ミイラ取りがミイラになると思ったらミイラがミイラ取りになった話   作:yrtohoyr

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どうも皆さんこんにちは、作者です。
私の小説の特徴、皆様はご存じでしょうか。
正解は書いていくうちにだんだんと暗い展開になってしまうという事です。
前に書いていた小説はどんどん話が膨らんでいってしまい結果的に執筆を一時中断してしまいました。
この小説ではそうならないよう注意して書いていますのでこれからもお楽しみに。
それでは本編をお楽しみください。


第十五話 ミイラは人助けをする

一行は出口を目指し、黒い霧が立ち込める森林道を進んでいく。

 

マリー「随分奥まで進んできましたね。」

 

デニス「ええ、もう少ししたら中間地点の標識が見えるはずです。」

 

ショーン「ふぅ...ふぅ...」

 

デニス「ショーンくん、大丈夫ですか?だいぶ疲れが見えていますが...」

 

ショーン「ええ、このくらいは大丈夫です。」フゥフゥ...

大分息が上がってきており呼吸も苦しそうだ。

 

デニス「あともう少し頑張れば中間地点です。そうしたら一旦そこで休憩しましょう。」

 

ショーン「は、はい!!」

憧れの人に応援されたショーンは少し元気を取り戻した。

そうして中間地点も目前まで迫ったその時である。

 

マリー「...!?皆さん、いったん止まってください。」

 

デヴィット「どうした!?」

 

マリー「しっ、静かに...」

 

するとデニスは周りの臭いをかぎ始める。

デニス「...。血の臭い、それもまだ新しい。」

 

ポール「兄さん、探知魔法を。」

 

デヴィット「あ、ああ分かった。モニタネス!!」

モニタネス、術者の視界にサーモカメラの様に魔物の影を見せる魔法です。

 

デヴィット「...な、なにっ!?」

 

ポール「どうしたの兄さん!?」

 

デヴィット「ダークウルフだ、しかもその場に3匹。近くにはギルドメンバーらしき熱反応もあるが...生体反応がほぼ無いに等しい、もうだめかもしれない。」

 

ショーン「も、もしや森に入った時に聞こえたあの声の主!?」

 

デヴィット「まだわからんが、人を食ってる感じだ...っと、マズい!!こっちに気付かれた!」

 

デニス「致し方ありません、ショーンくんは最悪脱出装置を使って出口まで飛んでください。」

ウォウゥゥゥン!!!ガルルルル...

 

デヴィット「ダークウルフは久々だ、倒し方覚えてるかポール!」

 

ポール「当たり前だよ兄さん、それじゃあマリーさんは兄さんと援護をお願い!僕はデニスさんと...」

その時、一匹のダークウルフがショーン目がけて猛突進する。

ダークウルフは体長2m、体重100キロを誇る比較的大型の魔物であり、その突進は初心者のショーンではまともに食らっては危険な攻撃だ。

 

デヴィット「ショーン!!避けろ!!」

 

ショーン「くっ...」

間一髪のところで突進を交わすショーン。

ドゴォン!!

 

ショーンに突進してきたダークウルフに向けてショットガンを一発打ち込むマリー。

しかし...

 

ダークウルフA「グルルルル...」

全く効いていない素振りでマリーを威嚇する。

 

デヴィット「マリーさん、そいつに物理攻撃はほぼ効かねえ!!奴の毛皮はそこらの刃物じゃキズ一つ付けられないくらい固いんだ!!」

 

ポール「ファイアネスト!!」

大きな火柱がダークウルフを襲う。

 

ダークウルフB「キャイィィン...」

ダークウルフBを倒した。

 

デヴィット「フェイクシャープネス!!デニスさんの武器を一時的に鋭くしときやした!!」

フェイクシャープネス、これをかけた剣や刀はどんなナマクラでも一時的に切れ味が一級品レベルに良くなる。

 

デニス「助かります!!せいやっ!!」

キィンザクザクッ!!

デニスは毛皮の薄い首元に斬撃を食らわせる。

 

ダークウルフC「グォォ...」

ダークウルフCを倒した。

 

ポール「あと一匹!!」

 

マリー「物理がだめなら魔法で行くわ。」

 

デヴィット「いやあなた元から魔導士...」

 

マリー「ファイアネス!!」

キィィィンドパァァァン!!

ダークウルフAは跡形もなく消し飛んだ。

 

ポール「...へ?」

 

デヴィット「ファイア...ネス?ボムネスじゃなくて?」

ボムネス、物理的な爆発を起こす魔法です。

一般的にはボムネスでTNT火薬10kg相当の威力を持っています。

 

デニス「あ、あはは、これはまたすごい威力...っと、いけない、急いで襲われたギルドメンバーのところへ。もしかしたらまだ救護魔法で助かるかもしれません。」

こうして3人は中間地点、襲われたギルドメンバーの元へと向かう。

 

初心者ギルメンA「ヒュー...ヒュー...たsけ...」

この人は腹を大きくえぐり取られ、呼吸も浅い。

 

初心者ギルメンB「うぅ...足が...」

こっちは足が食いちぎられていた。

 

初心者ギルメンC「...」

この人は特に傷が深く、意識がない。

 

ショーン「うっ...」

ゲロゲロゲロ

あまりに悲惨な状況にショーンは胃の中の物を戻してしまう。

 

デニス「全員傷が深い...すぐに回復魔法を!」

 

デヴィット「もうやっているが...だめだ、回復が遅い。おそらくダークウルフの残留瘴気が回復を遮ってるんだ。」

 

ポール「マリーさん、回復魔法は...」

 

マリー「すみません回復魔法は副作用が怖くて...」

 

デニス「この3人は初心者メンバーのはずです、脱出キットを使って一気に」

 

デヴィット「だめだデニスさん、傷が深すぎて脱出用キットの勢いで傷が悪化しちまう」

 

デニス「くそ、テレポートネスは見通し距離でないと使うのは難しいし...」

 

初心者ギルメンB「あなたは...デニスさんですか...?」

 

デニス「おい、あまりしゃべらない方がいい」

 

初心者ギルメンB「おねがい..が...あります...自分たち...の...家族に...ありがとうと...」

 

デニス「そんなこと言うんじゃない!!希望を捨てるな!!」

 

マリー「...この瘴気が邪魔をしているのですね?なら私に良い考えがあります。」

 

デヴィット「まさか聖属性の魔法でこの瘴気を払う気ですかい?」

 

マリー「いえ、さすがにそんな魔力量は持ち合わせておりません。ですからこれを使います。」

そう言うとマリーはカバンの中からワインボトルほどの大きさの透明な瓶を取り出す。

その瓶の中には透明な液体が入っており、この瘴気の中で薄ぼんやりと白く光っていた。

 

ポール「まさかその光り方...!?」

 

デヴィット「聖水か!?しかもそんな量を持っていたとは...」

 

マリー「え、いやこれは...」

 

デニス「今は一刻を争います、お金は後で私が工面しますから今は彼らを助けてあげてください。」

 

マリー「分かりました、ではケガの酷い方から使っていきます。」

そう言うと初心者ギルメンCに瓶に入った液体をかける。

その液体から香るそれはまるで...

 

デヴィット「...なんか酒の匂いがしないか?」

 

マリー「デヴィットさん、これで回復魔法をお願いします。」

 

デヴィット「あ、ああ、いくぞ。ケアネスト!!」

デヴィットが回復魔法を唱えると、鮮やかな薄緑色の魔法陣が現れ、初心者ギルメンCがその光に包まれていく。

数秒後、魔法陣がフッと消えるのとほぼ同時に初心者ギルメンCが目を覚ます。

体に刻まれた深い傷はふさがり、傷跡すら残っていない。

 

初心者ギルメンC「う、うーん...はっ!?ダークウルフはっ!?」

 

デニス「大丈夫ですか?ここがどこか分かりますか?自分がだれか分かりますか?」

 

ロック「え、ええ!?で、デニスさんですか!?自分はロックと言います!まさか本物に会えるなんて...ここは天国?」

 

デニス「いえ、天国というよりかは地獄でしょう...」

それもそのはず、初心者ギルメンCもといロックの周りには他の仲間二人が傷を負って苦しんでいるのですから。

 

ロック「ジョージ!?リチャード!?大変だ、ふ、二人を助けてください!!」

 

マリー「今その処置をしようとしている最中ですから少しお静かに。ポールさん、足が片方ない方を抑えていて下さい。デヴィットさんはすぐに回復魔法をかけられる準備を。」

 

ポール「うん、分かった。」

初心者ギルメンBもといリチャードがポールに体を抑えられる。

マリーは瓶の中の液体を口に含むと、次の瞬間食いちぎられた部分に思い切り吹きかける。

 

リチャード「ぎぃぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!???」

まるで人間が出しているとは思えぬ絶叫が森の中に響き渡る。

 

ショーン「ひゃぁっ!?」

 

デヴィット「なんだなんだ!?」

 

マリー「デヴィットさん、回復魔法を早く!!」

 

デヴィット「あ、ああ、ケアネスト!!」

すると先ほどと同じ薄緑色の優しい光をまとった魔法陣がリチャードを包みこむ。

つい今まで絶叫を上げていた彼であるが、魔法陣が消えるころにはその絶叫も静かになっていた。

 

リチャード「うぁぁ...あ、あれ?足が戻ってる!?」

 

マリー「さて、あとはあなただけですね。」

 

ジョージ「お、俺は...ゆっくり...魔法で...おねg」

 

マリー「はい、消毒しますね」

トポトポトポビチャビチャ

 

ジョージ「ぐわぁぁぁぁぁぁぁ!!!???」

 

デヴィット「...ケアネスト」

魔法陣が以下略。

数分後、初心メンバーは脱出キットの準備をしていた。

 

デニス「これで良しっと、それでは3人ともまた出口で。」

 

ロック「皆さん、本当にありがとうございました!!このご恩は必ず返します!!」

 

リチャード「ええ、まさか回復魔法で足が戻ってくるとは思いませんでした。感謝しています。」

 

ジョージ「今度は皆さんと共にクエストをこなせるよう鍛錬を積みます。」

 

デニス「ええ、皆さんと旅ができることを楽しみにしています。」

 

ロック「では、いったん離脱します!」

ピッパシュッシュパァァン...

ロケット花火の様に3人は上空へと猛スピードで飛ばされ、ある一定の高度に達すると出口の方へ飛んで行った。

 

デニス「さて、我々も出口を急ぎましょう。」

 

こうして3人は中間地点から森の出口を目指すのであった。

続く...




いかがでしたでしょうか。
本当は8月中にこのお話を投稿しようと思っていたのですがちょっとリアルが忙しくなってしまいまして9月になってしまいました。
次回はなるべく早めに公開しますのでお楽しみに。
それではまた次回。
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