セラフォルー「ねえ、ソーたん。あなたは昔、勇次郎君に命を助けられているのよ。」
ソーナ「わ、私がオーガに…?」
セラフォルー「アラバキラルの森。今でこそ自然が穏やかな場所ではあるけど、12年前は凄かったのよ?高ランクのはぐれ悪魔や魔獣が森の中をそこら中、彷徨ってたわ。」
ソーナ「…確か1ヶ月足らずで環境が大きく変わったのでしたよね?ですが、何の関係が?」
セラフォルー「あなたは、あの森に入ってはぐれ悪魔に食われそうなところを勇次郎君に助けて貰ったの。僅か5歳の少年が己の五体だけで倒したわ。」
ソーナ「そのはぐれ悪魔のランクは?」
セラフォルー「Sランクよ。最も、あの森では弱いほうね。SSランクのはぐれなんかが主だったし。」
ソーナ「5歳って!ま、まだ、子供じゃないですか!それも素手って!」
セラフォルー「はい、これ。」
セラフォルーは1枚のDVDを渡す。それは、12年前の闘技大会を記録したものであった。
セラフォルー「これは闘技大会に出た時のもの。眷属達と一緒に見てみて。どれだけ凄いか分かるから。」
ソーナ「お姉様…。先程、アラバキラルの森にはぐれ悪魔などが居なくなったのはオーガのせいだと言っていましたが…」
セラフォルー「皆、喰われたのよ。範馬勇次郎に。欠片さえ残されずにね。」
ソーナ「そう…ですか…。ありがとうございます…。」
そう言い、ソーナは部屋から出ていく。セラフォルーは背もたれにどっと背中を預け作業の手を止める。
セラフォルー「はあ…。私、なんの為に魔王なんかやってるんだろ…」
グレイフィア「勇次郎様、良かったのですか?鞭打等を教えて。」
勇次郎「あんな子供騙しの技など、なんの役にも立たん。それに、水と錯覚しての脱力など、今の奴では無理だろうな。」
グレイフィア「確かに、彼では無理ですね。」
勇次郎「それで?お前は完成させたか?」
グレイフィア「あなた様程ではありませんが、形には出来ました。」
勇次郎「ならば、次の闘技大会で見せてみろ。」
グレイフィア「承知しました。セラフォルーに、出場出来るよう手配させます。」
勇次郎「はあ…。どこかに、俺を満足させてくれるやつは居ないものか…」
オーフィス「勇次郎。見つけた。」
勇次郎「…何の用だ?オーフィスよ。」
オーフィス「勇次郎、我に力を貸して。」
勇次郎「断る。どうせ、グレートレッドを倒すのを手伝えとでも言うんだろう?」
オーフィス「うん。」
勇次郎「ならば、奴を引きずってこい。そしたら、俺が喰ってやる。」
オーフィス「…また来る。」
勇次郎「ふん。学習しねえやつだ。」