ミイラ取りがミイラになると思ったらミイラがミイラ取りになった話   作:yrtohoyr

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どうも皆さんこんにちは、作者です。
お盆休みも終わり、作者はお仕事が始まってしまいました。
恐らく長野県の学生さんはそろそろ夏休みが終わるのではないでしょうか。
私も長野県出身なので夏休みがお盆開けすぐに終わるという事をよく知っています。
それこそ学生の頃は東京の学生を羨ましく思ったものです。(まず夏休みが1か月より短いというのが当たり前でしたからね。)
ただし、長野県は春休みが他県に比べて長く取られています。
長野県の学生の皆さん、夏休みを長くしたいですか?長期の春休みを継続したいですか?
それでは本編をお楽しみください。


第十四話 ミイラは森を散策する

マリーたち5人はさらに森の奥へと入っていた。

 

デヴィット「そういえばデニスさんたちはこの森でなにか探し物ですか?ゴゴやジャックさんも一緒とのことでしたが。」

 

デニス「いや、探し物というよりある魔物の調査に来たのです。」

 

ポール「...もしやダークウルフですか?」

 

デニス「その通り。その感じ、何か知っているのですか?」

 

ポール「私たちも詳しく聞いてはいないのですが、本来もっと奥に生息しているはずのダークウルフがつい最近、この森の入り口近くに群れで出没したらしいんです。」

 

デヴィット「たまたまその場にいたギルメンが強かったんで追い払えたとは聞いたがその日以外も度々群れが目撃されているらしい。」

 

デニス「ふむ...それでシュバートさんの特別訓練を受けた3人が調査に呼ばれたという訳ですか。」

 

ポール「噂では何かヤバい魔物がダークウルフの住処を占拠したんじゃないかなんて言われてます。」

 

デニス「ダークウルフはこれといった脅威という訳ではないですが、初心者が倒せるような相手でもない。もし怯えてこっちまで逃げてきているのであれば、自分達でも手に負えない可能性があります。」

 

ショーン「こ、怖い...」

 

デニス「心配するな、初心者コースはそういった強い魔物の生息地や移動範囲を迂回しているからな。」

 

マリー「...!!みなさん、静かに...」

突如何かを察知したマリー。

すると、森の奥から遠吠えが聞こえてくる。

 

マリー「距離は近くないですが、もしかしたら...」

 

デニス「ええ、吠え方の特徴は完全にダークウルフですね。」

 

デヴィット「気を付けて進もう、最悪ショーンだけは初心者用脱出キットがあるから逃がせる。」

 

ショーン「いえ、ぼ、僕は逃げません!」

 

デヴィット「ンなこと言って、足震えてるじゃねえか...」

ショーンはまるで生まれたての小鹿のように震えている。

 

ポール「まあ逆に言えば初心者のうちは逃げた方が良いってことだよ。下手に威勢を見せても無理な時は無理なんだ。あきらめも大事だよ。」

 

ショーン「は、はい...」

 

デニス「それにしても、以前来たときより霧の濃度が濃いような気がするのですが...」

 

デヴィット「そう...ですか?昔からこんなような霧の濃さだったと思いやすぜ」

 

デニス「ふむ...」

4人は更に先へ進んでいく。

少し開けた場所に出ると小さな川が流れていた。

 

ショーン「この先に行くにはこの川を渡らないといけないんですね」

 

デヴィット「ああ、そうだ。いいかショーン、この森の川には一見なにも居ないように見えるが、水生の魔物が息を潜めているんだ。まあこの辺は大丈夫だろうが、渡るときは十分気を付けるんだ。」

 

その時、マリーは川の少し上流に何かが居るのを見つける。

 

マリー「ね、ねえ、あれ...」

マリーがそのなにかを指刺す。

よく目を凝らしてみると、そこには木に吊るされた一人の遺体があった。

 

ショーン「ひゃぁっ!?」

完全に腰を抜かし、その場に座り込んでしまうショーン。

だがデヴィットは顔色一つ変えない。

 

デヴィット「これは..."はやにえ"の犠牲者か?だがこんな初級ダンジョンにその習性を持つ魔物は居ない筈だ...」

 

デニス「とりあえず後で報告して、今はここから離れるべきかと。最悪全滅の恐れのある魔物がこの辺に居る可能性があるということですから。」

 

ポール「ですね。南無南無...」

 

マリー「でもなぜ今までこの人は見つからなかったのでしょう?」

 

デニス「ここ一帯は普段、水生魔物を注意して進む場所ですからどうしても正面だけを見がちです。さらに黒い霧も出ていますからよく見えなかったのでしょう。今回はマリーさん、あなたの観察力が発見につながったという訳です。」

 

デヴィット「...ん?そういえばこんな川の近くまで来ているのになんで水生魔物は襲ってこないんだ?現に20メートルくらい先に魔物の気配があるが、こりゃ殺気というより恐怖と服従の気配だ。」

20メートルほど先の川面をよく目を凝らして見てみると、うっすらと丸い影が見える。

 

ポール「さすが兄さん、よく気が付いたね。」

全員が応戦態勢に入る。

 

デニス「確かにこの距離であれば普通はこっちにどんどん近づいてくる筈ですが...妙ですね。まるでこっちの様子をうかがってるようです。」

 

マリー「これは逆に下手に戦わない方が良いのではないでしょうか...」

 

デニス「確かにマリーさんの言うとおり。全員一旦正規の道に戻りましょう。」

こうして5人は戦闘をあきらめ、元来た場所に戻る。

それを見て安堵したかのように川面にあった影は奥の方へと消えていく。

 

デヴィット「よし、とりあえずこの近辺に魔物は居なさそうだな。そうしたら一旦俺が水上歩行の魔法を全員に唱える。ショーン、お前はポールと一緒に渡ること。いいな?」

 

ショーン「はい!」

 

デヴィット「ウォークオンウォータネスト!!」

デヴィットが魔法を唱える。すると是認の足元に青色の魔法陣が浮かび、全員に水上歩行の効果が表れる。

 

ポール「いつも思うんだけど、兄さんってなんでそんなに特殊魔法が好きなんだい?エアーネストでも代用できるのに...」

 

デヴィット「分かってないなぁポール。こういう特殊魔法はいつか何かの役に立つから覚えるもんだ。今だってそうだろ?」

 

ポール「それもそっか。じゃあショーンは初めてだから僕と一緒に渡ろう。」

そうしてポールとショーンが川を渡ろうと見ずに足をつけたその時だった。

ボシャン

 

ポール「え?」

 

ショーン「え、えぇぇぇ!?」

なんと水上歩行の効果がついているにもかかわらず水の中に入ってしまったのだ。

 

ポール「兄さん...これちゃんと魔法掛かってる?」

 

デヴィット「当たり前だろう!?逆になんで水に入っちまうんだよ...」

 

チャポン

マリー「...」

水の中に手を入れ黙り込むマリー。

 

デニス「マリーさん?」

デニスがマリーに声をかけた次の瞬間

 

マリー「ファイアネス!!」

ポン!!

火属性の基本攻撃魔法であるファイアネスを川底に向けて放つ。

だがその炎はまるで水素に火をつけた時のように一瞬広がるだけであった。

 

ポール「なるほど、それを見る感じだとどうやらこの川の水に魔力を封じ込める力があると。ファイアネス!」

ポールも川に手を入れてファイアネスを唱える。

だがマリーとは違い火炎どころか音すら出なかった。

 

デヴィット「仕方ない、魔力消費は大きいがテレポートを使って向こう岸まで行く。なに、ざっと見て15メートルくらいの幅だからこの森を抜けるまでに魔力が尽きることはねーよ。」

 

マリー「テレポートでしたら私にお任せください。」

 

デヴィット「いやいや、マリーさんは攻撃の魔導士のはずでは?」

 

マリー「確かに肩書はそうですが、他の魔法が使えないという事はないのですよ?」

 

ポール「うーむ、もしマリーさんがその魔法を使えるなら本当にありがたいよ。というのも今さっき僕が川に手を突っ込んで魔法を放った時、全然炎が上がらなかったでしょ。でもマリーさんが放ったらほんのちょっとだけ火がでた。多分僕より魔力量は豊富なはず。」

 

ショーン「そういえば確かに...」

 

ポール「マリーさん、是非やってみてください。」

 

デヴィット「...わかった、やってみてくれ。対岸にあるあの岩の近くに道があるだろ、あそこにテレポートしよう。」

 

マリー「分かりました。では、テレポートネスト!」

 

デヴィット「へ?」

シュパーンシュイン!!

 

マリーが唱えた瞬間、5人は一瞬にして対岸の指定の場所までテレポートする。

 

デニス「な、なんと...」

 

デヴィット「お、え、あ!?」

 

ポール「まさかテレポートネストを遠慮なく使うとは...マリーさん、体調が悪かったり魔力が足りなかったりはしませんか?」

 

マリー「え?えぇ、テレポートネストくらいなら別にそんなに魔力も消費しませんし...」

 

デヴィット「待て待て待てい!テレポートネストはテレポートネスの10倍は魔力を消費するはずだ!それをへでもないって...マリーさん、あんたの体は一体どうなってるんだ!?」

 

デニス「デヴィット、これは生まれつきでも何でもない。マリーさんの努力の結晶です。」

 

デヴィット「え?」

 

デニス「先ほどテレポートする瞬間、魔法陣は見ましたか?」

 

デヴィット「そりゃ...あれ?そういえば見てないな。じゃ、じゃあなんか機械でも使ったのか!?」

 

デニス「いえ、きちんとした魔法でした。普通はテレポートネストを発動する際、大きな魔法陣を作り一気に送り込む。ですがマリーさんは人一人がすっぽり入る小さな魔法陣で発動させた。しかも魔法陣のサイズは通常のテレポートネスの半分よりさらに小さい。さらに言えば魔力を一気に使うのではなく人数分小分けに使っている。魔力消費量は推定ですが、テレポートネス1回か少し少ない程度かと。」

 

デヴィット「おいおい、冗談だろ?そんな芸当できる奴はそうこの世にはいないぜ?基礎魔法学の根底がひっくり返っちまう。」

 

デニス「ですから最初に言ったでしょう、これはマリーさんの努力の結晶だと。そして私はこの芸当ができる人物に心当たりがあります。」

 

ポール「その人物って?」

 

デニス「アルマーニ・ガン・ライアー。ライアー銃砲店の店長です。」

 

マリー「あら、デニスさんはご存じだったのですね。そう、これはライアーが教えてくれた方法ですわ。」

 

デヴィット「ライアー...ってたしかエルフだったよな?エルフの使う魔法は現代魔法学とはベースが全然違うが、圧倒的な魔法の技術力を誇ると言われている。まさかここまでレベルが違うとは...ま、マリーさん恐れ入ったぜ」

 

ポール「しかもマリーさんがフレデリークに来たのはつい最近。ここまでの魔法をその短期間で覚えたってことはマリーさん、相当飲み込みが早かったり?」

 

マリー「どうかしら...?ただ、ユリー達には早い方って言われてるわね。」

 

デヴィット「ユリーといいライアーといい、あそこのメンツはどうなってるんだ全く...まあ良いや、とりあえず先に進むぞ!」

こうして5人は森の出口へと向かうのであった。

続く...




いかがでしたでしょうか。
本当はこのお話はお盆中に投稿しようと思っていたのですが、実家に帰ったら思いの外忙しくなってしまい本日投稿となってしまいました。
ちなみにPixivに同じ投稿がありますが、あれはあくまでバックアップ用ですのでコメントなどはこちらにお願いします。
それではまた次回。
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