沖田「これは…!?」
サーゼクス「何か分かるのかい?総司。」
沖田「…サムライ同士の立ち会いです。どちらかがほんの少しでも遅れることがあれば死が確定します…!」
サーゼクス「な!?い、今すぐ…」
クローディア「ダメよ、サーゼクス。」
サーゼクス「クローディア!君は何を…」
クローディア「私達が生きていられるのはあの二人に手を出していないからよ…!今、手を出せば悪魔は滅ぼされるわ…!」
互いに動くことは無い。イッセー達も固唾を飲んで見守る。グレイフィアの顔には緊張が出ていた。本人ですら気付かぬ0.5秒を掴み取る。どれだけ高位な神であろうと容易く出来ぬ領域。それを掴む。待ち続ける。ひたすらに今の前に必ず来る今を。
グレイフィア「(今今今今今今今今…今!!)」
勇次郎「あ、そうだ…」
グレイフィア「え?」
グレイフィアが抜拳する直前に勇次郎は突然何かを思いついたような顔をする。抜拳されなかった拳には少しのストレスがあった。
勇次郎「フフ…。お互いに愛を伝え合うというのに腹の探り合い。どうも違うな…」
グレイフィア「き、急に何を…」
勇次郎「決断の前の0.5秒など待たなくてもいい。」
勇次郎はポケットから手を出し思いっきり開いてみせる。この行動に誰もが疑問を持つ。
グレイフィア「ど、どういうこと…?」
勇次郎「俺が教えてやろう。0.5秒等と言った慌ただしいものでは無い。5秒だ。攻撃を繰り出す5秒前からカウントしてやろう。」
イッセー「はあ!?」
リアス「彼は何を言っているの…?」
グレイフィア「どういう事なの…?」
勇次郎「指を折り曲げこの掌が拳に形を変えた時放たれる。さあ、存分に備えろ。」
グレイフィア「待ちなさい!私はまだ…」
勇次郎「5」
グレイフィアの言葉を無視してカウントダウンを始める。グレイフィアは備えるしか無くなった。当初のゲームとは全く別のゲーム。でも、やるしかない。超えるにはそうするしか無かった。
勇次郎「4、3、2、1…」
グレイフィア「っ!!」
グレイフィアはすぐさま抜拳する。狙うは顎への四連撃。だが、勇次郎の行動に驚き止めてしまった。
勇次郎「やあああぁぁぁぁぁ〜」
グレイフィア「っ!」
リアス「え…?」
イッセー「な、なんだ…?」
アザゼル「オーガが…!」
クローディア「蝿も殺せぬようなパンチを…?」
勇次郎「シュッ」
グレイフィアの顔に触れた瞬間に力を解放するかの如く強いパンチが走るが、グレイフィアは顔を逸らして避ける。そして、プテラノドンが如き跳躍をした後、右足を勇次郎の首の方へ固定し左足でティラノサウルス噛み砕くが如く膝蹴りをお見舞いし、左腕をしっかり脇固め風に極め、トリケラトプスの突進の如く思いっきり地面に叩きつける。順序は『虎王』と同じながらもその威力は全く異なるもの。『虎王』と似て非なるグレイフィアだけのオリジナル。古代に存在した恐竜達の力を借りた【恐皇】が成功した瞬間であった。