解説の宮永さん   作:融合好き

23 / 27
遅れました。仕事が割と忙しかったのと空いてる時間にゼノブレイド3やっていたせいですごめんなさい。まだクリアしてないので次回も遅れますご了承ください。それでは投下します。


やがて必ず辿り着けるその日

 

 

妹尾佳織は興奮していた。

 

幼馴染にして大切な友人でもある智美ちゃんから唐突に誘われた麻雀部。入部して即レギュラーかつ一ヶ月もしないうちに全国予選というあまりの展開のハイスピードっぷりには流石に驚かされたものの、智美ちゃんが音頭を取るだけあってか部内の雰囲気はとても良く、また純粋に麻雀という競技の奥深さに心惹かれ興味を持ち何だかんだとノリノリで大会に参加する羽目になった私。

 

我ながらチョロいなぁとは少し思ったが、別にその選択自体には後悔をしていない。強いて言えば私のような超の付くど素人がいきなりこんな大会という神聖な場を荒らしても大丈夫なのかとそれなりに悩んだりはしたのだが、嘘でも『麻雀の才能がある』と言われてしまえば人間なんて簡単に調子に乗るもので、最終的にはあれよあれよと主に加治木先輩の強い薦めで気づけば先鋒まで任されるようになってしまう。

 

流石に私にエースの座は重いのでは……と反論しても、何故か加治木先輩は聞き入れてくれない。智美ちゃんに援護を頼んだが、彼女はむしろ面白がって賛同する始末。理由についても何度か聞いたが、やはり才能がどうのと言った曖昧なことばかり言われて、きっと体良く押し付けられたのだろうとその時は思っていた。

 

半ば自業自得ながらも、才能だとかそんなありきたりな言葉で誤魔化されるあたり私が押しに弱いと言われる由縁なのだろう。惨めに敗北する未来しか見えずに当時は軽く絶望もしたが、数日もした時には割り切っていた。大会には私以上の初心者だっているかもしれないし、どうせ記念参加のようなものなのだから、惨敗してもその時はその時だと。

 

一週間もする頃には、先鋒でいればむしろ他校のエース……強い人と存分に戦えることに思い至って興奮を抑えられないようになっていた。だってどうせ胸を借りるのなら強い人が良い。私を先鋒に推した加治木先輩が後悔するほどズタボロにして貰って、格の違いとやらを見せつけてほしい。意趣返しの意味も込めてそんなことを智美ちゃんに伝えたら、「かおりんは大物だな」といつもの間延びした口調で言われた。どういう意味だろう。

 

『あ、ツモです。えっと、トイトイと三暗刻。でしょうか……?』

『な──それ、四暗刻じゃ……!?』

 

しかしながら、いよいよ待ちに待った大会が始まると状況が一変する。無論、記念参加とはいえ大会に出るからには私も死力を尽くす心意気ではあったのだが、困ったことにいつかの加治木先輩の戯言は真実であったようで、自分でもびっくりするくらいトントン拍子に大会を勝ち進んでしまう。

 

(あれぇ……?)

 

一回戦の結果、プラス63400点。歯応えがない、とは違う。勝った側である私が言っても説得力が無いかもしれないが、私が戦った相手はおそらくその全員が私を優に上回る実力者だった。私が勝てたのは単に運が良かっただけ。けれど、その運をこの日この場でしっかりと持って来れるという意味では、確かに私は紛れもなく彼女たちを上回る才能を有していたのだろう。

 

(これが才能って言うのも違う気はするけど……)

 

釈然としない表情で戻る私を、加治木先輩は大袈裟なくらい持ち上げてくれた。それを恥ずかしく思うと同時に、こんな勝ち方はこれっきりだろうと午後の二回戦に臨めば、それも驚くほどあっさりと突破して、気付けば私は現在、ここ長野県インターハイ予選大会決勝戦の舞台の片隅に立っている。

 

(何だかなぁ……)

 

シンデレラでももう少し段階を踏むだろうサクセスストーリー。しかし当然ながらそのまま勢いに乗って優勝なんて甘い話があるはずもなく、どうも如何に私の才能とやらが優れていても、それだけで最後までいけるほどこの道は楽でもないらしい。

 

 

妹尾 3巡目 手牌

{①①①②③④⑤⑥⑦⑧⑨⑨⑨}

ツモ

{発}

 

 

(これ……かな)

 

 

打牌

{発}

 

 

最良と言っていい配牌と無難な捨て牌。おそらく、この手牌を見た百人のうち百人がこの選択を妥当と判断することだろう。常人であればまず間違いようの無い手であり、そこで最も点数の高い形。加えて麻雀という競技の中においてもこの形の役満は待ち数が最多であり、それを2巡目の時点で聴牌できたとなれば、もはや己の勝ちを確信してもおかしくない。

 

でも──

 

「ロンです。鳴き一通混一色、5200点」

 

 

宮永咲 和了形

{一二三四五六七八九発} {発} ポン{南南横南}

{一九}

 

 

 

「は、はいっ……!」

 

あからさまに狙い澄まされた一撃。素人である私にも、その和了形が最高形をあえて崩してのものであることは一目で理解できる。まるで私の捨て牌を事前に知っていたかのような奇妙な打ち回しは、傍目にはとても理解出来るものではなくても、撃ち抜かれた私から見ればこれ以上ない最善手となる。

 

(すごい! なんで私の狙いが分かるんだろう?)

 

心底から感服する。私の目からは、私の打ち筋におかしなところは何も無いように見えた。しかし彼女は事実としてそんな私を狙い撃ち、その証拠を堂々と私の目の前に晒している。

 

点数もそうだ。今の一撃で彼女の点数は私の倍近い数値となった。それはあまりに順当な結末。否、現時点でも我々の差を示すにはこの点差ではまるで足りないほど。初日の結果がおかしかっただけで、本来であれば私のようなど素人が並居る強豪を相手にすれば、こうなることは必然であったのだ。

 

「ツモ。6000オール」

 

 

宮永咲 和了形

{122336688北北発発} {1}

{発8}

 

 

3巡目での和了。相変わらず一切の躊躇をした様子もなく役満手を放棄しての最速の和了り。けれど、既にその暴挙を咎める人間はここにはいない。それが単なる暴牌ではないことは、もはや誰の目にも明らかだからだ。

 

(山や手牌が見えてるのか、あるいは未来が見えているのか……)

 

どちらだとしても、あるいはその両方だったとしてもなんら不思議ではない異常な精度の読み。私個人としては、山や手牌が見えても他人の捨て牌までは干渉できないと信じたいので後者のセンを推している。何にせよ、彼女の麻雀が私では到底及ばない一つの境地に到達していることは間違いないだろう。

 

 

妹尾 配牌

{九九九111999①④中白}

 

 

再度配られた配牌を見る。配牌の時点でみっつの牌が3つ。これまでの配牌にも負けず劣らない素晴らしい配牌なのに、どうして微塵も勝てる気がしないのだろうか。それどころか、こんなにも分かりやすく和了りやすい配牌なのに、もはや私には、次に切るべき牌すら分からなくなっている。

 

「………」

 

 

ツモ

{①}

打牌

{④}

 

 

(みんなは一体、何を思って、どんな牌を選んでいるのかな……)

 

私の場合、丸い1を引いた。丸い4か中か白がいらない。中や白の方が多分大事。だから丸い4がいらない。なんて、自分でも自覚できるほど単純な考えで捨て牌を選んでいる。思考に10秒も掛けていない。けれど他の人は違うんだろうなぁというのは、そんな私の何倍も何十倍もの時間を費やして捨て牌を厳選しているみんなの様子を見ればわかる。

 

 

福路

{発八}

妹尾

{④}

宮永照

{①}

宮永咲

{中中}

 

 

こうして全員の捨て牌を眺めても、彼女たちの真意は掴めない。字牌から捨てるのがセオリーだとは教わった。でも、三元牌と呼ばれる白、中、発の字はそれぞれみっつ集めるとそれだけで役になるから保持するのもありだとも教わった。単にその必要ないくらい手が良いのか、それとも──

 

「あ……」

 

 

妹尾 手牌

{九九九111999①①中白}

ツモ

{中}

 

 

聴牌。多分、丸い①か中のどちらかで和了れる四暗刻。でも、既に中の方は2枚とも先に捨てられてしまっている。つまりは実質単騎待ち……宮永咲さんは、もしかして私のこの手牌を見越して? 流石に考え過ぎだとは思うのだけど、仮にそうだったとしたら彼女には一体何が見えているのか。少なくとも、私にはそんな真似は無理だろうという確信がある。

 

しかし、私がそれに嫉妬を覚えることはない。そもそも素人であるこの私が、全国でも有数の打ち手であろう彼女たちに並び立つなどあまりに烏滸がましいこと。今の私の内に占めるのは、彼女たちに対する畏怖、あるいは尊敬に近い感情。それは山の頂を眺めるように、()()()()()()()()()()()()()()という、ある意味では失礼とも取れる純粋な羨望だけである。

 

(………。………もし、()()()()()()とすれば……)

 

必然、頭の中にそんな懸念が過ぎる。あれほどの精度で狙い撃ちができるのなら、つまりは今の私の手牌だって、彼女には透けて見えているのではないかという話。

 

実際、現状ダントツのトップである宮永咲さんがわざわざ第一打から1分近くも悩むのは何か意図があってもおかしくない。そして、仮に私の手牌が何らかの方法で覗かれてしまっているのなら、少なくとも普通にやっていてはいつまで経っても宮永咲さんに敵わないのではないか?と。

 

(…………)

 

ふと気がつけば、右端にある中の牌へと翳していたはずの指は、随分と左の方へズレていた。この選択を、きっとみんなは暴挙だと罵るだろう。この点差、この状況下で、碌でも無い思い込みだけで、みすみす完成した役満を崩すなんて、それこそ()()()でもないと──

 

「……()()()()()()

 

小さく、誰にも聞こえないように、本当に小さく独り言ちる。立場を言い訳に勝負を捨てるような真似、加治木先輩は怒りそうだなぁと思う。でも智美ちゃんはいつもの調子で流しそうではある。どちらかが間違いなのか、どちらにも正解はないのか。いずれにせよ、一つだけ正しい言えるのは──このまま何もせずまごついていると、どちらにせよ和了れないという真実のみ。

 

(ここから、()()()()()()()()()()()()……一体どうなるんだろう?)

 

 

妹尾 打牌

{①}

 

 

「──………」

 

私が牌を手に取ったまさにその時、ちらりと伺った宮永咲さんの様子は。

 

前半戦と相変わらず険しい表情のままながら、ほんの少しだけ、視線を右の方へ動かした──ような気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

「チー」

「………!?」

 

直後。

 

待っていました、と。まだ私が捨て牌を人差し指の腹で抑え付けているような段階、牌の絵柄を識別できるかどうかすら怪しい、そんな喰い気味のタイミングで宮永照さんがその牌を鳴く。

 

 

宮永照 手牌

{裏裏裏裏裏裏裏裏裏裏裏} チー{横①②③}

 

 

そうして晒される一筒、しかしそれは一巡目で照さんが捨てた牌と全く同じであり、つまり彼女は一巡目に一度捨てた牌を、私の捨て牌を利用してわざわざ鳴き返したということになる。

 

それに一体どんな意味があるのか。いや、そもそもそんなことが可能なのかすら今の私には分からない。けれど、分かる。分かってしまう。不思議と、なんとなく、直感的に。あるいは本能的に。

 

──まんまと利用された。それもきっと、私ではなく、私以外の誰かを狙うための駒として。

 

そして、この場面。この状況下において。2番手である照さんが狙う相手となれば、それは当然、

 

「………。………」

 

 

宮永咲 

{四}

 

 

しばらく悩んだ末に、再度手番が回ってきた宮永咲さんがゆっくりと牌を捨てる。しかし、

 

 

「ロン。自風牌ドラ6赤1で倍満。16000の1本場は16300」

「………はい」

 

 

宮永照 手牌

{赤五六九九111西西西}  {四} チー{横①②③}

 

 

おそらくは彼女の狙い通りに、宮永咲さんは観念したように点棒を差し出す。あの宮永咲さんから再び直撃をしたことで、改めて彼女の恐ろしさを思い出す。

 

宮永照さん。試合前には、彼女こそがこの試合での要注意人物であると聞かされた。加治木先輩曰く、おそらくはどんな相手に対しても一定の成績を残せる狂った対応力の持ち主であると。

 

試合前までは流石にその物言いはどうかと思っていたのだが、こうして対面するとそうまで言われる理由が分かる。いくら妹さんで身内とはいえ、こんな凄い人を相手に普通に直撃が取れるのは色々とおかしい。いや、こんな打ち方が出来る人を相手に当たり前のように圧倒している妹さんがおかしいのか。どちらにせよ、彼女たち姉妹の争いが加熱するほどに、改めて自分が場違いなのだという実感が加速していく。

 

(これが、全国トップクラスの打ち手……)

 

厳密には、まだ一年生で無名の妹さんにそういった称号は不適格なのかもしれない。しかし、もはや妹さんが全国クラスの姉と互角かそれ以上の存在であるのは疑いようも無いだろう。

 

(どうしよう……)

 

けれど、本当にどうしたものか。妹さんの猛攻に対して、私の思いつく限りの奇策で対応したつもりが、それさえもお姉さんに見破られて利用されてしまった。

 

加治木先輩に伝えられたお姉さんの対応力。それはつまり奇策に強いということであって、ならば私程度の経験で彼女を超えられないのは必然。しかし真っ当に戦えば当然この私に勝ち目などなく──いよいよ何も出来なくなって困窮する。

 

(素直に打てば妹さんに和了られて、道を逸れるとお姉さんに咎められる……)

 

どうすればいいのか。どうにもならないのか。曲がりなりにもこの舞台に降り立って、今更のように無力感を味わうのか。

 

それは本来、私が一回戦で噛み締めるべきだったもの。そうならなかったのは単に運が良かっただけ。それは分かっている。それは理解している。

 

でも、悔しい。そんな()()()()()理屈なんて抜きにして、ただただ悔しくて掌を握り締める。

 

嫉妬しないなんて嘘だ。私だって雀士の端くれ、こんな格好いい打ち方が出来るのなら私だってやってみたい。けれど事実として私にはそんなことはできなくて──私がもっと前から麻雀をやっていたならこんな気持ちにはならなかったのか。それは分からないけれど。少なくとも、こんなにも後悔を残すような結末にはならなかっただろう。

 

(遠いなぁ──)

 

既に手の届かない領域で尚も激しく殴り合う2人の姉妹を、私はすぐそばで遠巻きに眺める。いずれ必ずその場所へ辿り着くのだと、自らに言い聞かせながら。

 

 

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お姉さん、ホントにあの咲ちゃんと互角以上に殴り合ってるじぇ……」

 

優希が思わずといった様子で呟いた言葉に、私は全力で同意を示す。

 

いや、事前に本人から聞いてはいたのだ。今回の対戦相手である宮永照。彼女は宮永さんにも劣らない実力と、またそれを裏付ける実績もある強敵であると。ともすればあの宮永さんですら負ける可能性がある相手であると、試合前から散々聞かされていた。

 

しかし、それでも。私はたとえ本人がそう言っていようとそれは謙遜の一種だろうと思っていた。まさか()()宮永さんが負けるなんてあり得ないと。ある意味では慢心に近い感情を、しかし私は心からの確信と共に信じ切っていた。

 

けれど、どうだ。いざ試合が始まってみれば、繰り広げられたのは私の想像を遥かに超える異次元の戦いと、それに当然のように適応して互角に殴り合う二人の姿。信じられない、どころではない。もはや己が正気すら疑うような場は、まさに私の見込みの甘さの証左でもある。

 

「また役満──それぞれ緑一色に四暗刻に九蓮宝燈に国士無双ですか……国士無双は確かこれが初めてですが、もはやそんなことはどうでもいいですね……」

 

和の言葉。台詞から察せられるように、あの和ですら役満の聴牌に何の感情も抱いていない。疑問は既に出尽くしている。考察なんて陳腐なだけ。須賀くん曰く、宮永さんはちょっとしたアクシデントで控室に戻るタイミングを逸してしまったらしいが、仮に戻ってきていたとしても、私には何も言えることはなかっただろう。

 

「……どうなるのかのう」

「………」

 

投げやりに、自棄っぱちに、諦めたようにまこが言う。その対応も正解だ。あんな戦いに、私たち凡人が何を言っても変わらない。変えられない。運命を覆せるような人間なんて、それこそモニターのその先にしか存在しないのだから。

 

でも──

 

「信じましょう」

「ん?」

「信じるのよ──あの子は、宮永さんは、必ず勝つと言っていた。だから信じるの。その言葉が真実だと。この世界に訴えるように」

 

いつかあの子は言っていた。人間の意思は、時に運命すら覆しかねないと。私は運命なんて分からない。意思がどうしてそれに影響するのかなんて知らない。でも、他でもない宮永さんの言葉だから──私たちがそれを信じないで、一体どうするのか。

 

「……そうじゃな。その通りじゃ」

 

私のその意思が伝わったのか、まこはすぐさま前言を撤回して姿勢をきっちりと正す。もしや、意思が運命を変えるとはこういうことなのか。そうであるならこれで2人、いや、この部室の全員で6人分。応援してくれる学校のみんなも含めて文字通りの百人力。運命というモノを感じるには、申し分ない数値ではないだろうか。

 

『ツモ。国士無双、8000・16000』

 

その意思に応えたのか否か、まさしくそのタイミングで宮永さんは役の名が示すように類稀なる実力を魅せつける。その和了は、対戦相手を突き放すように、突き落とすように、まるで彼女の勝利という未来(うんめい)を、確とあの場に刻み付けるためのもののように見えた。

 

 

 

決勝戦先鋒戦南一局終了

 

風越    46000

鶴賀    55400

龍門渕  130700

清澄   167900

 









妹尾さんリタイア。だいぶ健闘しましたが、流石に現段階ではこのインチキ姉妹に勝ち目がありませんでした。

次回、先鋒戦決着です。お楽しみに。……やっぱ一局ずつ書くと長くて原作が中々進まないのも分からなくはないと思う今日この頃。なお、先鋒戦は実質ラスボス戦なので長いだけで、決着したらサクサク進む予定。





おまけ。

ゼノブレイド3プレイした感想(微ネタバレ注意、ブラウザバック推奨)





まずストーリーはいい感じ。2の雰囲気が好きだっただけに重過ぎる舞台設定には戸惑ったものの、いわゆるゼノっぽさが全開なのでゼノブレイドシリーズが好きならそれほど気にならないと思う。

主人公は良くも悪くも頑固なイメージであまり共感はできない。あと端々で無神経な部分が目立つ。自分の我儘で散々寄り道をしてるのに寿命が残り少ないヒロインに対して「焦っても仕方ない」とか言い出したのは流石に「言葉を慎めよ…」って思った。あれで暴力に訴えないヒロインは聖人。まあそういう情緒とかが養われる環境でもなさそうだからいいんだけどね…。あとどうでもいいけど敵基地に侵入している最中だろうと弔いのための笛を堂々と吹くのはちょっと笑った。

メインキャラクターとしては今のところタイオンくんが一番好き。やる事なす事全部共感できるし義理人情に弱いところも良き。ああいうデータキャラが義憤で冷静さを欠く展開が好きなんだ私は。主人公含め他のキャラクターに関しては今後ストーリーが進んでからかな。

ゲームシステム的にはデータ量の多さはともかく初期武器がやたらと使いにくいのが問題。主人公からして側面特効背後特効の技持ち+特効位置から技を使用しないと必殺技ゲージが増加しないという仕様のせいで『ヘイトが自身に向かないよう管理しながらまず移動して敵の斜め後方に居座り、ゲージの溜まり具合を見てちょくちょく位置をズラして技を打つ』なんて微妙にストレスが溜まるプレイイングが求められる。特に2のシステムに慣れているとゲージが溜まらなさ過ぎてイライラするかも。

唯一の例外がミオのチャクラムみたいな謎武器。もう使用感が他の武器と全然違う。2のメレフ様の火力無いバージョンみたいなノリで使える。超使いやすい。ガードなので自分の体力以外何も考えず適当に居座ってるだけでいいのもポイント。作者は武器変更できるようになってからレベル50の現在までずっとこの武器使ってる。ただブレイドコンボに必要なアーツがないので火力稼ぐなら他武器からダウンなりスタンなりを持ってくる必要がある。

ヒーローユニットはニイナさんが段違いで使いやすい。特にチェインアタック時にニイナさんがいるかいないかで火力が倍近く変わる。なんなら彼女+ヒーラー以外の2、3人が生き残っていればそれで普段と遜色ない火力が出せる。まあまだヒーローユニット全員解放できてないからかもしれないけど、中盤で火力稼ぐなら彼女をヒーローユニットとして選択するのをオススメする。また、戦闘狂を仲間にしておくとライジングが連発できるようになるので彼女も仲間にしておくと便利。どっちも寄り道しないと仲間にできないのでその辺はマイナスポイントかも。

以上、全く関係ない話でお目汚し失礼しました。あ、色々不満書いといてアレですが、凄く面白いゲームなのでみんな買ってくれると嬉しいです。それでは次回はクリア後に。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。