ミイラ取りがミイラになると思ったらミイラがミイラ取りになった話 作:yrtohoyr
このお話はその名の通りミイラ取りがミイラになるのではなく、ミイラがミイラ取りになるギャグコメディです。
また、私の小説では前書き、後書きはほとんど本編と関係ないものとなっておりますので読み飛ばすのが時間もかかりませんしお勧めです。
この小説はふとした時に思い付いた小説のため、設定が曖昧な部分が多いうえ、自分で読んでてもまったく意味が分からないのでもしお読みになる方は吐き気を催さないよう注意してお読みください。
これは、遥か彼方にある世界の、とある女冒険家の愉快で奇妙な話である。
「ウバァァァア!!!」
「きゃあああああ!!!来ないでええええ!!!」
包帯でぐるぐる巻きにされた何かが女冒険家を追いかけている。
なぜこんな状況になったのか、それは数十分前に遡る。
~数十分前~
ここは洞窟の中。
数十分後、ミイラに追いかけられる女冒険家はここで何やら探索をしていた。
ピッピッピピッピピピッピーピーピー...
「ん?この下に空洞がある...掘ってみよう。」
薄暗い洞窟の中、ヘッドライトの明かりを頼りに散策をしていると、左手に持っている装置が地中に空洞があることを告げる。
「よし、掘るぞ~!」
彼女はバッグの中から組立式のスコップを取り出し、手慣れた手つきであっという間にスコップを組み立てると、意気揚々と掘り始める。
ザクッザクッザクッザクッザクッ...ゴンッ
少し掘ったところでスコップがなにやら固いものに当たる。
「何かあるな...」
ザクッザクッザクッザクッ...
さらに周りを掘り進めると、そこには分厚い陶器で出来た棺桶のようなものが姿を表した。
「古代文字か...こ、これは!?古代ルイーズ国の女王、マリー・ルイーズの棺桶!!やった、やっと見つけたよぉ!!」
彼女が冒険家をやっている理由。
その一つが、かつてこの世界で強大な権威を振るった古代ルイーズ国の女王、マリー・ルイーズの棺を探し当てることだった。
マリー・ルイーズの棺はどこにあるのか、どんな場所に埋葬されたのかは文献で残されておらず、ルイーズ一族で唯一見つかっていないものでもあった。
この女冒険家だけではなく、他の冒険家達もこぞってマリー・ルイーズの棺を見つけようとしていたが、この女冒険家がついにそれを発見することが出来たのだ。
「フフフ~♪ついに見つけた♪ついに見つけた~♪」
珍妙な歌を歌いながらどんどんと掘っていき、棺の全体が遂に露になる。
そして...
「それでは、女王様と御対面~」
棺桶を開けてしまった。棺桶に書かれた文字を全く読まずして。
蓋を開けた瞬間、中から眩い光が溢れ出す。
「うわっ!?」
あまりの眩しさに目が眩んでしまう。
すぐに光は収まったが、彼女はまだよくモノが見えていない。
そんな時であった。
ズズズズ...
棺の蓋をずらす、石と石の擦れ合う音が洞窟内に響き渡る。
女冒険家は何が起きているのかがまだよく理解できていなかった。が、すぐに理解した。
棺から出てきたのは、包帯でぐるぐる巻きにされたミイラであった。
ミイラは周りを見渡すようにキョロキョロとして、すぐに女冒険家にも気づいた。
「ウゥ...」
「あわわわ...」
「ウバァァァア!!!」
「きゃあああああ!!来ないでえええ!!!」
そして冒頭へと繋がる。
「ととととと、止まれえええ!!!」
「ウゥ...」
ピタッ
「えええ...え?」
急に追いかけるのをやめ、その場で立ち尽くすミイラ。
「え、まさか私の言葉で止まった?」
「ウゥウゥ」
うなずくミイラ。
「え、話してる言葉がわかるの?」
「ウゥウゥ」
さらにうなずくミイラ。
「...何で追いかけてきたの?」
「ウゥウゥウゥゥ」
すると唸りながらなにやら棺桶の方を指差し手招きし出す。
「来てほしいの?」
「ウゥ」
うなずくミイラ。
「...わかった」
ミイラと共に棺桶の所まで戻ると、ミイラは棺桶の蓋の表面を指差す。
そこには古代文字で何やら書かれていた。
「ウゥウゥウゥ!!」
それを読んでとばかりに指差すミイラ。
それに答えるかのように彼女は古代文字を読み始める。
「これが何っていうのさ...〈此処に眠りし美しき者、今ここに甦らん〉でいいのかな?」
その瞬間、今度はミイラが黄金に輝き始める。
「わわっ、今度はなに!?」
「ウォォぉぉおお!!」
輝きが収まると、ミイラが居たはずの場所に綺麗なドレスを身に纏った、まだ10代と思わしき少女の姿があった。
「あ、あれ?え?何が起こって...」
「ふぅ...封印を解いてくれてどうもありがとうございます。私はルイーズ王国の王女、マリー・ルイーズと申します...見たことのない服飾品を身に付けていらっしゃいますが、もしや異国の方でしょうか?」
「あ、いえ、あの...ここはフレデリーク王国と言いまして、私はこの国で冒険家をやっている、カトレゴ・ゴッドハートと申します。」
「フレデリーク?聞いたことのない名ですね...それとここは一体?」
「あの、聞いて驚かないでください。あなたが居た時代は今から約2000年も前と言われています。」
「まあ!?それは王国も変わる筈です...。」
「ところでなぜマリーさn...マリー様はこちらに?」
「...今はもう王国もありませんしマリーとお呼びください。ここではゆっくりお話もできませんし、一度ここを出てお話しましょう。」
「わかりました、ではこちらが出口になるので着いてきてください!あ、私の名前って呼びにくいと思いますからゴゴって呼んでください!」
そうして二人は洞窟を後にし、地上へと出てきた。
「ふぅ、やっぱりここの眺めは最高だな~」
洞窟の入り口は小高い山の頂上にあり、そこから城壁に囲まれるフレデリーク王国の首都がよく見える。
「まあ、フレデリーク王国は大きいのですね。」
「今は世界の領地の6分の1はフレデリーク王国の領地で、社会的には資本主義、まあ外交面ではオープンな国になってます。治安も悪くないですしマリーさんもすぐ慣れると思いますよ!」
「...私の居たルイーズ王国は対照的に治安がすこし悪い国でした。武力をもって武力を制す、武力でのやり取りが殆どでして、私があの棺に入っていたのも実は拉致されて勝手に封印されてしまったのです。」
「拉致!?そんな歴史は聞いたことが...マリー・ルイーズ女王は女王に即位した後、エドモンド・ルイーズ王子を出産。亡くなった後はエドモンド・ルイーズ王子の妃であるポーラ・ルイーズ女王が王女に即位したという歴史が文献には残っています。」
「やはり父は私を救うのではなく、存在を有耶無耶にして影武者を使わせていたのね...過ぎてしまった事は仕方ありません、過去は変えられませんから。」
「真実は残酷ですね...さて、とりあえずマリーの棺が見つかった旨を上に報告しなければいけないので王国内に入ります。マリーさんも着いてきてください!」
「一緒に行っても大丈夫なのですか?」
「まあ多分、大丈夫!これから多分一緒に生活することにもなるだろうし、宜しくね、元王女様!」
「ええ、よろしくお願いします。貴方に会えてとても嬉しく思っておりますわ。」
そう交わすと、お互い固く握手をする。
こうしてミイラはミイラ取りと共に行動することになったのである。
第一話はいかがだったでしょうか。
執筆時間1時間30分程度の変な小説ですが、これからも気が向いたときにちょくちょく書いていきます。
今後もよろしくお願いします。