最凶の魔法科高校生   作:わすぽん

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就職して、引っ越ししたため、本がすべて実家に置いてけぼりに・・・


第9話

「いやはや、まさか直接来てるとは・・・余計に手が抜けなくなっちゃいましたな」ハハハ

 

笑い事じゃねーよ。なんで来てんの!?直接はいかないって言ってたよな?うーん・・・ま、考えても仕方ないか。前からあんな感じの人だったし。

 

それよりも明後日の真由美のスピードシューティングのCADの調整を始めないといけないからのんびりはしてられないんだよな。はあ、やりますか。

 

 

 

翌日

 

真由美のCADの調整をしていたスピード・シューティングは初日からなので早めにやっておかないといけない。

 

「で、どんな感じで?」

 

「うん。これでいいわね」

 

「ま、ドライブリザードしか使わないんじゃね。ドライブリザード寄りの設定しかしてないから他のを使うと反応が落ちるけど」

 

「スピードシューティングで複数の魔法を使うこと自体珍しいからね」

 

どうしても、ほとんどの選手は自分の的を落とすことに集中せざるを得ず、相手の妨害まで手が回らないことが多い。真由美はそんなものしなくても勝手に相手が自滅していくし、満点を取るから負ける心配はない。

 

「とくに真由美は相手の妨害とかしないからね。勝手に相手がペースに飲まれて自滅していくし」

 

「あれ、見に来てたの?」

 

「いや、別に。映像資料としてあったのを見ただけだけど」

 

厳密にはネットにファンクラブの映像があっただけともいう。

 

「ふーん。ちゃんと見てるんだね」

 

「人によって多少の癖があったりするから見てみないと分からないものもあるしね」

「あ、それとこれはんぞー副会長から渡しといてって言われてたやつ。中身はしらね」

 

本当に中身は知らないがどうせなら自分で渡せよ・・・とは思う。

 

「なにこれ?」

 

「さあ?あ、俺は一旦自分のやつの調整をしてくるから。何かあったらまた呼んで」

 

後は自分の調整をしたいので練習会場に向かう。アイスピラーズブレイクは6日目から。故にあまり早くCADの調整をしても意味はないのだが練習をしておきたいというのはあった。

 

とはいえ、CADを一度動作させるだけで終わるが。フォノンメーザーを一度に12本打つだけで終わる。

 

早打ちのように試合開始から魔法発動までの時間を計測し何度も何度も繰り返す。途中から氷柱を使わずに練習していたがさすがに、集中がとぎれてきたので休憩のためにいったん練習場の外に出る。

 

「お、雫も練習か?」

 

「うん」

 

「今回の雫の一番のライバルは司波さんになるだろうな」

 

正直、今のままの雫では勝てる気がしない・・・申し訳ないが、あまりにも実力に差あると思っている。

 

「分かってる。だから、対策はしてる」

 

「そうか。なら頑張れ。間違いなく強敵だからな」

 

「アドバイスを聞きたいけどいい?」

 

「ん?いいのか俺に対策を教えても」

 

「言いふらしたりしないでしょ」

 

「まあ、そうだけどさ」

 

一度出た練習場にもう一度入ることになる。まあ、俺がやるわけじゃないけど・・・氷柱を作り直す係にとっては悪夢だろう。既に2人がサイオン切れで交代している。

 

 

 

入ったら係員にビビられた・・・(´・ω・`)

 

 

 

「うん。雫はセオリー通りだな。情報強化で自陣を守りつつ相手に共振破壊で攻撃を加えていく。練度も高いし悪くはないと思うが・・・」

 

「が?」

 

「司波さんが相手となるとな・・・」

 

「だから対策はある」

 

「ああ、もう準備してあるのか。ってかしてないわけないよな」

 

「うん。じゃあ後はそれを実行するだけだな。ああ、それと情報強化はそれほど万能ではないから要注意だな。状況が大きく変わると効果がなくなることもある」

 

「つまり、深雪が戦い方を変えた時が注意ってこと?」

 

「ああ、そうだ」

 

「うん。気にしておく」

 

 

 

いやはや、他人に教えるのも楽じゃないね。まさか共振破壊の余波で氷柱が頭上に降って来るとは・・・もうちょっとで死ぬところだった。ボケーっとしてたからなんだけどさ。

 

 

 

九校戦初日

 

さすがだねぇ。さすがはエルフィン・スナイパー。一目見ようと人がかなり集まってる。まさにここは特等席って感じだな。

 

「どう体調は?」

 

「ばっちりよ」

 

「ならよかった。はい、CAD。最終調整は済ましたからいつでもいけるよ」

 

「ありがとう。ところで何か言うことはないの?」

 

「うーん。優勝できるだろうと思ってるし、特にいうことはないかな」

 

どうせ優勝すると思ってる。こういう時にミスするようなタイプじゃないし。伊達に十師族、七草家の長女をしているわけではない。こういうようなことにも慣れている。

 

「言ってほしいのはそれなんだけどね」

 

「知ってる。ま、頑張ってきて。あと、ついでに優勝してきてんね」

 

「優勝がついでって・・・」

 

「はい、行った行った。終わったらプレゼントもあるから」

 

「え?」

 

「はいはい。その話はあとでね」

 

そのまま控室から真由美を追い出して会場の様子を見て、そのまま控室で観戦することを選んだ。正直、外の熱気がすごすぎてしんどいのである。

 

 

 

うーん。予選でもこのすごさ。たしかにスピードシューティングは知覚系魔法があるだけで、かなりやりやすさは上がるというがそれだけではないだろう。間違いなくドライブリザードの命中精度もおかしい。かなりの鍛錬をしないとここまでは出来ないはずだが・・・ああ、そういえば家にシューティングレンジあるんだっけ?そりゃいくらでも練習できるわ。

 

 

 

おお、満点か。うん。まあ、去年もそうだったし、ここでミスするような性格でもないから妥当っちゃ妥当か。もちろん予選一位通過か。

 

 

 

「お疲れ様。どう、違和感とかなかった?」

 

「もちろん。大丈夫だったわよ」

 

「ならよかった。準決勝以降もこのままでいい?」

 

「ええ、そうね」

 

 

 

結局、予選上位8人で行われる本選もノーミスで優勝した。これで、九校戦史上初の3年連続ノーミス優勝となった。うん。うん。

 

「で、プレゼントがあるって話をしてたけど、結局何だったの?」

 

「ああ、これのこと?優勝したら渡そうと思ってたんだけどね」

 

黒い箱を真由美に渡す

 

「開けてみて」

 

「ん?これは・・・ブレスレット?」

 

「ただのブレスレットじゃないんだなこれが。それはアンティナイトでできたブレスレット。魔法が使えないようなときでも少しは護身になるかなと思ってね」

 

「アンティナイトってとっても貴重じゃない!?」

 

「まあまあ、前に言ったじゃん。アンティナイトの国内流通量の9割は家が関わってるってさ」

 

「ああ、そういえばそうだっけ?ってそれでも貴重なんだけど!?」

 

「あれ?七草家なら持ってると思ったんだけど」

 

有力なナンバーズなら手に入ると思うのだが・・・

 

「いや、あるにはあるのよ・・・ただ、それでも貴重なことにはかわらないのよ?」

 

「まあまあ、貰っといてよ。多分これから狙われたりすることもあるかもしれないしさ」

 

「まあ、そういうなら貰っておくけど・・・」

 

「まあ、確かにブレスレットにしなくてもよかっただろうけどね」

 

「・・・普通は指輪の形にするものだと思ったけど」

 

「いや、指輪にしたらいろいろと、あるじゃん。ほら・・・」

 

「ああ、なるほどね。でも、私は指輪のほうがよかったわよ」

 

「ここぞとばかりにイジリに来ようとしないでくれ」

 

急にスイッチ入れるの勘弁して・・・

 

 

 

 

2日目

 

真由美はクラウドボールでも圧勝していた。それはもう相手がかわいそうなぐらいに。

 

ちなみに俺は外で買い食いをした。本来九校戦の会場は軍の施設なのでありえないことなのだが、九校戦期間中はキッチンカーなどが特例で出入りできるようになっている。それでもセキュリティチェックがかなり厳しいとのことだが。

 

ちなみに、ハンバーガーとピザを買って食った。さすがに、腹が減っているとはいえ、今のご時世立ち食いはマナー違反であり、どこか適当な席を見つけて食べるだけの余力は残っていた。悪意のない人込みは質が悪いから好きじゃないんだよな。真由美のクラウドボールを見るために観客席まで行ったのだが、まあすごかった。もう勘弁こうむりたい。

 

 

3日目

 

十文字会頭がアイス・ピラーズ・ブレイクに出るとのことなのでそれを見るために会場に向かおうとしてついでに、一高の天幕に入ったときには何か騒然としていた。

 

「お、達也。なんかあったのか?」

 

「渡辺委員長がバトルボードで負傷した。全治一週間の怪我だそうで、ミラージ・バットも棄権しなければならないらしい。それで今こんな感じだ」

 

「なるほど。・・・全治一週間ってかなりだな」

 

魔法で怪我を治せるようになった今では、全治一週間と言うのはかなりひどい怪我である。

 

「しかし、渡辺委員長が脱落するとまずくねえか?ミラージ・バットはそうそう代役を立てられるものじゃないだろ」

 

「それなんだけど、達也君。やっぱり深雪さんに本戦ミラージ・バットに出てもらうほうがいいんじゃないかしら」

 

「ええ、たしかに深雪はミラージ・バットの練習をしていますから、たとえ本戦であっても十分可能だと思います」

 

まあ、司波さんなら本戦でも行けるんじゃね?というか、司波さんを新人戦の枠に収めること自体が間違っている気がするが・・・

 

 

 

ちなみに、そのあと見に行ったアイス・ピラーズ・ブレイクの本戦は何の参考にもなりませんでしたとさ・・・

だって優勝した十文字会頭も千代田先輩もどっちも家の固有魔法じゃん。んなもん参考にならねえよ。たしかにアイス・ピラーズ・ブレイク向きではあるけどさ・・・

 

 

 

 

さて、翌日からは新人戦が始まるけど・・・あれ、俺出番少なくね?今更だけど・・・これは、やり方を変えないと満足しないかもしれない。じゃないといろいろと変更しないといけなくなるかもしれない。

 

 

 

 

じゃあ、あれを使うしかないか・・・だが、公開は九校戦の後になってるはずだし・・・ああ、もう知らん。どうせやったところでどうにかしてくれるだろ。後は知らん任せた。

 

 

 

 

 

 

 

アイス・ピラーズ・ブレイク。それは敵陣にある12本の氷柱を自陣の物が破壊される前に破壊する競技である(ざっくり)この競技において三高の一条が圧倒的に有利なのは確実である。故に一条が優勝候補どころか優勝確定とも言われている。だが、そういうわけにはいかない。優勝は俺がしなくてはならない。

 

 

いろいろな事情があるが、わざわざ現地にまで来ているということは、それだけ重要と考えているんだろう。さすがに無様な姿をさらすわけにはいかない。

 

 

4日目

今日はスピードシューティングとバトルボードの新人戦であるが、明日に控えた新人戦アイスピラーズブレイク一回戦と二回戦の準備のため自室と調整用に準備されている天幕に引きこもることになる

 

「あれ?今からCADの調整をするの?」

 

そういいながら真由美が天幕に入ってきた。

 

競技用のCADは普段使われるCADと違い、その時の術者の体調や精神状態によって細かく調整をする必要があるため試合前日から調整しても、翌日には合わなくなっているなんてこともあり得るためこんなに早くから調整することはまずありえないのだが・・・

 

「ああ、ちょっと事情が変わりましてね。本来使う予定じゃなかったものを使うことになりそうなので、それに向けて早めに準備をしておこうと思いまして」

 

「ふーん。何があったのか聞きたいけど、おそらくは家の事情なんでしょう?」

 

「まあ、おおむねその通りってとこかな?別にここまでしなくてもいいような気もするけど、念には念を入れてというわけで」

 

「じゃあ、私が氷を作ろうか?」

 

真由美はスピード・シューティングでドライブリザードを使っているだけあって、氷柱を作ることは訳ないし、手伝ってもらえるのならありがたいのだが・・・

 

「悪いけど今回はなしで。あんまり他人に見せられるものじゃないんだ。出来の問題とかではなく、まだ秘密にしておきたいんだ。それにせっかくなら、本番で度肝を抜いてやりたいしね」

 

「それは構わないのだけど・・・そこまで言うのなら、もし本当に私の度肝を抜けなかったなら、何か一つ埋め合わせでもしてくれるのかしら?」

 

「ああ、ないない。絶対に度肝を抜くのは間違いないって断言できるんだから」

 

「へぇ~そこまで言うのも珍しいわねぇ。それなら、かなり楽しみにしておいてもいいのかしらね。これはみんなにひろめておかないと」

 

「別に、そこまでしてしてくれなくても・・・」

 

「いいえ。もう私にここまで言わせたんだから、今更なしとは言わせないわよ。覚悟してなさい」

 

と、笑いながら真由美は「さっそく、みんなに伝えなくちゃ!」とはりきって・・・どこに張り切ってるのかはわからないが、まあ本人の出場する競技はすでに終わっているのだ、たぶん暇なんだろう。

 

そんな、真由美を傍目に調整のほうに集中する。この魔法はCADなしでも発動はできるし、競技用CADでももちろん発動できる。ただ、普段使っているものよりもハードの性能が格段に落ちるのだ、せめてソフト面だけでも完璧に仕上げておきたい。

一条の爆裂は一条家の固有魔法でもあるが故に非常に発動までの速度が速いのだ。恐らく、コンマ何秒というレベルで決着がつくことになる。調整の匙加減一つで0.1ミリ秒でも早くできるのなら、やらざるを得ないのだ。正直、殺しありの実戦でなら一条にも勝てる自信はあるが、こういう単純な力比べではいくらか分が悪い。幸いにも、調整にかけられる時間はいくらかあるのだ。絶対に勝たなければならないというプレッシャーがないわけでもないが、プレッシャーに押しつぶされそうとかいうことは全くと言っていいほどないので、できることをやるしかない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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