霊と踊る仙人が異世界を謳歌する   作:蔵元優輔

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遅くなりました


第八十九話

前回、人柱力達の拉致報告を受けてナルト達の修行と共に木ノ葉も暁捜索が始まった。原作通り火ノ寺襲撃が起こりアスマ小隊が換金所をあたり、地陸の遺体を換金所に持ってきていた角都・飛段の不死身コンビと遭遇する。2人の出鱈目な能力に翻弄されアスマが呪術・死司憑血を受けてしまい飛段が自らを自傷した時のダメージがアスマを襲う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アスマーーーっ!!」

 

ダメージにより吐血して疼くまるアスマにシカマルが叫ぶが、飛段が愉快そうに話しかける。

 

「どうだ?致命傷といえる痛み・・・たまらねぇだろ?」

 

飛段は自身に刺さった鎌を刺さったままグリグリ動かす。それによりアスマには鎌が動く度に想像を絶する激痛が襲いかかっていた。

 

「どうなんだよっ!!」

 

「がぁっ!はあっ、はあっ、はぁっ」

 

「「アスマ隊長っ!!」」

 

「お前等の相手は俺だ」

 

「どけっ!!」

 

コテツが鎖の付いた鈍器を口寄せし、イズモも術の準備を始めるがそれより早く角都が腕を触手により伸ばし2人の首を鷲掴んだ。

 

「大人しくしていろ」

 

「「があっ!!?」」

 

角都はそのまま体から雷遁が発生して腕を通して2人を感電させる。

 

「ちく・・・しょう・・・・・」

 

「ぐっ・・・」

 

「やっとあの痛みを味わえる・・・てめーを殺す痛み」

 

「はあ、はあ、はあ、はあ・・・」

 

「た、隊長ォォ!」

 

「くそォォ!」

 

「やめろォ!!」

 

「終わりだ・・・」

 

角都の言葉と共に飛段が折りたたみ式の槍を胸に突き立てた。

 

「・・・・・ゴフッ」

 

「アスマーーーーーっ!!!」

 

それにより膝立ちになっていたアスマはベストや服の内から血が流れ出て、口からも血を吐きそのまま倒れてしまう。

 

「き・・・きもちイイ・・・」

 

「・・・のヤロー・・・このヤローがーーーっ!!」

 

アスマをやられた怒りを顔に出しながらシカマルが突貫するが、角都が冷静に拘束しているイズモをシカマルにぶつける。

 

「「ぐあっ!!」」

 

角都がシカマルの攻撃を未然に防ぐと飛段は槍を懐にしまい、鎌を引き抜く。

 

「こっちは終わったぜ」

 

「こちらももう終わる」

 

角都がイズモとコテツにトドメを刺そうとすると、角都と飛段の周囲に大量の鴉が現れる。

 

「!」

 

「!?何だコリャ!?」

 

「目眩しか・・・・・!!」

 

飛段も角都も鴉を振り払おうとしているが鴉の隙間から突然刀を突き出したシスイが現れた。

 

「(何っ!?)」

 

角都は土矛を瞬時に発動し刀の突きは防いだが、シスイは万華鏡写輪眼を発動させ緑色のオーラを纏い須佐能乎の第2形態を作り出す。シスイは須佐能乎槍を振りかぶり地面に叩きつけた。

 

「これは、須佐能乎か」

 

「んだありゃあ!っ!?」

 

「火遁・豪火球の術!!」

 

シスイの須佐能乎にびっくりしている飛段に向かって鴉を口寄せして隠れていたイタチが豪火球を放つ。だが飛段は巨大な火球に驚くがしっかり見切り躱していく。

 

「うおおおっ、あっぶねー!」

 

「躱したか」

 

鴉に紛れてチョウジがアスマを担ぎ近くの建物の上に向かう。

 

「シカマル、助けに来たわよ!」

 

「いの・・・チョウジにシスイさん、イタチさんまで・・・」

 

いのによってシカマルもチョウジが登った建物に上がるが、そこに角都とシスイも来る。

 

「賞金首は渡さん」

 

「おいおいお前の相手は俺だぜ」

 

「どんだけジタバタしようとお前等は神に捧げられる贄だ」

 

「そんな事はさせない」

 

角都、飛段共に戦闘を再開しようとし、シスイとイタチは迎撃態勢を取る。だが2人が動こうとするとハッとした顔をして動きが止まる。

 

「「!」」

 

「・・・もう少し待ってくんねーかなァ・・・これからがいい所なんだホント」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「尾獣共を封印する・・・今すぐ跳べ。最優先だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だから言ってんだろ・・・もう少しだけだってよ!」

 

「飛段止めろ」

 

飛段が誰かと話をしているようで、それを角都が諌める。

 

「行くぞ飛段」

 

「あのクソリーダー・・・今度呪ってやろーか、ったくよー!」

 

「(・・・あいつの言い方、暁のリーダーからの通信か)」

 

イタチは飛段等の言葉から彼等がこの場を引くのだと察し、シスイに追わないことを合図する。

 

「いの!チョウジ!アスマを連れて行くぞ!!」

 

「だからァ!てめー等俺等が戻って来るまでじっとしてろ!そいつはもう死ぬからよーっ!!じゃあなクソヤロー共!!」

 

飛段の言葉と共に角都と飛段は煙と共に消えてしまう。

 

「チョウジ、急いで兄貴達の元に向かうぞ!いの、移動する間に医療忍術を」

 

「・・・もういい・・・」

 

「「「!」」」

 

「・・・もう、俺は、ここまでだ・・・それぐらいは、自分で分かる・・・へっ・・・お前等も、分かっているはずだ」

 

「うるせえ!アンタは黙ってろ!!葉の兄貴なら治してくれる!!」

 

「先生でもさすがに・・・離れている相手の治療は、出来ないさ・・・」

 

「(・・・ここも・・・ここも・・・急所を4箇所も・・・ここまでの大怪我、私じゃ・・・っ)」

 

「・・・最後に、ゲホッ・・・いの・・・チョウジ・・・シカマル・・・お前達に・・・言っておきたい事がある・・・」

 

「先生、もう喋っちゃ駄目だよ!「チョウジ!」っ!」

 

「いのも・・・」

 

「!」

 

「アスマ先生の言葉を・・・しっかり聞け」

 

「いの・・・」

 

「・・・はい・・・」

 

「お前は気が強いが・・・面倒見のいい子だ・・・チョウジもシカマルも・・・こいつ等不器用だからな・・・頼むぞ」

 

「・・・はい」

 

「それから・・・サクラには負けんなよ・・・忍術も・・・恋もな・・・」

 

「はいっ!」

 

「チョウジ・・・お前は・・・仲間想いの優しい男だ・・・だからこそ・・・誰よりも強い忍びになる・・・自分にもっと・・・自信を持て・・・」

 

「・・・うん」

 

「それと・・・少しダイエットしないとな・・・」

 

「無理かもしれないけど頑張ってみる・・・」

 

「そして・・・シカマル・・・お前は頭がキレるし・・・忍びとしての・・・センスもいい・・・火影にもなりえる・・・器だ・・・まあ・・・めんどくさがり屋のお前は・・・ゲホッ・・・嫌がるだろうがな・・・将棋・・・お前に1度も・・・勝てなかったな・・・けどもう、いいよな?止めてたタバコも・・・俺のポーチに入ってる、最後の一服を」

 

それを聞いたシカマルは懐にあるタバコを咥えさせて火を付けてあげる。少しの間降り出した雨の音だけが聞こえる中、アスマはタバコを落とす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、ナルト達第七つの班は雨が降る中修行を続けていた。

 

「「「「「「「「ぐあああああっ!!」」」」」」」」

 

「はあ、はぁ、はあ、はあ」

 

螺旋丸の弾けた衝撃でナルト達が吹き飛んでいく。それを見ていたカカシとヤマトがナルトの本体の元に向かう。

 

「大丈夫かい?」

 

「ああ、大丈夫だってばよ・・・」

 

「螺旋丸に風の性質変化を加える修行に入って1日と少し、影分身は200人程度・・・1人での修行時間として換算すると約5000時間・・・まだまだ足りないか」

 

「けどこの修行、チャクラコントロールがムズすぎて影分身は200人が限界だってばよ・・・なんか、永久に出来ねー気がするってばよ・・・」

 

「ナルト・・・」

 

「そもそも螺旋丸を作るのにもかなりの集中力が要るのに・・・その上性質変化なんてムチャだってばよ・・・」

 

「・・・いつになく弱音吐くね、お前らしくない。それでもお前は俺の知ってるうずまきナルトか?」

 

「・・・でも、今回ばかりはムリだってばよ・・・」

 

「それでもやらなきゃな」

 

「じゃあカカシ先生は右見てる時に、同時に左を見ろって言われて出来んのかよ!?」

 

「・・・!」

 

「(確かに、そりゃ無理だ)」

 

「成程・・・そういう事か。なら出来ない事もない」

 

「「「えっ!?」」」

 

ナルトの言葉にヤマトが心の中で同意するがカカシは出来ないことは無いと言う。

 

「影分身の術!」

 

カカシは影分身を出し、そして2人のカカシが左右をそれぞれ見る。

 

「右を見ながら」

 

「左を見るってのは・・・こういう事だろ?」

 

「・・・っ!?そっかーっ!!」

 

「(・・・今ので何か分かったの?)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『二尾が終わり次第三尾も封印する。これから6日は掛かる。覚悟しておけ』

 

『マジかよ・・・長ーな!こっちは雨だぜ』

 

『今回はとりあえず2匹、という話だ。文句を言うな』

 

『木ノ葉の奴等もう少しで皆殺しに出来たんだぜ!無神論者共にジャシン教の存在を知らしめてやる所だったのによォ!!』

 

『木ノ葉は無神論者では無い・・・先代を神とし火の意志を思想に行動する。まあ、そんなものは戦う為の大義名分だとも言えるがな・・・』

 

『てめェ・・・そりゃ俺を馬鹿にして言ってんのか!あァ!?』

 

『いや・・・お前の戦う理由を馬鹿にしたつもりは無い・・・俺も同じ穴のムジナだからな、戦争の理由なんてのは何でもいい。宗教、思想、資源、土地、怨恨、恋愛、気まぐれ・・・どんなくだらない理由でも戦争するだけの理由になってしまう・・・戦争は絶対に無くならない、理由は後付けでいい・・・本能が戦いを求める』

 

『誰もてめーの長ったらしい話は聞いてねーんだよ!俺には俺のやり方ってもんがある、俺自身の目的もある!全てを組織に委ねるつもりはねーからな!』

 

『暁という組織に属している以上、その目的にも協力してもらう。暁の目的が達成されればお前の願いもすぐに成就するだろう・・・』

 

『フン・・・あれこれ格好つけた所で暁の目的は唯の金集めになってるじゃねーかっ!角都と同じだ・・・戦う理由で1番嫌いなタイプだぜ!!』

 

『そうだ・・・確かに当面の目的は金だ。・・・が本来暁の目的は別の所にある。その目的の為に莫大な金が要るんだ』

 

『俺はこん中じゃ新入りの方だからな、お前の口から詳しい事も聞いたことねー!俺のいねーとこでコソコソと・・・』

 

『・・・拗ねているのか?フ・・・ならそろそろ教えてやろう。暁の最終目的は段階を踏む事で達成出来る。それは全部で3段階・・・まず第1が金だ』

 

『チィ・・・』

 

『そして第2段階がその金を元手に忍世界初の戦争請け負い組織を作る事だ』

 

『・・・オイオイそれじゃあ他の忍里のやってる事と同じじゃねーか。依頼をこなして報酬を得るって事だろーが!てめーは召し抱えてくれる国も無エ小さな里の長にでもなりてーのか?くだらねェ・・・』

 

『フッ・・・まるで違う・・・国お抱えの里とはな・・・順を追って説明してやる。協力な忍び里を持つ国にとって忍びビジネスはその国の収益において大きな役割を担っている。忍び里は国内外の戦いに参入する事で莫大な金を稼ぎ、国の経済を支えていると言っていい、つまり国が安定した利益を得るにはそれなりの戦争が必要になる・・・しかし今の時代、小さな戦いこそ数あれかつてのような大戦は無くなった。例の新たな六道仙人の所為で五大国が和平を結んでしまったから更に争いは起こりづらい、それにより小国などは里を縮小し、多くの忍びが行き場を失った・・・忍びは戦う為に存在する。国の為に命懸けで働いた見返りがこの有様だ。忍び五大国はまだいい・・・国も里も大きく信頼もある。他国からの依頼も多く安定している・・・が、小さな国はそうもいかない。忍里の保有には戦時と同じかそれに近いレベルで平時にも莫大なコストが掛かる。だからと言って里を縮小し過ぎれば突然の開戦に対応出来ない・・・だから我々が作るのだ!国というものに属せず必要な時に必要なだけの忍びを用意し必要な力を持ってあらゆる小国や小さな里から金で戦争を依頼として請け負う組織!』

 

『戦争を請け負うだと?』

 

『そうだ・・・最初ははした金であらゆる戦争を一手に引き受け戦争市場を牛耳り、さらには尾獣を使い市場の大きさに合わせて戦争を引き起こし、やがて全ての戦争をコントロールし独占支配する!』

 

『だが五大国にはてめーも言ってたあの麻倉葉がいるじゃねーか、あいつがいる限りそんな事は出来ねーだろ!』

 

『それについては考えているさ・・・話を戻すがそれに伴いこの大国の忍び里というシステムも崩壊・・・暁を利用せざるを得なくなる・・・そしてその先にある本当の目的に我々は辿り着く・・・目的の第3段階・・・』

 

そう言って雨隠れの里にいる暁の首領・ベインは座ったまま右手を目の前に上げ、何かを握る動作をする。

 

「世界を征服する・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場面は移り、第七班の方に戻る。離れて修行をしていたサスケとサクラも集まりナルトを見ている。ナルト3人の手には小さな刃の付いた螺旋丸が回転していた。

 

「やった!」

 

「何かコツが掴めてきたってばよ!」

 

「なるほどね・・・お前の思い付きってそういう事だったのか・・・そもそも螺旋丸でさえチャクラ放出係と形態変化の係の2人組でやってたからな・・・お前は」

 

「そ!3人目の俺でもって風の性質変化をやる係を作れば良かったんだってばよ」

 

「1人で左右を同時に見る事が出来ねーなら」

 

「右を見る奴と左を見る奴とに分裂して役割分担すりゃいいだけの話だったんだってばよ」

 

「さっきの俺の影分身がヒントになったって訳ね(とは言ってもそりゃあ膨大なチャクラと影分身のあるナルトだからこその方法論だ・・・俺は兎も角ミナト先生であっても不可能なやり方だ・・・ったくコイツは・・・)」

 

「そういやサスケ、お前どうしてこっちに来たんだってばよ?」

 

「ああ、こっちもコツが掴めてきたとこだったんだけどな。兄さんがどっかから呼ばれたみたいでな、俺に声掛けて飛雷神で行っちまったんだよ。スピリット・オブ・サンダーも行っちまったからこっちに合流したってわけだ」

 

「いやいや・・・流石は意外性No.1の忍者だな、ナルト・・・なんだかな、俺はお前の事が・・・ものすっごく好きになってきたぞ!」

 

「「「うわぁっ!」」」

 

カカシの発言にナルト達はゾッとした顔をした。それにより集中力が切れて風遁・螺旋丸が破裂した。

 

「いきなりキモい事言うなってばよ!コノヤロー!!ビックリしてせっかくの新術が弾けちまったじゃねーかァ!!」

 

「イヤ・・・そう言う意味じゃなくてね・・・なんて言うかその・・・」

 

「いや〜〜〜っ!!?」

 

「全く、何やってんだか・・・ん?皆ちょっと待っててね」

 

「あれって、イズモさんよね?」

 

「ああ、何の話だろうな」

 

皆でイズモとヤマトが話しているのを見ていると、ヤマトが驚いた顔をした後、こちらに歩いてくる。その顔をかなり深妙な顔をしていて今にも消えてしまいそうだ。

 

「先輩、皆修行は中止して一度木ノ葉へ・・・」

 

「ええっ!?」

 

「・・・どしたの」

 

「・・・猿飛アスマさんの小隊が暁と戦い、アスマさんが意識不明の重体で木ノ葉病院に運ばれたそうです」

 

「「「「っ!!?」」」」

 

ヤマトからの凶報に第七班は急いで木ノ葉病院に向かう。受付も軽く済ませてアスマの病室を目指す。そうして辿り着いた病室の前にはシカマルがいた。

 

「シカマル、アスマ先生は」

 

「ああ〜何てったらいいか・・・まぁ取り敢えず行ってやってください」

 

シカマルの様子に若干嫌な予感が過ぎるも部屋の中に入る。

 

「アスマっ!?」

 

「「「アスマ先生!?」」」

 

「よお、お前等。見舞いに来てくれたのか?」

 

「「「「・・・・・は?」」」」

 

部屋に入ると病衣を着て笑っているアスマと呆れた顔で林檎を剥いている紅に担当医としている俺とヒルゼンさんがいた。

 

「あ、アスマ?お前意識不明の重体じゃ・・・」

 

「暁の奴等にやられたのは本当だ・・・起きたのもついさっきだしな」

 

「俺もびっくりしたよ。シスイから呼ばれたから行ってみたらいのもチョウジもシカマルも泣いてるし、シスイ達もお通夜状態だし周り見たらアスマの魂が天に召されそうになってるし」

 

「いや〜、俺も目を開けたらスピリット・オブ・サンダーに握られたもんだからびっくりしたんですよ?」

 

カカシがすでにアスマが起きていて驚き、アスマがそれに明るく返す。

 

「葉さん、取り敢えずアスマ先生は大丈夫なんですね?」

 

「ああ、流石に魂が抜けるまでいってたからな・・・完全に回復するまではしばらく入院だな」

 

「そういう訳だ。悪ぃが頼むぞ、カカシ」

 

「ああ、分かってるさ。お前はゆっくり休めよ」

 

「アスマ先生、また来るってばよ!」

 

「ああ、今度来る時は高級菓子でも持ってきてくれ」

 

「そこはフルーツの盛り合わせだろ?」

 

「それじゃあ私達も帰るわね」

 

「それではの」

 

アスマと軽く話して第七班と紅、ヒルゼンさんは帰っていく。それと同時にシカマルが入ってくる。

 

「シカマル・・・そんな訳でアスマ班は一時解散だ。後は頼むぞ」

 

「何言ってんだ・・・いつでも俺達はアスマ隊第十班だろうが・・・まかせろ」

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後、シカマル達は独自に暁に挑む為準備していた。そしてある日のまだ日も登っていない時間に第十班の3人は門の前に集まっていた。

 

「準備出来た?」

 

「行くよ・・・シカマル」

 

「良し・・・行くか」

 

準備を終えた3人が歩き出すと、その後ろにミナトさんが飛雷神の術で現れた。

 

「待つんだ!」

 

「「「!」」」

 

「どこへ行くんだい?」

 

「四代目様」

 

「任務命令は継続中っすよね・・・まだ18の小隊が散らばって動いてる。俺等は新しく隊を編成してこれから任務に向かうとこっすよ」

 

「独自行動はいけないよ。暁が戻ると言ったポイントにはちゃんとした小隊を送るから・・・シカマル君・・・君はこちらで再編成した小隊に組み込み、それから新しい作戦を立ててから行ってもらうよ」

 

「後で増援送ってくれればいいっすよ。いのとチョウジと俺の線ですでに作戦も立ててありますから」

 

「そこまでにしておけ」

 

4人が話している所に、扉間さんまでが飛雷神で現れた。

 

「に、二代目様」

 

「お前達の隊長はやられた、今のお前達は3人きりだ。小隊はフォーマンセルが基本だ、隊長のいないお前等に何が出来る・・・」

 

扉間さんからの厳しい言葉にシカマルはライターをいじりながら返していく。

 

「アスマならいますよ」

 

「そんな茶番でワシが許すと思うか?」

 

「俺達だって馬鹿じゃないっすよ。死にに行くつもりなんて毛頭無いっすから・・・ただ」

 

「ただ・・・何だ?」

 

「このまま逃げて筋を通さねぇまま生きてく様な・・・そういうめんどくさー生き方もしたくねーんすよ」

 

「奈良の小僧・・・お主はもう少し賢い奴だと思っていたのだがな」

 

「小隊は4人いればいいんですよね」

 

「っ!カカシ」

 

「カカシ先生!」

 

「第十班には俺が隊長として同行します、それでどうですかね?」

 

「カカシ・・・でもね」

 

「止めた所でコイツ等行っちゃいますよ。だったら俺が付いてけば監査役にもなりますし・・・無茶はさせませんから」

 

「・・・・・」

 

「「「「・・・・・」」」」

 

「はぁ・・・分かったよ、行っておいで」

 

「やった〜!」

 

「・・・はぁ〜、四代目・・・やはりお主は甘いな」

 

「も、申し訳ありません・・・」

 

「謝るな、今の里の長はお主だ。ワシ等は意見はするが強制はせん」

 

「ナルト達はいいんすか?カカシ先生」

 

シカマルはナルト達の修行について聞くと、カカシは包帯が巻かれた右手を見せる。

 

「その右手・・・」

 

「なーに、俺はもうあいつにとっては用済みだ。それに今は、ヤマトが隊長になってるしね」

 

「へっ、ナルトの奴・・・」

 

「それじゃあ、アスマ班行きますか!」

 

「・・・感謝するぜカカシ先生!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして新たな隊になったカカシ達は移動する中で作戦会議を行なっていた。

 

「シカマル・・・まずはお前の作戦を聞こう」

 

「カカシ先生が入った事で少し作戦を変更したいんすけど・・・」

 

「分かった・・・説明してくれ」

 

「いくつかのパターンに分けて説明する。全員、しっかり頭に叩き込んでおいてくれよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃ・・・隙を見て使って下さい。渡しておきます」

 

「分かった(入ったばかりの俺に合わせてすぐに作戦を再構築するとはね・・・大した奴だ)」

 

「作戦を頭に入れたらシミュレーションを頭の中で3回以上やっといてくれ。イメージトレーニングをやるのとやらないのとじゃ作戦成功率がまるで違うからな」

 

「うん!」

 

「オッケー!」

 

「よし、行くか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『これで二尾、三尾も封印した・・・残りは日を改めてやるとしよう・・・解散だ』

 

『やっとかよ!』

 

『木ノ葉へ向かうぞ、飛段』

 

『木ノ葉だと・・・角都、飛段、お前等木ノ葉へ行くんなら1つ忠告しとくぜ・・・うん。あそこにはうずまきナルトって人柱力がいる、そいつに遭ったら気を付けるこったな・・・うん』

 

『オイオイオイ!てめーと一緒にすんじゃねーよデイダラちゃんよォ!角都に腕くっつけてもらった若輩もんが!』

 

『首よりはマシだ・・・』

 

『ってオイ!コラ角都!てめーはどっちの味方だ!?』

 

『いいから行くぞ』

 

『チィ・・・』

 

「6日もじっとしてたからな・・・暴れまくってやるぜ・・・!おい角都、どこへ行くんだよ?換金所はこっちだろーが!」

 

「・・・お前はバカか・・・」

 

「何だとぉ!?」

 

「俺達の目的は人柱力だ。わざわざ戻ると言った場所へ行って、待ち伏せを食らう必要は無い・・・あの賞金首も今頃は木ノ葉へ回収されているだろうしな・・・別のルートで木ノ葉へ向かう」

 

「・・・んー・・・そりゃそうだなホント」

 

「ああ、それと・・・」

 

「ん?」

 

話の途中に角都が懐から何かを出し、飛段に投げつける。それは先の戦いで落とした飛段の額当てだった。

 

「その首の傷は見苦しい・・・これで隠しておけ」

 

「ん?俺の額当てじゃねーか!オイオイわざわざ拾っといてくれたのか!何だよ、お前結構いいとこあんじゃねーかよ!」

 

「五月蝿い・・・行くぞ」

 

「あ、おいちょっと待てよ、待てって角都!お前結構俺の事好きだろ!えっ!」

 

「黙れ、それ以上喋ったら殺すぞ」

 

「ははァ!そんなに照れんなって!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いのが心転身で鷹に乗り移って角都と飛段を探していると、道なき道を歩いている2人を見つけた。

 

「(見つけた!・・・心転身の術・・・解!)」

 

2人を確認したいのは術を解く。

 

「どうだ?」

 

「見つけた!奴等やっぱり別ルートを通ってる。ここからニ時の方向、10分でぶつかる」

 

「よし行こう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「飛段・・・」

 

「ああ・・・」

 

飛段と角都合図も無く左右に移動すると、2人の間から影が襲い掛かる。

 

「「!!」」

 

影を避けると上から苦無の様な物が投擲されてくる。瞬時に対応しようとする2人だが、その投擲物には起爆札が取り付けられていた。

 

「っ!(チィ、くそ!)」

 

「っ!(起爆札か!)」

 

2人が迎撃した瞬間、起爆札が爆発して2人を煙が包んだ。すぐに2人が出てくるが飛段はワイヤーが破壊されて鎌が吹っ飛びんでいく。

 

「くっ・・・角都っ!」

 

「腕を硬化した、怪我は無い!・・・それより影には気を付けておけ・・・」

 

「ハッ!何度も同じ手を食らうかよっ!」

 

「飛段、上だ!」

 

「!」

 

角都の声に上を向くとシカマルが苦無のような物を投げている所だった。

 

「(また起爆札!)飛段躱せ!」

 

タイミング的に躱す方がいいと思った角都が躱すよう叫び、2人共苦無を躱す。だが苦無に取り付けられていた起爆札は地面に刺さっても爆発しなかった。

 

「!?(起爆しない!?)っ!?」

 

「・・・やられたな・・・」

 

シカマルは飛段と角都を飛び越え降り立ち、振り返りながら術の成功を言葉にする。

 

「影真似手裏剣の術・・・成功」

 

「(動かねェ・・・)ヤ、ヤロー・・・」

 

「俺が投げたそいつはチャクラ刀だ。そいつは使用者のチャクラの性質を吸収して、使用者の術に基づく効果を発揮する。つまりそのチャクラ刀が俺の影真似の術を発動させてんのさ。つまり俺は初めからアンタ等の影を狙って撃ったのさ!」

 

「(この起爆札はフェイク、紙切れか・・・成程、最初の起爆札付きの苦無は2度目のチャクラ刀を確実に躱して避けさせる為の伏線・・・それに、影で俺達の注意を足元に引き付けたのは上からの攻撃をギリギリで気付かせてギリギリで躱させ俺達の影を確実に射る為・・・こいつ、かなりの切れ者)」

 

「オイオイ何黙りこんでんだよさっきから!てめーまで捕まってどーすんだよ角都!オイ!オイ!オイ!こりゃハッキリ言ってマズいんじゃねーのかァ!?」

 

「まずい?・・・俺の計算じゃこの手順でお前等を捕まえた時点で終わりだ」

 

そう言うとシカマルは影真似の術の影を飛段に伸ばす。影真似を成功させてすぐ、影を触手状に変化させてチャクラ刀を回収する。

 

「(シカマル、うまくやったな・・・)」

 

「・・・ヤロー・・・」

 

「今度は、狙う順番を間違えねーからよ」

 

隠れて様子を伺っているカカシが賞賛する中、シカマルは飛段を操って後ろに飛んでいた鎌を拾わせる。

 

「てめーの顔は覚えたぜ!俺がどーなろうとぜってーぶっ殺す!!」

 

「お前・・・頭悪いだろ」

 

そう言ってシカマルは飛段を操って角都を襲わせる。

 

「角都ッ・・・かわせェ!!」

 

「・・・っ!」

 

飛段の鎌が当たる瞬間、角都は身を屈めて攻撃を躱す。

 

「!?」

 

「よっしゃー!!」

 

「!?」

 

「・・・!?(どういう事?)」

 

シカマルが躱された事を驚き、飛段は喜んでいる。チョウジやいのも驚愕している、どうやってシカマルの影真似手裏剣の術を破ったのか・・・それは腕をあらかじめ地面に隠しており、その腕を飛び出させてチャクラ刀を引き抜くという方法だった。

 

「(起爆札で攻撃した時・・・あの時か・・・煙に紛れて右腕を地面に・・・)」

 

「終わりだと言ってはいても俺の能力は未知数・・・ならばきちんと距離をとって次の手を仕掛ける・・・俺の連れと違って賢い・・・だが戦闘中に分析ばかりしていても、全てが計算通りに行くもんじゃ無い」

 

「フン・・・ん?オイ角都!連れと違ってってのはどーゆー意味だっ!?」

 

「そのままの意味だ馬鹿が」

 

「!!くっ!クソ!体が・・・!角都何とかしろっ!!」

 

シカマルに操られた飛段が鎌を振り回しながら角都に迫る。その攻撃を余裕を持って躱し続ける角都だが後ろにある木にぶつかり動きを止めてしまう。

 

「しまった!」

 

「(今だチョウジ!!)」

 

角都が木によって動きが止まった瞬間、その木の上からチョウジが降下しながら術を発動させる。

 

「肉弾針戦車!!」

 

「角都ーーーっ!!」

 

チョウジの肉弾針戦車により角都は潰されたように見えた。飛段が名前を呼んでいるので万が一が脳裏によぎったのかも知れない。そして衝撃により生じた土埃からチョウジが出てくる。

 

「どう言う事なの?」

 

「やっぱりシスイさんの言う通りか・・・おそらくあれは体を硬化する土遁・土矛っつー術だ・・・それがあいつの基本戦術」

 

「良く分析している・・・そうだ、俺にはどんな物理攻撃も通じない」

 

「よっしゃ!そろそろ反撃といこーぜ角都!!さっさとこの術を・・・」

 

「っ!!」

 

飛段が術を解いてもらおうと角都に話しかけるが、その瞬間にカカシが雷切で角都を後ろから襲い心臓を貫いていた。

 

「ハァーーー!!」

 

 




次回は更に続きですね
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