承太郎と燐子が、付き合い始めて、数か月経った頃。
Roseliaの活動も、盛んになって来て、
燐子は、より一層、
キーボードの練習に取り掛かっていた。
けれど、やっぱり、視線は、彼氏である、
承太郎さんの方へ、行ってしまいがちであり、
氷川さんや湊さんが、声をかけて、
その方向に行ってしまう、承太郎さんを見て言うと、
胸がチクリと痛む。
「りんりん!どうかしたの?」
「ううん、何でもないよ、あこちゃん…」
「でも、よかったじゃん!承太郎さんの為にも、
頑張ろうね!」
なんて、あこちゃんは、笑顔で、私に向けて、
そう言ってくれました。
最高のパフォーマンスをすることが出来て、
力になってくれたのも、事実です。
けれど、心のどこかで、思ってしまうのです。
どんなに勇気を出しても、
曖昧な言葉になってしまう事が多く、
ストレートに伝えることが出来なかったのです。
たまにでいいから、私の方を向いて、笑って欲しい。
私は、いつしか、ワガママになってしまったのです。
告白は嬉しかったですし、時折デートに行ったりと、
不思議なことに、嫌いにはならなかったです。
とても、言葉に表せないような、
楽しい時間が、流れていったのです。
いくら、寡黙で、お喋りじゃないとはいえ、
これでは、悲しくなってしまいます。
私は生まれて初めて、Roseliaの活動以外で…
一人で泣いていました。
しかし、私はある言葉を思い出します。
「あの…その…私は…じょ…承太郎さんのことが…
好き…です…」
しどろもどろになりつつ、燐子は承太郎に告白したことである。
承太郎にとっては、彼女から告げられた、
その言葉は、とても、嬉しかったのだった。
承太郎は、小さくながらも、恋心というものが、
燐子に対して、抱いていた。
だから、受け入れて、デートにも行った。
そして、数年、経っても構わない。
燐子を幸せにするなら、改めて、告白することも、
必要になってくるかもしれない。
承太郎は悩んだ、どうしたら、燐子が幸せになれるかと、
どういった、セリフや言葉、さらには、物を贈れば、
いいんだろう…
その答えが出せないまま、日々は過ぎていく…
そのせいで、燐子が辛い気持ちになっていることを知らずに…
そんなある日の事だった。
「じょ…たろ…さん…お、おまたせしました…」
「…呼びつけておいてあれだが、全力疾走してこいとは、
言ってねぇぜ」
「ゆ、友希那さんから、言われたので…」
「すまなかった…」
「えっ?」
「別に別れるとは、言ってねぇぜ、
俺が、謝りてぇのは、燐子が、辛い思いをさせて、
しまったことに対してだぜ」
「えっ?」
「あこから聞いたんだ、燐子のことをな、
だから、俺は気づくのも遅かったかもしれないんだ、
だが、俺はようやく、言えるようになったんだ」
「えっ?」
「燐子が泣くくらい、辛かったことをに気付けなかった、
だから、燐子…いつか、俺と結婚してくれ!」
「へっ?」
「当然、今すぐではない、今は恋人同士のままでいて欲しい、
そして、成人した時には、結婚して欲しいんだ」
「…てっきり、友希那さんや紗夜さんのような人が、
好きだったと思いました…
私は捨てられて、嫌われたというか…」
「やれやれだぜ…そーじゃねぇよ…」
とても辛かったです。
もし、このまま、悪い方向に行ってしまったら、
どうしようかと思い、もし、合わなかったら、
別れよう、そう覚悟したのでした。
でも、今は嬉しい気持ちです。
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