イナズマイレブン-炎と竜のサッカーバカ-   作:謳歌森羅

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1話 世界一を目指せ!

第一話

 

 

 

『決まったああああ!!ここに来てイナズマジャパンの追加点だぁ!!』

 

 

ここはライオコット島のタイタニックスタジアムのフィールド。日本代表イナズマジャパン対コトワール代表のリトルギガントの決勝戦が行われている場所である。

 

『ここで長いホイッスル!試合終了ー!!』

 

「勝った....?勝ったんだ!俺たち世界一になったぞー!!!」

 

俺は炎竜晴人。雷門中学サッカー部の副キャプテンをやっている。

 

隣で拳を上に上げて喜んでいるのは雷門中学サッカー部のキャプテン円堂守だ。

 

「晴人!俺たち勝ったんだよ!世界一になったんだ!」

 

「あぁ、そうだな...!俺もめっちゃ疲れたよ...」

 

円堂の祖父、円堂大介監督のリトルギガントに勝利を収めた俺たちイナズマジャパンは世界一の称号を手に入れたんだ。

 

そして俺炎竜晴人はこの世界にイレギュラーな存在として入ったいわゆる転生者だ。ここで物語は終わるはずだがイナズマイレブンの世界は一気に変わる。それは「アレスの天秤」に行くということだ。

 

俺にとってアレスの天秤は違う世界として見ているため何とか1年経たずに世界に再度挑戦できるようにしなければならない。そのためには円堂の祖父、円堂大介の力が必ず必要になる。

 

そう思ってフィールドに立ちすくんでいると天と地がひっくり返ったような感覚に襲われる。

 

「もう時間かぁ...」

 

そう呟き目を閉じる。一瞬の出来事でまた目を開くとその先には崩れ落ちた世宇子中のキャプテンアフロディがいた。

 

「まさか...ただの人間に負けるなんて...」

 

いや、お前も人間だかんな?勘違いしちゃいけねぇよ。

 

俺は雷門中のキャプテン時代の円堂に話しかける。

 

「終わったな、守。」

 

「あぁ!俺たち日本一に...イナズマイレブンになったんだ!」

 

なんだか今さっき世界一を取ったからか多少のズレが生じるのはなんともむず痒いのだろうか。

 

「この後はどうする?」

 

後ろから話しかけられたのは炎のエースストライカー豪炎寺修也。隣には天才ゲームメーカーの鬼道有人がいた。

 

「日本一取ったんなら次は世界一だ!まだまだこれからだ!」

 

「おいおい、気が早過ぎないか?今はこの勝利を喜ぼうぜ?」

 

そして俺たちは雷門中へと戻っていくとやはりエイリア学園の戦闘はなく雷門の学生達に賞賛されるという今までなかったことを体験した。

 

「響木監督。」

 

俺は雷門サッカー部監督の響木正剛へと声をかけるとこちらに気づき俺に手招きする。

 

「よう炎竜。お前はそこまで浮かれてはいないんだな。」

 

そう、監督は俺達が勝利し日本一になったところで浮かれている雷門メンバー達に活を入れるためにスペインのサッカーチーム「バルセロナ・オーブ」と戦わせようとしているのだ。

 

「まあ世界一になるという夢がありますからね。監督は俺達がこのまま世界に行くとしたらどこまで行けると思いますか?」

 

単刀直入に聞くとサングラスで見えないが眉が少し上に上がるように見える。

 

「ほう、世界一か。そうだな…お前はどう思うんだ?」

 

質問に質問で返すんかい!そう思いつつも俺の意見をぶつける。

 

「正直初戦敗退ですかね。先日見たイギリス代表のサッカーを見ましたがレベルがまるで違いますね。技術とかではなく根本的なレベルが段違いですよ。」

 

「ならどうする?今までのようなやり方で強くなるのか?」

 

「いえ、俺達には必殺技も体力も技術も全くと言っていいほど通用しないので日本のレベルを短期間、それも3ヵ月くらいでそのレベルに到達しないといけません。そのためには俺達雷門だけでは到底無理です。まだ日本にはFFには出ていない有力な選手と戦いレベルアップと技術の向上が必要だと考えます。」

 

まあイギリスの試合なんて戦ってから知ったから見てはいないんだけどな。信憑性は確かだがエイリア学園と戦っていない俺達では到底無理だということだ。

 

だけど俺達雷門イレブンが離れることに対してそれもサッカー強化委員になることは反対だ。おそらく雷門という看板がなくなったことにより日本のレベルが上がる速度が遅くなったことはこれが原因だと考える。ならまだ日本のサッカー協会には日本と世界のレベルの差を気づかせるべきではない。

 

「俺が提案することは円堂のおじいさん、円堂大介さんの力が必要になることと個人のレベルアップが必ず必要です。」

 

「大介さんの力か、だがどうやってその恩恵を受けるんだ?」

 

「刑事の鬼瓦さんと過去の影山の事件を調べました。そこには大介さんの残した裏ノートというものが福岡にある陽花戸中の校長が所持していることが判明しました。そこには究極奥義というものが記されているそうです。それを円堂に渡したいんです。」

 

裏ノートの存在を知らなかった監督は驚きを見せるがそのまま俺が正史のイナズマイレブンで経験したことを伝える。

 

「次に豪炎寺と対になっている氷のストライカーの存在です。彼は北海道の白恋中にいる吹雪士郎と吹雪アツヤです。彼らのシュートはおそらく日本一でしょう。」

 

「そして俺達雷門イレブンは1か月間全国各地に行きます。FFに出場しなかった中学や1トップの選手たちと戦いレベルを上げます。」

 

そこまで説明すると監督は少し悩んだしぐさをするが

 

「お前の考えなら世界に行けるかもしれないな。ならこのイナズマキャラバンを使え。そして日本のレベルを底上げしてこい。」

 

流石響木監督、俺の考えを知ったうえで任せてくれる。これだからイナイレは最高なんだ。

 

そうと決まればまずはみんなの説得と現実を思い知らすことだ。雷門イレブンで今有力な選手は円堂、豪炎寺、鬼道、そしてアメリカにいた一ノ瀬だ。こいつらを使うか。

 

「守!みんなを連れてきてくれ!」

 

和気あいあいとしていた守は俺の声に気づくとみんなを呼び俺の前に連れてきた。

 

「なあ、俺達日本一になって一つ気づいたことがあるんだけど聞きたいか?」

 

「なんだよ晴人気になるじゃねえか。」

 

「そうっすよこのまま世界一まで一直線にいくんす!」

 

「そうでやんす!今の俺達なら世界一なんてすぐでやんすよ!」

 

壁山、栗松がニコニコしながら言ってくるが悪いな、そんなに現実はあまくないんだよ。

 

「よし、ならお前ら!今から少しだけ試合形式でゲームをするぞ!グラウンドに来い!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「いまから俺が世界のサッカーのレベルを見せる。技術的な話でな。俺をメインとした動きで攻めていくからディフェンス陣は止めてみろ。お前らには必ず必要になることだからしっかり見てくれ!」

 

マネージャーの木野がホイッスルを鳴らす。

 

『風穴ドライブ!』

 

イナイレGOの主人公の必殺技を使いすぐさま相手コートの中心まで攻める。それをディフェンスの栗松、風丸の2人がブロックしに来るが

 

『Zスラッシュ!』

 

栗松のスライディングを回避し風丸と1V1になったところでさらに必殺技を使う。

 

ものの数秒で2人を抜き壁山の前に立つ。

 

「いかせないっすよ!」

 

「全力で止めてこい壁山!」

 

『火竜の鉤爪!』

 

異世界の竜殺しの技、サラマンダーの異名を持つ魔導士の技を繰り出す。この世界の必殺技は俺の知識と努力で具現化することが可能なのは素晴らしい点だ。

 

足に炎を纏いオーバーヘッドでボールを蹴りこむと爆発的な炎がそのままゴールへと飛ぶ。

 

壁山はその速さに対応することができず立ち尽くしていた。

 

『マジン・ザ・ハンド!』

 

キーパーの円堂の必殺技と俺のシュートがぶつかるが流石に威力も出ていないためそのまま手に収まる。

 

「今の動きしっかり見ていたか?」

 

そう雷門のメンバーに聞くが見えていたのは円堂、鬼道、そして豪炎寺だけだった。

 

「恐ろしく早い動きだった。見えてはいたが反応できるといえば嘘になるだろうな。」

 

鬼道が感想を述べると2人もそうらしくうなづいていた。

 

「これの10倍くらいは世界は上手だし、早い。俺がこの動きをできるのはせいぜい5分。俺達はまだ世界の足元にも及ばないことは明白だ。」

 

そう述べると風丸や染岡は下を向き力強く拳を握っていた。

 

それだ。その悔しさだ。俺達に足りないのは泥臭く、執念深い意思だ。

 

「す、すっげー!!!世界にはこれより強いやつらがゴロゴロいるのか!!」

 

そんな中一人目を輝かせ感動しているやつがいる。円堂だ。

 

「俺達は日本一になった。けど俺たちは井の中の蛙。世界は広い!そして強い!でもあきらめるな!」

 

円堂が言っていた言葉をそのまま伝える。

 

「あいつも言っていた!俺達の必殺技は『諦めないこと』だ!ならどうする?強くなればいい!俺達雷門イレブンが世界一になるための架け橋になるんだ!」

 

悔しさでまみれていたメンバーは顔を上げる。その目の奥にはメラメラと燃え滾るような意思が確かに宿っていた。

 

「俺たちはまだまだ強くなれる!今度は何かを守るためのサッカーじゃない!サッカーに向き合い己を高めるサッカーができるんだ!」

 

『オオー!!!!』

 

円堂の言葉と共に雷門イレブンは吠える。

 

「やろうぜ!世界一に!」

 

『世界一に!!』

 

本当のイナズマイレブンになった俺達の新たな旅路だ。必ず俺たちはまた世界一になると決めた1日だった。

 

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