多分みんな忘れてそうだし何ならドラも忘れかけてるけど(笑)
せっかくなので小ネタにしました。
ある日の昼下がり、王城の一室でお茶をするドラとレオナ。
和気藹々とお喋りしていたドラがふと思いついたようにレオナに指示を出す。
「レオナ、レオナ。
こう…お菓子を持って可愛くポーズして?
そうそう、そんな感じ、そのまま〜…」
両手の親指と人差し指で四角い枠を作ったドラが呪文を唱える。
「
カシャン♪
「!?」
「ちょっと待ってね…
はいこれ、あげる!」
「ちょっと何これドラちゃん!?」
それは魔法紙に写されたレオナの肖像だった。
絵画などではない。
まるでよく磨かれた鏡のように、今とったポーズと寸分違わぬレオナの肖像が渡された紙には写されていた。
「えへへ…私のオリジナル魔法なんだ。
覚えちゃえば簡単だと思うんだけど…
問題は紙なんだよねえ…
作るのがかなり手間で、あんまり数が無いから頻繁に使えないんだ」
だから、レオナだけに特別ね。と言うドラ。
紙を渡されたレオナは感動で震えた。
それは友情の証として友人から、まるで秘密を打ち明けられるように『写真』を渡されたからだけではない…
レオナはドラの両肩をがっしりと掴むともの凄い剣幕でまくし立てた。
「ドラちゃんッ!! この魔法と紙の作り方!!
教えてちょうだいッ!!!!」
「っへ??! う、うん…いいけど…」
レオナの尋常ならざる剣幕に押されて洗いざらい魔法の構造と魔法紙の製法を紙に書き出すドラ。
それを受け取ったレオナはまたもふるふると震えながらドラに礼を言った。
「ありがとうドラちゃん…!! 待ってて、必ず良い知らせを持ってくるからッ!!」
「う、うん…?」
言うなり席を立ってしまったレオナをドラがポカンとした表情で見送る。
何がなんだかよくわからないけど多分喜んでたんだよね…?
まあレオナが喜んでたからいいか。と目の前のお茶とお菓子をパクつくドラ。
後日、意外な知らせをレオナが持ってきた。
「ドラちゃ〜〜〜ん!」
会うなりぎゅっと抱きつかれたドラ。
「レオナっ…どうしたの!?」
「聞いて! ドラちゃんが教えてくれた魔法紙、パプニカで工場を作って大量生産することになったのよ!
原料の草や薬品と合わせて生産する目処もついて復興財源として大きな事業に出来そうなの!!
お父様にも褒められちゃった! あ、はいこれ!
試作品として作った魔法紙、ドラちゃんにプレゼント!!
これからはパプニカでいつでも手に入る予定よ!」
「お、おおお〜〜〜!」
ててーん、ドラは魔法紙(束)を手に入れた!
今まで自分でちまちまと作っていた紙が一気に大量にこの手に…
ドラの目からポロポロと涙が溢れる。
「ありがとうレオナ〜…! これでたくさん写真撮れる〜〜〜!!」
「写真…っていうの? 良いわねそれ! その呼び方を発信していくよう会議で提案するわ!」
持つべきものは勇者兼優秀な魔法使い、そして王族の友人である。
お互いWINWINな取引を経てその絆はより一層強まった。
この日以後、パプニカから発信された世紀の新技術『写真』は
多分そのうちブロマイドとか“映え”の概念もパプニカから発信されて『流行はパプニカから』とかいう格言が生まれそう。
推し活にブロマイドは必至…!