俺の知っているカゲロウデイズと違う   作:シャラシャラン

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第六話

 

 

 

 

 

八月。

 

 

そんな嫌だ。

八月だから警戒していてが、そんなばかな。

 

俺は必死に逃げ自分の部屋に逃げる。すぐに後ろを振り向き鍵を閉めようとするが、先に部屋を開けられる。扉が俺にあたり弾き飛ばされる。

「く、くるな!!」

 俺は自分自身を殺しにきている人に向かって叫ぶ。

 無限ループをくりかえすことになるのか。こんな死にかたで大丈夫なのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大丈夫だよお兄ちゃん、おいしいから!!」

「お前の味覚は信用ならねぇ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんとか汚物を食すことを免れた俺。

今日は8月14日、俺のカレンダーにはWARNINGと赤文字で大きく書いてある。今日一日は何があっても外に出ない。トラックにひかれた瞬間俺の人生が終わる。平和コースから一転SAN値直葬コースに路線変更してしまう。

間違っても外には出ない。

 

♪~♪♪~

 

この着信音はアヤノか。

 

「もしもし?」

『も、もしもしアヤノだけど』

「ああ、どうかしたか?」

『ちょっと宿題でわからない事があって、訊きたいの』

「教科とページ数を頼む」

『そ、そのついでだからさ外で勉強した後、い、一緒にさぁ、買い物でもしない!?』

「え!?」

アヤノの声が最後の方は上がっていた。

まさかの女性からのお誘い、断るなんてことはできない。

 

しかし今日は8月14日!!

カレンダーにはWARNINGの赤文字。

 

『もしもし、そのどうかな?』

 電話の向こう側ではアヤノはどきどきしながら俺の答えを待っているのが声からわかる。

「い、いや。その」

 はやく答えねば。

『やっぱり嫌かな?』

うぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああ!!

声が泣きそうですアヤカさん!!俺悪い子になっちゃう!!

「あぁーもう!!仕方ないなー!!わかったよ!!」

『え、本当!?』

「本当だよ!!」

 アヤノを泣かせるぐらいだったら8月14日に挑んだほうがいいだろう。

 

「……行くか」

 

俺は半分死ぬような覚悟で家を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、シンタロー!」

 

待ち合わせの喫茶店でアヤノにあう。

俺はすぐにアヤノが座っている席の向かい側に座る。

すぐにミックスジュースを頼む。

「どうしたのそんな汗だくで!?」

「い、いやな、何でもないさ」

いすにもたれかかるように座る。

ここに車での道のりが恐ろしかった。周囲を警戒しながらゆっくりと歩き、地面や上を見上げ何もないのを確認。横断歩道も人が通ったのを確認して問題がなさそうだったら進む。道中毎度毎度そんなことをしながら歩いていたのだ。

「お待たせしました」

俺の前にこの喫茶店のおすすめの飲み物、ここのマスターいわく一番おいしいものらしい。実際にここに何度も足を運んでいるがいつもこれを飲んでいる。なんの疑いもかけずそれを手に取り飲もうとしたときに俺は気づく。

もしこの飲み物にあたって死んだらどうする?そうだった、俺は一切食べ物に関する警戒をしていなかった。しかしノドはからから、何か冷たいものでも飲みたいのが俺の本心である。

「シンタロー飲まないの?」

 本当は飲みたいんだよ!!

 しかしアヤノにカゲロウデイズのこと方何から何まで説明をする必要なんてないし、巻き込むことなんてできない。

「いやあとで飲もうか。それよりわからない宿題って?」

「あ、そうだった!ここなんだけどね」

 

そこから小一時間ほど宿題について教えてやった。

もちろんアヤノのことだ、たいした進歩はなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日はありがとうね」

「いや問題ないよ」

 

結局ジュースは飲まずマスター(女性)からは「大丈夫か?なんならもって帰れるようにするが?」と言われボトルに入れてもらった。俺はどうやら女性のお誘いには弱いらしい。二人並んでゆっくりと歩く、もちろん俺は挙動不審になりながら歩く。

「シンタロー?」

「なんだ?」

「どうかしたの?さっきからキョロキョロしてるけど」

「いや何も問題ない」

 そう言いつつも俺は周りを見る。

「そういえば買い物って何を買うんだ?」

「今夜の食材!お母さん結構料理上手いからいつも家で食べてるんだ」

「へぇ~」

 できればそのスキル、俺の妹のモモに分け与えてください。

 

「ここでいつも買うの」

 つれてこられたのはスーパーマーケット。母さんも確かここでよく買い物していたな。今では俺がご飯を作っているので、俺が買いにくることが多いけどな。

「肉、にんじん、じゃがいも、とルーだって」

「カレーだな」

 俺はカートをとりカゴを置き、見慣れた風景を歩いていく。

 にんじんとじゃがいもはまとめて野菜コーナーにおいてあるので、すぐに見つけカゴの中に入れる。

「よく来るの?」

「まぁな。我が家のキッチンは俺が独占しているからな。俺しか作れるやつがいないんだよ」

「へぇ~」

 すぐに肉も見つけカゴの中に入れる。

 

「お!如月!」

 

前のほうを見るとかごに食材をつめたクラスメイトがいた。この前一緒にサッカーを遊んだ奴だ。どうやらおつかいを頼まれたらしい。

「なんだよ如月、楯山さんよデートか?お前もすみに置けねぇな!」

「ち、違うよそんな!」

 アヤノは顔を真っ赤にしている。

 確かに何もないのに付き合ってるとか言われたりするのは嫌だな。

「違うよ、俺はアヤノとは付き合っていないし、あまりそうゆうこと言うなよ?アヤノに迷惑がかかるかもれないからな」

 そう言った直後クラスメイトの顔が沈む。

「なんだ?その、お前、本当なのか?」

「本当だよな?」

「うん」

 俺はアヤノに同意を求めると素直に首をたてに振ってくれた。

「はぁ~そうか。一年生唯一の公認カップルだと思ったんだがな。じゃ、俺行くわ」

 カゴを持ち上げクラスメイトくんはどこかへと行ってしまった。

 名前なんだたっけ。

 

「ほら行くぞ」

「……うん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

買い物を済ませると、買い物袋を持ってアヤノを家まで送った。

なにやらずっと考え込んだ顔をしていたが、聞きづらかったので何も言わなかった。

 

楯山家前、

「ありがとうねシンタロー」

「おうよ、また何かあったら言ってくれよ」

「うん!」

 笑みを浮かべる。

 なんだか夕焼けとアヤノって似合うな。

 

 

 

 

 

 

その後は何もなかった。

俺は今年の8月14日を生き延びた。

 

 

 

 

 

 

 




さりげなく着信音でアヤノだと判断できるようにしてあるシンタローくん。

どうでしたか?
勘違い(?)かどうかはわかりませんが、こんなシンタローくんです。

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