中津今度は中世ファンタジーに降り立った   作:阿鬼羅

5 / 8
ドーラント平原会戦3.マルベリットの騎行(シュヴォシェ)

統一暦1724年7月3日マルベリット戦闘団移動指揮所

 

中津「他愛も無い、鎧袖一触とはこの事か」

 

ジャクソン「仕方ねえだろ、こっちは精鋭550少々敵は輸送隊800即降伏しなかっただけでも健闘を称えるべきさ」

 

中津「まあな、で、戦利品は?」

 

エールリヒト「確認している限りですとまず金貨及び金板が50万レルリッチ*1それに手形で100万レルリッチ」

 

中津「膨大だな、戦費の輸送か?」

 

エールリヒト「だとしても多すぎます、司令は魔法使いとして荒稼ぎしているからピンとこないかもしれませんが腕利きの傭兵の月収で300モートラバルバロッソ殿の率いていた炎鉄傭兵団でも1人1000モートラいけばいいほうです」

 

中津「そうなのか、で手当いくら位つくんだ?」

 

エールリヒト「司令みたいに手当付けるところはほぼ無いです、狩猟の上納だって今5割ですよね」

 

中津「そうだな」

 

エールリヒト「平均7割持ってきますからね」

 

中津「多いな」

 

エールリヒト「それと司令みたいに害獣駆除で大猪に報奨とか無いですからね」

 

中津「そうだったのか、まあそこは彼らと話し合って給料を減らすなり上納を変えるなりしよう、武器とか支給に変えて」

 

エールリヒト「そこはご自由に、でこれが戦費だとすると少なくとも10万単位の軍の活動が可能です、多分将軍位の方の給金が月10000モートラが最低値だと思いますので、サダ中佐でも1000モートラくらいかと、お聞きになってみては?」

 

中津「そうしよう、サダ中佐呼んできてくれ」

 

サダ「お呼びだとか」

 

中津「少々私は金銭をばら撒きすぎてる気がしてきたのだが、中佐さいくら位貰ってるのかね?」

 

サダ「月1200程ですな」

 

中津「そうか」

 

サダ「司令の傭兵はいかほど?」

 

中津「大体月1200〜1500ほどだ、それに騎乗手当がつく」

 

サダ「一兵卒で軍少佐程ですか」

 

中津「各傭兵隊長はものにもよるが新人のアートハングで月3000、バルバロッソが月5000だったかな」

 

サダ「副将ほどの金額ですか、アートハングでも大佐以上の給金とは恐れ入りました」

 

伝令「伝令、敵の騎兵歩混成部隊数騎兵30歩兵200」

 

中津「さてやるかね、モンロー騎兵団突撃アガルハルト傭兵団は敵左翼側面に周り騎射において敵に打撃を与えろ残りはモンロー騎兵団が開けた穴に突撃いいな」

 

サダ「はい」

 

バルバロッソ「あいよ」

 

もはや戦闘とも言えなかった自国内と油断していた混成部隊は騎兵突撃により戦列を組むことすらままならず壊滅した

 

マルベリット戦闘団による騎行(シュヴォシェ)はガメラニエス州に展開するザンパルス王国ガメラニエス総督ユーゴ・バ・シュトライエス伯爵の悩みのタネとなっていた

 

シュトライエス「で、現状の被害は」

 

副官「全体の把握は出来ておりませんが、第2補給廠本国から派遣されている第2輸送隊、第2第3第5街道警備隊が壊滅しております。また貴族の警備隊も複数が全滅したものと、それに7つの橋が焼き討ちされ通行不能です」

 

シュトライエス「手酷いものだな、攻撃された第2補給廠にはカドラム少将率いる部隊が展開していたはずだろう、あの部隊は2000ほど居たはずだが」

 

副官「壊滅しております、またカドラム将軍も戦死しております」

 

シュトライエス「被害は」

 

副官「戦死重症者1700を超えるかと」

 

シュトライエス「そうか、敵は一体どれだけおるのだ2000か?3000か?」

 

副官「僅か600だと」

 

シュトライエス「僅か600、その程度の兵力にガメラニエスシ州軍や近隣貴族警備隊は好き勝手されているのか!」

 

シュトライエスが激怒するのもわからなくはない、当時シュトライエスの手元には騎兵1500歩兵4000が居たが、その中でも被害を受けているガメラニエス州メセニス地方には騎兵300歩兵1500が展開していた。そしてそれと別に本国軍所属のカドラム少将率いる部隊2000が展開していたが、現状では5個街道警備隊の内3個が壊滅し手持ちの兵力は2個街道警備隊騎兵60騎歩兵400名地方行政府のあるメセニスベルム守備隊歩兵500名そして本国軍所属で第1補給廠に展開しているメテリーグ少将の部隊1000名が全軍であるが、指揮権は、本国より総督府のある州都ガメラニエスベルトに赴任しているジャズポーレ上級少将が保有していた

 

シュトライエス「とりあえずジャズポーレ上級少将を呼んでくれ」

 

副官「それが、」

 

シュトライエス「何かあったのか?」

 

副官「先程上級少将は麾下の兵力3500を率い第3第4補給廠の部隊の一部を参集させ敵部隊討伐に出立されました」

 

シュトライエス「な、なんだと、どれほどの程度の部隊進発したのだ」

 

副官「2箇所の補給廠から騎兵100歩兵400が」

 

シュトライエス「第3第4補給廠守備隊の大半ではないかこれでは補給廠に残っている部隊は2箇所合わせて騎兵100に歩兵200だけだぞ」

 

第1補給廠そこは高さ4m幅3mの土塁で護られた城塞ともいえた

 

7月7日第1補給廠指揮所

 

メテリーグ「来たな、忌々しい奴らめ、魔法使い達に攻撃を命じろ」

 

副官「了解しました」

 

 

8時15分メテリーグ命令により9人の魔法使いから多種多様な魔法攻撃が行われた

 

ヒューーーウドカーーン

 

メテリーグ「やったか?」

 

観測員「て、敵け、健在」 

 

メテリーグ「なに!?ええい、もう一回だ」

 

ドカーーンドカーーンドカーーン

 

メテリーグ「な、なんだ!?」

 

副官「敵の魔法攻撃です、厩舎と馬場が吹き飛ばされました、騎兵隊壊滅」

 

メテリーグ「ば、馬鹿な、援軍はジャスポーレ閣下の増援はまだか!?」

 

観測員「まだ見えません」

 

ドカーーンドカーーン

 

伝令「正門破壊されました」

 

 

うわああァァァ

 

副官「敵突っ込んできます」

 

メテリーグ「怯むな敵は我らの半分なのだぞ」

 

マルベリット戦闘団は中津のフレイムボムにより土塁を破壊し複数箇所より浸透していた

 

メテリーグ「複数箇所からの浸透だと、くそ、残存部隊で1番多い隊はどこの隊か?確認しろ」

 

副官「閣下の直属部隊50名が最大かと」

 

メテリーグ「そうか、探す手間が省けた、総員突撃俺に着いてこい」

 

メテリーグ少将は直属隊50名に各所に居た敗残兵合わせ120を纏めると一気に中津率いる本隊80に突撃しようとしていた

 

メテリーグ「居たぞ、あの将旗あれが敵将だ、全軍突撃」

 

マルベリット兵「敵だ矢を射かけろ」

 

中津「敵将だな、アレは下がりたまえ、アレは私がやろう、火よ風よ我が眼前の敵を焼き払えフレイムトルネード」

 

 

「あ、熱い」

 

「燃える、体が」

 

メテリーグ「これが敵将の実力か、王国万ざ」

 

フレイムトルネード、中津が前世前前世にて得た知識を元に開発したものであった。原理的には火災旋風に同じであった、風に火を纏わせ敵陣に放り投げたのである

 

 

そして第1補給廠陥落の報はそこに向かっていたジャズポーレ上級少将にも伝わった

 

ジャズポーレ「間違いないのか?」

 

参謀「はい、メテリーグ少将は戦死部隊の殆どが戦死しました」

 

ジャズポーレは悩むしっかりと土塁と土壁に護られ1000名の守備隊が展開していた補給廠を落とすには最低でも3000は必要のはず、敵の数に誤りがあるのか、もし戦術的に攻城3倍の法則が働いたのならば敵は3000対するこちらは敗残兵を纏めたことで4200野戦ならまだしも攻城では歯が立たないことになる、ならば補給を締め付けるか?

敵が籠もっている補給廠には5000の軍を3ヶ月養える食料や水が保管されている、となると先に立ち枯れするのはこちらになる、それに場所が悪かった立て籠もった第1補給廠は前線への補給に必要な街道を見下ろす形で建設されていた、この街道を通らず平原に展開する友軍に物資を届けることはできた、そう出来たのである、なぜ過去形かというともう一つの街道に架かる2つの橋はマルベリット戦闘団により全て灰燼とかし、舟橋に使えそうな小舟も焼き討ちにより破壊されていた。

 

前線の部隊の物資は2週間分ほど、つまりそれまでにあの拠点を奪還し物資を送り届けねばならない、そして物資の手配と第1補給廠までに5日そこから前線まで1頭編成の護衛付き荷馬車で5日(1日30㎞として計算)だと考えれば期日は3日、3日以内に第1補給廠を落とし街道を解放しなければならなかった

 

 

*1
1レルリッチ=100モートラ

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。