霊と踊る仙人が異世界を謳歌する   作:蔵元優輔

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遅くなりました


第九十二話

前回、角都と飛段の不死身コンビを倒したナルト達。木ノ葉に戻ったナルト達が休息している中、自来也さんが原作通りに雨隠れの里への潜入を申し出た。俺からの保険を渡した上で潜入し、かつての弟子である小南、そして暁のリーダーであるペインと対峙した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こいつ相手に様子見は無い、最初から全力で行くからの!」

 

そう言って自来也さんは左掌の地丘辺りを噛み切り、目の隈取をただ書き足し両掌の地丘を合わせて血を付け最後に合掌の形をとる。

 

「仙人モードを使う!!」

 

「なっ・・・まさか・・・では!?」

 

「そのまさかよ・・・あの二大仙人を口寄せする!!だがあの2人を呼ぶまでちっとばかり時間がかかる・・・その間、この手を離すことは出来ん・・・頼む!それまで時間を稼いでくれ!」

 

「分かった・・・不器用なりにやってみよう」

 

自来也さんとガマケンさんが話し始めると、ペインは自らの口寄せ動物の口の中に収まり、口寄せ動物がカメレオンの見た目通り姿を消してしまう。

 

「消えおったか!厄介だの・・・何処で見つけて来たんだあんなのを・・・」

 

「う〜〜〜む、戦いにくいな」

 

「消えたとあっては結界戦術でやるしかないのお」

 

そう言うと自来也さんは

 

「(確かあれは・・・足を踏み入れたら探知するタイプの結界忍術・・・ならば)」

 

ペインは口寄せの術で更に3つ首の大きな犬を呼び出し、自来也さんに襲い掛からせる。

 

「っ!結界を見て攻撃力の高いのに変えてきたか!ガマケンさん!!」

 

「応!」

 

自来也さんの呼び掛けにガマケンさんは二又の金棒で犬の3つ首を纏めて捉えてしまう。

 

「器用じゃねぇか!」

 

「いえいえ!自分、不器用なもんで」

 

「っ!何!」

 

だが犬はそれぞれの首が分かれて新たに体が生えて3体の犬になってしまう、口寄せ対象が殴られるたびに分裂し、ダメージによる口寄せの解除が無効となる分裂口寄せの術だ。

 

「な、何じゃこりゃ!」

 

「ぐあっ!」

 

増幅口寄せの犬が分裂しながら襲い掛かってくる中、二又の金棒と杯の盾を駆使して何とか防ぎ切るガマケンさん。

 

「大丈夫か、ガマケンさん・・・出来ればもう少し上手くやれんもんかのお」

 

「自分、不器用なもんで・・・」

 

「こいつら、殴る度に増えとるのお・・・最早何者かすら分からん、自ら増幅口寄せの術に縛られたワン公か!?」

 

その後、犬が襲い掛かってくるが自来也さんが大蝦蟇の胃袋に分裂した全ての犬を落とし何とか撃退した。しかし直ぐに鳥の口寄せが突っ込んで来てガマケンさんが杯の盾でそれを防ぐが建物の中まで吹っ飛ばされてしまう。

 

「全く、術者が消えてしまっては手が出せんのお・・・ガマケンさんは何か妙だとは思わんか」

 

「自分、不器用なもんで・・・良く分からんのですが・・・」

 

「六道仙人であるハゴロモ様や葉と同じ眼を持っていたあやつは教えた術を全てマスターしたどころか1人では本来有り得ぬチャクラの性質変化7通りの全てをやってみせた。主流忍術全てに精通した力を持ち、10歳にしてあらゆる術を使いこなした・・・なのにだ、何故口寄せの術しか使ってこない!?」

 

自来也さんが叫んだ瞬間、自来也さん達の近くに巨大なサイの口寄せが現れる。

 

「(自分で戦うまでも無いと言うのか?)もう大丈夫だ、ガマケンさん!もう十分だ、戻ってくれ!後はワシがやる!!」

 

「すまん!」

 

ガマケンさんが消え、その瞬間サイの口寄せが突進してくる。自来也さんは避けもせず角付近にしがみ付き、そのまま建物を粉砕しながら進んでいく。その様子をカメレオンの中から見ていたペインは戦いの終わりを感じたがその瞬間、サイの口寄せが弾丸の様なスピードで吹っ飛んでいきそのまま消えてしまう。

 

「(・・・何だ?)」

 

ペインがその様子に驚いていると、サイの口寄せが開けた穴から下駄の音と共に喋り声が聞こえてくる。それも3人分だ。

 

「・・・小僧!おぬしゃ何でこがーな騒がしいとこばーにしか口寄せせんのじゃ!?ブン太が怒るのも無理ねーわいそりゃあ!!」

 

「まぁそう言うなや母ちゃん。自来也ちゃんにも事情いうのがあらなーやそりゃあ」

 

「父ちゃんは黙っときんさい!!」

 

「お久し振りにこんなんで申し訳ありませんの・・・頭に姐さん」

 

「しかし小僧・・・おぬしゃ女子にもてんよーなるゆーてその体は嫌がっとったんじゃろーがの」

 

「そうも言ってられなくなりましての・・・なにせ相手が輪廻眼でして」

 

「っ!六道の眼か!」

 

「まさか!ハゴロモ様や葉ちゃんの他におったんかいな!」

 

「はい」

 

「そうか・・・それにしてもそろそろ1人で仙人モードに変身出来る様になれんといけんで?自来也ちゃん」

 

「お2人に比べたらまだまだペーペーですんでの、どうか少しの間お力添えを」

 

穴から出た自来也さんは風貌がかなり変化していた。両肩にいる二大仙蝦蟇のフカサクさん、シマさん夫婦もそうだが自来也さん自身にも蝦蟇の様な特徴が出ていた。

 

「では、行きますぞ!」

 

「(あれだけ時間を掛けて口寄せしたのがあの蝦蟇2匹・・・それに自来也自身にも変化が起こっている・・・大蛇丸にしろ自来也にしろ三忍は独特な力を使うな)」

 

「で?・・・どこにおるんなら、六道の眼は?ワシには見えんがの?」

 

「歳で目が悪ーなっとるけんの」

 

「いや、透明化する口寄せ動物のの中に入って姿を隠しとります」

 

「・・・だとするとカメレオン類の奴等じゃの」

 

「一応探知結界は張っとるんですがの」

 

「そんなんじゃラチがあかん!生物探知でこっちから一気に引きずり出しちゃる!」

 

「母ちゃんや、そーあんまり力入れんなや?また小ジワが増えるで」

 

「父ちゃんは黙っときんさい!!」

 

「しかしワシらを呼んでまで何でそがーな奴と自来也ちゃんがやり合わにゃいけんのなら?」

 

「ワシのかつての教え子出しての」

 

「「!!」」

 

「・・・そんな奴がおったとは聞いとらんぞ!ほんならそいつは」

 

「予言の子・・・か!?」

 

「どうやら正しい方向には成長しなかったようでしての・・・それにすでに死んだと聞かされてまして・・・この子では無いと思い込んでました」

 

「どちらにしろ正しくなけりゃ殺さにゃいけん!」

 

「まぁあの予言は大ボケじじいの戯言じゃ気にするな!ほんなら行くで!」

 

話しながら印を結んでいたシマさんが舌を出すと形が生物の頭の様になっており、匂いを嗅ぐ様な仕草をする。

 

「見つけたで!」

 

そう言うとシマさんは下を伸ばして捕えようとする。

 

「っ!(速い!)」

 

「捕まえたで!」

 

カメレオンが逃げるよりも圧倒的に速いスピードでシマさんの舌が得物を捉える。そして舌のいぼの部分から溶解液の様な物質を浴びせてカメレオンの体表にダメージを与えて姿が見える様になった。

 

「ギャギャウ!!」

 

「父ちゃん!」

 

「オウ!」

 

シマさんの呼び掛けにフカサクさんが口から水遁・水断波を放ち建物ごとカメレオンを両断してみせた。

 

「あれが元弟子か・・・」

 

「嫌な眼じゃの・・・」

 

「口寄せの術」

 

ペインは冷静に更に口寄せの術を発動させる。煙が晴れると今度は2人の人間がいた。

 

「!(今度は人間の口寄せか・・・!?)3人?どう言う事じゃ?輪廻眼が3人もいるなんて・・・奴の術か、何かネタがありそうですの」

 

「ったく、この夕飯時の忙しい時に・・・」

 

「母ちゃんよ!今はそんな事より相手に集中せい!」

 

「何じゃと!!」

 

「さてさてそろそろワシの出番ですの!戦闘前の見得切り仙人バージョンをお披露目と行きますか!・・・・・ここからは忍術改め仙術の!!光背天蓋仰ぎ見るー!!自来也豪傑」

 

「「耳元でギャーギャーうるさいわい!!」」

 

「うぐっ!」

 

「うーむ(今回は見得切りが悉く邪魔される日だのう・・・)」

 

「さっさと終わらせて帰るで!夕飯の支度せにゃならんけんな!」

 

「母ちゃん!夕飯の事より問題はあやつの瞳術じゃ!気を抜くな!最強の瞳術じゃぞ!」

 

「知るかい!!毎日毎日食事の献立考える主婦の問題舐めんなや!この老いぼれ!!」

 

「なんじゃその言い草は!わしゃ心配して言うとんのじゃ!!」

 

「(あ〜〜〜耳元でギャーギャーうるさいのはどっちですかいの・・・)」

 

自来也さんが夫婦喧嘩に巻き込まれているとしてペインの1人が襲いかかって来るが、自来也さんが蹴り1発でペインを吹っ飛ばしてしまう。

 

「やるな・・・」

 

「さてさて!夫婦喧嘩はその辺りにして、さっさとやってしまいますぞ」

 

「フン・・・今晩は唐揚げにでもするじゃあわい!小僧は油で父ちゃんは風遁じゃ」

 

「はいよ!」

 

そういうと自来也さん達は大きく息を吸い、それぞれ自来也さんが溢れを、フカサクさんが風遁を、シマさんが火遁を出して、それが合わさり強力な術となる。

 

「仙法・五右衛門!!!」

 

自来也さん達が放った巨大な油の波がペイン達を襲う。だが3人の内、大柄のペインが油の波の前に立ち両手を構える。ペインと波がぶつかった瞬間、膨大な煙が発生する。その煙を見て自来也さん達は壁まで飛び煙が晴れるまで待つ。

 

「「「!!」」」

 

煙が晴れると戦場一面を覆う程の油が消え失せてしまっていた。

 

「油が消えた?」

 

「何でじゃ!もろに食ろーた筈じゃ!」

 

「自来也ちゃん・・・これはまさか葉ちゃんが言うとった・・・」

 

「そうかもしれませんな・・・接近戦で確かめてみますかの」

 

自来也さんは下駄を脱ぎ蝦蟇の様な体勢になり手足を蝦蟇に変化させてペイン達に向かって突っ込んでいき、右手に術を発動させる。

 

「超大玉螺旋丸!!」

 

だが超大玉螺旋丸も大柄なペインにより吸収されてしまう。

 

「っ!(やはり!こいつは葉が言うとった輪廻眼の能力の1つ、餓鬼道の封術吸印を使ってやがるな!)」

 

「後ろじゃ!」

 

「っ!!」

 

後ろに回り込んできたペインに向かってすかさずフカサクさんが煙玉を放ち姿を見えなくする。

 

「(後ろを取ったで!)」

 

煙玉により自来也さん達を見失ったペインの後ろを取って自来也さんが殴り掛かるがペインは自来也さんを見もせずに拳を受け止めてしまう。

 

「(何だと?ワシの仙人モードの攻撃を見もせずに・・・)」

 

攻撃が止められた自来也さんは小さな蝦蟇を囮として煙から出し、別のペインの後ろに回り込んで術を放つ。

 

「!」

 

「仙法・毛針千本!!」

 

だがペインは自来也さんを見もせずに口寄せの術でパンダを自身の背後に呼び出し、毛針千本を防いでしまう。

 

「っ!?(此奴、無駄な動きが一切無い。躱そうとすれば間違い無く捕らえていたものを、前を向いたまま口寄せで背後を守るとはの・・・しかしどう言う事だ?1度ならず2度までも・・・掛け声もアイコンタクトも無し・・・仮に3人全員が感知タイプだったとしても対象がどんな攻撃をしているかは目視しなければ対応出来ない筈だ、しかも毛針千本はワシの術の中でも最も速く攻撃範囲の広い術だぞ・・・防ぐとしたらさっきの様に盾でガードするしか無い、それを全く目視せず判断した・・・あいつらただの分身の類じゃねーの)」

 

「自来也ちゃんは何かネタがあると言うたがその通りの様じゃの」

 

「?」

 

「気が付いたか?」

 

「何がです?」

 

「さっきあいつらの背後を取りターゲットを決めて死角から攻撃したじゃろ、あん時ターゲット以外の奴等の1人がワシらをしっかりと見とった」

 

「それはワシも気付いてましたがの・・・だからと言って奴等は掛け声やアイコンタクトなんかの合図を送り合っている様子は無かった」

 

「そうか!あの眼・・・3人共同じ眼じゃ!」

 

「?どう言う事じゃ父ちゃん?」

 

「3人がそれぞれの眼にする映像を共有して見ているとしたら・・・」

 

「3つの眼を全員で共有している・・・そう言う事ですかの」

 

「多分のう」

 

「(ヤバいの・・・忍術を封じられたこの状況で3人を相手にするのは流石にキツイ。このまま戦闘に入ったらこの仙人モードでもまず殺される・・・ここまで強いとはのお)」

 

「自来也ちゃん、一旦引け」

 

「・・・はい」

 

そう言って自来也さんは、煙と共に消えた。

 

「・・・パイプの中を通って逃げたか・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ペインから一旦退いた自来也さん達はパイプの中を走っていた。

 

「父ちゃん、何で逃げるんなら?」

 

「六道を分析して策を立てるんじゃ。それには少し時間が要る・・・あいつらは見た目は違うが全員同じ眼をしとった、つまり全て六道の輪廻眼と言う事になるが・・・」

 

「あいつらの内の1人が長門だとしても葉は転生という例外だしそうゴロゴロ輪廻眼がいるとは思えんですしのォ、一体どう言う事ですかの!?どいつが本物のペインか・・・」

 

「どいつが本物かというのは大した問題じゃありゃせん、それより六道の輪廻眼が新たに現れたっちゅー事じゃ。流石に何者かはまだ分からんがほんの少しなら推測は出来る。奴等3人の視野は繋がってて共有しとるっちゅー事じゃ、葉ちゃんは使っておらんかったがそれがあの眼の能力じゃろう」

 

「よーするにどうゆう事ならや?それが何の利点があるん?」

 

「簡単に説明するとじゃ・・・あやつら1人1人に見えとる映像は監視カメラの様に別々の3台のカメラで撮られた映像を一度に見とるのと同じじゃ。つまりじゃ、1人でもターゲットを見ておけば他の2人はターゲットを直接目視せずともベストなタイミングで攻撃や防御へ移行出来る・・・視野は人の3倍、しかも白眼と違うて印を結んでチャクラを練らんでも常に互いの死角をカバーし合っておる」

 

「成程、コンビネーションは最強じゃな」

 

「そうなると3人をバラして戦うしかないの、一対一なら確実に勝てるんだが・・・そんな眼を持つ奴らなら常に3人離れずのコンビネーション攻撃を基本として戦術を組む筈・・・体術ではまず勝てませんの、かと言って忍術も全て吸収されてしまう」

 

「体術も忍術も駄目なら幻術しかなかろーがな」

 

「しかしワシは幻術がからっきしですがの・・・おお、そういえばお2人は・・・」

 

「うん、あやつらが自来也ちゃんのかつての弟子なら、自来也ちゃんが幻術を使わん事を知っとる・・・そこに隙が出来るかもしれん」

 

「イヤじゃ!あたしゃイヤじゃけんの!!」

 

フカサクさんが自分達が幻術にかける事を提案するとシマさんは断固拒否してくる。

 

「な、何がですかの・・・!?」

 

「・・・ハァ・・・母ちゃんよ、この戦いには世界の平和が掛かっとる!わがまま言っとる場合か!!」

 

「大ボケジジィの予言やこう知るかや!」

 

「大じじ様は夫婦仲良うせーゆーたじゃろが!!」

 

「な、何をそんなに嫌がってらっしゃるので?」

 

「この歳になって父ちゃんとデュエットやこう出来るか!小っ恥ずかしい!!」

 

「はっ?デュエット!?」

 

「ワシらの最強の幻術は歌で相手の聴覚にうったえてハメる術じゃ・・・」

 

「聴覚・・・成程、だから一旦退いたんですの」

 

「そうじゃ・・・この幻術は協力じゃが音を出した時点で此方の居場所が知られるのが弱点じゃ。それに音と音の組み合わせ、つまりメロディーを聴かせて幻術にハメるけん効果が得られるまで少し時間がかかる。相手が幻術にかかる前に此方の居場所がバレて追い付かれたら確実に負けじゃ、しかし一旦幻術にハメれば此方の勝ちは確実」

 

フカサクさんの術の説明を聞いた自来也さんはその場で立ち止まる。

 

「・・・・・お2人の命が危うくなったらすぐさま肩から消えて下され」

 

「「!」」

 

「そうはいかん!この戦いには忍びの世の行方がかかっとる!」

 

「・・・1つ案があります、一種の賭けですがの」

 

「・・・話せ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場面は変わり、自来也さんを追っているペイン3人。パイプを移動していると違和感を感じてその場で停止する。

 

「!(何だ・・・?)」

 

そして横にあるパイプに耳を当てると不気味な音が聞こえてくる。

 

「これは・・・蛙の鳴き声・・・っ!?(これは・・・幻術か!?)・・・あそこの奥からか!」

 

鳴き声を聞いていると意識が乱される感覚がありこれが幻術だと言う事が分かったペイン達は更に進みパイプの奥にいる自来也さんを見つける。幻術を解除させる為自来也さんに攻撃を加えようと3人で突っ込んで来るが、入ってきたパイプの裏から自来也の影分身が現れる。

 

「影分身か!」

 

「火遁・大炎弾!!」

 

「(そう来たか)」

 

自来也さんの大炎弾を確認して体格のデカいペインが術を吸収する為その場に留まった。

 

「(良し、賭けは成功だ!やはりあのでかいのは術を吸収に走った!最初の奴は口寄せばかり・・・そして術を吸収したのは2度共同じででかい奴だった・・・思った通り、こいつらは一個体に一系統の能力しか持ち合わせて無いって事だ!今でかい奴の眼は術の方へ向いている。そして1人は眼を潰している、そして此方に向いている眼は・・・・・たったの1つ!!)」

 

そう言って自来也さんは影分身と同じく大炎弾を放つ。

 

「こっちもか!」

 

「!」

 

「(掛かったな!)」

 

上のパイプに着地したペインがパイプに沈む様に固定された。もう1人のペインが固定された奴の背中に着地して事態を把握する。

 

「(これは黄泉沼!)」

 

「(もう少しじゃ)」

 

幻術が着々と進行している中、仲間の背中にいたペインが自来也さん達の方へ向かってくる。だがこのシチュエーションは自来也さん達の計画通りだった。

 

「更にこれで一対一!!」

 

「!」

 

「口寄せはさせん!」

 

「ぐっ!」

 

飛び込んできたペインの1人を自来也さんが蹴り飛ばす。それと同時に幻術が完成する。

 

「「「!!」」」

 

「やられたか・・・」

 

ペイン達3人は水で満たされた正方形の結界に覆われており、それを4人の蝦蟇が囲んでいた。

 

「そこは精神を縛る金縛りの幻術の中だ。これでお前達の体、本体は身動き出来ん」

 

「自来也先生・・・アンタにこんな幻術があったとはな」

 

「どんな奴が相手でも油断はするなと教えた筈だがの、長門・・・お前は選択を間違えた。痛みで世界を導くのでは無く、痛みを乗り越えたお前の力でそれを成し遂げて欲しかった」

 

「・・・・・」

 

「少しの間だが予言の子はお前だと信じていた・・・じゃがこれで、さよならだ」

 

「!」

 

「ア・・・ウ・・・」

 

場面は戻って現実の世界、そこには幻術によって意識を失っているペイン3人が寝かされており、自来也さんがそれぞれに石剣を突き刺していった。

 

「終わったの・・・」

 

「「ゲホ、ゲホ・・・ゴホッ!」」

 

「っ!頭!姐さん!大丈夫ですかの!?」

 

「ああ・・・この幻術の歌は喉に負担が掛かってのう」

 

「父ちゃんと拍子を合わせるのが大変での・・・そう気安く出来るもんじゃありゃへんで!喉は痛める!下顎が伸びて弛む!シワになる!!」

 

「すみませんでしたの・・・後はゆっくり休んで下され。これで・・・ワシの選択は終わりましたからの」

 

「油断はするなとアンタから教わった筈だが・・・自来也先生」

 

「「「!!」」」

 

背後に現れた者の攻撃による爆発が起き、建物の外壁が破壊される。その爆風の中自来也さんが飛ばされてくる。何とか空中で体勢を立て直して水面を滑りながら着地した。

 

「ぐうっ!」

 

「小僧!お前左腕が・・・!!」

 

「分かっとります!」

 

だが事態は最悪で、自来也さんは左腕を失ってしまった。

 

「どういう事じゃ!?」

 

「さっきまでの3人とは顔が違う・・・おそらく前もって口寄せしておいたんでしょうのォ・・・」

 

「そうか!ワシ等の幻術に掛かりきる前に・・・!」

 

壁の破壊後から複数の影が飛び出してきた。その影は

 

「ペイン六道・・・ここに見参!!」

 

「っ6人!6人もおるんか!!」

 

「!!?おい、よー見てみい!さっきやっつけた3人もおるがな!!」

 

「・・・おそらく口寄せした奴等の術か何かで復活させたんじゃ・・・!」

 

「完全に死んだ奴を3人も生き返らせる術やこうあるかいな!!?そんな人間が葉ちゃん以外におるがか!!」

 

「ペイン・・・お前は一体何者なんだ」

 

「ペイン・・・それは俺達6人全員を指し示す呼び名だ」

 

「!!・・・お、お前は・・・その顔・・・弥彦なのか・・・一体どういう事だ・・・弥彦は死んだんじゃ・・・それにその眼・・・」

 

「・・・俺に弥彦の面影を見たか、やはりかつての師だけはある・・・だが既に弥彦は死んだ、ここに居るのはペインだ」

 

「そんな屁理屈はいい!何故お前が輪廻眼を持っている!?」

 

「どういう事じゃ自来也ちゃん?」

 

「かつての弟子の1人があの中にいます、ただその子はあの眼を持ってはいなかった」

 

「一体何がどーなっとるんじゃ?あの中に予言の子が2人もおるんか?」

 

「(いや、違う・・・輪廻眼を見て最初の奴を長門だと思い込んでしまったが、ワシが知る長門とは違和感がある・・・さらに良く見ればあの6人の中に長門の面影を感じる奴は1人もいない・・・それなのに弥彦の面影を持ち長門の輪廻眼を持つ者がいる・・・)弥彦なのか、長門なのか・・・お前は一体何なんだっ!?」

 

「我々はペイン・・・・・神だ!」

 

ペイン6人が自来也さんに向かって突っ込んできて巨大な水飛沫が起こる。自来也さん達が衝撃に備えて目を瞑っているが衝撃が来ない事に疑問が起こり目を開けると自身の目の前で水飛沫が起こっており誰かがペイン達を食い止めているのが見えた。

 

「こ、これはっ!」

 

「小僧無事かっ!?」

 

「は、はい。だが一体どうして」

 

「自来也ちゃん・・・どうやらワシ等の運はまだ潰えてはおらんかった様じゃよ」

 

「はっはっは!危ないところだったな!大丈夫か、自来也!」

 

自来也さんから見て左には断刀・首斬り包丁を構えて修羅道と人間道の2人を抑える柱間さんが現れる。

 

「は、柱間様・・・」

 

「フン、お前程の手練れが腕を持っていかれたか。こやつらは相当やる様だな、覗き小僧」

 

右側には長刀・縫い針を構えて柱間さんと同じく畜生道と地獄道2人を抑える扉間さんが現れる。

 

「扉間様も・・・それに」

 

「助けに来ましたよ、自来也さん」

 

そして自来也さんの正面には大刀・鮫肌とO.S.スピリット・オブ・ソード・白鶴を構えた俺が弥彦顔の天道と餓鬼道を押さえている。

 

「葉っ!」

 




次回は葉、柱間、扉間対ペイン六道の戦いともう少し先のストーリーをオリジナル要素増し増しでやっていけたらと思います。
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