ミイラ取りがミイラになると思ったらミイラがミイラ取りになった話   作:yrtohoyr

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どうも皆さんこんにちは、作者です。
もう春ですね。
風はちょっと冷たいですが、全体的な気温というのは徐々に上がってきてまいりました。
もう少しすれば桜も見ごろになるのでしょうね。

それでは本編をお楽しみください。


第六話 ミイラが仲間に加わった

マリーの記憶を見終わったゴゴたち。

マリーの記憶は凄惨なものも多く、彼女の人生をリアルに伝えていた。

 

ライアー「っと、勝手に記憶の魔法を使ってしまい申し訳ございません、マリーさん。」

 

ゴゴ「なんだか、この国が平和すぎるくらいに思えてきました...」

 

ユリー「全くだ。」

 

マリー「ま、まあ時代というのは変わっていくものですから、むしろ我々の居た時代がおかしかったのかもしれません。」

暗い記憶を見た後、少し重苦しい空気に包まれるゴゴの店。

ルイーズ王国は歴史書にかかれている以上に治安が悪い国であるという裏付けであった。

 

ゴゴ「なんか暗い記憶を見てたら店の中まで空気悪い感じがしてきます...ちょっと換気扇付けますよ~」

 

???「そんなに私の空気が重苦しいか?」

 

ゴゴ「っ!?」

換気扇をつけようとしたゴゴは咄嗟に右腰に納めていたオートマチック拳銃を引き抜き、声の主に銃口を向ける。

 

???「引き抜きが遅い、そんなことではこの先ギルドには勤まらんぞ...」

声の主はいつの間にかゴゴのオートマチック拳銃が発射できないようスライドを少し後退させ、銃口をふさいでいた。

 

ゴゴ「せ、先生...」

 

ライアー「シュバートさん!いらっしゃいませ!」

 

シュバートと呼ばれる妙齢の男は、黒いローブに身を包み、重苦しいオーラを発していた。

本名シュバート・スミス。

この男、ゴゴが先生という通り、ゴゴにギルドの事を1から叩き込んだ恩師というべき存在なのである。

ギルド所属であり、周りからも伝説のギルドメンバーとして称えられ、国からも何度も感謝状を受けるほど。

まさに、実力主義者なのである。

 

ライアー「今日はどのようなご用件で?」

 

ユリー「武器ならいつものところに置いてありますぜ」

 

シュバート「いや、今日は武器じゃないんだ。君達に渡すものがあってな。」

 

ゴゴ「私達に?」

 

シュバート「これだ。」

そう言うとゴゴに袋を一つ渡す。

 

ゴゴ「これは...重っ!?」

中を見ると銀の延べ棒約30キロが入っていた。

 

ユリー「銀か...しかも相当純度が高い。これだけの品だ、なにか大きな事の依頼か?」

 

シュバート「ああ、その通り。実は極秘任務として最重要指名手配中のヴァンパイア族率いる盗賊団の逮捕・拘束の協力行っているんだ。だがそいつらは相当厄介でな、近距離魔法はおろか遠距離魔法も通用しない。挙げ句の果てに君たちの作った銃や近距離武器も全く通用しない。そこでだ、ギルドの特別対策として、君達にその協力を依頼しに来た。」

 

ユリー「つまり、この銀はあくまで前金ではなく武器として使え、そういうことか。」

 

シュバート「そうだ、ヴァンパイア共には銀が一番有効だからな。ギルド精鋭でも歯が立たない君達ならやってくれる、そう信じているよ。」

 

ライアー「分かりました。依頼料はギルドの方でよろしいですか?」

 

シュバート「そこら辺の事務手続きは私がやっておく。1週間後にもう一度逮捕作戦が決行されるからそれまでにいろいろ準備は済ませておくように。ではまた。」

そう言った瞬間にシュバートの周りを黒い炎が包み込み、一瞬にして姿が消える。

 

ユリー「ふっ、ヴァンパイアか。あんまり乗り気にならねえな...」

少し物悲しい表情を浮かべるユリー。

 

ライアー「そっか、ユリーもヴァンパイア族だっけ。」

 

ユリー「正確にはハーフだがな。おかげで銀も触れるしニンニクも食い放題だ」

 

マリー「あ、あのー...」

ここまで静かだったマリーが話し始める。

 

マリー「すみません、私はまだ言葉をよく理解していないのですが、何かお困りごとなのですか?」

 

ゴゴ「マリーは古代語しかまだ話せなかったね...さっきのオジサンは私の恩師なんだ。ギルドに加入する前に色々稽古をつけてくれたのもあの人。私たちと一緒で数少ない物理火力を重視する人なの。」

 

ユリー「それで今回はそのギルドでも厄介になっているヴァンパイア盗賊団制圧作戦の重鎮に選ばれたって訳だな」

 

マリー「そ、そんな危ないことを依頼されていたのですね...単刀直入にお聞きしますが、例えば乱闘になった際の勝機はありますか?」

 

ユリー「ふっ、ルイーズ王家の血が騒いだか?当たり前だ、負けは考えない。勝つことを前提に作戦は進める。勝たなきゃメンツも持たないしな。」

 

ライアー「ユリー...まるで生まれたての小鹿のようだよ。」

ユリーの足はガックガクに震えており、今言ったセリフが本当にこの体から出てきたのか疑問を抱くほどであった。

 

ユリー「こ、これはだな、闘争心に燃えているんだ。同じヴァンパイアでも人の血が混ざればより強くなれる。そう純血のカス共に教え込みたいからな!」

 

ゴゴ「はいはいそれじゃ、武器の製作進めていきましょっか!今回は魔法が難しいっていうけど、その辺はどう?ライアー」

 

ライアー「まあヴァンパイアだからね、現に僕がユリーに敵わないのはそこなんだよ。魔法が通用しにくいんだ。ハーフでも魔法耐性はそこら辺のヴァンパイアと変わりないし、何より...」

 

その瞬間ライアーはユリーの左後ろへと瞬間移動する。

その手にはダガーを持っており、ユリーの首に突き立てようとしていた。

しかしユリーは既に腰に吊ってあるリボルバーを抜き、ライアーの眉間へと銃口を向けていた。

 

ユリー「遅いな、最初よりかはだいぶマシになったがやはりまだまだ目で追える。」

 

ライアー「という感じで僕の使う超高速移動は見切られてしまうから至近距離の攻撃も多分出来ない。」

 

ゴゴ「となると最早作るものは限られてきますね...」

 

ユリー「ああ、もう分ってるとは思うが、」

 

ユリー「対戦車ライフル用の弾丸を作るぞ」

ゴゴ「小型高性能爆弾を作るんですね!」

 

二人の意見は分かれてしまった。

 

ユリー「あのなぁ、いくらヴァンパイアでも近距離に火薬があればその匂いでバレバレだぞ。ニンニクが苦手なのはそもそもその匂いがだめなんだ。」

 

ゴゴ「そっちこそ、貸出してる遠距離武器で無理なら火力上げる算段は通用しませんって!」

 

マリー「ま、まあまあお二人とも落ち着いてください。今回の相手はヴァンパイアの集団なのでしょう?ならもっと効果的な弱点があります。」

 

ライアー「うん、多分二人とも気づいてない弱点だけどマリーさんと僕は同じ意見だろうね。」

 

ユリー「なんだその弱点は」

 

ライアー「それはね、細かい粒とかを数えてしまう習性だよ。」

 

マリー「私たちの時代ではそれを利用した罠などがありました。」

 

二人の意見は一致していたようだ。

 

ユリー「だがその"弱点"をどう利用するかだ。ただむやみに罠を仕掛けるわけにはいかない。というか、罠は恐らく仕掛けられないだろう。」

 

ライアー「そこで...」

こうして4人は作戦会議を進め、数十分後にはおおよその方針が固まった。

 

ゴゴ「さ、おおよそ決まりましたし、早速作っていきましょっか!」

 

ユリー「つってもお前は武器作れねえんだから、そこのお嬢様と国語でもやっててくれ。言葉が通じないのは痛すぎるからな。」

 

マリー「かしこまりました。」

 

ゴゴ「ユリー、一応元王女様なんだからもう少し優しくしなよ~」

 

ユリー「はぁ...よろしくお願いします。」

 

ゴゴ「えらいえらい」

そう言うとユリーの頭を撫で始める。

 

ユリー「良いから、持ち場に戻った戻った!」

 

ゴゴ「そんな照れなくて良いのに」

 

ユリー「照れとらんわ!」

こうして1週間はあっという間に過ぎていき、ついに逮捕作戦の当日を迎えた。

ギルドの大ホールでは特別式典として決行式を行っていた。

 

シュバート「ではこれより国家警察・国家軍魔法隊及びギルド精鋭部隊の合同作戦を決行する。作戦は前日話したように正面突破だ。くれぐれも無理はしないように、だが全力を尽くすように。皆の協力があってこそ今回の作戦は成功するだろう。では、幸運を祈る!」

 

今回の作戦は完全な物量作戦。

数打ちゃ当たるの大胆だが成功確率は高いこの作戦は果たして成功するのだろうか。

 

続く...




いかがでしたでしょうか。
ちょっと仕事の方が忙しくなってきたのでこの先のお話は時間をいただくかもしれません。
あらかじめご了承ください。
それではまた次回。
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