ミイラ取りがミイラになると思ったらミイラがミイラ取りになった話   作:yrtohoyr

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どうも皆さんこんにちは、作者です。
2月の寒波は物凄い威力で日本に襲いかかりましたね。
私も2月は豪雪地帯にある実家に何度か戻りましたが、大寒波が襲った第二週目の土日は連日雪かきの手伝いをしておりました。
かいてもかいても積もり続けたその光景は、2006年の豪雪を思い出させました。
ですがようやっと春の訪れを感じさせる天気にもなってきました。
春は美味しい山菜がたくさん取れる季節ですから、皆様も食べ過ぎには十分注意を。
それでは本編をお楽しみください。


第二十一話 ミイラは危機に瀕する

~ゴゴチーム~

ゴゴ達4人は黒の森上級コースを道なりに進んでいた。

初心コースと比べて霧は濃く、モンスターはより獰猛に、地形はより複雑になる。

また初心コースと違い、行商などもここには立ち入らないため、ある程度のサバイバル術が求められるのである。

 

デニス「...何やら静かですね。以前に来たときであれば人間が森に入ろうものならスグにでも襲いかかるモンスターがある程度居ましたが。」

 

ゴゴ「確かに~、全然生き物の気配がしないというか、皆騒ぎを起こさないように隠れてるって感じ?」

 

ジャック「それが逆に不気味だよなぁ...」

何やら普段と違う森の様子に一行は不気味さを覚えた。

ガヤガヤガヤ...

すると、マリーは何やら人が話すような音を聞きとった。

マリー「恐らく少し離れた場所に別のパーティーが居ますわね。何やらガヤガヤ聞こえます。」

 

先頭に立つデニスがそれを聴くと、歩みを止め、腰に装備している大剣を引き抜く。

デニス「...お待ち下さい。それと臨戦態勢を。これは別パーティーの声ではありません。」

 

ジャック「ああ、やけに静かだからすぐ気づいたぜ。」

 

ゴゴ「マリー、水か氷系の魔法を放つ準備をして。私はマリーの援護をする!」

 

マリー「分かったわ。」

他の三人もデニスのあとに続いて臨戦態勢に入った。

しばらく構えていると、奥から何やら子どもくらいの背格好をしたモンスターが現れる。

赤い帽子を被った、ゴブリンのような姿をしたモンスター「レッドキャップ」である。

この世界のゴブリン種とは少し違い、それは人間とゴリラくらいの種族差がある。

 

デニス「4匹、いや5匹居ますね。」

デニスはすぐに攻撃できるよう大剣を構える。

 

ジャック「さぁて、いっちょやりますか!!」

ジャックも攻撃が来ても良いように先端にトゲの付いたナックルを嵌め、格闘の構えに入る。魔道士なのに...

マリー、ゴゴの二人も戦闘準備が完了したようだ。

キシャァァァァァ!!!

 

デニス「来るぞ!」

そのかけ声とほぼ同時にレッドキャップ達は一斉に襲いかかり始める。

 

ヒュンッザクザクッ!...

レッドキャップA「ギュェェェ...」

 

デニス「まずは一匹。」

先頭にいた一匹を見事な剣捌きであっという間に仕留める。

 

ジャック「せやっ!!」

ドゴッバキッ!!

 

レッドキャップB「ゴフッ...」

ジャックの放ったボディーブローがクリティカルヒットする。

あばら骨と思われる部分に相当な重症を追ったのか腹部を押さえ膝をつく。

ナックルには攻撃力を上昇させる魔法がかかっていたのだ。

 

ジャック「オラオラ、どうしたもう終わりか!?」

 

レッドキャップB「ギイッィヤァァァ!!」

ジャックの煽りに応えるかのようにもう一度勢いよく襲いかかる。

 

ジャック「破っ!!」

ヒュッスパァン!!ビチャビチャ...

 

ジャック「おっと...やり過ぎた」

ジャックの渾身の正拳突きはレッドキャップの顔にクリーンヒット、その衝撃にレッドキャップの肉体は耐えきれず、肉片が辺りに散らばる。

格闘家さながらの攻撃であるが、何度も言う、彼は魔道士だ。

 

マリー「キャッ!?」

ジャックの倒したレッドキャップの肉片の一部がマリーの体にかかってしまった。

そしてマリーが目線を一瞬離した隙に、レッドキャップが勢いよくマリーに飛びかかる。

 

デニス「マリーさん!!」

 

マリー「!?」

レッドキャップはマリーに掴みかかると、右手から赤黒く禍々しい魔法陣が浮かび上がる。

 

ジャック「マズい!!」

そして...

ドバァァァァン!!!

レッドキャップの一体は自爆を試みたのであった。

 

~ユリーチーム~

ドバァァァァン...

黒の森の何処かから何やら爆発音が聞こえてくる。

 

ユリー「どっかのチームは派手にやってんなぁ。」

 

ライアー「だね、あんまり派手にやると魔物が寄ってきそうだけど。」

 

マコト「ライアー、その事に関連するのだがこの森について一つ気になったことがある。何やら前に来た時よりもモンスターが穏やかではないか?昔はもっと獰猛なモンスターが居たはずであるが、結構奥深くに来ている筈なのに全く遭遇しないではないか。気配も全く感じ取れない。」

 

ライアー「確かに...?もう何年も来てないからこんなものだとばかり思ってたけど、既に異変だったり?」

 

ユリー「十中八九間違いないだろうな。アンデッド系でない限りモンスターは体温を持つから、俺が今つけているサーモグラスに体温が映るはずだ。だが、映ったとしてもネズミレベルに小さかったり、少し大きめでも俺達を何やら避けるような動きが目立つ。」

 

マコト「ふむ...モンスターが人間を恐れるとは奇妙であるな。」

 

ユリー「いや俺ヴァンパイアのハーフだし...」

 

ライアー「僕もエルフだし...」

そう、二人は一応人間ではないのである。

 

マコト「...そうであったな。」

つまり純粋な人間はマコトだけなのだ。

 

ユリー「マコトの威圧が凄いのも確かにそうだが、それとは別の何かに対して恐れを成しているような感じだ。」

 

ライアー「ふーん?モンスターがねぇ...」

 

その時、マコトがなにかに気づく。

マコト「止まれユリー、足元に何かある。」

 

ユリー「おん?」

ユリーが足を止めるとその場をよく見渡す。

すると、ユリーの前、あと数歩のところに何やら一本のツタが道を横切ってピンと張ってあった。

 

ライアー「これは...罠だね。」

 

マコト「二人とも、ちょっと下がっていろ。」

そう言うと二人は数歩後ろに下がる。

後ろに下がりきったとほぼ同時にマコトは目にも止まらぬ速さで抜刀し、ツタを二本に切ってしまった。

チャキン...ドサササッ

切ったとほぼ同時に目の前の道に少し深めの穴が開いた。

 

ユリー「かーっ、趣味悪ぃなぁ」

ライアーはそっと中を覗く。

 

ライアー「中は鋭利にした木の棒が上向きに何本も刺さってて、先端部分になにか塗られてるね。」

 

マコト「古典的だが、人や小型モンスターには十分通用する落とし罠だ。だが黒の森に何故こんなものが、しかも道のど真ん中に...」

 

ユリー「ふーむ...ペロッ」

ユリーは木の棒に塗られた何かを指につけてなめてみる。

 

マコト「お、おいっ!?」

 

ライアー「ユリー、いくら毒に耐性があるからってそれはお行儀悪いと思うよ。」

 

マコト「注意するのはそっちではないぞ絶対...」

 

ユリー「!!」

するとユリーは目がガン開きになり、瞳孔が完全に開ききった状態になった。

それはまるで毒を盛られて今にも死にそうといった、そんな表情であった。

 

マコト「ユリー!?」

急いでそばによるマコト。

 

ライアー「ユリー、大丈夫?」

さすがのライアーも少し心配になる。

 

ユリー「...」

指をなめたその状態から数秒後、急に元の表情に戻る。

 

ユリー「...こりゃあ、フグ毒に近い何かだ。傷つけて感染症を引き起こすとか、そんな生ぬるいもんじゃあない。ここに落ちたら数分で全身麻痺、意識混濁、呼吸困難でお陀仏だ。」

 

マコト「なんと...」

 

ユリー「念のためギルドに報告だ。仮にギルドメンバーが仕掛けていたとしたら重罪だしな。ライアー、記録頼む。」

そういうとユリーは数枚の紙を取りだし、ライアーに渡す。

 

ライアー「オッケー、メモリーネス!!」

メモリーネス、対象の目に映った光景をそのまま記録する魔法。

詠唱者が紙を持っていればそちらに写真が描かれる便利な魔法である。

 

ユリー「とりあえずここは土を埋めておくだな、二人も手伝ってくれ。」

そう言うとユリーは背負っていたカバンからスコップを取り出し、二人に渡す。

 

マコト「土はその辺りの物でよいか?」

 

ライアー「応急処置だからね。」

 

ユリー「っと、毒槍は焼き切っておくか。メルトネス」

メルトネス、対象物に冷えない溶岩を流しこむファイアネストの更に上位魔法です。

メルトネスを唱えると、穴の中は瞬時に数千度にまで上昇し、10秒もしないうちに焼け焦げた穴だけがそこに残った。

 

ライアー「それじゃぁ、埋めていきますか」

こうして3人は道にできた穴を埋める作業に入った。

続く...




いかがでしたでしょうか。
暖かくなってくると怖いのが花粉症です。
コレを投稿している時も目はかゆいわクシャミは出るわで散々でした。
これから更に酷くなりますから早めに病院にかかろうと思います。
それではまた次回。
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