ミイラ取りがミイラになると思ったらミイラがミイラ取りになった話   作:yrtohoyr

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どうも皆さんこんにちは、作者です。
最近どうもぼーっとしてしまう事がありまして、この回を書いているときも途中まで前書きに本文を書いていたことに気づきませんでした。
そのため前書きと言いながら半分くらい書いたところで記入しております。
最近は春のような陽気になったり、かと思ったら雪が降りだしたりと週の気候が不安定です。
以前別の小説の前書きにも書きましたが、私は暑いのが嫌いです。
冬は厚着して毛布かぶってれば寒さなんてへっちゃらなのですが、夏は全部脱いでも回りが暑いので全く涼めません。
酷いものですね。
さて、前書きはこの辺としておきまして本編をおたのしみください。


第五話 ミイラと街巡り

ゴゴとマリーが談笑をしていると、先ほど頼んだ料理たちが運ばれてくる。

が、その料理を見たマリーは唖然とし始める。

 

給仕係「...お待たせしました。まずこちらがイナゴを使った野菜炒めとなります。苦いハラワタ部分を丁寧に除き、しっかりと揚げた後に新鮮な野菜と共に炒めた一品です。」

 

マリー「ひ、ひえぇぇぇ!?」

そこには、ほぼそのままの姿で野菜と共に炒められ真っ白な大皿に盛りつけられたイナゴの姿が。

 

給仕係「続いて...えーっと古代語だとなんと言いましたっけ...」

 

ゴゴ「'ヤママユガ'だよ。」

 

給仕係「失礼しました、ヤママユガのスープ~冷静仕立て~となります。」

 

マリー「え、え?ヤママユガってあの...」

 

給仕係「はい、成虫はモフモフの毛に包まれた...」

 

マリー「みなまで言わなくて結構です!!!というよりも、なぜスープが青緑色を...」

ほぼ絶叫のような声で給仕係に尋ねる。

 

給仕係「ヤママユガにも種類があります。今回は栗などの葉を主食とする青緑色の幼体を使用しました。実際の写真もございますが...やめておきますね。」

 

マリー「...はっ!?わたくしは一体...」

マリーは若干気絶していた。

 

給仕係「続けますね。次にこちらが小鉢の一品となる...うーんこれも」

 

ゴゴ「これは私もなんとも...水生昆虫の佃煮でいいんじゃない?」

 

給仕係「水生昆虫の佃煮です。」

 

マリー「もうもうもう!!いったいこのお店の料理はどうなっているの!?」

 

すると給仕係がゴゴに耳打ちする。

給仕係「おいゴゴ...もしやこのお嬢様を何の説明もなしに連れてきたのか?」

 

ゴゴ「うん、そうだよ?」

 

給仕係「馬鹿、異国の方になぜ黙ってうちの料理を食わそうとするんだ!?」

 

ゴゴ「口が悪くってよ?」

 

マリー「もしやこのお店はそういう...」

半分絶望の顔をして給仕係に尋ねる。

 

給仕係「この大馬鹿者が大変失礼なことを致しました。すぐ通常の料理に取り換えさせていただきますが...」

 

マリー「...いえ、私の故郷では出されたものは残さず頂くというのが習わしです。これらの食材もこちらの国では普通に食されているとお見受けしました。覚悟を決めていただきたいと思います。」

 

ゴゴ「あ、あまり無理しなくても...」

 

マリー「いえ、残り二品の説明もお願いいたしますわ!」

 

給仕係「かしこまりました、では残りのドリンクとデザートを。まずドリンクはカメムシの臭いエキスを元にしたサイダーでございます。カメムシの臭いエキスと言いましても、そのまま使うには少々エキセントリックな香りになってしまいますから、他の柑橘類とハーブを組み合わせ爽やかに仕上げました。」

 

そっと匂いを嗅ぎ始めるマリー。その表情は少しの驚きと複雑な感情を織り交ぜた何とも言えない顔になっていた。

マリー「確かに爽やかで飲みやすそうな香りではありますが、その、カメムシですものね...」

 

給仕係「最後にこちら、カスタードプリンサナギのはちみつ漬けトッピングでございます。」

 

マリー「これは...カイコかしら?」

 

給仕係「左様でございますが...ご存じでしたか?」

カイコのサナギという事に気づいたマリーに驚く給仕係。

 

マリー「えぇ、以前絹糸工場視察で見せていただいたことがあります。あの時もこの茶色のサナギは食用に釣り餌、一部はペットとしても販売しておりました。」

 

給仕係「なるほど。ではご注文の品は以上となります、ごゆっくりお楽しみください。」

そういうと給仕係はそそくさと厨房に戻ってしまった。

 

マリー「では、頂きましょう!」

 

ゴゴ「そうだね。いただきます!」

そうして二人は注文した料理を食べ進めていった。

30分ほどで完食した二人の顔は満足といった表情であった。

 

マリー「見た目はあれでしたが、味や触感はよく考えられておりました。」

 

ゴゴ「その感想、シェフに言ってあげたら?」

 

マリー「そうですわね、そうしましょう。」

マリーがテーブルの魔石に手をそっと乗せたその瞬間、魔石が赤く眩い光を放ち始める。

 

ゴゴ「うぇっ!?ちょ、ちょっと!?」

ズドォォン

厨房の奥から爆発音のようなものと若干の悲鳴が聞こえてきた。

周りで食事をしていた他の客も騒ぎを聞いて厨房へと視線を向けていた。

しばらくして、それまで真っ白であったはずのシャツの一部が黒く焦げたようになった給仕係がやってきた。

 

給仕係「お待たせしてしまい、申し訳ございません。どうやら呼び出し魔石が故障してしまったようで...」

 

マリー「い、いえ、それよりお怪我はございませんか?」

 

給仕係「ええ、私共は無事でございます。」

するとまたもゴゴに耳打ちをし始める給仕係。

 

給仕係「おいゴゴ、お前何かしたか?呼び込み魔石が許容値を超える魔力でオーバーフローしてこっちゃ大変なんだぞ!?」

 

ゴゴ「いや、私は何も...あ、マリーが魔石に触れた瞬間魔石がめちゃくちゃ赤く光ってた」

 

給仕係「おいおい、この方の魔力量はどうなってんだ...並みの大魔導士でも耐えられる設計だったんだぞ!?」

 

ゴゴ「いや、本当に知らないんだって。私の腹違いの妹で私も今まで存在を知らなったんだから。」

 

給仕係「...まあいい、弁償はお前宛てにしておく。」

 

ゴゴ「えぇぇぇぇ」

 

給仕係「稼ぎは断然お前の方がいいだろうがっ!!」

 

ゴゴ「わかったよ、あとで私のお店宛てに請求書出しといて。あ、あとシェフって今大丈夫そう?」

 

給仕係「残念だが今ので厨房がめちゃくちゃになってな。残念だがこっちには来れそうにない。」

 

ゴゴ「わかった。こっちは食事が済んでるから他のお客さんにもその事を伝えてあげて。」

 

給仕係「分かっている。」

そう言うと給仕係は急いで他のお客さんに謝罪をしに向かっていった。

 

ゴゴ「なんか大変なことになっちゃったね。」

 

マリー「申し訳ございません、私が何か変なことを...」

 

ゴゴ「ううん、たまたま魔石にボロが来てただけだよ。よし、シェフも今は出れそうにないって言ってたし

いったんお店出ようか。」

 

マリー「え、えぇ...」

ゴゴたちは入り口の自動会計装置で会計を済ませ、また街へと繰り出していく。

 

マリー「そういえば先ほどのあの装置、とても便利なものですね。まさか現金がなくてもお会計ができるなんて。」

 

するとゴゴは一枚のカードを取り出す。

ゴゴ「これはマジックレジットって言って、会計時に現金がなくても魔法銀行に預けてるお金で買い物ができるカードなんだ。魔力を持たない人でも使える安心設計だからギルドメンバーだけでなくこの国の人たちが一人一枚持ってるレベルまで普及してるよ」

 

マリー「でも盗まれたりしたときに勝手に使われたりしないの?」

 

ゴゴ「その点は魔法銀行だからね。その人の種族や魔力、さらにはその人の指紋や記憶の一部なんかも利用してて、今のセキュリティになってから打ち破られたことは今までないね。」

 

マリー「今のセキュリティということは昔はもっと甘かったという事かしら?」

 

ゴゴ「甘いも何も、暗証番号だけだったよ。魔力量も種族も記憶も、何も関係ない。たった4桁の暗証番号だけだったんだから不正利用が横行しててねぇ」

 

マリー「それに比べたら安心なのですね。ところでゴゴ、私たちは今どこに向かってるの?」

 

ゴゴ「これからマリーの拠点となるところ、私のお店だよ。」

 

マリー「あら、お店を経営されていたの?」

 

ゴゴ「うん、まあそんなに大きなお店じゃないけどね。」

 

マリー「いえ、自分のお店を持つという事はとても素晴らしい事だと思いますよ。私の居た国は店を立てれば強盗が入り、それを武力で押さえつけた兵士が強欲に店から褒美をねだる。そんな状況を何度も目の当たりにしました。」

 

ゴゴ「その...本当に治安が悪かったんだね、この国では強盗は重罪、最悪極刑。強盗なんかを鎮圧した警備隊員や兵士は国から大きな報酬がもらえて、被害にあったお店に対しては手厚く保証をしてくれるんだ。」

 

マリー「ここは天国ですの?」

 

ゴゴ「マリーからしたらそうかもね、ナンツッテ」

そんな談笑をしながら歩いて20分が過ぎ、ついにゴゴの経営する店に到着する二人。

 

ゴゴ「はい、ここが私の店兼マイホームだよ」

そこはコンクリートを中心とした少し無骨な3階建ての建物。入口のショーウィンドウには様々な銃火器が並んでいる。

 

マリー「お邪魔いたします。」

二人は店から中に入っていく。

店の中にはレジカウンターがあり、その背には多種多様な武器が並んでいた。

 

マリー「も、物凄いですわね...武器商ですの?」

 

ゴゴ「まあそんな感じかな。一応ギルドにも武器を卸してるんだ~」

 

するとマリーはあるものに目をつける。

マリー「あら...魔導書かしら?」

 

ゴゴ「そこは魔導書コーナー。世界のありとあらゆる珍しい魔導書をかき集めてて...」

すると店の奥から声がする。

 

???「なんだ、ゴゴ帰ってたのか?じゃ、あとレジよろしくな~」

 

ゴゴ「あ、待ってくださいユリーさん!ちょっとお話があるのでライアーさんもつれてきてください!」

ユリーと呼ばれたその男は190センチはあろうかと思われる長身であり、黒いローブをいつも身に着けていて少し不気味な雰囲気を醸し出している。

 

ユリー「はぁ...ライアー!!ちょっと降りてきてくれ!!」

 

ライアー「どうしたの?」

 

ユリー&ゴゴ&マリー「うわっ!?」

先ほどまで居なかったはずのライアーと呼ばれる男がいつの間にか店の魔導書コーナーに居た。

身長は170センチ程度だが青髪でイケメンと呼ばれる顔立ちをしており、好青年といった印象だ。

 

ユリー「それで、話って?」

 

ゴゴ「実はこの人なんだけど...」

 

ライアー「...ふーん、封印魔法の痕跡がかすかにあるね。それも随分古い封印方法だ。」

 

マリー「み、皆様初めまして、マリー・ルイーズと申します。」

 

ユリー「ルイーズって...まさかルイーズ王国の?」

 

ゴゴ「実は数時間前に棺桶見つけちゃって...開けたら封印が解かれたらしくてマリーさんが復活したんだ~」

 

ライアー「それ、世紀の大発見って言わない?」

 

ユリー「だが、本当に本物なのか?実はそっくりさんだったりとか。」

ユリーはまだ疑っているようだ。

 

ライアー「うーん、ちょっと失礼しますね。」

そういうと、ライアーはマリーのおでこに右手を差し出す。

その瞬間、優しい白い光があたり一面に広がり、武器屋だったゴゴの店が一瞬にして晴れた草原へと変化していった。

 

マリー「こ、これは?」

 

ライアー「これは他人の記憶を見る魔法、メモーリネス。今ここに見えているのはマリーさんの記憶なんだ。ちょっと深堀させていただきますね。」

そういうと晴れた草原だった一面が一瞬にしてスラム街のような暗く薄気味悪いものに変化する。

 

マリー「こ、これはルイーズ王国で一番荒れていたスラム街ですわね...父には必ず十人以上の護衛をつけて向かえと言われておりました。」

 

ライアー「トゥルーネス...うん、どうやら本当にルイーズ王国の出身らしい。しかも結構古い時代の人だよ。」

トゥルーネス、真実を見る魔法です。

 

ユリー「そんなに封印されていて、よく今まで見つからなかったな。」

 

ライアー「多分だけど魔法では探知できないタイプの封印だね。今回ゴゴは機械で物理的な空間を測って探索したでしょ?」

 

ゴゴ「ご名答~」

 

ライアー「だから今まで全く見つからなかったんだ。機械と魔法、この国じゃ魔法を取る人が圧倒的に多いからね。メカニックで食べていくには魔法の弱点を克服したものじゃないと売れないんだ。」

 

マリー「な、なるほど...」

そもそもマリーの時代に測量ができるような機械はなかったためそれ自体が魔法の類なのではないかと思っているマリーなのであった。

 

続く...




いかがでしたでしょうか。
とりあえず10話くらいは書いていくので次のお話もお楽しみに!
それではまた次回。
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