ミイラ取りがミイラになると思ったらミイラがミイラ取りになった話   作:yrtohoyr

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どうも皆さんこんにちは、作者です。
ちょっと大きな話を終わらせるとすぐ物書きをやめてしまう、作者の悪い癖が発動しました。
半年放置て...
またも色々設定を忘れてるかも知れませんが、生ぬるい目で呼んでいただければ幸いです。

それでは本編をお楽しみ下さい。


第二十九話 ミイラは街に戻る

~黒の森 キャンプ内の集会場にて~

集会場にはフォーキーの会長カルロスと副会長のパブロ、そしてユリー、ライアー、マリーの5人が集まっていた。

カルロス「して、お話とは?」

 

ユリー「あー、カルロス?その口調大変だろうし気にしなくていいぜ」

 

パブロ「お、おい貴様、団長に向かってなんて失礼な...」

するとカルロスはパブロに向かい静かにしろとジェスチャーを送る。

 

カルロス「...すまねえな、あいつはまだ副団長になったばかりでお前さんの事は知らないんだ。一応紹介しておこう、彼はパブロ・トサールだ。」

 

ユリー「よろしく、ユリーだ。」

 

パブロ「...」

 

カルロス「まぁいい...それで、お前さんたちはいったい何を見つけたっていうんだ?」

 

ユリー「ああ、これだ。ヘル・テレポートネス・アウト。」

そう唱えると会議室の机の上に赤い魔法陣が浮かび上がり、徐々に人の姿が見えてくる。

それはまさにギルド壊滅計画の首謀者達であった。

だが、彼らの目はうつろであまり生気を感じられない。

 

カルロス「...如奴らは?」

 

ユリー「こいつらはこの黒の森の奥深くにある低山の一部にアジトを気づきあげ、フレデリークのギルドを壊滅させようとしていたとんでもない連中だ。」

 

パブロ「なっ!?」

 

カルロス「その話、本当か?」

 

ユリー「ああ、マジもマジ、大マジだ。マリー、あれを。」

そう言うと、マリーは一本の魔石を取り出す。

 

カルロス「...テレポートキーパーの記録魔石?」

テレポートキーパーは魔石に魔力を封じ込めることでその場所を記録する仕組みである。

 

マリー「この魔石に記録されている場所にアジトの本拠地があります。」

 

ユリー「こいつらのアジトは魔力の塊みたいな状態になっていて、俺たちの予想ではこの魔力の塊が縄張りに敏感なダークウルフをキャンプ近くまで押しやったんじゃないかと考えている。」

 

カルロス「なるほど、確かにこやつらの魔力は魔法をほぼ使わない私でも相当強いというのは感じられる。」

 

パブロ「更に言いますと、一人は相当な手練れと思われます。」

 

カルロス「ふむ...そうなるとこれはギルドではなく警察隊、いや軍を動かすことになるな。」

 

ユリー「そうなる。しかもアジトの中は魔法研究の道具だなんだが置かれている状態だ。そこでだ、フレデリーク王国の関係部署に通報をしてくれないか?流石に俺一人の力でも国防軍だなんだ動かすには無理がある。」

 

カルロス「...事情はわかった、お前さんたちはあくまでギルドメンバーだからな。処理はこちらでやっておこう。」

 

パブロ「はぁ...かしこまりました。とりあえずまずはギルドへ報告しましょう。」

 

カルロス「それと一旦合同の緊急クエストは終了として参加者に報告もしてくれ。」

 

パブロ「承知しました。」

こうして緊急クエストは一旦幕を閉じるのであった。

数時間後、辺りが完全に真っ暗になったところで参加していた全チームが帰還し、全員が集会場に集合した。

 

カルロス「皆様お集まりいただきありがとうございます、今回のクエストについてお知らせがありますので皆様に一度お集まりいただきました。」

 

上級ギルメンA「なんだなんだ?」

 

上級ギルメンB「もしや誰か道中で倒されたとか...」

 

上級ギルメンC「それは...致し方のないことだ、上級コースだったからな。」

 

カルロス「皆さま静粛に。今回のギルド合同緊急クエストですが、ダークウルフの南方移動の原因が究明された可能性があるため、これにて皆様のクエストを達成とすることが決定いたしました。」

 

上級ギルメンA「ふぁっ!?」

 

上級ギルメンB「おいおい、まだ2日しか経って無いぞ!?」

 

上級ギルメンC「まさか...」

 

カルロス「今回ご尽力いただいた方々にはフレデリーク王国のギルドマスター様より直々に褒賞が送られます。」

 

パブロ「また、メンバーの皆様にはギルド報酬とは別にこちらからも報酬を出させていただきます。」

 

上級ギルメンA「な、なんだかなぁ...」

 

上級ギルメンB「まあちょっと難易度の高い森の探索だけで高額報酬がもらえたんだ、良しとしようじゃないか。」

 

上級ギルメンC「そうそう。じゃあ今日は飲むぞぉ!」

 

カルロス「遠路はるばるクエストに参加協力をしていただいた皆様としては少し手応えがないと感じられるかも知れませんが、そのぶんの報酬はしっかりと出させていただきます。ここまででなにか質問等があれば...」

集まったギルメンたちは最早クエスト終了の報告を受けてどこで誰と飲むかの話ばかりしており、カルロスの話は話半分ラジオ感覚で聞いている状態だ。

 

カルロス「...では皆様、これにて解散と致します。お帰りは明日以降馬車がこちらに向かいますのでそちらに乗ってフレでリーク王国までお気をつけてお帰りくださいませ。」

こうしてギルメンたちは各々様々な思いを巡らせ、今回のクエストは終了となった。

 

~フォーキー事務所にて~

今回の一件についてフォーキーのバランスキーパー班が首謀者たちの事情聴取を行っていた。

 

ダニー「...という感じだ。」

 

エミリオ「ふむ、わかりました。虚偽報告では無さそうですか?」

 

ライアー「ええ、トゥルーネスでも特に嘘をついているようには見えませんでした。」

 

エミリオ「これはまた世間が騒ぎそうですね...」

 

ライアー「全くです。ここまで個人的な思惑で憎悪を深める人はあまり見たことがありません。」

 

ダニー「...ライアーと言ったか?あの監獄、ちょっと趣味が悪くないか?」

突然ダニーは自分が一時的に収容されていた監獄の空間について問いかける。

 

エミリオ「監獄...?」

 

ライアー「あぁ、エミリオさんには一応お見せした方が良いですね。ヘル・テレポートネス」

すると赤黒い魔法陣が部屋の壁に浮かび上がり、徐々にその奥が見えてくる。

 

エミリオ「こ、これは...!?」

 

サキュバスA「あら?ライアーちゃんじゃない!!また遊びに来たの?」

 

サキュバスB「ふふっ、今度こそお姉さん達に生気を分けて頂戴...ね?」

そこは以前ライアーが聖なるウォッカを飲ませた、あまり趣味が良いとはいえない例の場所であった。

サキュバス、人の生気で命をつなぐ悪魔の一種である。

 

ライアー「という感じで彼女たちに生気を吸い取っていただいてました。」

 

エミリオ「...」

まさかの監獄(?)にエミリオは絶句。

 

ダニー「ヒィッ!?」

そして怯えるダニー。

 

ライアー「ごめんねお姉さんたち、ちょっと色々事情があってね。また今度よろしくね~」

 

サキュバスA「あーん待っt」

ピシャーン!

エミリオは力ずくで魔法陣をふさいでしまった。

 

ライアー「あらら」

 

エミリオ「あらら、じゃないですよ!?なぁにしてんですか!?」

 

ライアー「いやー、ほら、ね?監獄って聞くと身構えちゃう人ってほとんどなんですけど、生気を吸いとって身動き取れなくさせれば快楽はまた拷問となる...と思いまして」

 

エミリオ「はぁ...良いですかライアーさん、一応彼らは犯罪者なんですからね!!そこの認識はお間違えなきよう願いたいです!」

 

ライアー「すみません、次からは気を付けます。」

 

エミリオ「まったく...ところで彼女たちとは一体どういう関係で?」

むっつりスケベかよおい。

 

ライアー「あはは、それはまた後程。それよりもほら...」

 

ダニー「...」

ダニーはトラウマを植え付けられるほど生気を吸い取られていたのか、冷汗が止まらず、まるで生まれたての子鹿のようにがくがく震えていた。

こうしてユリー達は黒の森での一仕事を終えたのであった。

 

~翌日~

黒の森キャンプ地には連絡を受けたフレデリーク王国警察隊が複数の部隊を連れて首謀者たちをしょっぴいて行く。

普段警察隊はこの地域に来ることがないためキャンプ地は少し騒然としていた。

 

ギルメンA「おいおい何の騒ぎだ?」

 

ギルメンB「警察隊ってことはなにかやばい犯罪が起きた感じ?」

 

ギルメンC「今回の緊急クエストと関係あったりして」

 

隊員A「ではこれにて犯人の移送となります。皆様、ご協力感謝いたします。」

敬礼ビシッ!

 

カルロス「早急な対応、ありがとうございます。」

 

ユリー「...はぁ、全く今回の依頼は何だったんだろうな。最初はダークウルフの南方移動調査応援だったはずが何故人間と戦うことになったのか...」

 

カルロス「仕方無いだろう、我々もまさか人間が犯人だとは思っていなかったんだ。最初はそれこそどんな恐ろしい魔物が出るのかと思っていたが、むしろ人間だったからこそ被害がほぼなく終えることが出来た。それでよかろう?」

 

ユリー「まあな。さて、俺達は昼頃のギルドの馬車で帰るぜ。」

 

ライアー「ゴゴたちはどうする?」

 

ユリー「あいつらは専用の馬車で来ただろ?それで帰るだろうから連れて行かん。」

 

ライアー「了解。マコトはどうする?」

 

マコト「私もユリーと同行しよう。フレデリークは25年ぶりなんだ、少しくらい観光させてほしい。」

 

ライアー「はいよ、ところで杖はいる?」

 

マコト「あのなぁ、いくら老けたとてまだ50だ。一人で歩ける。」

ユリーたちが旧友と仲睦まじく談笑している中、ゴゴたちは宿に居た。

 

マリー「はぁ...」

 

ゴゴ「どしたの?そんな溜息ついちゃってさ」

 

マリー「いえ...ただ、なんだかひどく疲れたような気がしてまして。」

確かにマリーの顔色はあまり良くないようだ。

 

ゴゴ「そりゃそうだよ、ここに来てから一日も休まずに尋常じゃない量の魔力を消費してると思うから。とりあえずこの後デニスさんたちといつ帰るか打ち合わせするから帰り際まで休んでていいよ」

 

マリー「ありがとう、そうするわね。」

こうしてミイラの初クエストは無事完遂したのであった。

続く...




いかがでしたでしょうか。
黒の森編、ついに完結です。
いやー、長かった。たった数日のお話が引き伸ばされ引き伸ばされてなんと1年半かかりました()
次回以降はまたほのぼの日常系ファンタジーに戻します。
それでは次回もお楽しみに。
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