ホテルマン「セラフォルー・レヴィアタン様とヴェネラナ・グレモリー様、クローディア・ルキフグス様ですね。お待ちしておりました。」
セラフォルー「彼は?」
ホテルマン「こちらにございます。」
クローディア「ここに、あのオーガが…?一体何を?」
ホテルマン「当ホテルには自然を利用したプールがございます。そちらで泳いでおられるのです。ですが、完全に設計ミスでして…。時速4キロを超えた時点で使用禁止となります。あのお方以外は。」
ヴェネラナ「確か最大、20キロ流れるのでしたよね?」
ホテルマン「流石、お耳が早い。左様でございます。」
外へ出るとかなりのスピードで流れるプール。4キロでは済まされぬ速さ。そのスピード、約20キロ。そんな、殺人プールの傍で、ビーチパラソルを開きその中で立っているメイド、グレイフィアがいた。
ホテルマン「グレイフィア様。お客様がご到着致しました。」
グレイフィア「ありがとう。ヴェネラナ様、お初にお目にかかります。私は、範馬勇次郎様の専属メイドのグレイフィア・ルキフグスと申します。」
ヴェネラナ「私は、ヴェネラナ・グレモリーです。この度は、娘が誠に申し訳ございません。」
グレイフィア「それは私では無く、勇次郎様へお伝えください。」
クローディア「グレイフィア…。」
グレイフィア「お久しぶりです。姉様。元気そうでなによりです。」
クローディア「…」
セラフォルー「グレイフィアちゃん。勇次郎君はどこにいるの?」
グレイフィア「勇次郎様は現在、調整中でございます。」
クローディア「調整?それってどういう…」
勇次郎「ブハァ!」
クローディアが言い終わる前に突如として、時速20キロで流れるプールから勇次郎が飛び出す。そして、そのままバタフライへと移行する。
クローディア「い、いつからこうしているの…?」
グレイフィア「約1時間です。」
ヴェネラナ「こ、この殺人プールの中を…」
セラフォルー「しかも、泳ぎはバタフライ…。いいえ、バタフライというよりは鷲…」
ホテルマン「鷲というよりはまるでマグロに近いかと。」
ヴェネラナ「マグロと言うよりはシャチね…」
そんな話をしていると勇次郎は殺人プールをジャンプしてプールサイドへと上がる。そして、多少の消耗を見せる。ヴェネラナとグレイフィアは勇次郎の体を見て驚愕するしか無かった。鍛え抜かれた筋肉。たったこれだけでどちらが格上か教えられるほどに。
勇次郎「はあ…はあ…。バケーション中だぜ。セラフォルー。何の用だ?」
グレイフィア「勇次郎様。こちらのタオルを。それと、1つ申し上げても?」
勇次郎「なんだ?」
グレイフィア「プールサイドへは、ジャンプでは無くよじ登るものでございます。」