友」

 

「おっしゃー!飛べーっ!!」

 

本体の号令に合わせて分身達が飛び出していき、皆が手裏剣を構えて一斉に投げつける。

 

「「「「「「「「「「「「「「「「「「「四方八方手裏剣の巻っ!!!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」

 

「(クッ、この数は避けられん!防御するしかっ!!)」

 

我愛羅は腕を盾にして無数の手裏剣を防御する。手裏剣は砂の腕に刺さりはするがダメージにはなっていなかった。だが腕を下ろした我愛羅は驚愕することになる。無数のナルトが既に技の準備を終えているのだから。

 

 

 

 

 

 

 

「「「うっ!」」」

 

「「「ずっ!!」」」

 

「「「まっ!!!」」」

 

「「「きっ!!!!」」」

 

「「「「「「「「「「「「「「「「「「ナルト二千連弾っ」」」」」」」」」」」」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

全身に無数の拳を受けた我愛羅は砂の鎧もボロボロになっており、そこに2人のナルトが向かってきて顔面に最後の締めを食らわせる。

 

「の巻ィー!!」

 

顔面を殴られた我愛羅はそのまま地面に落下していった。

 

「ぐうっ・・・」

 

「「「「「「「「「「「「「「「「「「まだまだぁっ!今度は両手両足も加えて、四千連弾行くぞっ!!」」」」」」」」」」」」」」」」」」

 

我愛羅が起きあがろうとし、ナルト達がそれに向かって行こうする様子にテマリが驚く中、我愛羅は感情を高ぶらせていた。

 

「(このオレが・・・こんな・・・こんな奴に・・・!!)負けるはずがあるかアァァっ!!ウオオォオォオ!!」

 

我愛羅の叫びと共に体が更に巨大化していき、それに当たってナルトの分身達が消えていってしまった。巨大な砂煙が晴れていくとそこには砂の体と1本の尾を持つ狸、守鶴が顕現する。

 

「あれが、一尾か」

 

「(つ、ついに出てきた・・・完全体!!)」

 

「これがあいつの中の奴か。デケー」

 

この場にいる全員が守鶴の姿を見上げていると、守鶴はナルトに向かって手を向ける。するとナルトの周りに砂が現れ包囲される。

 

「砂縛柩!」

 

「うおっ!!」

 

「ナルトっ!!」

 

「・・・亥・戌・酉・申・未」

 

「この姿を晒すまで追い込まれるとはな・・・しかしこれで終わりだ、死ねぇ!砂縛送「口寄せの術!」」

 

砂縛送葬が決まる瞬間、砂の球体から煙が上がり辺りを包み込む。その煙が晴れると巨大な蝦蟇のガマ文太がそこにいた。

 

「またお前か小僧!一体なんなら・・・!(あいつは、砂の守鶴じゃな)」

 

「ガマオヤビン、俺と一緒に戦ってくれってばよ」

 

「っふーーー、嫌じゃ」

 

「ええーーーっ!!?」

 

「っと言いたい所じゃがミナトや自来也との縁もある事じゃしな!まぁ今回はお前と一緒に戦ってやるわい」

 

「っ!押忍!!」

 

ナルトの返事に笑うガマ文太が腰に刺したドスを引き抜き構える。お互い構えて見合っていると先手必勝という感じにガマ文太が動き出す。

 

「蝦蟇ドス斬っ!!!」

 

ガマ文太のドスが守鶴の肩に突き刺さるが、守鶴の体を形成する砂に絡み取られて止まってしまう。それをガマ文太は全身の勢いをドスに乗せ、ドスを手放してしまうが守鶴の腕を切り飛ばしてしまった。

 

「(何て奴じゃ、ドスを振り抜くのがやっとじゃ・・・さっさと殺らんと地形が変わってしまうのォ)」

 

「あのさ!あのさ!オヤブン!向こう側に俺の仲間がいるから」

 

「フン、一丁前な事を」

 

「面白い!面白いぞ!!うずまきナルトォ!!」

 

「あれってば、我愛羅か」

 

「あれが霊媒か」

 

「!!(や、やばい!我愛羅の奴やるつもりだ!とにかくここから逃げないと)」

 

「はあっ!?逃げんな!!」

 

「何でいきなり?」

 

「ここまで楽しませてくれた礼だ、砂の化身の本当の力を見せてやる」

 

「あの霊媒も守鶴に取り憑かれて不眠病の症状が出とんのォ」

 

「不眠症!?あいつそんなことになってんのか」

 

「化け狸『守鶴』に取り憑かれた者は、一夜とて満足に眠ることが出来んようになる、恐ろしゅーてな!寝てしもーたらじわじわと守鶴に自らの人格を喰われ、いずれ自分が自分じゃノーなってしまうじゃ!!普段寝れねーから霊媒は人格が不安定になっていく傾向がある・・・じゃけんのォ、普段はあの霊媒が起きとるうちは守鶴は、本来の力を抑えとるんじゃ・・・じゃーけど、あの霊媒が自ら眠りに入ったら『そいつのいう通りだ』何じゃ?」

 

ガマ文太の言葉を遮るように九喇嘛が話しかけてくる。

 

「九喇嘛!」

 

『来るぜ、あのバカ狸の奴がな』

 

「狸寝入りの術!!」

 

我愛羅が術を発動すると、我愛羅は全身の力が抜けたようにぐったりしている。完全に寝入っているようだ。すると守鶴の本体の目の色が変わった。

 

『やっと出てこられたぜェ!!おおっと、いきなりぶち殺したい奴発け〜〜〜〜ん!!』

 

かなりファンキーな感じでテンションが上がり切ってる守鶴。目についたガマ文太に狙いをつける。

 

『風遁・・・』

 

「跳ぶぞ!!」

 

『練空弾っ!!』

 

守鶴が大きく手を上げ、力一杯腹を叩き口から風の砲弾を打ち出した。ガマ文太はジャンプし避けるが守鶴の直線上の森は吹っ飛んでしまった。反撃にガマ文太はジャンプした状態から術を放つ。

 

「水遁・鉄砲玉っ!!」

 

『練空弾!!』

 

ガマ文太の放った水弾と守鶴の空弾が激突し辺りに雨が降ったようになった。

 

「きゃあああっ!」

 

「くっ!」

 

「くそっ、これじゃ災害じゃねぇか!?」

 

「なんて戦いしてやがる」

 

サスケ達がこの戦いに驚愕している中、ナルト達はピンチになっていた。守鶴の空弾がまだ1発残っているのだ。

 

「やばいってばよオヤビン!!1発残ってる!」

 

「くぅ!!」

 

避ける間もなくガマ文太は練空弾を食らってしまう。

 

『キィエーイ!やりーー!殺した殺したァーーー!!』

 

テンションが高い守鶴が殺した事を確信したが爆風からガマ文太が出てくる。

 

「痛ったいのォー!アホほどチャクラ練り込んだで玉ぶつけやがってからに!!なんぼワシでもそう何発も食らっとられんぞ!」

 

「じゃあどうするってばよ!」

 

「取り敢えずはのォ!あの霊媒のガキをどつき起こせ!!術が解ける!!」

 

「どうやんだ、オヤビン!」

 

「ガキに1発食らわせりゃえーんじゃ!!」

 

「近づくのは分かったけど・・・どう止めるんだってばよ!オヤビン達の手じゃ握るのもキツイだろ?」

 

「確かに蝦蟇のワシには奴の動きを止める牙も爪も無えけんのォ、じゃから変化の術でそれらを持っとるモンに変化する!!」

 

「じゃけんど、ワシも変化の術が得意じゃねーけんのォ」

 

「えっ?」

 

「じゃけんのォ、お前がワシの意志になって印を結べ!コンビ変化じゃあ!!」

 

「ええっ!?」

 

何度かの守鶴の練空弾を避けたガマ文太が、今度は守鶴に向かって突進していく。

 

「牙と爪のある生き物じゃぞっ!!」

 

「えーっと、牙と爪!牙と爪!!牙と爪!!!『ナルト!』九喇嘛!?」

 

『ワシをイメージしてチャクラを練れ!ワシが出てやる!!』

 

「っ、おう!変化の術っ!!」

 

ナルトが使った変化の術によりナルトとガマ文太が煙に包まれる。直後、煙を切り裂いて飛び出してきたのはオレンジの体毛で身を包んだ9本の尾を持つ狐・・・九尾の妖狐こと九喇嘛だった。

 

『久しぶりだなあ、アホ狸っ!』

 

『テメェは、クソ狐っ!!』

 

2人は顔を見た瞬間から呼び名を言い合いながらガッツリ組み合った。

 

『まさかテメェが現れるとはなァ、テメェを殺ればさぞや気持ちいいだろうよっ!!』

 

『フン、出来ねえ事は言わねえ方がいいぞ?・・・おい"守鶴"』

 

『アア?テメェが俺の名を呼ぶなんざどういう風の吹き回しだァ?』

 

『そんだけ大事な話だって事だ・・・六道のジジイに関する事だ』

 

『・・・マジか?』

 

『ああ、この場では詳しい事は話せんが、この戦いの後にでも向こうから来るさ』

 

『今話さねえのかよっ!?・・・チッ、わーったよ!待ってりゃいいんだろ!!』

 

『フン、テメェも度肝抜かれる事になる待ってるんだな・・・ナルトォ!やっちまえっ!!』

 

「よっしゃあ!食らえや、この野郎〜っ!!」

 

守鶴の鼻先に降り立ったナルトは我愛羅を力一杯殴りつける。それにより我愛羅の意識が

 

『今のお前じゃこれでまた意識が封印されるだろうな・・・また後でな』

 

『ケッ、後であのチャクラの説明もしろよ・・・』

 

『ああ、分かってる・・・そろそろこっちの変化も解けるな、蝦蟇、後は任せたぞ』

 

守鶴の目が変わり、九喇嘛の変化も解け、ガマ文太の姿に戻った。

 

「(まさかあの九尾から応援されるとはのォ・・・それにしてもこいつまだこんな力が残っとんのか!)」

 

「チィ・・・オラァアア!!」

 

ナルトは更に我愛羅に攻撃を喰らわせるため突っ込むが、足元の砂に足を取られ更に砂が襲い掛かる。だがその攻撃はガマ文太が舌を伸ばしてナルトを囲って防いだ。

 

「オヤビン!!」

 

「なめるな」

 

我愛羅はもう一度ナルトの足元の砂を操り拘束しようとする。

 

「(クソッ、ワシもナルトももうすっかりチャクラを出し切っとるけんのぉ!!)」

 

「こいつを止めなきゃ終わらねえ(・・・頼む・・・ほんのちょっとでいいから・・・オレに・・・皆を守れるだけの・・・チャクラを!!)ウオオオオ!!」

 

ナルトは集中し、更に九喇嘛のチャクラを引き出して拘束も吹き飛ばした。

 

「死ねぇー!」

 

「行くぞォォオ!!バカダヌキィ!!」

 

赤いチャクラを纏ったナルトが拳を構えて突っ込む。拳が当たる瞬間、我愛羅は砂を操りナルトを拘束した。

 

「こん、ちくしょうがぁあ!!!」

 

ナルトの渾身の頭突きが我愛羅に決まった。2人の額から血が流れていき、守鶴の体を形成していた砂が崩壊し始めた。

 

「やったか!?」

 

「(タダの頭突きとは、戦い方はとことん不器用じゃが限界状態から更にチャクラを練りだすとはのォ!こんなドタバタした忍者ァ見たことねーが久しぶりにブッ飛んだガキじゃあ!!っ!くっ、終いまで見届けれんのは残念じゃがワシもそろそろ限界じゃのォ)」

 

守鶴を抑えていたガマ文太が消え、その衝撃で2人は吹っ飛ばされ、そのまま地面に落ちてしまう。

 

「(な、何故だ。何故こいつはここまで強い!?)オレの存在は消えない・・・消えないのだ!!消えてたまるか!!!」

 

「うぐっ・・・」

 

仰向けのまま動けない我愛羅にナルトは首の力のみで這っていく。その様子に我愛羅は徐々に恐怖が込み上げていく。

 

「くっ、来るな!!」

 

我愛羅は拒絶するがナルトは構わず近づいていく。

 

「俺ってば、父ちゃんと母ちゃんを葉の兄ちゃんに助けてもらったからひとりぼっちになった事はなかった・・・だからお前の事全部分かるなんて口が裂けても言えねえ・・・でももし父ちゃんと母ちゃんがいなかったらお前みたいになっていたかも知れねえ・・・」

 

「・・・・・」

 

「父ちゃんも母ちゃんも・・・自分を殺した奴が入ってる俺に沢山の愛情をくれた。里の皆も俺を家族みたいに見てくれてる・・・そんな大切な皆を傷つけるなら俺はお前を殺してでも止めるぞ」

 

「・・・何で・・・何でお前は他人の為にここまで・・・」

 

「俺の存在を認めてくれる大切な皆だから・・・」

 

「・・・愛情・・・(だからこいつは強いのか・・・)」

 

「「「ナルトっ!!」」」

 

「「我愛羅っ!!」」

 

2人の周りに木ノ葉組と砂組が集まる。

 

「もういい・・・ヤメだ」

 

「(こんなに弱りきった我愛羅は初めて見るじゃん)分かったよ」

 

カンクロウが我愛羅を抱き起こし我愛羅はナルトを見ている。そして最後に一言言って行く。

 

「うずまきナルト・・・お前の勝ちだ」

 

こうして木ノ葉崩しにおいてのもう1つの大きな戦いが終結した。




次回は終結時の細かい話と終戦後の話を書いていきたいと思います
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