ある朝目覚めた時に戦う相手を決められていた件   作:クォーターシェル

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読者募集キャラいいけど物によると中々出番やりにくいジレンマ


第6話 呉越同舟

ギルトールと呼ばれたロボットはその身を震わしながら咆哮のような音声を辺りに響かせた。

 

「うおおぉおぉ!!!」

 

「なんだよ……あのデカブツは……!」

 

とブリッツウイングが呟いた。

 

「でけえ……」

 

と俺も呟く。

 

「メガトロン様より更に大きい……。あんなサイズの巨人型兵器がいたとはな」

 

とオンスロートが言う。

 

「あんだけデカいと弾幕も張れねえ」

 

とサンダークラッカーがぼやく。

 

「おい、あいつは俺達に任せろ。お前らは先に行け」

 

とオンスロートは言った。

 

「だが……」

 

と俺は言うが、

 

「良いから早く行きやがれ!!」

 

とオンスロートが怒鳴る。

 

「そうだぜ」

 

とスカイワープが言う。

 

「ここは任せて先に行ってくれ」

 

とサンダークラッカーも言う。

 

「分かった。ここは頼む」

 

と俺は言い、俺達は階段を降りていった。

 

「さあて、ここから先は通さないぜ」

 

とオンスロートがギルトールに立ちはだかる。

 

「悪いが俺達もいるぜ」

 

とブリッツウイングたちも続く。

 

「よし、行こう」

 

と俺達は先に進んだ。

 

「待っていろ、オールハイルメガトロン!!」

 

とオンスロートが叫んだ。研究所の最深部に向かうべく長い通路を進む。すると先にバンブル、マイスター、ハウンドが居た。

 

「デ、デストロン…」

 

更に俺達と会ったことに気づかないまま

 

「この部屋だ」

 

とクロスヘアーズが扉を開ける。そこには……複数の巨大なカプセルがあった。

 

「これは……まさか」

 

とハウンドが言う。

 

「ああ、間違いない。司令官達だ……」

 

そのカプセルの中にはそれぞれ見た事のある顔のトランスフォーマーが閉じ込められていた。デモリッシャーが

 

「あれは……メガトロン様!」

 

とカプセルの1つに駆け寄った。そのカプセルの中にはメガトロンが収められていた。その時

 

「ちょっと待った!何でデストロンの奴らがいやがる?」

 

とクロスヘアーズがこちらに銃口を向けた。

 

「やる気かえ!」

 

とヒールウィップも構える。このままでは一触即発だがそれはまずい。俺は

 

「待ってくれ!サイバトロン。ここは不干渉でいかないか?」

 

とサイバトロン達に言った。

 

「不干渉?」

 

バンブルが疑問を呈す。

 

「そう、不干渉だ。ここで互いに潰し会えば得より損の方が大きい。お互い仲間を取り返すのが最優先のはずだ」

 

と俺は提案した。

 

「成程ね、確かにその方が良いかもね」

 

とマイスターが言う。

 

「それに……君たちだって万全の状態ではないだろう?だったら、今は協力した方が効率が良いんじゃないかい?」

 

と俺が言うとクロスヘアーズは

 

「ちっ、しゃーねぇな」

 

と言い、銃口を下ろした。どうやら納得してくれたようだ。マイスターは

 

「いいかい?あくまで君たちが提案したのは不干渉だ。私たちは君たちがピンチになっても助けないし逆もしかりだ。それに完全に君たちを信用してないってのも忘れないでくれ」

 

と言った。俺は

 

「それでいいよ。なあヒールウィップ、デモリッシャー」

 

と言った。

 

「構わない(え)」

 

と2人は答えた。

 

「じゃあ、そういうことで。さて、他のみんなとも合流しないとね」

 

「ああ、そうだな」

 

と俺達はそれぞれ見張りの為に2名をこの場に残して外で戦っている仲間の応援に行くことにした。メガトロンが見つかったことで増援も呼んだが間に合いそうにはない。安全を確保するためにもあのギルトールを何とかしておかねば。ヒールウィップ、デモリッシャー、バンブル、ハウンドがその場に残り俺達は外に向かった。外に出るとちょうどトランスフォーマー達が戦闘しているところだった。

 

「よし、行くぞ!」

 

と俺達は加勢すべく走った。まずは俺達だけでどうにかなるかもしれないと思い攻撃を開始する。しかし、相手はギルトールだけではないのだ。もう一体大きなロボットが姿を現した

 

「2体目!?」

 

細かい武装は異なるが概ねは1体目のギルトールと同じだ。2体のギルトールはこちらに砲撃をしてきた。

 

「ぐわぁ!」

 

「うおっ!」

 

俺達は避けきれずダメージを負う。これは何発ももらうとキツイな……アイアンハイドがマイスターと会話している。

 

「マイスター!なぜデストロンと一緒にいる!?」

 

「彼らとこの場限りの不可侵協定を結んだのさ。ここでやられちゃ意味がないからね。地球の言葉で呉越同舟というやつだよ」

 

キレ気味のアイアンハイドに対しマイスターはあくまでも飄々としている。

 

「そういうことなら仕方ないか……」

 

とアイアンハイドは引き下がった。

 

「おい、お前ら!そっちは任せたぜ!!」

 

とオルトモードになったランボルも走り出す。そしてギルトールの足に体当たりを仕掛けた。

 

「どりゃあっ!!」

 

そのままギルトールは姿勢を崩して転倒する。

 

「ナイスだぜ!!ランボル!!」

 

とサンストリーカーが褒める。

 

「へっ、まあな」

 

とランボルが胸を張る。だが、すぐに起き上がったギルトールによって殴られてしまう。

 

「げぼぉ!!」

 

「くっ、大丈夫か!!」

 

とアイアンハイドが心配するが

 

「ふっ、まだまだこんなもんじゃないぜ!!」

 

とランボルは再び立ち上がった。今度はこっちも負けじと銃撃を開始した。オンスロートが

 

「関節部が柔らかいはずだ!そこに攻撃を集中しろ!」

 

と指示した。それを聞いた皆が一斉に狙った場所に銃弾を撃ち込む。するとその箇所はどんどん破壊されていった。どうやら効いているようだ。しかし、それでもまだ倒れない。ギルトールはまだ立っている。

 

「ちぃッ!」

 

「しぶとい野郎だ!」

 

と俺達は毒づく。その時、上空にヘリコプターが現れた。

 

「あれは……オルトモードのブラックアウトか!助かった」

 

と俺はホッとした。これで戦況が変わるだろう。

 

「救援にきたぜ。これでも喰らっておけ!」

 

とブラックアウトは着地と同時にEMP兵器を作動させる。俺達トランスフォーマーにとっては少し身体が痺れるくらいだが、地球の技術では一たまりもないようで、強烈な電磁波を受けた2体のギルトールは動きを止め、その場に倒れ伏した。

 

「やった!」

 

と俺達は喜ぶ。しかし……勝つには勝ったが皆ボロボロだ…特にギルトールを食い止めていたメンバーはダメージがデカいようだ。

 

「くそっやられていなければ、デストロンをついでに片付けられるのに…」

 

とアイハンハイドが物騒な事を言う。

 

「へっ…それはこちらの台詞だぜアイハンハイドさんよ」

 

とブリッツウイングが返す。

 

「あんたら仲が悪いのか良いのかよくわからんな……」

 

と俺は呆れたように言う。そんなことを話していた時だった。すると

 

「おい!あれを見ろ!」

 

と誰かが叫んだ。その先を見るとスペースシャトルがこちらにやってくるあれはアストロトレインだ。

 

「おーい先行するなブラックアウト!」

 

と声が聞こえてくる。

 

「あの野郎また勝手なことしやがって」

 

とスカイワープが怒る。俺は

 

「あれは俺がよんだ増援だビルドロン部隊も一緒のはずだ」

 

と言う。シャトルからビルドロン部隊が降りてきた。

 

「やっと追いついたか」

 

とボルターが安堵する。そして

 

「ビルドロン部隊はこれよりメガトロン様以下機能停止中の同胞を回収する」

 

「了解ですボス」

 

とビルドロン部隊の隊長格であるスクラッパーとグレンは言った。

 

「え?あいつらが回収すんの?」

 

とサンダークラッカーが意外そうにする。

 

「ああ、エネルギー切れで動けない奴らも一緒に連れ帰る」

 

「ふぅん……なんか変わったなぁ俺ら」

 

とサンダークラッカーは感心しているようだった。

 

「さて……サイバトロンももう救援が来ているようだな」

 

みると沢山のサイバトロン戦士が来て研究所の内部に向かっていた。

 

「じゃあ俺達も行くとするかね」

 

と俺は言う。

 

「そうだな、よしいくぞ!」

 

と全員で研究所の中に入って行った。中に入ると、4人が変わらず番をしていて特に変わったことは無かったか聞くと。

 

「いやとくに何も無いであります」

 

とデモリッシャーが答えた。その後研究所内を調べてみたがこの研究所にいた人間は俺達が戦っている間に逃げ出したようで、サウンドウェーブ達が内部のデータを調べてみた所、ほとんどが削除されていた。しかしその組織はコンボイとメガトロンを筆頭にトランスフォーマー達を捕えていたので、我々セイバートロニアンの技術の一部を解析した可能性がある。その辺りが気になるころだが取りあえず捕らえられていた仲間を救出するというミッションは達成したので良しとしよう。そんな訳で俺達デストロン軍はメガトロン他数名のデストロン兵士を救出した。全員機能停止状態だったが目立った外傷などはなさそうなので取りあえず基地に帰ってくまなく調べてから蘇生することになるだろう。サイバトロンと別れる時は特に会話はしなかった。まあ今回は共闘の形になったとはいえ、普段は敵同士だからな。ただ最後にマイスターが

 

「ありがとう助かった」

 

と言ってくれた。それくらいなら別にいいんだけどね。こうして俺達の任務は終了した。しかし今は機能停止中だが両軍のトップが復活すれば両軍の戦いは激化する可能性が高い。俺としては両軍が和平することを望んでいるんだが、果たしてどうなることやら……そんな日はやってくるのか?取りあえずスパイとして仕事は続けなければ。月面基地に帰還した際にスタースクリームが盛大に舌打ちしたがスルーすることにする。そしてグレン、ノックアウトといった医術の心得がある者達と共に回収したデストロン達の身体を検査した。中には発信装置のような物が付いていた者がいたのでそういった物を除去しておく。そしてリペア装置を使って次々とデストロン達を再起動していった。ブレストオフ、スカイクエイクといった者達が戻ってきてデストロン側は活気づくかと思われたが、そう順調でもなかった。肝心のメガトロンが目を覚まさないのである。

 

「あの野郎いつまで寝てるつもりなんだ」

 

とスタースクリームがイラついている。

 

「しょうがないだろお前だって機能停止した事があるんだから」

 

と俺は言う。

 

「いっておくが生命反応はあるんだよな?脳死の可能性は?」

 

とスタスクは不機嫌なまま尋ねてきた。俺は

 

「ちゃんと生きていますよ。頭脳回路も見たところ無事です」

 

と答えた。正直言って俺達にもメガトロンが目覚めない理由が分からない。ただこのままメガトロンが目を覚まさないとまずいと言うことは分かる。今のデストロンの暫定リーダーがスタースクリームということになっているが、求心力もない彼がデストロンをまとめ切れるとはとても思えない。その内デストロンが瓦解するがチンピラたちが世に放たれるということにもなるので、その展開はよろしくないだろう。サイバトロンとしても楽にはなるかもしれないがこの地球で新たな面倒ごとが発生するのが目に見える。結局メガトロンが復活するまでは俺達デストロンは様子を見るしかないと言うことになった。そんなタイミングで間が良いのか悪いのか、ようやくセイバートロン星との通信が繋がった。通信相手はデストロンの防衛参謀兼科学参謀のレーザーウェーブだ。G1等の様に彼がセイバートロン星でデストロンの支配地域の代表をやっているようである。

 

「やっと通信が回復したぞ。こちらケイオス基地。ネメシス応答せよ」

 

スタースクリームが応答する。

 

「こちらネメシスもとい月面基地だ。久しぶりだなレーザーウェーブ」

 

「スタースクリームか。メガトロン様はどうした?」

 

「メガトロンは眠っているよ。このまま宇宙が終わるまで起きてこないかもな」

 

「どういうことだ?スタースクリーム」

 

「今は俺様がデストロンの№1ってことだ」

 

スタースクリームの言葉にレーザーウェーブは何も返さなかった。当然だろう。今の状況ではデストロンのリーダーを決めるなんて無意味なのだから。

 

「それよりセイバートロン星の状況はどうなっている?復興はまだ済んでいないのか?」

 

「残念ながら復興どころか、未だに戦争状態が続いているよ」

 

レーザーウェーブは淡々と言った。だろうな両軍のトップがセイバートロン星を離れたとはいえ大部分のサイバトロンとデストロンは残っている。ウルトラマグナスもレーザーウェーブも有能が故に拮抗状態が続いているのだろう。

 

「まぁいいさ。エネルギー源を確保できればいずれセイバートロン星の連中は俺様にひれ伏すだろうよ」

 

と言ってスタースクリームは通信を切断した。

 

「セイバートロン星に帰還するのはもう少し先だな」

 

「あぁ。それまではここでエネルギーと資源集めるしかないか……ん?なんだこの反応は?」

 

俺はレーダー画面で光る何かを見つけた。

 

「こっちに向かってくるぞ!トランスフォーム!」

 

俺は車からロボットモードになると、走り出した。

 

「待て、我々も行くえ!」

 

「そうね、まずは様子見しましょう」

 

シャドウスクリームたちも俺を追いかけてきた。やがて前方に小さな光が見えた。近づいてみるとそれは宇宙船だった。

 

「おいおい、こんなところに船があるぜ。まさか誰かいるんじゃねえのか?」

 

サンダークラッカーの言葉通り船内には人影があった。だがそれは俺がよく知っている人物だった。

 

「おい、大丈夫か!?しっかりしろ!」

 

「うぅ…」

 

その乗組員は角ばった角とバイザー状の顔が特徴的だった。こ……こいつギャラクシーフォースのノイズメイズじゃねぇか!?なんでこんな所に…って、今はそんなことより早く助けないと!

 

「全員手伝え!今すぐ船をどかすんだ!」

 

「おう!任せろ!」

 

サンダークラッカーとスカイワープが協力して船を動かしはじめた。

 

「よし、もうちょっとだ!」

 

あと少しで船が動くという時だった。突然船体が大きく揺れ動き、そのまま動かなくなったのだ。

 

「あれっ!?どうなってんだよこれ!?」

 

スカイワープは慌てていた。するとその時だった。突如船体から強烈な閃光が発生したのだ。

 

「うわぁー!!」

 

「きゃあああっ!!!」

 

そして次の瞬間、俺たちはその謎の空間へと吸い込まれていった……。

 




駄文閲覧ありがとうございました。感想等や募集投稿もお待ちしております。

名称の補足

ビルドロン部隊=コンストラクティコン

レーザーウェーブ=ショックウェーブ
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