霊と踊る仙人が異世界を謳歌する   作:蔵元優輔

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遅くなりました


第八十五話

前回、川の国の天地橋にて俺達木ノ葉の隊と大蛇丸率いる音の一団との戦いが始まった。戦いの口火を切ったのは自来也さんの火遁・大炎弾と大蛇丸の風遁・大突破から始まり、そこからそれぞれの相手と相対していく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「君麻呂っ!もう良いか、もう良いよなっ!!ぶっ殺すっ!!!」

 

破壊衝動に身を任せてしまった重吾は君麻呂の言葉を待たずに突っ込んできた。仙人化により更に大きく禍々しく変化した腕を振り上げて此方に向かってくる。

 

「あの重吾って奴、真っ直ぐ突っ込んできたな」

 

「ああ、やっぱり自然エネルギーは取り込む事が出来てもしっかり扱えないと危険だな」

 

「っ!来るってばよ!」

 

標的を俺に定めた重吾がもう手の届く距離まだ来ていたので、俺は鮫肌を改めて握り直し構える。重吾はそのまま殴りかかってきたので鮫肌で受け止める。

 

「まだだぜっ!!」

 

その言葉の後、肘部分から噴射口を出してそこからチャクラを噴射し更に突っ込んでくる。だが俺はインパクトの起こる前にジャンプし縦回転を加えて重吾の真上に回避する。そのまま俺はアニメ由来の技を繰り出す。

 

「飛天御剣流「龍巻閃・嵐」!!」

 

「ぐふぁっ!!」

 

俺はアニメるろうに剣心に出て来た代表的な流派、飛天御剣流の技を放って重吾を地面に陥没するまでめり込ませた。その一撃で君麻呂と水月は脅威度を上げて突っ込んでくる。俺は鮫肌を右手で持ち、左手に飛沫を構えて迎え撃つ。それぞれ鮫肌で水月の兜割を、飛沫で君麻呂の骨の剣を受け止める。水月は再度防御破壊の一撃を放とうとするが、今度は肩から須佐能乎腕を生み出し槌部分を受け止める。

 

「っ!?」

 

「はっ!?」

 

2人の動きが止まった瞬間に飛沫の起爆札を爆発させ君麻呂を吹っ飛ばし、鮫肌を引きながらジャンプして水月を蹴り飛ばす。

 

「くっ!」

 

「ぐえっ!」

 

そんな一連の流れを行なっていると顔面から沈めていた重吾が起き上がる。

 

「はっ!やってくれたなテメェ!!」

 

そのまま腕を肥大化させ殴りかかって来るがナルトが割って入ってくる。

 

「アア?邪魔すんじゃねぇーよ、テメェ!!」

 

「兄ちゃんとやりてーならまず俺を倒してみろってばよ!」

 

ナルトと重吾が組み合い力比べをしている中、君麻呂が両手から骨の刃を出しながら此方に向かって突っ込んできた。

 

「見よ!柳の舞!!」

 

君麻呂が技を放った瞬間、サスケが間に入り柳の舞を全て捌ききってみせた。

 

「やらせないさ」

 

「っ!?君のその呪印は・・・天の呪印」

 

「天の呪印だと?」

 

「僕の地の呪印と対を成す特別な呪印だ・・・それにその眼、写輪眼だね。君が大蛇丸様が行っていた新たな器候補・・・うちはサスケか」

 

「器だと?」

 

「大蛇丸様が君の躰を欲しがっている。だから連れ帰るよ」

 

「ふざけるな、俺には叶えたい夢がある。あいつの元になんか行く気はねぇよ」

 

そう言って鍔迫り合いを始めたサスケと君麻呂を横目に俺は再度水月と向き合う。

 

「さて・・・それじゃあ仕切り直しと行くか」

 

「そうだね・・・邪魔な奴らは離れてくれたし、これでボクもアンタに集中出来るよ」

 

「ああ、行くぞっ!!」

 

俺達もそれぞれの得物を構えて戦いを再開した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場面は変わり、シカマル・サクラのコンビと次郎坊と多由也のコンビが対峙している場面に戻る。

 

「さてと・・・んじゃぼちぼち始めっか」

 

「ええ、そうな」

 

「ハッ、随分余裕じゃねえか!これから無様に死んでいくのによ!」

 

「んあ〜、キーキーキーキーうるっせえな。そんなに怒鳴んなくても聞こえてるっての」

 

「アアっ!!んだとゴミ野郎がっ!!」

 

「何だよ、デケエ声を出さなきゃ話せないし、自己を主張出来ねえのか?そりゃスマねぇな」

 

「テメェ・・・っ!!」

 

シカマルの絶妙な煽りに多由也の額に青筋が出てくる。それを見ていてサクラと次郎坊は同じ様な顔をしている。

 

「(うわ〜・・・シカマル笑顔で煽りまくってるわね。相手の子も沸点が低すぎてもう爆発しそうじゃないの)」

 

「(はあ・・・多由也の奴、挑発に引っかかりすぎだ。)」

 

「クッ、イライラさせてくれるな・・・だがなっ!」

 

青筋を立てている多由也だが、自らの親指の平を噛む。

 

「口寄せの術っ!!」

 

術が発動し多由也が煙に包まれた。10秒程経ち煙が晴れるとそこには、多由也とその後ろに両腕がなく上半身を包帯のような布で包まれた「縛」、両手に鉤爪を装備した「爪」、鬼の金棒を持った「棍」の3体の巨大で歪な口寄せ・怒鬼が現れていた。多由也は怒鬼達の前に立ち笛を構えていた。

 

「さっさとブチ殺して終いにしてやるっ!やんぞ、次郎坊!!」

 

「・・・ああ」

 

そう言って2人は呪印を発動させる。

 

「・・・あれはサスケと同じ呪印・・・ったく、めんどくせーモン出しやがったな」

 

「シカマル」

 

「ああ・・・やるぞっ!」

 

そう言ってシカマルは影真似の印を結び、サクラは拳を構える。

 

「死の旋律を奏でてやる。食らえ・・・魔幻・幻武操曲!!」

 

多由也は笛を吹き始め、その笛の音に操られて3体の怒鬼が襲いかかってくる。それをシカマルとサクラは素早く避ける。直後にシカマル達がいた場所は三体により爆発したかの様に爆ぜる。

 

「見た目通りのすげー馬鹿力だな」

 

「ええ、でも避けられない程じゃない」

 

「ああ・・・それにあいつの手は読み安いな。あの笛の音1つ1つで3体の化け物それぞれを操ってる、曲に戦闘パターンを丸々組み込んでるな」

 

「相手の行動パターンが分かれば対処しやすいけど・・・」

 

「ああ、楽曲だからな・・・好きなタイミングで編曲出来るし、違う曲に変更してもいい。中々自由度の高い能力してんな」

 

シカマル達は怒鬼達の攻撃を躱しながら多由也の笛の音と怒鬼達の分析を行っている。そして怒鬼達の攻撃の合間を縫って次郎坊も攻撃を仕掛けてくる。

 

「俺を忘れるな!崩掌!!」

 

次郎坊は得意としている体術の羅漢拳を仕掛けてくる。鋭い掌底が向かってくるが2人はそれも躱していく。

 

「オラデブ!しっかり当てやがれ、このウスノロがっ!!」

 

「分かってる・・・」

 

「へっ!今度はこっちの番だぜ、影縫いの術!」

 

シカマルの術が発動し触手状に枝分かれした影が敵2人と3体に向かっていく。

 

「「っ!!」」

 

自身に迫ってくる触手の様な影に多由也と次郎坊は瞬時に反応して回避する。だが多由也が笛から口を離して回避した為、移動が出来なかった「縛」、「爪」、「棍」の3体が影を繋がれて術中に嵌めてしまう。やっぱりシカマルは頭もそうだけど手先や細かいアクションが巧いんだよな。

 

「へっ、影真似の術成功」

 

「なっ!?あの影、相手の影と同化させて意のままに操れるのか!」

 

「さて、そんじゃあお前の手駒有効活用させてもらうぜっ!!」

 

そう言ってシカマルは3体の怒鬼を引き連れて多由也に襲い掛かる。

 

「ちぃっ!!」

 

シカマルの手の動きに合わせて「棍」の金棒と「爪」の鉤爪が振り下ろされる。多由也は2人の攻撃を避けるが「縛」のローキックの様な刈り取りを土手っ腹に食らってしまう。

 

「ぐっ!」

 

「っ!多由也っ!?」

 

多由也が攻撃を受けた事に次郎坊が驚き動きを止めてしまう。

 

「アンタこそ・・・私の事忘れてんじゃないわよっ!!」

 

「チッ!!」

 

サクラが自分の懐で構えているのを確認した次郎坊はサクラに打撃を繰り出す。しかし、サクラはそんな次郎坊の攻撃をしっかりと受け止めた。

 

「何っ!?」

 

「しゃーんなろーっ!!」

 

そしてサクラは攻撃が止められた状態のままの次郎坊を殴り飛ばした。

 

「ぐはっ!!?」

 

次郎坊は自分より小さい女に殴り飛ばされたのが信じられないと言った顔のまま吹っ飛んでいき多由也と同じ所に吹っ飛んでいった。術者に一定のダメージを食らわせたので3体の怒鬼は術が解けて消えてしまった。2人を吹っ飛ばした方向をを注意深く観察しながらシカマルとサクラが合流する。

 

「シカマル!」

 

「おう」

 

「ここまでは上手くいったわね」

 

「ああ・・・だが奴等の本当の力はこんなもんじゃねー。兄貴の話じゃ奴等もサスケと同じ呪印の第2形態になれるらしいしな」

 

「ええ、あの状態だと基礎能力やチャクラ量が飛躍的に増加するのよね」

 

「ああ・・・流石は兄貴や柱間様が使ってる仙術の類似なだけはあるよな」

 

そう話していると2人が吹っ飛ばされた所からチャクラが立ち昇る。強大で異質なチャクラの奔流に冷や汗を流す2人の前に変貌した2人が現れる。それぞれ状態2になった次郎坊と多由也だ、姿は原作通りだ。

 

「フフフ・・・もうテメェ等に勝ち目は無えぞ。クソムシ共が」

 

「俺達がこの姿になったからには一瞬で終わりだな」

 

状態2になってテンションが上がっている2人にシカマルは冷静に言い返す。

 

「ふん、随分余裕じゃねえか。バケモンになってテンション爆上がりだな」

 

「うっせーよ、クソが!」

 

「多由也・・・もう少し落ち着け「うるせえよデブ!」ハァ・・・」

 

いつもの掛け合いをしているがさっきまでやられていたと言う焦燥感などは感じられない。此方にしっかりと集中している様だった。

 

「それじゃあ、サクッと終わらせるとするか!土遁・土陵団子!!」

 

次郎坊は多由也との話を打ち切り、土陵団子を発動させ巨大な岩石を持ち上げ、投げつけて来た。

 

「食らえっ!!」

 

「シカマルっ!」

 

「っああ、任せろ!影縫いの術!!」

 

サクラに促されながらシカマルは術を発動させる。触手状の影を太い一本に纏めて岩石に向けて放つ。影は難なく岩石を破壊するが、降り注ぐ岩石の欠片に紛れて次郎坊が迫ってくる。それに気づいたサクラがシカマルの前に出て防御に入る。

 

「食らえ、昇膝!突肩!!」

 

「ぐうっ!」

 

次郎坊の強烈な前蹴り、肩からの突進を受けサクラは怯みはするが何とか耐え切る。

 

「へっ!そんな華奢な体でおれの攻撃を防ぎ切るとはな!」

 

「体が大きいだけが力じゃないのよっ!」

 

「確かにな・・・だが単純な力比べならガタイが大きい方が有利だっ!!」

 

次郎坊が更に力を込めてサクラを押し込んでいく。

 

「お前は1発の威力は強いが、継続的に力を維持することは難しい様だな!」

 

「食らえやゴミが!魔笛・夢幻音鎖!!」

 

多由也が笛を奏でて幻術を発動させる。

 

「(ちっ・・・兄貴に予め聞いておいたが音による幻術、厄介だな。1人だったら耳栓でもして躱しちまう事も出来るんだが仲間と連携して戦ってる今みたいな状況じゃあ使えねぇしなぁ・・・頼むぜ?サクラ)ぐうっ!」

 

敵の術と仲間であるサクラの事を考えながらシカマルは、術の印を組んだ姿勢のまま幻術をかかってしまう

 

「シカマルっ!?」

 

「ハッ!相棒は多由也の幻術に嵌まっちまったな、岩撃!!」

 

シカマルが敵の術中に嵌まった事で動揺したサクラに次郎坊の強力な左のストレートが飛んでくる。それでもサクラは態勢を崩す事なく拳を受け止める。だがその威力により体が徐々に空いてきてしまう。

 

「くっ!」

 

「昇撃掌!!」

 

「がはっ!!」

 

次郎坊の上に向けての掌底をモロに受けてしまったサクラはシカマルの真横まで吹っ飛ばされてしまいその場に倒れてしまう。そんな2人に多由也と次郎坊が近づいてくる。

 

「へっ、梃子摺らせやがって」

 

「だがこれで終わりだな」

 

2人が話しながら静止している中、サクラがシカマルの足を掴みそのまま立ち上がる。

 

「はあ、はあ、はあ」

 

「何だ、まだやんのか?意外とタフだが、そんな様子じゃウチ等の相手は出来ねえぞ」

 

「その通りだ!さっさと諦めて俺達のエサになれ!」

 

そう言って次郎坊はサクラに向かって突っ込んでくる。サクラはシカマルから数歩離れて次郎坊の攻撃に対処していく。

 

「へっ!もう諦めろ!「ああ、確かにこれで終わりだ」はっ!」

 

その瞬間、シカマルの声が聞こえ、多由也の腹に衝撃が響く。

 

「が・・・がはっ!」

 

多由也がの腹に黒い槍が刺さっており背中まで突き抜けていた。

 

「忍法・影穿ちの術・・・影寄せの術を一点を貫く槍とする術だ。攻撃力が足りねえ俺のオリジナルだ・・・状態2になって全体的に強化されてるアンタ等にも効果があるのはサスケの協力で確認済みだ」

 

「だ、だが・・・お前はウチの幻術に、掛かっていた筈だ。それを、どうやって」

 

「ああ、そっちは俺の仲間が解いてくれてんだよ。あいつがこっちに飛ばされてきた時俺の足を掴んでたろ?そん時に幻術返しを掛けてもらったんだよ。そっから俺は幻術に掛かったふりをしながら術の準備をしてたんだよ」

 

「ぐっ・・・この・・・ゲスチン野郎がっ」

 

「終わりだぜ」

 

「多由也!待ってろ、今っ!?何だ!」

 

多由也を助けようとシカマルの方へ駆け出そうとする次郎坊だが、既にシカマルの影から枝分かれして発動している影首縛りの術に嵌っていた。

 

「ぐっ、このザコが舐めたマネをっ!!」

 

「そっちは任せたぜ、サクラ」

 

「ええ、任せて!」

 

「なっ!?」

 

シカマルの言葉にサクラが答える。サクラの声を聞き次郎坊が振り返るとそこには拳を構えて目を閉じているサクラがいた。

 

「葉さんの紹介で綱手様に弟子入りしてから3年以上・・・性質変化の修行も並行してだったから時間が掛かったけど・・・・・漸く溜まったわ!」

 

そう言って目を開けるサクラの額には修行が完成した証である白毫の印が浮かんでいた。

 

「いくぞぉっ!!」

 

サクラが物凄い爆発力で次郎坊に突貫し殴りつける。拳が当たる瞬間にシカマルは影を引っ込めていて完全に加減をしていない拳が次郎坊に直撃する。次郎坊はその威力に耐えられず吹っ飛んでいきサクラはそれに追撃する為にジャンプする。

 

「しゃーんなろー!!!」

 

吹っ飛んでいる次郎坊に向かって上空から強烈な一撃が炸裂した。その一撃は第四次忍界大戦で白毫の術が完成した時に十尾の分裂体を粉砕した時と同じ一撃だ。

 

「ぐはあああっ!!?」

 

地面にが陥没し、次郎坊がめり込む。そのまま動かなくなった次郎坊を確認し、近くに来たシカマルにサクラは確認を取る。

 

「はあ、はあ、はあ、や、やった・・・」

 

「ああ、俺等の勝ちだな」

 

シカマルの言葉にサクラは座り込む。その横にシカマルも座る。

 

「やったわね、シカマル!」

 

「ああ・・・ふぃー、疲れた〜」

 

「本当ね」

 

そうして2人は勝利を噛み締めながら笑い合う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

更に場面は移りサイ・ヒナタのコンビと左近・鬼童丸のコンビ?の場面に行く。

 

「さて!長ったらしい話なんかする気はねえ、早速始めようかっ!!」

 

そう言って鬼童丸は蜘蛛の巣状の糸を出す忍法・蜘蛛巣開をもう1度放ってくる。

 

「その糸は食らわないよ」

 

そう言ってサイは素早く鳥獣戯画を発動し狛犬を出す。その狛犬を突撃させ糸に絡ませる、狛犬は蜘蛛の糸で雁字搦めになるが直ぐに術を解除して墨に戻す。

 

「へぇ、便利な術持ってるぜよ」

 

「君も厄介な術を使うね」

 

鬼童丸とサイが対峙する中、ヒナタと左近が体術の応酬をしている。

 

「多連拳!」

 

「ふっ!」

 

左近の1発と右近の2発のパンチが来るがヒナタは2発を柔拳で弾き、最後の1発を躱して見せる。

 

「多連脚!」

 

「はっ!」

 

今度は左近の蹴りに右近の蹴りを合わせた3発分の蹴りが来るがこれも防ぎ躱し切る。

 

「ちっ、めんどーな奴だな」

 

「・・・貴方達が2人なのもそれぞれの体からそれぞれの体の部分を生えさせる事ができる事も聞いています。その情報があれば、広範囲を把握出来る白眼を持つ私には効きません」

 

「ちっ・・・オレ等兄弟の血継限界・双魔の攻はもうバレてるってよ、兄貴」

 

「・・・ああ」

 

左近の言葉に右近が目を覚まして返事をする。

 

「双魔の攻を知ってんなら、オレの寄生鬼壊の術も知られてっかもな・・・なら出し惜しみは無しだ」

 

「ああ・・・そうだなっ!」

 

右近が言葉から2人がゆっくり離れていき、同時に呪印が広がっていって2人は鬼の様な顔を持つ異形へと変わった。

 

「(来た・・・呪印の状態2、あの状態になると身体能力やチャクラ量も増大する・・・)」

 

「兄貴のお好みは?」

 

「・・・バラバラ」

 

2人の殺伐とした会話が終わり、2人同時に突っ込んでくるのをヒナタは構えをしながら見ていた。そのまま2体1の肉弾戦となるが、周囲ほぼ全域を感知できる白眼を持つヒナタには問題なく対処できている。

 

「くそっ、左近何やってんだ!」

 

「うるせーよ兄貴!そっちだって攻撃当てられてねーじゃねーかっ!」

 

余りにも攻撃が当たらない事に口調が喧嘩腰になっていくがそれでも攻撃を続けていく左近と右近だが、双魔の攻で1人の時の奇襲攻撃ですら効かなかったのに、2人に別れた事によって小細工などが無い格闘戦がメインになってしまい出力以外がヒナタで十分対処可能レベルなのでまるで相手になっていない。

 

「覚悟して下さい・・・貴方達は今、八卦の領域内にいます!」

 

ヒナタが姿勢を低くして八卦六十四掌の構えをとる。

 

「「くっ!」」

 

「八卦二掌!!」

 

「「ぐあ!」」

 

「四掌!!八掌!!十六掌!!三十二掌!!六十四掌!!!」

 

「「がはっっっ!!」」

 

ヒナタの六十四掌が決まり2人が吹っ飛ばされていく。

 

「何っ!(左近と右近があんなにあっさりっ!?しかもあいつらは状態2の状態だった、それであそこまでやられんのかっ!!)」

 

「流石はヒナタさんだね・・・幾らチャクラ量や身体能力が高くてもシンプルな体術なら負けないさ。じゃあ、今度は僕の番だね」

 

「っ!(やばい、こいつもあっちの女と同レベルだとすると出し惜しみなんざしてる場合じゃねーぜよ!)口寄せの術!!」

 

左近と右近がヒナタの攻撃で吹っ飛ばされ、その勢いにサイが乗っていこうとするのを感じて鬼童丸は直ぐに状態2になり下段の腕で雲の巣を作り、そこに手を置き口寄せを発動させて巨大蜘蛛を召喚する。

 

「散れっ!!」

 

「させないよ、鳥獣戯画!!」

 

鬼童丸が巨大蜘蛛が出した蜘蛛糸の塊を切り裂くと、夥しい量の子蜘蛛が出てくる。サイも負けじと鳥獣戯画で大量の狛犬を出して対抗する。

 

「ちぃっ!これならどうぜよ!!」

 

自身の攻撃が悉く対処されていくのに痺れを切らして自身の最強の忍術、蜘蛛戦弓・凄裂を使用しようとする。状態2で使用する粘金とチャクラ糸で作った巨大な弓矢での必殺の一撃。しかし本来なら遠距離からの不可視の一撃なのだが目の前で術の準備をしてしまったのでサイは素早く対処してみせる。

 

「させないよっ!」

 

サイは懐から巻物を取り出し開く、そこには墨と書かれた封印式があった。封印式に手を置き開封の術を使用して空中に墨の入った入れ物を大量に出し、それを地面に落として辺り一面に墨をばら撒いた。

 

「何だ!こりゃ・・・墨かっ!」

 

「ボクの最新作品、しっかり目に焼き付けてね。」

 

サイがばら撒いた墨と筆を繋げて絵を描いていく。その絵は巨大なタコの脚を持ち人の胴体、雄雄しき牛の頭を持つ尾獣、牛鬼の姿だった。その大きさは墨の量も合間って本人と装飾ない大きさまで大きくなった。

 

「忍法・鳥獣戯画・・・・・八尾・牛鬼!!」

 

「なっ!?」

 

「ヒナタさんっ!」

 

「はいっ!八卦空掌!!」

 

サイの合図にヒナタが空掌で左近と右近を鬼童丸の近くに吹き飛ばした。チャクラが練れない2人は状態2も解除されて何の抵抗も無く吹っ飛ばされる。

 

「「ぐっ!?」」

 

「左近!右近!!」

 

「ヒナタさんこっちに!・・・尾獣八巻きっ!!!」

 

サイの呼び掛けでヒナタが墨牛鬼の懐に入ると、墨牛鬼が全身に蛸足を巻きつけ、それを捻り上げるように高速回転する。その反動で鬼童丸達を森諸共吹き飛ばした。

 

「「「ぐあああああっ!!!?」」」

 

吹き飛ばされた3人は地面に投げ出されてしまう。鬼童丸は辛うじて意識があり立ちあがろうとするが左近と右近はそのまま気絶してしまう。

 

「はあ、はあ、はあ、く、くそっ」

 

何とか立ち上がった鬼童丸の元に尾獣八巻きの煙の中から瞬時に移動して来たヒナタが肉薄する。その手にはチャクラが獅子の頭の形になった柔歩双獅拳が既に構えられていた。

 

「なっ!?(状態2が解けて、体がっ、動かない!)」

 

「柔歩双獅拳っ!!」

 

「がっ、は・・・っ!」

 

チャクラで出来た獅子の頭に経絡系を食らいつかれ、そのダメージを最後に鬼童丸は地面に倒れてた。

 

「や、やった・・・やったね、サイ君!」

 

「ええ、ボク達の勝ちだね」

 

此方のコンビは相手の得意な戦い方をさせないまま完勝で幕を閉じた。




次回は葉達やヤマト達の戦いを書いていきたいと思います
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