麦わらの一味の一人「一夏」   作:un

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 一年以上更新途絶えてすみませんでした。

 私事や他のサイトでの小説執筆などで気づいたらこんなに...


 これからも不定期ですが更新していきますので、よろしくお願いします。



五十九話 決着と新たな問題

「やべぇ、ごぼぉ!!」

 

海へ落ちてしまった一夏はそのまま沈んでしまった。能力者の弱点である海に落ちてしまえば、脱力に襲われそのまま沈む。

 

(ぐぞ、くる、じぃ…)

 

 一瞬の油断のせいでどんどん深い海の底へ落ち、手を精一杯伸ばしても何もつかめない。いくつもの泡が手をすり抜けていく。

 

 仲間に出会う前はひたすらいろんなスキルを磨き、手錠の鍵をあけて秋人を救った。

 海賊で自身を受け入れてくれら船員らの知識や技をまねて、強敵たちとの闘いで強くなった。

 

(まだだ、俺は、だれも守れて、ねぇ…)

 

 一夏は無念のまま、意識を失った。

 

 

 

 革命軍が占領した会場では未だに闘いが続く。

 

 ISを無効化させるグングニールのコントロールルームにて、

 

「ぐはぁ…」

 

 ブラッドの覇気を纏わせた鉄パイプの一撃を食らい地に伏す千冬。すでに弾薬切れで抵抗の手段のないオータムやスコールが屈辱に顔を歪め、先にブラッドに闘いを挑み敗北した弾は絶望に涙を流した。

 

「もう、あきらめろ。ISの時代は終わりだ。これからの世界は我々が導き、よりよい世界を築く。まずは、裏切り者からの粛清だ」

 

 ブラッドはすでに立つ気力すらない弾に向け歩く。

 

口の端から血を流し、千冬は立ち上がろうとしたが力が入らない。

 

「ま、てぇ…」

 

 千冬はそう呟き次々と走馬灯が浮かぶ。

 いつでもやさしくしてくれた両親。秋人と一夏が生まれて、血を分けた弟たちを守ろうと思った幼い自分。いつまでも続く幸せが突然崩れ、いなくなった両親を恨みながら過ごす日々。

 

 守ると決めた弟たちは自分の元から離れ、こうして自分は敵の目的を阻めず地に伏している。

 

(私は、ここまでなのか…)

 

 そう思い、瞼を閉じると不思議な声が聞こえた。

 

「アイツ、俺たちと旅をしてる間、姉に会いたいって言ってたんだぞ。だから、行ってやれよ」

 

 いつしか瀕死になって花畑の中で出会った男の言葉が浮かび、千冬の中にあった何かが目覚め刀を握る力もなかったはずなのに立ち上がった。

 

(そうだ、まだ私は秋人に、一夏と…)

 

 弟たちと再会するまで死ねない。それだけで、姉は立ち上がる。

 

「なぁ!?」

 

「ほう、さすが戦乙女…」

 

 今にも止めを刺そうとしていたブラッドと弾が驚く。

 

「おいおいまじかよ」

 

「あの傷でまだ動けると言うの?」

 

 オータムとスコールが立ち上がった千冬を見て信じられないと口にした。

立ち上がったとしても、この改造された怪物を倒すことなどできない。

 

 瀕死の千冬に向け、ブラッドは鉄パイプを強く握りなおす。

 織斑千冬を打ち取ればISを支持する者の心を打ち砕くことができる。

 

「ISを広め、世界を歪めたその罪…死をもって償え」

 

 千冬は何も言わず刀を下に向けたまま脱力している。目を閉じ、自分の中に出た何かに集中する。

 

(鎧…そうだ、全てを守る鎧…)

 

 自身がかつて乗っていた白騎士をイメージすると、刀が白と対の黒色と化し硬化する。

 

「これで、貴様もISも終わりだ!!」

 

 千冬の体を砕くため勢いよく突進してきたブラッド。

 

「ふぅ!!」

 

 千冬は短く声を出し、刀を横に一閃してーー

 

 カラン

 

 床に力なく鉄パイプの先が落ち、大量の血を流し倒れるブラッド。

 

「ば、ばかな…その力は…」

 

 千冬の武装色の覇気により刀身が黒く染まる。覚醒した理由はわからないが、千冬はそのまま刀を振るい卵を思わせるIS妨害兵器「グングニール」を難なく切り捨てた。

 

 「おいおい、完全にバケモンじゃねえか…」

 

 オータムがつぶやく中、戦況は大きく変化した。

 千冬が破壊したグングニールは、海上に設置されたグングニールの制御も兼ねていたためすべて停止した。

 

 「っ!? これは!! 」

 

 箒が待機状態にある赤椿に鼓動を感じ、展開。秋人らのISも展開する事ができ、千冬の作戦成功に喜ぶ。

 

「一夏君!!」

 

 一人、楯無が監視モニターから一夏が海に落ちたのを気づき霧纏いの淑女(ミステリアス・レディ)を展開して、壁を破壊し飛び去る。

 

「っ!? 姉ちゃん!?」

 

 飛び去った姉に驚き、簪も向かおうとしたがそばに置かれた謎の計器類から警告音が流れ目をそちらに向けると「EMERGENCY」(エマージェンシー)と表示が出ていた。簪はすぐのその計器類を操作し、海上に置かれた5つのグングニールから異常なエネルギーを発しているのを見て。

 

「まさか、自爆!?」

 

 ISが使え好転に思われたとたん、新たな問題が起きていた。

 





描写説明なくて補足。

 千冬は武装色に目覚めた。

 以上。

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