前回、自来也さんとペインの戦いに割って入った俺と柱間さん扉間さんは何度かのぶつかりを経て自来也さんを連れての脱出に成功する。その後、原作でもあった自来也さんの訃報を告げた会議にて自来也さんの生存を報告しその流れでナルトがサスケと共にフカサクさんの元に修業に向かう。
「死ね!?自然と一体になる事がどうして死ぬ事なんだってばよ?」
「ガマ吉、死ねとは何じゃ死ねとは?変な例えを出すな!」
「だって・・・」
「安心せい、実際に2人が死ぬ訳じゃありゃへん・・・ワシの話を最後まで聞け。順を追って話すけんの」
「・・・分かった」
「自然エネルギーを己に取り込むと言うのは、それを感じ取り己に吸い寄せる事が出来る様になると言う事じゃ」
「ん?じゃあ柱間のおっちゃんや葉の兄ちゃんは何であんなに簡単に仙人モードになれるんだってばよ?」
「あ、あ〜、ん〜、あの2人はの〜・・・」
「?何でそんなに悩んでるんだ?」
「あの2人はワシ等から見ても規格外なんじゃ・・・葉ちゃんはレイン殿から六道仙術を貰っておるから下地があるが柱間殿は何故か数十秒で仙人モードになるしの・・・やはり2人共話に聞いた通り細胞から規格外なんじゃろうな」
「やっぱりあの2人、爺ちゃんやエロ仙人と比べても凄いんだな!」
「そうじゃな・・・ワシ等の上におる大蝦蟇仙人様がハゴロモ殿達御兄弟に仙術を教えたと言う話じゃったが・・・やはりお主等的にも象徴的なのはあの2人じゃろうな。まぁええわい、修業内容を具体的に言うとじゃな」
「うんうん!」
「動くな」
「「・・・え?」」
「自然エネルギーは動物としての流れを止め、自然の流れと調和した時に初めて感じ取る事が出来る」
「つまり・・・動かなきゃいいのか?なんだか簡単そうだな?それ」
「ナルト・・・あの葉兄さんや初代火影の柱間さんが使ってる力だぞ?」
「ナルト・・・お前、分かっとらんの」
「フッ・・・動物にとって動かずにいる事が一番辛いんじゃ」
「う〜ん、跳んだり走ったり、力入れてチャクラ練ったり・・・そんな修業ならやったけど、動くなっていまいちピンとこない修業法だな。でもそれで自然エネルギーってのが取り込めるんだな」
「いきなりは無理じゃ、時間が掛かる修業じゃけんの。これはかなり難易度高めじゃ」
「爺ちゃん、そうは言うけどさ・・・どんだけ時間が使えんのか分かんね〜んだってばよ?なんかいい方法はねーかな」
「時間が限られてるのも分かっとるわい。じゃからこそこれを使う」
そう言ってフカサク様はナルト達の後ろを指差す。フカサク様の指差す方には蛙のと着物の口から流れる油だった。
「この後ろの滝、妙木山秘伝の蝦蟇油じゃ」
「ガマ油?」
「ちょいこっち来て片手を出してみ」
「んあ?あ、ああ・・・」
ナルトはフカサクさんに呼ばれて近くに寄り右腕を出すとフカサクさんは蝦蟇油を指に付けてナルトの右手に塗っていく。
「これでどうなんの?」
「この蝦蟇油は自然エネルギーを引き寄せる力がある、修業を手助けするものじゃ」
「おお!便利なのあんじゃん!確かに何か肌で感じる気がする」
「この油を体に塗りつければそこから自然エネルギーが体に入ってくるんじゃ、そうすればだんだんと自然エネルギーを肌で感じるようになる。これは感覚を掴むきっかけを作るものじゃ、いずれは油無しで出来るようになってくるが・・・ただしリスクもある」
「っ!?ナルトっ!!」
「自然エネルギーコントロールが未熟な者に使うと蛙になってしまうのじゃ」
フカサクさんの説明とサスケの叫び、そして蛙に変化しかけた腕を見てナルトは油の表面を覗き込む。すると目なども変化しかけていた。
「ぎゃー、助けてー!!蛙、蛙イヤーーー!!」
ナルトが絶叫する中、フカサクさんは手を合わせて黒い棒を出し、それでナルトの頭を思いっきりぶっ叩いた。
「イギャーーーっ!!い、いってー・・・な、何すんだってばよ・・・!」
頭の痛みに悶えていたナルトは腕を見て、もう一度油の表面を見てみると変化が元にっていた。
「戻ってる・・・」
「全てはバランスじゃ・・・精神エネルギーと身体エネルギーと自然エネルギーの3つ、この3つをバランス良く練り込まなきゃ仙術チャクラは出来ん!」
「バランスか・・・」
「精神エネルギーと身体エネルギーは忍術チャクラで練り慣れとるからバランスは取れるだろうがの、そこに外からの自然エネルギーもバランス良く練り込むのは至難の業じゃ。少なすぎれば仙術チャクラは出来ん、かと言って多すぎれば自然エネルギーに取り込まれて蛙になってしまう。多少取り込み過ぎた位なら元に戻す事も出来るがの、自然エネルギーを大幅に取り込み過ぎたら蛙になったまま二度と元には戻れんようになる。」
「「ゴクッ・・・」」
2人は仙術のリスクを聞いて冷や汗を流しながら生唾を飲む。
「さっき死ぬっつったのは人として死ぬかもしれんつーことじゃ」
「蛙になった者は更に自然の一部になってしまうのじゃ、かつての失敗した修業の成れの果てが目の前の石像じゃ」
「「っ!?」」
ガマ吉とフカサクさんの言葉に2人は周りの石像を見る。石像はかなりの数あり、多くの者が仙術の習得に失敗したのかが分かる光景だった。
「ま、少しは安心せい・・・ワシがついとるしこのハタキ棒は自然エネルギーを外へ叩き出す物じゃ、2人が蛙に変化していくようならワシがこれで逐一叩き直してやるけんの」
「成程・・・それがあれば変化した瞬間、直せるんだな」
「ああ・・・はっきり言うとじゃ、あの自来也ちゃんですらこなせんかった。自来也ちゃんは仙術チャクラを練ると少し蛙に化けてしもうとった。それでも上手く練り込めた方じゃ」
「そうなのか」
「ああ、それにお主の父親のミナトちゃんもじゃ」
「え!?父ちゃんも仙術出来んのか!」
「ああ、しかも精度は自来也ちゃん以上で全く蛙化せんかった。じゃが仙術チャクラを練るのと仙人モードを維持するんが苦手じゃった。じゃから九尾事件の時も仙人モードを使う事は無かったんじゃ・・・とまぁここまで話したが2人共、この修業、どうする?」
フカサクさんの言葉に2人は顔を見合わせ同時に頷く。そしてフカサクさんの方を見る。
「俺の忍道はエロ仙人と同じだ!やってやるってばよ!!」
「ああ、俺もだ」
「良し!よー言うた!!」
そうして2人の修業が始まった。まず最初は上半身裸になって座禅を組んだ2人の背中に油を掛けてもらい自然エネルギーを感じ取る事から始まった。だが2人共、自然エネルギーを感じ取る事が出来ないので自然エネルギーが入り続けてしまい蛙化し初めてしまう。そこをフカサクさんがハタキ棒でぶっ叩き、蛙化を解いていく。
「イデーーー!!」
「ぐあっ!!」
「あー!明日は体中超内出血だってばよ・・・」
「何じゃ、もうギブアップかいな。自来也ちゃんの時は泣き言を言わんかったぞ」
「なぁ爺ちゃん、この修業、影分身を使った修業法は使えねえかな」
「確かにな、使えるなら経験値を何倍にも出来る」
「ふむ・・・影分身が完全に蛙になってしもーたら終わりじゃからの・・・そうじゃな、2人共影分身3人までじゃな。ワシとガマ吉がはたくけんの」
そうしてナルトとサスケが影分身合わせて8人となり修業を再開した。
「「イテ!」」
「「ぐあ!」」
「「イデ!!」」
「「アガ!!」」
「もぐら叩きゲームやっとんじゃねーんじゃぞ!修業じゃ!このペースではたき続けたらワシ等がもたん!」
「くそっ!」
「イッテー・・・自然エネルギーを感じるだけの修業がこんなに難しいなんて思わなかったってばよ・・・」
「辛い修業に耐えてこそ本当の力が手に入るんじゃ」
「そりゃ分かってるよ!エロ仙人みてーに強くなれるんなら誰だって我慢するってもんだ」
「いや、それは無理じゃ。この修業は誰もが出来るという訳では無い・・・サスケちゃんは偶然仙人化と言う現象と巡り合ったがナルトちゃんと自来也ちゃんだからこそのものと言ってもええ・・・じゃなきゃここへは連れてこん」
「どういう事だってばよ?」
「己の内に膨大なチャクラを持つ者・・・でなけりゃたちまち自然エネルギーに取り込まれてしまうけんの、それだけ自然エネルギーはすごいのじゃ・・・その上諦めんド根性のある者、それが仙人になれる人間じゃ」
その言葉にナルトは笑顔になる。
「よっしゃー!!やったるでェー!!」
ナルトは勢い良く油の中にダイブしてしまう。
「アホー!死ぬ気か!!」
「ったく、ウスラトンカチが・・・」
その後も修業は続く。時間は流れて、遂に2人は自然エネルギーを感じ取る事が出来た。
「「・・・・・っ、見えたぁー!!」」
「(どうやら少しは自然エネルギーを感じ取れるようになって来たようじゃな)」
「やったなサスケ!」
「ああ!」
「ナルトちゃんサスケちゃん、少し休憩じゃ。弁当にする」
そうして休憩しているナルトとサスケの前には見事なカラフルな虫料理の弁当が並べられており、フカサクさんが食べ始めていた。
「たんと食うとけよ!休憩が終わったら仙術で岩蛙を持ち上げてみるけんの」
「「お・・・押っ忍!!」」
2人は戸惑いながらも虫料理の弁当を完食し、また修業に戻っていく。
「「(・・・思ったより、美味く感じた・・・俺達、やっぱり人間から離れていってる・・・)」」
「さて岩蛙を持ち上げるわけじゃが・・・先ずは己の忍術チャクラだけで持ち上げてみんさい」
「分かりました」
「う、うん・・・良し!」
2人はそれぞれチャクラを練って岩蛙を持ち上げようとするが、岩蛙はビクともしなかった。
「うオオオオオ!!上がらねぇ〜!!!」
「ぐうっ!!」
「はい辞めー!」
「「ハア、ハア、ハア」」
「じゃあ次は仙術チャクラを練ってやってみい」
「「おうっ!」」
ナルトは所々蛙に変化しながら、サスケは状態2になって再度チャレンジする。
「「ラァーーーッ!!」」
2人は気合を入れて叫び、それと同時に岩蛙が持ち上がった。
「(自来也ちゃんの時より飲み込みが早いの。この子等は)」
「やるがなナルト!サスケ!」
「やったー!持ち上がったー!」
サスケはそっと岩蛙を下ろしたが、ナルトは喜びが出過ぎてしまい岩蛙を手放してしまい岩蛙が倒れてい周りの岩蛙がドミノ倒しで倒れて行ってしまう。
「アホー!倒すな!先人達に何ちゅー事すんじゃー!!」
「(マヌケなのも自来也ちゃん以上じゃが・・・)良しナルトちゃん、倒れた石像を元に戻すんじゃ」
「マ〜ジ〜で〜!」
「おお〜!やっとるのうナルトにサスケ!」
「「「「っ!!」」」」
ナルトが嘆いていていると、修業場によく知った声が響いた。皆がそちらを向くとそこには完全回復した自来也さんがいた。
「エロ仙人!!」
「自来也さん、もう葉兄さん達の許可がおりたのか?」
「ああ、そもそも片腕は会議の後の数時間で葉に治して貰ったんだがな。消耗具合を考えて葉と綱手に経過を診て貰ってたんだ」
「そっか・・・よかったってばよ、エロ仙人」
「自来也ちゃん・・・よう戻ったな」
「心配をお掛けしまして申し訳ありません、頭。姉さんには先に挨拶をしてきたました・・・ここからはワシも修業に参加する。頭と共にビシビシ行くからのお!」
「「おうっ!!」」
自来也さんの参加に更に意欲を出す2人は更に修業を重ねていき、遂に油を使ったコントロールを身に着けた。
「・・・うん、油を使うコントロールは2人共マスターしたようじゃの」
「そうですな」
フカサクさんと自来也さんの目の前で油の滝に浸かりながらナルトとサスケは座禅を組んでいた。
「次は油を使わずに自然エネルギーのコントロールをする修業じゃな」
フカサクさんの言葉の後、2人は勢い良く飛び出し離れた蛙の岩の頭の上に降り立つ。
「力が漲ってくるなっ!」
「ああ・・・今までより遥かに力を感じる」
「己の体内のエネルギーだけを消費していく忍術チャクラは使う程疲れていくがな、仙術チャクラはそれと違って外から自然エネルギーを取り入れるけん疲れる所か回復も早いんじゃ」
「そっか・・・サスケ!これならあれが出来るんじゃねえかな!」
「あれ?・・・っああ!あれか!」
「?何じゃ?」
「頭、それはワシが説明しますんでの」
フカサクさんへの説明を終えた後、今度は油を使わずに自然エネルギーを取り込む修業を開始したが、これが難航していてナルトもサスケも何度も蛙化し続けていた。それをフカサクさんとガマ吉から変わった自来也さんがハタキ棒でぶっ叩き続けている。
「「イッデェーーーっ!」」
「もっと集中せんか!体が僅かだが動いとる。動くなを忘れるな!」
「う〜〜〜油を使わねーとこうも難しいとは思わなかったってばよ」
「当たり前じゃ!今までは油で出入り口を作ってから自然エネルギーを取り込んでおったんじゃ、じゃが今は自らで出入り口を作らなきゃならんでな。そりゃ難しいわい」
「確かにな、全然思い通りに取り込めてる気がしない・・・」
「・・・なぁ爺ちゃん、エロ仙人」
「ん?どうした、ナルト?」
「戦う時にここの油を持っていくんじゃ駄目なのか?そうすりゃ自然エネルギーを油無しで取り込む修業も必要ねーしさ」
「ああ、ワシもガキの頃、思ったのう・・・」
「そういえばそんな事もあったの・・・じゃがな、ナルトちゃん。それは無理なんじゃ、ここの油は妙木山の気候以外ではすぐに蒸発して気化してしまうのじゃ」
「ああ〜、やっぱそんな便利なもんじゃなかったかァ・・・」
「そういうわけじゃ・・・そろそろいいかのう、皆ワシについて来い」
そう言ってフカサクさんが別の場所へと向かう。それについていくと針のように尖った岩が密集した場所についた。そこは幼少期の自来也さんも修業した場所だった。
「懐かしいですね、頭」
「そうじゃな・・・ふむ、ちょうどこれくらいかの・・・」
フカサクさんは自然岩場の手前に積んである石の板を1枚持って岩場を登っていく。
「ナルトちゃん、サスケちゃん、自来也ちゃん続きんさい!」
「はいっ」
「「押忍!」」
3人は石の板を持ってフカサクさんの後に続いた。そして尖った岩の先端に板を置き、その上で座禅を組みながら自然エネルギーを取り込むという一歩間違えれば大怪我を負う修業が始まった。
「うわっ!」
「くそっ!」
「ほれほれ、動物としての流れを止めるんじゃ!バランスの取れる一点を己で見つけ出し、動かず自然と調和せい!」
「2人共、もっと集中しろ。集中せんと地面まで真っ逆さまだのう!」
「「うわっ!」」
フカサクさんと自来也さんが態勢を一切ブレさせずにナルトとサスケに言葉をを掛けていると2人共バランスを崩して落ちてしまう。だがフカサクさんの舌と自来也さんの髪が2人を救助する。
「助かった・・・」
「あっぶね〜・・・」
「2人共、大丈夫か?」
「まだまだ集中力が足らんな・・・続けるぞ」
そこから更に時間が過ぎ、ナルトとサスケの修業が続いていた。雨が降ろうが集中を切らせず、何度失敗してもめげずにやり続けて遂に2人はバランスを崩すこと無く、座禅を続けていた。
「(いい感じじゃ・・・とうとうやりおった・・・油を使わずここまで出来るようになるとはのう・・・)」
ナルトが目を見開くとそこには蛙への変化が全く無く、身の回りに隈取りが出ているナルトがいた。そしてサスケは状態1の状態でナルトと同様に仙術チャクラを纏っている。
「(仙人の証である隈取りが出ている・・・蛙への変化も見られん、ナルトちゃんは自来也ちゃんを超えた仙人になったと言う事か・・・それにサスケちゃんも仙人化の状態でしっかりと自然エネルギーを自分の物としておる)どんな感じじゃ?」
「うん・・・自然と一体になるってこんな感じなのかなって・・・」
「ああ、呪印は何度も使っているが・・・ここまで馴染んでるのは初めてだ」
そうしてナルト達が自身の状態を確認していると、その肩に鳥が乗ってくる。自然と一体になってるからか動物が自然に寄ってくるようだ。そして鳥が乗った瞬間、それに気を取られ態勢を崩してしまう。
「「うわっ!!」」
岩から落ちる中、サスケは素早く須佐能乎を出しその腕で岩を掴んで止まる。だがナルトは岩場の下まで落ちてしまい地面に落下してしまう。
「あいててて・・・て、あれ?あんまり痛くねぇ・・・」
「大丈夫か、ナルト」
「それが仙人モードじゃ。体があらゆる意味で活性化されとる」
「ス、スゲェ・・・仙人モード!」
「仙人モードも出来た事じゃし最後のステップじゃな」
「え!?最後のステップって・・・まだなんかあんの!?」
「うむ、仙人が仙術チャクラを使って行う組手・・・蛙組手の戦い方をたたきこんじゃる番じゃ!!」
同時刻、木ノ葉隠れ周辺の警備隊の休憩場所にてペイン六道が木ノ葉隠れの里を見据えて佇んでいた。その周囲には警備隊の忍びが倒れていた。
「ここより世界に痛みを・・・」
次はペインとの決戦です