17話(サイラオーグ・バアル)
3大勢力会談から暫くして、勇次郎はセラフォルーから準備が整ったと言われグレイフィアと冥界へ来た。なんでも、若手悪魔の会合があるらしくそこに来てくれるのであれば、好きな事をしていいと言うことだった。
勇次郎「セラフォルーめ…。人使いが荒いのは相変わらずだな。」
グレイフィア「魔王ですから仕方ないかと。」
悪魔「止まれ!これより先は…」
悪魔は言葉を止める。この悪魔の身長は2mを優に超え、勇次郎は190cm。そのはずなのに、勇次郎は自身より高く見え、そして巨大に見えた。
勇次郎「通るぜ」
悪魔「は、はい!も、申し訳ございません!」
悪魔達は素早く道を開ける。そして、何事も無かったように進む勇次郎とグレイフィア。あっという間に、若手悪魔の会合が行われている部屋へと着いた。
グレイフィア「こちらのお部屋でございます。」
勇次郎「そうか。」
勇次郎はノックも何も無く扉を開け全員の視線を集める。
勇次郎「セラフォルー!約束のやつはどこだ?」
セラフォルー「彼がサイラオーグ・バアルよ。話は通してあるわ。」
サイラオーグ「これが、伝説のオーガか…!」
勇次郎「お前の噂は聞いてるぜ?無能だと言われているらしいな?」
サイラオーグ「…」
勇次郎「悪魔の癖に魔力をほとんど持たない出来損ない。バアル家の無能。」
セラフォルー「…」
勇次郎「俺からも言わせてもらおう。サイラオーグ・バアルよ。貴様こそ、冥界最強の男になるだろう。」
サイラオーグ「な!?」
この瞬間、会場がザワついた。主に上役の老人達は何を言っているか分からないと言った顔をしていた。
老人悪魔「オーガ殿。それはどういう事ですかな?」
勇次郎「サイラオーグ。貴様に強さがなんたるかを教えてやろう。強さとは己の意を貫き通す力。我儘を押し通す力だ。」
老人悪魔「貴様!!我々を無視すると…」
騒いでいた老人は勇次郎に睨みつけられただけで全身から嫌な汗が大量を流し始める。そして、全身が恐怖に震えあがる。それほどの実力を一睨みで感じさせた。
勇次郎「セラフォルー。ここで始めさせてもらう。文句は無いな?」
セラフォルー「勇次郎君に文句を言える人を見てみたいわよ…。私が止めたら終わること。いい?」
勇次郎「いいだろう。許可は出た。先手は譲ってやる。それで五分だ。」
サイラオーグ「それでは、お言葉に甘えさせていただきましょう!!」
サイラオーグは砲丸投げの様な体制を取った。勇次郎は絶対に避けずカウンターもない。何故かそう確信が出来た。そして、腰を思いっきり捻り最大級のパンチを勇次郎の顔に打ち込む。その音は決して人を殴った際に出る音では無かった。